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男体山(なんたいさん)

最終更新:hatto

信仰に彩られた湖畔の秀峰


男体山は栃木県にある標高2486mの山で、日本百名山の一座です。日光連山のほぼ中央に位置し、日光修験道の中心地として知られています。中禅寺湖の北岸にすっくと聳える姿は美しく、「日光富士」や「下野(しもつけ)富士」とも呼ばれます。
山域全体が日光二荒山神社(にっこうふたらさんじんじゃ)の境内です。登拝期間が定められており、冬季は閉山しています。


 "女峰山"
「男体山」の名は、北東に座す「女峰山(にょほうさん)」と対を成して付けられたと考えられています。
かつての山名は「補陀落山(ふだらくせん)」、あるいはそれが転訛した「二荒山(ふたらさん)」でした。更に、女性の長い髪に例えて「黒髪山」の古名も持ちます。また、「日光」の地名は「二荒」を"にこう"と音読みしたことからとする説があります。

明媚な景色を生み出した火山


 "鼻毛ノ薙"
男体山は成層火山で、最後の噴火は約7千年前とされています。成層火山とは、ほぼ同一の火口から爆発を繰り返して噴出物を積み重ねた火山で、円錐形の山体が特徴です。
地質は大変脆く、火山灰や軽石などの火山砕屑物と、溶岩が交互に重なったミルフィーユ構造をしています。山腹には「大薙」「鼻毛ノ薙」「観音薙」などと呼ぶ崩落地がいくつも存在します。"薙(なぎ)"は薙刀で抉り取ったような形であることから称されます。


 "華厳渓谷:華厳滝(左)と白雲滝(右)、奥は中禅寺湖"
真下に望む中禅寺湖は、火山湖です。約2万年前の噴火により大谷川(だいやがわ)が堰き止められて生まれました。湖越しの男体山は趣があり、特に紅葉の時期は評判です。
中禅寺湖から流出した湖水は、「華厳滝(けごんのたき)」となって流れ落ち、深いV字を刻む「華厳渓谷」を作り出しました。華厳の滝は落差97mの大滝で、日本三名瀑に数えられます。

赤城山との壮大な喧嘩


 "戦場ヶ原"
山域の西にある「戦場ヶ原」は広大な湿原です。もともとは火山活動による堰止湖でしたが、火山堆積物や土砂などが積もり陸地化しました。スノーハイキングのスポットでもあり、ここから望む男体山や大真名子山、太郎山などの山並みは見応えがあります。
「戦場ヶ原」の名は伝説に由来します。はるか昔、男体山の神と赤城山の神がそれぞれ大蛇と大ムカデになり、この地で戦ったと伝えられています。熾烈な戦いを制したのは男体山でした。


 "中禅寺湖:菖蒲ヶ浜"
戦場ヶ原の南端にある「赤沼」の由来は、争いによる流血で野原が赤く染まったことからとされています。中禅寺湖の「菖蒲ヶ浜(しょうぶがはま)」は勝負が決まった場所であり、男体山は「歌ヶ浜」で勝利の歌を歌ったそうです。

今も登拝講が盛んな山


 "輪王寺(りんのうじ):勝道上人像"
開山は勝道(しょうどう:735-817年)上人によると伝えられます。彼が初めて登山を試みたのは767年ですが、登頂を果たせたのは15年後の782年でした。以降は山岳修験の行場として発展し、多くの修験者が入峰しました。


 "二荒山神社中宮祠"
二荒山神社は、日光連山のうち八峰を含む広大な神域を持っており、男体山、女峰山、太郎山の「日光三山」にそれぞれに御祭神を祀っています。
男体山には「大己貴命(おおなむちのみこと)」、女峰山には「田心姫命(たごりひめのみこと)」、太郎山には「味耜高彦根命(あじすきたかひこねのみこと)」が奉祀されており、三山は父・母・子の家族に見立てられています。


 "女峰山より:男体山(左)、大真名子山(中央)、子真名子山(右)"
また、男体山と女峰山の間に立つ大真名子山(おおまなごさん)、小真名子山(こまなごさん)も、二座の"愛子"(まなご、愛おしい子供のこと)とされています。


 "男体山登拝大祭"
男体山は明治5年までは女人禁制でした。現在は老若男女に親しまれていますが、入山できるのは毎年4月25日から11月11日までで、開門は毎朝6時です。
毎年7月31日から8月7日に行われる「男体山登拝大祭」の間は、午前0時に開門されます。山頂で御来光を迎えるべく、夜間登山をする登拝者で特に賑わいます。

