若いころはトレッキングポールなんてなかったし、杖の必要もありませんでした。70歳を過ぎたころなんとなく使ってみようかと購入しましたが、いつの間にか押し入れに入れたままになりました。しかし、80歳に近づいたころ、バランスが悪くなったことに気づき、1本持ち歩いたところ心強いことに気づきました。
気づいたことは、まさしく「転ばぬ先の杖」でした。よろける前に杖でチョンと突けば姿勢が保たれるのです。つかまる木があれば心強いですが、それがない場合には3点支持の3番目として傾斜した地面に手をつきますが、杖があれば地面や木の代わりを果たします。つまり3点支持(三脚の原理)を体を立てたまま実現しているのです。ただし、3番目の脚・杖は軽く突いてバランスを整える役目です。体重をかけるためではありません。これが「転ばぬ先の杖」です。
確かに、急な上り下りで手がかりが何もなければ足裏に全神経を集め、ひざを軽く曲げ、ちょっとした摩擦の変化を瞬時に察知して姿勢を整えますが、その足裏の神経の一部代替が3番目の脚だと思っています。
杖が1本あるだけで安定感と、その結果として安心感・余裕・楽しさまで生まれ、疲労感と歩行速度がまるで違います。
ここまで書いていて、なんだ当たり前ではないかと気づき、そんなこと今更書くなとおしかりを受けそうですが、杖・トレッキングポールを使う前には気づかなかったことなので、自分用のメモとして書き残しました。
歩荷やる人は杖を持ったと思いますが、普通の登山者やアルパインをやる人は持っていませんでした。
自分は携帯はしますがあまり使いませんが、疲労度が大きくなったり足を怪我した時には威力絶大です。(持っているだけで安心度が違います。)
1本で歩いておられるようですが試しに2本でも歩いてみたらと思います。
あまり道が悪くなければ2本の登りの方が楽です。
コメントありがとうございます。
そういえば買ってあるのに2本使ったことはないですね。今度試してみます。
2本だと両手がふさがり、どこにストックを突くか考える場所が倍になるのでと、漫然と考え、1本できていました。いつも右手に持ちますが、重心がなんとなく右(足)に寄る感じです。2本だと体の中心に来ますから、1本とは違いそうです。突く場所をどう考えるかも含めて新たな体験になります。今まで考えもしなかったことなので楽しみです。貴重なアドバイスありがとうございます。
Ken13さんも私も新しい道具に頼って良い年になってしまったようです。そうなんですよ。60歳でストックを使ってしまうと80歳に近づいたころにバランスが悪くなったことに気づいても手が無いんです。若いうちに体を鍛えずに道具に頼ってしまうと年による体の衰えを金で解決できなくなってしまうんです。でも、新しいモノは次々と出てくるので、大枚をはたけば90歳でも山に登れる新兵器が出てくるかもしれません。プロ・アマとか衰えや経済力やそれぞれで異なるので判断もそれぞれだとは思います。
コメントありがとうございます。
沢もやられるつわものですね。沢や岩もやりたかったのですが指導者に出会わず我流だったので歩き専門です。一歩一歩の大地の感触を(アスファルトでも)全身で楽しんできましたが、バランスだけはしっかり衰え、急斜面はとくに下りが不安でならなくなりました。杖なんか・・・という口でしたが、滑落は避けたく、ついに最近手を出しました。ところが世界が変わったというくらいショックを受け、まだ「金で解決」の道が残っていたのです。もう少しは歩けるかとの期待がわいています。ぎりぎりまで使わずに頑張ったからでしょうか。くさり場でもくさりになるべく手を触れず、2足歩行をできる限り続けてきました。くさりに触れる自分が許せなかったのです。でも、いまは違います。安全は道具で補わなければならなくなりました。バリルートが好きなので、高尾周辺でもいざというときのため6mmと4mmの各20mのザイルを忍ばせていきます。衝撃荷重はかけられませんが急斜面の下降なら耐えられるという考えです。
これから登場する「90歳でも山に登れる新兵器」は何でしょう。ポールのように軽くてかさばらないものが出てくるといいですね。それにはまだまだ鍛えておかなくては。近場の急坂を見つけて上り下りをくりかえす日常です。往生際が悪いと言いますか・・・
「きちんとした山歩き」とは何を意味したいのでしょう。
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