⚫基本的に自身の過去記録と合わせて安全対策情報を紹介してゆこうと思います。
山人（やまど）的な情報発信（？）とはいえ、地域性や個人的な偏りがあるかもしれないので寛大な対応を宜しくお願いします。
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【 登山道脇2�辰離筌屬鯤森坩榮位造� 】
家族がやらかしました。
登山者の話し声や気配により気付き、嬉し恥ずかしルート帰還です。
…と思っていたら割といるようです。
こんな事から道迷いに繋がります。
私の唯一の遭難記録を紹介しないわけにはいけません。 関係者が現在亡くなっていることもあり時期や場所等ははあえてぼかして説明しますが判る人にはキュピンと来る場所です。
装備：【バーナー・コッヘル類・ヘッドランプ・コンパス・ハンディGPS・地形図・熊鈴x2・笛・カウンターアソルト・剣ナタ・レスキューシート・蚊取り線香・虫除けスプレー・救急キット】＋水・食料＋嫌な予感からコーンポタージュたくさん
GPSアプリが出てくる前の出来事です。
近所の年配者Aさんから山菜採りのために車を出すように求められ急遽突然の翌日出発。
入山した山域はAさんが若い頃に仕事場としていた場所ですが私にとっては初めての場所となります。 元々遭難多発地帯と知っていたので念のために地形図を用意していたことが後々役に立つこととなります。
源流部周辺の半ヤブ山中にて採取しながら声かけをしてもAさんはほとんど返答をしません。 何度か一緒に山菜採りをしたのですがAさんは同行者に声かけ・返答をしないタイプであり、ヤブ下で黙って休憩するタイプなので私も警戒はしていたのですが……。
Aさんは秘密の採取場を教えたくなくて私に「来るな。」と言って置き去りにして行動するようになりマズイなと思っていたら合流後に帰り道がわからないと言い出しました。
前日に新品電池を入れていたハンディGPSはまさかの電池切れ＆予備電池無し。
ルート探しを繰り返していたらAさんが声かけに反応しなくなったので声を大にして呼びかけるも完全に反応無し。（14:00頃）
林道終点の先の獣道から入山しているため道と思われる方向へ進むも獣道の薄いところを通り過ぎるリスクもあり、Aさんにとっては庭のような所と信じて人工物のある沢床へ下降。（15:00頃）
この人工物は複数の取水口の集まりなので管理道路らしき道があるも、入山時にAさんから「そんなの知らない。あるわけない。」と言われていたため半信半疑。
地形図から脱出路の候補は
①管理道路（？）らしい急勾配
②背丈以上の笹藪急斜面の登り
③沢横の廃道っぽい道
④沢歩きによる下り
とりあえず状況確認として
①は途中まで様子を見たが前記の件もあり×
②は初めての場所でもありクマが怖いので×
③は斜面を水平移動する道の谷側が緩んでおり落下の危険から×
【 斜面の道は谷側へ全体重を乗せない 】
警戒していたので助かりました。 左足の下が崩壊したこの時に我が家の使っていない湯飲み茶碗が真っ二つに割れたことを後から知りました。 御先祖様、ありがとう !!
④は通常下山ルートとしても夜間移動の危険からもあり得ないのですが、地形図から沢とはいえ
川幅60〜100�辰涼耄�域
1カ所ゴルジュは巻いて通行可能
増水時に川の横に登り返せる
高低差が平坦なので滝リスク無し
沢歩きの経験あり
Aさんの体調不安
①③確認から現在15:30頃
以上の判断から安全確実な脱出路として沢歩き開始。
ゴルジュ部は岩場を抉るような滑り台状なので引き込まれそうになるが、滝壺に岩が隠れていたり引き込み流に捕まると水死リスクもあり、滝壺までに流れ分岐があればオマタ強打が恐ろしい !!
で、巻いて無事通過。
初めての場所の沢歩きなので腿までの入水を避けるように左右移動を繰り返すため予定の２倍以上の時間がかかっているので長丁場を覚悟してコーンポタージュ休憩を繰り返しながら下り続ける。
ヘッドランプを付けてからは膝までの入水までとして下り続けるがLED以前のヘッドランプは照度が低く行動速度は格段に落ちてしまった。
休憩時のエマージェンシーシートは体温低下を防いでくれて助かった。
絶対に入山者のいるはずのない方向から熊鈴の音が鳴り続けている。 幻聴かとも思っていたがお山の不思議としてよくあることらしい。
休憩中に暗闇の向こうにかなり大きな動物の目が光りベアスプレーに手が伸びるもカモシカの眼差しのようでした。（山の主様？）
結局、滝の一切無い平坦な沢歩きをこなし脱出。（23:30頃）
携帯圏外のため近場の宿泊施設から警察にAさんの遭難届を入れると「お互いに遭難届を出して何してんの？」（0:00頃）
Aさんはどうにかルート確保を果たし、心配した家族が山に来てくれたため遭難届をだしてこの家族と親戚が駐在さんと夜間に捜索をしてくれていたそうですが翌朝の新聞締め切り前だったため紙面には載らずに済みました。
Aさんの無事帰宅を確認したことにより安心して装備を整理していると、Aさんを心配して急いで行動していたため長靴の中に沢水がタップリ……。
体温でぬるくなって気付かなかったとはいえ、この重さに気付かないほど動転していたのね？
警察無線の届きにくい山中のため警察とAさんの家族・親戚と２時間後に合流し簡単な聴取を済ませて解放されましたが、ここまで装備しての山菜採り＆自力脱出者、さらに沢歩きは初めてと呆れてました。
結局Aさんは山菜採りもキノコ採りも家族から辞めさせられたそうです。（どうやら目と耳が弱っていたらしい）
この話を顔見知りの秋田市の山菜採りに話したところ「自分も、声かけしても無視して行方不明となった人探して雨中に数時間後に３�劼盡�こうに同行者を発見した後で10日以上高熱を出して寝込んだことがあるので独りで山菜採りを続けている。こういう輩は許せない！！」と怒っていました。
この方はキノコ採り時に暗闇の中さまよい22:00頃に某設備管理所に助けて貰ってからはヘッドランプ＆ハンディGPSを用意して手放せないとも語っていました。
対策：
遭難対策を軽視する者と入山しない。
他人のペースに乱されない。
思いつき入山はしない。
予備電池を忘れない。
装備チェックを綿密に行う。（今回カッパ忘れ）
正解ルート：
①の管理道路が大型キャリー等なら走行可能状態とはいえ、やはり生きた道として取水口掃除のために利用されていた。
事後論としてAさんの一言がなければこのルート（1.5h弱）から夕方までに下山していたがこれも自身の決断の結果である。
事後検証として最初の迷い場所は林道終点から真横にかなり離れた場所と予測される。
警告：
沢を下山ルートにすることは滑落死ににつながる非常に危険な行為です。 今回は特殊な幸運にあふれていたケースなので決して真似をしないで下さい。
夜間に沢下りなど本来は自殺行為なので本当に絶対に真似しないで下さい。
【 命の装備は信頼店から購入 】
プロ登山家やプロ山菜採りの足下にも及ばないので、装備の簡略化はしても命を懸ける装備は信頼店から信頼メーカーのしっかりした製品を購入して正しい使い方を学習・把握するようにしています。
多少の判断ミスがあったとはいえ装備への信頼と安心感から無事生還を果たしたと考えています。
遭難を防ぐ技術と遭難時に発見して貰う技術を身に付けて安全登山を楽しみましょう！
捜索者への感謝と自戒を込めて。
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