霊験を感じさせる頂上部


 "山頂:御神剣"
男体山の山頂部は大きな火口です。その直径は1km、深さは200mに及んでおり、北側は崩れて馬蹄形を成しています。最高地点はお鉢の南端にあり、開けた砂礫地です。
日光二荒山神社の奥宮が設置されており、その東の小高い岩山にには、天を衝くように鉄剣が輝いています。また「良縁の鐘」が設置されており、小槌で叩いて縁結びを願うこともできます。


 "山頂:二荒山大神像"
一方の西側には、迫力のある二荒山大神像と、やや離れて太郎山神社があります。


 "山頂:中禅寺湖を望む"
眼下には中禅寺湖や戦場ヶ原を望む絶景が楽しめます。
また、太郎山や女峰山、日光白根山など日光の峰々が一同に見渡せます。皇海山や谷川連峰、尾瀬の山々なども、天気に恵まれれば富士山や日本アルプスが見られることもあります。

代表的なルート


 "モデルコース(二荒山神社〜男体山)"
7時間1分/7.6km
二荒山神社(94分)→四合目(116分)→八合目瀧尾神社(60分)→男体山(34分)→八合目瀧尾神社(62分)→四合目(55分)→二荒山神社


 "記帳する登山者"
多くの登山者は、南麓の二荒山神社中宮祠より入山します。(登山口:二荒山神社中宮祠
登拝料を納めて記帳し、お守りを授かって出発します。


 "一合目"
石の階段の登ると間もなく一合目です。1合ごとに石碑が立っており、登る際の目安になります。
しばらくはブナやミズナラなど、広葉樹の森を進みます。


 "四合目"
三合目から四合目の間はジグザグとした舗装路です。
四合目の石造りの鳥居をくぐり、本格的な急坂に入ります。


 "六合目〜七合目:岩場"
五合目を越えたあたりから、岩がごろごろとした道が続きます。


 "瀧尾神社"
八合目には瀧尾神社が鎮座しています。次第に展望が開け、背後に中禅寺湖を望みます。


 "山頂手前"
九合目を過ぎると、赤茶けた火山礫の道に変わります。森林限界を越えれば山頂はもうすぐです。
登山口 二荒山神社中宮祠
梵字飯場跡(新駐車場)
三本松バス停・駐車場
基本情報
標高 2486m
場所 北緯36度45分54秒, 東経139度29分27秒
カシミール3D
★霊峰男体山の登拝期間は、毎年5月5日から10月25日までです。
 ⇒2019年は4月25日から11月11日まで登山可能とのこと(念のため最新情報は神社HP参照)

 冬山は、入山禁止です。
男体山は、二荒山神社の境内地です。
 無断で入らないようにしてください!
http://www.futarasan.jp/index.shtml
神社HP2019年4月24日記事より
http://www.futarasan.jp/cgi-bin/imgsys/image.cgi?2:15270:0:0
〇お知らせ〇
 男体山の登山期間は、本年より「4月25日から11月11日まで」に変わりました。登拝期間中、毎日朝6時に開門します。
 5月上旬までに登山される方は、必ずアイゼンをお持ちください。
 男体山は二荒山神社の境内になります。
 登山期間など必ずお守りください。
山頂

山の解説 - [出典:Wikipedia]

男体山(なんたいさん)は栃木県日光市にある標高2,486mの火山。山体は日光国立公園に属す。日本百名山のひとつ。日光二荒山神社の境内地で冬季入山禁止(霊峰男体山の登拝期間は、毎年5月5日から10月25日までであったが、2019年より4月25日から11月11日までに延長された)。
栃木県の中西部、日光市街地からいろは坂を登った、中禅寺湖の北岸に位置する。関東地方有数の高山であり、成層火山らしい円錐形の大きな山体は関東一円からよく望まれる。古くから山岳信仰の対象として知られ、山頂には日光二荒山神社の奥宮が置かれている。また、一等三角点「男体山」(標高 2484.15m)が設置されている。
男体山は、日光表連山の女峰山、大真名子山、小真名子山等と並び、日光連山を代表する山であり、周辺の観光地の中禅寺湖、戦場ヶ原や奥日光のランドマーク的存在である。
山名は、東北側の山続きの女峰山との対で付けられたものと考えられる。男女一対の山には、他地域にも多くの例があるが、男体山と女峰山は、その間に大真名子山、小真名子山という二つの「愛子」を抱え、男体山の北には太郎山を擁し、火山一家を成しているところが特徴的である。

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