なお、以下長文を読む価値はなく、結論はすでにタイトルで言い尽きています。
まぁ気を取り直して、まずは課題提起です。三浦アルプスを歩いていると、東京湾と相模湾の存在を近くに感じます。ここで素朴な疑問として、どこからが東京湾側でどこからが相模湾側なのか?と思いませんか?また、三浦アルプスでは沢や川の存在を強く感じます。またまた素朴な疑問として、この沢の水はどちらの湾に注がれるのだろう?と思いませんか? 特に、我ら三アルファンにとっては、東京湾に限りなく近い乳頭山を源頭とする森戸川がなぜわざわざ遠く相模湾に注ぐのか?考えだすと夜も眠れなくなります(ウソです)。
調べてみると、半島にも分水嶺の概念があることを知りました。分水嶺とは、降った一滴の雨水がどの水系を通りどの海に注ぐのかを隔てる境界線のことです。有名なところでは本州の太平洋と日本海への水系を分かつ中央分水嶺なるものがありますが、三浦半島にもこの概念は有効で、これを三浦分水嶺と呼ぶそうです。東京湾側と相模湾側を分かつ分水嶺を出来るだけ外れずに三浦半島の最北から東京湾と相模湾の境界まで歩き通す、これが本企画の三浦分水嶺縦走です。
ところで、三浦半島の最北はどこ?東京湾と相模湾の境界はどこ?という二つの素朴かつ本質的な疑問にぶち当たります。Wikipediaによると三浦半島の最北端は円海山との記載がありますが、知ったことではありません。私にとって三浦半島の付け根は戸塚なんです。なぜか?単に以前住んでたから。若き日の戸塚での寮暮らしで、裏山の稜線が南に続き、果ては三浦半島へ続くことを本能的に知っていました。ほら地図を眺めると三浦半島の付け根を湾曲して通る横須賀線や国道1号線が半島の根っこに見えてきませんか?こんな心情によって独断ですが三浦分水嶺の北端を戸塚界隈とし、三浦の民が毎日お世話になっている「横須賀線と分水嶺の交点を始点とする」と決めました。
また、同じくWikipediaによると、東京湾は館山市州崎から三浦市剣崎まで、相模湾は真鶴半島から三浦市城ヶ島まで、と記載があります。おいおい城ヶ島と剣崎の間はどうしてくれるんだよとお役所に文句の一つも言いたくなりますが、常々お世話になっている相模湾の釣船は城ヶ島を越えて剣崎まで行くが、剣崎より先には行かないという不文律がある(本当か?)ことから、個人的な心情として、剣崎を東京湾と相模湾の境界とし、「劔埼灯台を三浦分水嶺の終点とする」と決めました。
次の問題は、どこに三浦分水嶺が走っているか特定すること。地形図を眺めて水系を分かつ尾根線を特定すればいいという単純作業となりますが、はっきり言ってキツイ。特に街を通る等高線の複雑怪奇さと障害物の多さは老眼の目には嫌がらせ以外のなにものでもありません。最初の一歩目から、スタートを戸塚としたことを後悔し、やっぱ円海山にしようかなぁ、と誘惑にかられますが、いやいや三浦半島は戸塚からという自分の気持ちに嘘はつけません。
こんな時、頼りになるのはGoogle先生です。これ使えばええんちゃうの?と(散々苦労させた上で)たどり着いた提案が、国土地理院地図のベクター地図のひとつの「自分で作る色別標高図」です。要は馴染みの国土地理院地図の現代デジタル版でして、標高ごとに色を決めると見事に彩色してくれ尾根が浮かび上がるという優れもの。さらにお試し版みたいな「川だけ地図」とか「地形だけ地図」というナイスネーミングの新型ベクター地図を組み合わせると、目的の水系を隔てる尾根=分水嶺を特定できることがわかりました。
連休で頭がホリデーモードだし、そもそも酔っ払っているので、だらだら長文書いてますが、要は添付(図1)のような三浦分水嶺マップが出来上がりました!と言いたいだけです。
構想1年、熟考2ヶ月、試行4日、制作1日、と、だいたいにおいて分かってしまえばなんてことはなく、紀伊半島(能登半島でもいいですが)にでも引っ越さない限り他に応用の効くテクでもなく、完全なる自己満足の世界で連休の終結を見たわけです。
ほら、難解な戸塚の分水嶺もくっきり(図2)。ただ残念なことに、私の住んでいた寮の裏山の稜線は分水嶺ではなく単なる支尾根であることがわかり、何のためにスタート戸塚にしたんかい!と自己ツッコミ入れますが、そもそも人生そんなものです。
ちなみに、大方の予想の通り、我れらが乳頭山はばっちり三浦分水嶺を通っています!(図3)
でも、いつになったらここに辿り着けるのだろうか…。
まぁ、ボチボチはじめます。。。
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