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更新日:2014年02月12日 訪問者数:5723
雪山登山 山道具・装備
わたしの冬装備考
uedayasuji
昨年、わが人生で初めて体にメスをいれた。

術後の経過はいい。

ただ、輸血なしの手術を立て続けに二回(日記に詳細あり)受け、二週間にわたる入院と二月の安静な生活で、登山に必要な筋肉が、体から削がれたようである。

実際、85kgの体重が、退院直後には79kgに激減した。

三ヶ月を経過したこの1月には、体重は、元の85kgではあるが、これはただただ太っただけのようである。

以前は、隔日ではあるが、5kmのジョギングをこなして、足のふくらはぎにもしっかりと筋肉があったが、いまは見る影もない。

ピチピチだったジーパンが余裕ではけるのも、筋肉が落ちた証拠だろう。

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さて、冬山シーズン真っ盛り・・

以前は、25kg以上の冬山幕営仕様のザックを平気で担いで山に向かった。

が、1月4日・5日に武奈ヶ岳に入山した。(山行記録参照)

満を辞した体調検査を兼ねた山行だったが・・残念ながら明らかに体力は落ちていた。

となると・・いま一度・・一から装備を考えてみることにする

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冬装備、まずは服装になるのだろうか・・

アウター      ゴアのモンベル・マムートがあるが、なぜかモンベルを常用している  色 青+黒

           アウターの色は、雪で目立つ派手なもの。山では猟師の標的にはなりたくないですね

フリース      これは、五枚ほどある。 冬山幕営には、一枚は着こんで一枚は予備としてザックにいれている。一時、ユ〇〇ロのヒート〇ックなどをためしたが、汗でグチョグチョ・・マイナス20℃で冗談抜きで死にかけた・・低体温症。ここはちゃんと山用をおすすめします

アンダーシャツ  これは、ミズノのブレスサーモ。極寒・寒・中とあるが、冬は寒を着こんで極寒を予備にいれている
タイツ        これも同上。予備に一枚ザックに持っている

トランクス     これも一枚は予備に。

パンツ       ブラックダイヤモンド・モンベル・マムートとあるが、これは使いまわししている。予備はなし

オーバーパンツ  モンベル。雪山では必須。ただし、気温が上がると荷物になるので、極寒の山用

目出し帽子    薄いもの、モンベルがわたしには使い勝手がいい。高山必須

ネックウォーマー 高山縦走のおりにはザックにいれている。ホワイトアウトで行動停止になるといきなり冷え込むので、首周り、頭は絶対に冷やしてはダメよ!ダメ、ダメ(笑

靴下         勿論登山用、予備は、通常の登山用一組と普通の厚い靴下一組。

手袋         アンダー・フリースの二枚重ねが基本。アンダーは予備一組。オーバーグローブは高山のみ使用。雪山で軍手は厳禁!ないほうがいい。凍傷になるよ

帽子         毛糸の帽子。予備に一つ。これは就寝時にかぶるもの(濡れてると風邪ひきます)体温は頭、首周りから奪われるそうですよ

像足         ソフト像足(就寝時に足に)夜中のキジ撃ちにサンダルもね

簡易座布団    固めの折りたためる物。テント内でコンロの下に敷いたりしてます。

毛皮腰当て    これはパンツの上に装備して雪の上に座っても冷たくないようにしてます。

サングラス    モンベルの折りたたみで小さくなるものが予備。雪山必須です(雪目になれば最悪)

ゴーグル     ブリザード必須

上記、衣類では、モンベルのダウンを予備としてザックにいれている

さらに衣類ではないが、バスタオル一枚・タオル3枚。コンビニ袋大2枚、中4枚をザックにいれている。

なお、予備の衣類などザックにいれる時は、コンビニ袋でくるんでいる。

銀マット            就寝時は必需品です

シュラフ・シュラフカバー  同上

エアーマット          同上


上記、軽量化となると予備のものをはずす程度だが・・はずせるとするとタイツ・トランクスくらいのものか・・

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つぎにギアー類だが、ここが結構、あります

ヘッデン   必ず予備が必要。首からぶら下げるパナソニックが気に入っている。予備計2個

地図・地図ケース  これははずせないだろう

コンパス    当然ですね

時計・目覚まし 腕時計と幕営時の目覚まし

GPS      ガーミンです

気圧計     アナログ、腕時計にもあります

温度計     必要ないかもですが

ラジオ      深夜の友。無線機でも受診できますが、電池が心配なので無線機は使用しません

風速・気圧・温度計 これはダブってます。排除してもいのですが

オキシメーター これも不必要かも

万能ナイフ・ナイフ 万能ナイフは、缶きり、栓抜きがついている。ナイフは必須

マッチ・ライター 高山必須、コンロに火がつかないと最悪です

無線機   最終エマンジェンシーのため

予備電池  ヘッデン・GPS用

ジェットボイル・コンロ 二個装備してます。壊れたときの為

ガス     予備は必ず。使いさしはいつガスがなくなるか不安です

クッカー  チタンの軽いもの

水筒    冬は0.8Lのサーモが一つです

ローソクランタン これ以外と幕営には重宝します。予備のろうそく必須

テント   モンベルのステラリッジ?WP使用してます。ペグ込み1.4kg

グランドシート 雪山でなくとも必須ですね

フライシート 雪山必須。あるのとないのではテント内の温度がかなり違いますし、裾を雪で押さえます

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ポール    スノーバケットはあえてつけてません。雪の深さや、橋の積雪に突き刺して確認してます

