アルプス4000m峰(ゲーゲケ版)
ヨーロッパ
モンテローザ/ジグナールクッペ(Monte Rosa Signalkuppe) / プンタ・ニフェッティ、Punta Gnitetti (伊)
最終更新:ベルクハイル
基本情報
標高 | 4554m |
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場所 | 北緯45度55分37秒, 東経07度52分37秒 |
モンテローザという山は、スイス中南部のヴァリス(Wallis/Valais)山群の最高峰であるとともに、スイスとイタリアの国境稜線上に位置する。モンテローザは一つの山というより、巨大な山塊であり、モンテローザ山塊(Monte Rosa Massif)とも呼ばれる。
モンテローザの主稜線は、北東から南西方向走向をもつ、5kmほどの長い稜線である。その主稜線には多数のピークがある。
主稜線上の主要なピークを北東側から順に述べると、ノルトエント(Nordend;4609m)、ディフイールシュピッェ(Durfourspitze;4634m/主峰)、ツムシュタインシュピッツェ(Zumsteinspitze;4563m)、ジグナールクッペ(Signalkuppe;4556m)、パロットシュピッツェ(Parrotspitze;4436m)、ルートヴィッヒスヘーエ(Ludwighohe;4341m)、シュヴァルツホルン(Schwarzhorn;4332m)、バルメルホルン(Balmenhorn;4167m)、ヴァンサンピラミッド(Venscent Pyramide;4215m)などのピークが挙げられる(文献1)、(文献2)、(文献3)。
この項ではモンテローザ山塊の一峰である、ジグナールクッペ(Signalkuppe;4556m)ピークについて述べる。
ジグナールクッペは、モンテローザ山塊のほぼ中間の位置にあるピークである。このピークからは、東へと長い支稜が別れている。このピークから北側 約1kmには、ツムシュタインシュピッツェ(Zumsteinspitze)がある。またこのピークから南西側 約1kmには、パロットシュピッツェ(Parrotspitze)がある。
ジグナールクッペ(Signalkuppe)という山名は、ドイツ語系のスイス側での呼び名であり、イタリア側からは、イタリア語で、プンタ・ニフェッティ(Punta Gnifetti)と呼ばれる(文献2)
山名のうち、「ジグナール(Signal)」は、このピークから東へと延びる稜線上にある、ジャンダルム(=「主峰を守る憲兵」の意)状のピークである「ジグナール」(Signal)からきているという(文献2)。またクッペ(Kuppe)とは、ドイツ語で山頂を意味する単語である。ただし、ヨーロッパアルプスのドイツ語圏の山の名前としては、あまり使用されない印象がある。
イタリア語名のプンタ・ニフェッティ(Punta Gnifetti)のうち、“Gnifetti“は、このピークの初登頂者である、G. Gnifettiに由来する(文献1)、(文献2)。また ”Punta“とは、モンテローザ山塊のピークでは良く使われているイタリア語であるが、日本語にすると「点」という意味で、英語の”Point”の類似語である。
このピークは、山頂近くにある、ヨーロッパアルプスの中で最も高い位置にある山小屋である、マルゲリータ小屋(Margherita Hutte(独)/Capanna Regina Margherita(伊))が建っていることで、モンテローザ山塊の中では重要なピークとなっている。
マルゲリータ小屋は、1893年に、イタリアの王族の資金援助により建設された。この小屋の名前は、イタリア(サヴォイ)のマルガリータ王妃(” Queen consort Margherita of Savoy”)に由来する(文献2)。
ジグナールクッペの初登頂は、1842年7月に、G. Gnifetti(イタリア側の山すそのAlanaの街に住んでいた神父)を中心とした7人パーティーによって、リスヨッホ経由の、現在の一般的な登攀ルートより達成された(文献1)、(文献2)。
ジグナールクッペへの一般的な登攀ルートについて、(文献1)に基づいて説明する。
基本的には、隣接するツムシュタインシュピッツェへの登攀ルートと同じである。
まずイタリア側のリゾート地、アラーニャ(Alagna;1200m)からロープウエーを使い、プンタ・インドレン(Punta Indren;3260m)に至り、ここからスタートする。
ここから氷河、モレーンを登って、ニフェッティ小屋(Rif. Gniffity;3650m)に至り、一泊する。
小屋からは、北へと氷河上を登高して国境稜線上のコル状の場所(約4200m)に出る。そこから主稜線のややスイス側の氷雪の斜面を北東へとたどり、その後、山頂部を巻くようにして稜線上のコル・ニフェッティ(Colle Gnifitti;4455m)に上がってから南へと雪の稜線を少し登高して、マルガリータ小屋が立つ、ジグナールクッペピーク(Signalkuppe;4556m)に至る。
プンタ・インドレンからニフェティ小屋まで、標高差 約400m。
ニフェティ小屋からジグナールクッペまで、標高差 約900m。
登攀ルートの難易度は、フレンチグレードで、F(最も易しい)。比較的緩やかな氷雪の斜面。
※ 本稿は、「アルプス4000m峰登山ガイド」リヒャルト・ゲーゲテ著、島田 訳、山と渓谷社 刊 (1997)(文献1)、ウイキペディア英語版の、“Signalkuppe” の項(文献2)、及び、ウイキペディア英語版の、"Monte Rosa" の項(文献3)を参照して記載した。
※ ウイキペディア英語版の、ジグナールクッペ(Signalkuppe)の項
https://en.wikipedia.org/wiki/Signalkuppe
※ ウイキペディア英語版の、モンテローザ(Monte Roza)の項
https://en.wikipedia.org/wiki/Monte_Rosa
モンテローザの主稜線は、北東から南西方向走向をもつ、5kmほどの長い稜線である。その主稜線には多数のピークがある。
