桃源郷と呼ぶ

関東で桜の満開の知らせが届く頃、ここ山梨県内は桃の花も見頃である。里山に登れば盆地はピンクのじゅうたんが敷き詰められたような景色が広がる。

毎日のように黒ちゃんと散歩している桃源郷を今年も堪能できなんて贅沢なんだろうと溜息がでる。一際、桃畑のむこうに南アルプスの白根三山が白く輝く。

いつしかこの地を世界農業遺産に登録し後世にも現風景を残そうと取り組みはじめた。しかし、農家の後継ぎ問題や高齢化は深刻である。それなのに近年、桃やブドウの出荷時期になると夜な夜な窃盗事件が多発しまだ熟さない果物の実をもぎとり持ち去る輩が増えて困る。農家さんの苦労も知らず
なぁ、黒ちゃんなら吠えて噛みつきたいだろうよ。