D-Day 続き
ついうとうとしてしまい、気が付けば16:00.
そういえば、奥さんが手術終わったら電話してくれって言ってたっけ。
スマホを手に取ってベッドから起き上がり、点滴架を押しながら、面会エリアに移動して電話をかける。『さっき担当医先生から連絡あったよ。手術は無事成功だったみたいだね。よかったね。』など会話。退院したらあれが食べたい。あそこに行きたい。など、たわいもない話をして電話は終了。ずいぶん長いこと会っていないような気がしたけど、昨日の朝飯は一緒に食べたんだよね。
ベッドに戻り、ふと考えこむ。あと38時間、何も食えない。あーダメだ。何も考えないようにしよう。
本(征途)を手に取り、福田定一(司馬遼太郎の本名)が北海道で戦い、ベトナム派遣部隊として戦い、ペルシャ湾で藤堂進指揮下の大和に乗り込み、藤堂守指揮下の在イラクDPRJ空軍との闘いを観戦する。佐藤大輔の仮想ワールドに完全に引き込まれどっぷり浸かっていました。
史実の実在人物や実在兵器のほか、後世から見た歴史の転換点におけるもっとも適切なと思われる選択をした結果で展開する佐藤氏の仮想世界と彼の表現は、他の仮想戦記作家とは一線を画す、あるいは別格の価値観で構成された世界を私に見せてくれます。残念ながら未完の帝王と呼ばれた氏が、多くの未完シリーズを完結させることはもうありません。唯一完結した『征途』、手術したその夜半と翌日午前で一気に読み終えました。
食事にありつくまで30時間と2回の目覚め。何とか気を紛らせてD-Dayを終えました。
σ(^-^)
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