ピッケル   必須でしょうね。滑落の停止は常に考えておかねばならないです

アイゼン   12本爪とチェーンアイゼンを装備してます。雪山は前爪が必須。10本でもいいですね

スノーシュー 例えば、燕岳とかには、持って行きません。山のルート次第ですね。雪原を歩くようなときには必須ですが・・ピストン主体ですので途中デポします。なお、運動靴で行く場合もあります。例えば夏の白出沢出合いまで。これもデポします。

シェリンゲ  120cm二本・60cm二本を常に装備してます。長いものは簡易ハーネスになります。両腰からと股を通して前でカラビナでロックですね。

カラビナ   最低3個、エイト環、なども山系によっては装備です。

ザイル   わたしは通常は8.5mm20mです。7mmという意見もありました。場所により10.5mm30mですが・・岩はやりません。

ヘルメット 高山必需品ですね。折りたたみ(日記記述済)が携帯には便利です。

登攀器具類は、よほどのことがないかぎり持ち出しません。

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そのほかでは

赤布の竿      5〜10本程度

カメラ        コンデジ二台。一台は単三電池で動くものです

ビーコン・ゾンデ これは雪山必須ですね

医療        薬・バンテージときには腹にサラシを巻いて出かけます。三角布とか便利ですね

ガムテープ   登山器具修理用

トイレットペーパー いわずと知れた・・大キジ用

赤テープ    ピストン時の目印。下山回収
ピッケル・横はモンベルシュラフ#3・その横、マイナス25℃対応シュラフ(重い!)橙が像足・紫がソフト像足・赤がシュラフカバーでその横の濃い橙がエアーマット。紺色がテントポールとテントで黄色がフライシートとツェルトで橙がマット。アルミマットなど
黄色がザックカバー・黄緑がフリース横の黒青がアウターダウン・雨具・簡易座布団ラジオ。気圧計・温度計グローブ・コンパス
サーモス・ジョットボイル・ハーネスアイゼン・ザイル・など
上記写真は、既存の写真で申し訳ないですが、かなりだぶついてます。

こういった装備からそのお山にあった装備を選定しています。

問題の軽量化ですが・・

安全を考えると背負いたいですね。

でも、昔々、先輩から「素人はなんでも持って行きたがる。あるもので何とか工夫するのがベテランだ」なんて説教されました(^^;

その「工夫」できる最低装備を考えますが・・わたし・・いまだに結論でませんね。

使いもしない「アックス」持って行ったりで・・

雪山の深夜に耐える装備・・快適を目指すこと自体が間違いなんでしょうか(^0^))))
実際に軽量化について、わたしがやっていること

予備乾電池   これを「エネループ」などの充電式に変更。いままで12本の携帯を、6本にしました

シェラフ      いままで厳冬期#0などでしたが、シェラフカバーまどで#3で対応できるようにしました。

ザイル       8.5mm30mを8.5mm20mに変更

コッヘル      チタンに変更(以前はアルミ・・そんなに変わりないかな?)

あとは、余分なギアを持たないことですが・・

例えば、気圧計などは複数で確認するくせがついてます。もちろん、ハーネス・ギアー類は必要最低限ですね。

そういう意味では、ミューレンさんの日記でカラビナの下降方法などは、非常に役に立ちます。

非常時のこんな使い方なんて知れば面白いでしょうね。

ちなみにわたしは雪ではスノーバケットつけないです。

地べたつついたり、橋の積雪で突き刺して確認したり。深さを計ったりで、本来の杖の役割は二の次です。

まぁ、これが言いか悪いかは別として・・

新聞紙でもやはり寒いときには、体に巻きつけたり・・靴の中に入れたりと活躍してますね

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わたしの冬山山行について

雪山はいずれにせよ、シビアコンディション!

わたしは、この厳しい環境こそ単独行のステージであると思ってます。

わたしの敬愛する「加藤文太郎」先生にして、あれはパーティによる遭難であると確認してます。

単独行の強み・・それは残存体力をウソ偽りなく把握できるということ。

「もう少し行こう」という意見を説き伏せる必要がないことでしょう

となると、やはり大事なのは、装備を使いこなす慣れなんでしょうね

幕営時にどれだけ早く設営できるのか・・

強風・ホワイトアウト時であっても間違いなく設営できるのか・・ということなんでしょう・・

さらにいえば、撤退する決断、自分の置かれた状況を把握するだけのギアを使いこなせるのか?ということ。

よく「雪山行くのですが、どんな装備が必要でしょうか?」と質問される。

そういう方に、わたしは、アイゼンを履きこなせるのですか?とお伺いしたい・・

ピッケル・アイゼン・・この基本が出来ているのでしょうか・・

前歯でたってピッケル打ち込む・・この時の足の位置は?ピッケルの持ち方は?

