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https://mainichi.jp/articles/20241204/k00/00m/040/292000c
以下は2024/12/4の毎日新聞の記事からの引用です。
“山本知事は7月に尾瀬を訪れており、「他にないすばらしい自然だが、相当傷んだ木道やシカの食害跡、クマがミズバショウを食べた跡があった」と指摘。「至仏山にトイレがないのもあり得ない。自然公園として恥ずかしくない状態を保ちたい」と述べ、入域料の導入とともに、利用者の満足度の向上にも意欲を示した。”
木道の修繕、シカの食害対策、トイレの費用・・・尾瀬の環境維持には大変なお金がかると聞いています。尾瀬に公的資金がどのくらい使われているか分かりませんが、公的資金はそんなに出せない・お金が足りない、だから「受益者」負担をということでしょうか。一方で、今年の7月に政府が示した「地方を訪れる外国人観光客を増やすために2031年までに全国全ての国立公園に高級リゾートホテルを誘致する事業を実施する方針」とも関係している気がします。
とはいえ、入域料の徴収はある程度やむを得ないと思います。
なお毎日新聞の記事には入山者数減少についても書かれていました。“環境省関東地方環境事務所は4日、2024年シーズン(5~10月)が前年比7869人減の15万5630人で、過去4番目に少なかったと発表した。7~9月の週末に悪天候が多かったのが一因。ピークは1996年の約65万人で、木道が動けないほど混雑する時代もあったが、年々減少する傾向にあるという。”
今シーズンは少なめだったようです。(私は7回ほど行きましたが…。)昭和30年代後半の尾瀬ブームのときが一番混んでいたのではというイメージがあるのですが、ピークは1996年なのですね。90年代は私が若かった頃ですが、尾瀬はとても混雑しているという話は小耳に挟んでおり、尾瀬に行こうという気持ちにならなかった理由の一つです。
入域料が徴収されると入山者数はさらに減少する可能性があると言われています。結局のところ、尾瀬のような場所にどのくらいの人間が入山するのが適正なのでしょうか。極端な話、人間など全く入らないのが自然のためという考え方もあるでしょう。盗掘するような人だっています。しかしこれまでの経緯、人間が既に尾瀬だけでなく周辺の環境に大きな影響を与えていることを考えれば(例えばシカの激増など)、尾瀬だけを「自然」のままとすることも不可能でしょう。高級リゾートホテル誘致がどうなるかはともかく、既に観光・ビジネスにも利用されています。人間が自然に触れ自然について考えるきっかけとなる貴重な経験ができる場所でもあります。簡単に答えの出る問題ではないですが、人が自然と共存できる場所として残っていって欲しいです。
少し前にNHKの番組で、自然を守ることと観光業のバランスをどうとるか?みたいな番組やってました。
ハワイのハナウマ湾の例では、海に入る入場料?を2倍にした結果、海の汚染が減り、綺麗な海が戻ったそうです。
日本では、「自然はタダ」という認識を多くの人が持っていて、自然を売りにしている観光地での有料化はなかなか難しいとは言っていましたが、薄利多売ではなく、お金を沢山落としてくれる富裕層を取り込めば、観光地としての利益は確保できる、みたいなことを言っていました。
富士山入山料を今は無料の静岡県は、5,000円徴収するとかいう話も、その一環なのかもしれません。
尾瀬も有料になる日が近いのかもしれません💧自然を守るためには必要なこともわかりますが、あちこちの登山口駐車場の料金も高くなってますし、平民の自分には何かと厳しいです😰
コメントありがとうございます。
有料化で自然保護に効果が出た例はあるのですね。
尾瀬はゴミ持ち帰り運動発祥の地ですし、有料化は富士山に遅れをとったとはいえ、この手のことは率先してやりそうな感じがします。
とは言え確かに負担が増えるのは大変です…。今年は尾瀬も乗り合いバスの値上がりがありましたし、山小屋の宿泊費も上昇していきますし。私は公共交通機関派ですが、こちらも値上げが続き、ホントに厳しいです😥
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