長野から四国に来て早6ヶ月が経ち、四国の山へ20回以上登りました。
四国に来て不思議なのが、山名に「森」が付く山が多いことです。
長野方面ではお目に掛かったことがありません。
いままで登った山では、経ヶ森、瓶ヶ森、堂ヶ森などですが、他にも沢山「〜森」の
付く山名が多く、堂々たる山も「森」が付いてます。
山、岳、峰、嶺などであれば、地球の凸、所謂ピーク(山)のある地形であることが
容易に想像出来ますが、「森」と云うとなんとなく違う感じがします。
なぜ、四国の山の名前には森が付くものが多いのか、半年間ずーっと疑問でした。
今更ながら、Web大辞泉で「森」を調べると
1 もり。「森林」
2 物が多く並ぶ。「森羅万象」
3 静まりかえるさま。「森閑・森厳」
〈もり〉「森番」
とありますが、ダイレクトに山を指す様な意味はない。
広辞苑では、
1 樹木が茂り立つ所
2 特に神社のある地の木立 神の降下してくるところ
3 (東北地方で)丘
とのこと。
Yahoo百科事典で「森」を調べると、森と林の違いや、森と山の使い方など参考になることが書いてあります。↓
http://100.yahoo.co.jp/detail/%E6%A3%AE%EF%BC%88%E3%82%82%E3%82%8A%EF%BC%89/
しかし、なぜ四国で山名に「森」が付く山が多いのか。
「四国 山名 森」のキーワードでググったら、トップでヤマレコ日記(MATSUさんの四国遠征)がヒット。
2番目に「アイヌ語基礎語彙への提言」という難しいサイトがあり、以下の解説がありました。↓
http://www.dai3gen.net/kisogoi.htm
上古語にyamaがあるのは良いとしても山名に「森」が多い(特に四国、東北)ことも配慮しておきたい。それは本書も中期朝鮮語にmoiを上げていることもあるし、幌別方言で山頂をmoyというから(知里真志保・アイヌ語地名小辞典)である。そしてその moy は muy と同源であるとし、muy には「箕」の他に「山頂=kimuy」を上げている。つまり上古語にmoriを採用することが出来れば日韓アイヌ三言語に亘って共通性が見られることになる。
他のサイトでは、
「〜森」という山名は愛媛・高知の両県に多く、「森」は森林の意ではなく、山の意。古代朝鮮語mori(山の意)と同源とのことが書かれていました。
どうも古代(中期)朝鮮語に由来するようだとのことが、おぼろげながら分かりました。
しかし、なぜ四国(愛媛・高知)で「〜森」の山名が多いのか?????
「・・森」の山行レポでも、森林浴だけでなく山に登ってます
はじめまして。
こういう追跡調査、好きです
なぜ、愛媛と高知だけなのか?ということですが、司馬遼太郎の
長宗我部元親について書かれた本(題名忘れた)に四国は山脈により
南北に分かれ、北は都(京都)の影響を受け、南(太平洋側)は、
僻地扱いだったと書かれていたことを思い出しました。
こんな説からのアプローチは役に立つでしょうか?
bibiloloさん、コメントありがとうございます。
なるほど、四国の今の香川と徳島は京都の影響が大で、愛媛と高知は影響が小ってことですね
でも、やっぱりなんで愛媛と高知の山は「〜森」が多いだろう?
引き続き興味があるところです
kusmmkさん、こんばんは bergheilです。
私も出身は九州で、四国に来て、「○○森」という名前の山が多くて、ちょっと不思議に思っていました。
私の本棚を見てみると「山名の不思議」谷有二著、平凡社 刊(2003)があり、そのなかに「なぜ山を森と呼ぶのか」という小文がありました。以下、引用します。
谷氏の自説によると、「『森』とはなんなのか、ずばり、神を祭る場所であり、墓場なのである」、
「漢字の『森』にはおごそかの意味があり、社の杜(モリ)にも禁断の意味がある」、
というようなことが書いてあり、神をまつる場所としての『森』説を主張されています。
また、「お隣の朝鮮半島では、今でも墓をモイと呼び、山もモイと呼んで、完全に墓=山の思想を持っている」とも書かれており、朝鮮古語の”mori”が『森』の起源となっていることも示唆されています。
10年位前の「山と渓谷」誌にも「山名の不思議」という記事で、『・・が森』という山名の由来について書いてあった記憶がありますが(著者不明)、そこでは朝鮮古語の”mori”が起源だろうと書かれていたようです。
なお、日本の中で、東北地方と、四国地方に「・・森」という山名が多いのは、言語学や文化人類学で言う「中心/周縁説」が当てはまると思います。
つまり、古代は山のことを「・・森」というのが一般的だったのが、時代が下るうちに、「・・山」という表現が京都など、当時の中央部で一般化し、古い呼び名の「・・森」は、中央部から遠く離れた、東北地方と四国地方に残存したものと思います。
bergheilさん、こんばんは。
九州のご出身なんですね。
よそから四国愛媛に来ると、森の付く山名には違和感がありますよね。
「山名の不思議」、「山と渓谷」の「山名の不思議」の
情報ありがとうございます。
やはり朝鮮古語からの様ですね。
なぜ四国(愛媛や高知)に、「・・森」という山名が多いのは、言語学や文化人類学で言う「中心/周縁説」とのことですね。ありがとうございます。
bibiloloさんのコメントについて、いっそう納得出来ました
「〜森」の山名、大切にしたいですね
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