主稜線上の主要なピークを北東側から順に述べると、ノルトエント(Nordend;4609m)、ディフイールシュピッェ(Durfourspitze;4634m/主峰)、ツムシュタインシュピッツェ(Zumsteinspitze;4563m)、ジグナールクッペ(Signalkuppe;4556m)、パロットシュピッツェ(Parrotspitze;4436m)、ルートヴィッヒスヘーエ(Ludwighohe;4341m)、シュヴァルツホルン(Schwarzhorn;4332m)、バルメルホルン(Balmenhorn;4167m)、ヴァンサンピラミッド(Venscent Pyramide;4215m)などのピークが挙げられる(文献1)、(文献2)、(文献3)。
この項ではモンテローザ山塊の一峰である、ジグナールクッペ(Signalkuppe;4556m)ピークについて述べる。
ジグナールクッペは、モンテローザ山塊のほぼ中間の位置にあるピークである。このピークからは、東へと長い支稜が別れている。このピークから北側 約1kmには、ツムシュタインシュピッツェ(Zumsteinspitze)がある。またこのピークから南西側 約1kmには、パロットシュピッツェ(Parrotspitze)がある。
ジグナールクッペ(Signalkuppe)という山名は、ドイツ語系のスイス側での呼び名であり、イタリア側からは、イタリア語で、プンタ・ニフェッティ(Punta Gnifetti)と呼ばれる(文献2)
山名のうち、「ジグナール(Signal)」は、このピークから東へと延びる稜線上にある、ジャンダルム(=「主峰を守る憲兵」の意)状のピークである「ジグナール」(Signal)からきているという(文献2)。またクッペ(Kuppe)とは、ドイツ語で山頂を意味する単語である。ただし、ヨーロッパアルプスのドイツ語圏の山の名前としては、あまり使用されない印象がある。
イタリア語名のプンタ・ニフェッティ(Punta Gnifetti)のうち、“Gnifetti“は、このピークの初登頂者である、G. Gnifettiに由来する(文献1)、(文献2)。また ”Punta“とは、モンテローザ山塊のピークでは良く使われているイタリア語であるが、日本語にすると「点」という意味で、英語の”Point”の類似語である。
このピークは、山頂近くにある、ヨーロッパアルプスの中で最も高い位置にある山小屋である、マルゲリータ小屋(Margherita Hutte(独)/Capanna Regina Margherita(伊))が建っていることで、モンテローザ山塊の中では重要なピークとなっている。
マルゲリータ小屋は、1893年に、イタリアの王族の資金援助により建設された。この小屋の名前は、イタリア(サヴォイ)のマルガリータ王妃(” Queen consort Margherita of Savoy”)に由来する(文献2)。
ジグナールクッペの初登頂は、1842年7月に、G. Gnifetti(イタリア側の山すそのAlanaの街に住んでいた神父)を中心とした7人パーティーによって、リスヨッホ経由の、現在の一般的な登攀ルートより達成された(文献1)、(文献2)。
ジグナールクッペへの一般的な登攀ルートについて、(文献1)に基づいて説明する。
基本的には、隣接するツムシュタインシュピッツェへの登攀ルートと同じである。
まずイタリア側のリゾート地、アラーニャ(Alagna;1200m)からロープウエーを使い、プンタ・インドレン(Punta Indren;3260m)に至り、ここからスタートする。
ここから氷河、モレーンを登って、ニフェッティ小屋(Rif. Gniffity;3650m)に至り、一泊する。
小屋からは、北へと氷河上を登高して国境稜線上のコル状の場所(約4200m)に出る。そこから主稜線のややスイス側の氷雪の斜面を北東へとたどり、その後、山頂部を巻くようにして稜線上のコル・ニフェッティ(Colle Gnifitti;4455m)に上がってから南へと雪の稜線を少し登高して、マルガリータ小屋が立つ、ジグナールクッペピーク(Signalkuppe;4556m)に至る。
プンタ・インドレンからニフェティ小屋まで、標高差 約400m。
ニフェティ小屋からジグナールクッペまで、標高差 約900m。
登攀ルートの難易度は、フレンチグレードで、F(最も易しい)。比較的緩やかな氷雪の斜面。
※ 本稿は、「アルプス4000m峰登山ガイド」リヒャルト・ゲーゲテ著、島田 訳、山と渓谷社 刊 (1997)(文献1)、ウイキペディア英語版の、“Signalkuppe” の項(文献2)、及び、ウイキペディア英語版の、"Monte Rosa" の項(文献3)を参照して記載した。
※ ウイキペディア英語版の、ジグナールクッペ(Signalkuppe)の項
https://en.wikipedia.org/wiki/Signalkuppe
※ ウイキペディア英語版の、モンテローザ(Monte Roza)の項
https://en.wikipedia.org/wiki/Monte_Rosa
山頂 | |
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山小屋 |
付近の山
- [0.7km] モンテローザ/ツムシュタインシュピッツェ(4563m)
- [0.9km] モンテローザ/パロットシュピッツェ(4432m)
- [1.3km] モンテローザ/ディフイールシュピッツェ(4634m)
- [1.6km] モンテローザ/ルートヴィッヒスヘーエ(4341m)
- [1.8km] モンテローザ/ノルトエント(4609m)
- [1.8km] モンテローザ/シュヴァルツホルン(4321m)
- [2.1km] モンテローザ/バルメンホルン(4167m)
- [2.5km] モンテローザ/プンタジョルダーニ(4046m)
この場所を通る登山ルート
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