吐くほどに体調を崩しながらもなんとか登山を続け、折り返し点の狼平の山小屋に辿り着いた。
寝袋をかついで上ってここで一泊する行程もあるのだそうな。
それだともうちょっと時間に余裕を持ちながら登って来れそうだなぁ。
でも…今日は急いで下山しなくちゃ!
山小屋から少しだけ上流に行った所にある滝までガイド君が水を汲みに行ってくれてる間、私は小休止させてもらった。
この時の滝の水がまた無茶苦茶美味しかった。甘露、甘露〜〜〜♪
粉末で新しくポカリも作ってくれて、このポカリもまた身体にしみわたるよう。
生き返る心地がした。
ここからの下山コース、尾根伝いの下り道は、八剣ヶ岳にも通じる道で、歩きやすい普通の登山道だった。
ここでどれだけ時間を短縮出来るかにかかっている。
下山は午後5時15分に出発。
上り道でなくなったのと、体調も回復してきていたので、下山はとても快調だった。
でもここで焦って足でも挫いたら大変。
慎重に、でもMAXスピードで、とっとことっとこ駆け下りる。
さて、尾根伝いの道はとても楽チンだったケド、途中からはマイナールートへと道はそれる。
まず、その入口を見つけるのが大変だった。
ガイド君もGPSを見ながら「確かこの辺り〜」と、木に巻かれた目印の色テープを探した。
間違って入り込まないようにという配慮なのか、非常に分かりにくい目印だった。
目を凝らして林の奥を見ると、4〜5m奥にポツンと佇んでいるのだ。
道らしき道もなく、「えぇ〜!?」とビックリ。
まるでケモノ道に毛の生えた程度の道をカラーテープだけを頼りに下山するしかない。
道なき道の急斜面では転がり落ちないように足元に注意を払い、でも急がなきゃいけないというジレンマが。
「お願い、待って、待ってくれ〜!」
夕日との鬼ごっこはまるでタイムリミットのあるゲームのよう。
ゴールに向かって一丸となって、正に転がるようにして下山した。
よくマンガにあるよねぇ、足の部分がぐるると渦巻きになってる絵…、ちょうどあんなイメージ。F(^^;)
次第に日は翳ってはきたけれど、目が慣れるのか、ライト無しでも意外なほど足元はよく見えた。
光に対して敏感になるようで、日の光が僅かでも降り注ぐ辺りは、ぼぉ〜っと明るく神秘的に輝いてとても美しかった。
枝に茂る葉で太陽光線を遮られた地面は暗く沈みこみ、その対比がとても際立つのだ。
足元の山道に転がる白い小石も、うす暗くなったとたんに白さが浮き立って存在感が増し、まるできらめく星のようにも思えた。
光に飢えた視線は、普段なら気にも留めないようなものの存在を捉えようとして、非常に鋭敏になるみたい。
なんだか夜行性動物にでもなった気分。
ライトはガイド君の持つ一個だけなので、せめて最初に40分かかって登った砂利道まではライト無しで辿り着けないかと必死だった。
ただ、とうとう道しるべのカラーテープが見えにくくなってきたので、ガイド君がライトを取り出した。
後で調べたら、この日の日没は19時15分頃だったみたい。
結局ライトを使ったのは砂利道の手前5〜10分ほどだけですんだ。
砂利道だと迷う心配もないので一旦ライトは消して歩いた。
でもゴール直前にはまたライトが必要なほどすっかり暗くなっていった。
一度だけ水分とおやつ補給のために立ち止まった時以外は、ずーーーーっと下山し続けること2時間半。
19:45 車まで無事に辿り着くことが出来ました!バンザーイ!!
山に向かって「ありがとうございました」と自然と頭が垂れた。
もちろんガイド君にも大、大感謝。
12時間のハードな登山行が終わった…
でもこの登山日記は次の後日談まで引っ張ります。。。
双門の滝コースで良かったですね、
もし水場のないコースだったら
ほんとに綺麗な川の水でした
癒されます〜
登る途中の川でも充分飲めると思います
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