これは元和偃武の頃に、代々能勢の領主であった能勢家当主、能勢頼次が日蓮宗に帰依したことによる。
能勢頼次は身延山から高僧、寂照院日乾を迎え、能勢氏の居城、地黄城のそばに無漏山真如寺を開いた。
能勢妙見山は、その無漏山真如寺の境外仏堂で、本尊は北斗七星を神格化した、開運尊星北辰妙見大菩薩である。
さて、ここからは一気に卑近な話になるのだが、時代は平成、よからぬ情念を抱く、1人の女性出家者がいた。
実は彼女は妻子ある男性に道ならぬ思いを寄せており、熱心に続ける信仰生活の中で、その思いは弱まるどころかますます強くなっていた。
ある時彼女は燃え上がる思いにいてもたってもいられず、ついに男性に告白することにした。
ただ道ならぬ恋であることは本人も自覚していたので、ある方法で実行の可否を占うことにした。
彼女がいつも熱心に参拝する能勢妙見山には、7頭の神馬像がある。この7頭の神馬像をすべて見つけ願をかけると成就する、と言われている。
彼女は7頭の神馬像に告白の可否をトしてもらうことにした。
通い慣れた妙見山の境内、7頭の神馬像巡りは無事成就するかに思えたが、不思議、1頭だけどうしても見つからない。
女性は狂ったように境内を歩き回ったが、最後の1頭はとうとう見つからず、さしも彼女も神馬の厳しい託宣に、悄然として下山していった。
後で聞いたところによると、その最後の1頭は風雨で傷んだために、修繕に出していたのだとか。
あなたも妙見山の七神馬に、願いを掛けてみませんか?
(※写真は有馬三山の落葉山にある妙見堂の神馬)
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