登攀時のアイゼンの足の運びは?

トラバース時のピッケルとアイゼン。前に出す足はどこに置く?ピッケルはどう使う?

など・・やはり、習得が必要なことが多く存在します。

ギアー・装備を考える前に・・少し・・一緒に・・お勉強・・しませんか?

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登山で大事なことの一つに「疲れない」ということがあります。

アイゼンとくに12本爪などで歩くと・・疲れますね(わたしは・・)

積雪も、徐々に登山道に増えてくると・・その装着のタイミングが難しいですね

どうでしょうね・・10cm程度の沈み込みなら、わたしは軽いつぼ足であるいてますね。

登山道が坂で、しかもアイスバーンで靴が滑り出せば・・が、わたしのタイミングですが、登山道によっては、細くて換装するのに、他の登山者の邪魔になるような道筋であれば、すれ違いや雑木の間で換装しますね

これは、スノーシューでも同じですね。

登山道の歩きは、基本チェーンアイゼンで対応してます。

これは、泥道でもまばらな積雪の道でも、岩に足をおいても足の裏が疲れないので重宝してます。

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アイゼン歩行・・下記はUEDAのやり方の一例です。詳しくは山岳会・講習会で習得をしてください。

通常の歩行では前に出した足は、かかとから着地ですよね。

柔らかい積雪なら、それでもいいのですが・・アイスバーンなら地面に対してはフラットに着地です。

ただし、下山はカカトを蹴りこむというより、カカトに全体重を上から押し付ける感覚ですね

登攀時も、柔らかい雪は、つま先を蹴りこむ形です。が、これが硬い雪だと逆ハの字のアイゼンの内側の歯を食い込ませる意識でしょうね。

また、トラバースは、谷側の足の歯を意識して踏み込む形。

さらに軟い雪などは、さきにピッケルでシャフトをしっかり差して、崖側の足は、外開きぎみに、つまり外側がカカトの爪をしっかり谷側を意識してオープンスタンス。谷側の足は極力、谷に接する形で道に平行に・・

登攀時も硬い雪は、しっかりと腕を降って雪に差込み、軟い雪はシャフトを雪に差込ます。さらに崩れる雪は、ピッケルを横にして雪のい抵抗を増やして使用します。

ピッケルとアイゼンは、その時々に適切な使用方法であれば、滑落を防止できるはず。

滑落停止訓練の以前に、絶対にするべきことが「滑落防止訓練」でしょう

滑落すると、ある意味運任せの状態になります。

頭で考えて反応している時間などありません。

しかも、転倒から5秒以内に反応しないと、滑落スピードが増して停めることは難しくなります。

雪山アイゼン歩行には、必ずピッケルの持ち方や、使用方法を考えて工夫してください。

登り・くだりと言っても、縦走では交互にその場面が変ります。

意識しないで手が勝手にピッケルの持ち方を変えている必要があります。

それと、その姿勢で滑落、転倒するとすれば・・と、考えながら安全対策をとる必要がありますね。

最後に、一番怖い突風です。

高山の尾根筋では、晴天だが、やや強風・・こんなシュチュエーションに出くわすでしょう・・

この状況で尾根筋を歩いていると岩陰から出たとたん、猛烈な突風に見舞われることがあります。

耐風姿勢のとり方・・これも是非、習得すべき技術ですね。

わたしも歩荷+体重100kgで、突風で後ろ向きに尻餅ついたり、冬の唐松尾根筋では、登山道から1m飛んで沢に20m〜50m・・いや100mだったかも知れません。転げました。幸い深い新雪で停まりましたが冷や汗でした。

雪山を歩く・・状況によっては雪崩を想定したり、足元の雪が崩れることを想定したり、アイスバーンを想定したり、踏み抜きを想定したり、転倒を想定したり・・この神経の使い方が大事なんでしょう

で、結局のところ・・安心して気を抜いてしまう・・下山時に山岳事故が集中するのかもしれません。

たしかに、わたしの場合もほぼ、下山時に問題が発生してます。

人間の集中力は四時間ともいわれてます。

四時間で登攀して、休憩・・さらに三時間以内に下山するのが理想かもしれませんね。

ヒヤリとした場面、ハッとした場面、が290回あって、軽い事故(転倒・怪我)が9回、重大事故が1回です。

これが、ヒヤリ・ハットの法則。

300回のヒヤリハットで重大事故(死亡・重症事故)一回があるというもの。

石につまずいて・・ハッとして・・浮石に足をおいてヒヤリとして・・道間違いにもヒヤリとして・・地図を忘れてハッとして・・電池がなくなってヒヤリとして・・

あなたは・・次で何回目のヒヤリ・ハットでしょうか・・

300回・・ちかくないでしょうか??


ふふふ・・この文章が役に立つかはわかりませんが・・UEDAの装備を紹介しました。

遠慮なく、ご批判もどうぞ(^^;

                 でわでわ

追加いたします

http://koyomi8.com/directjp.cgi?http://koyomi8.com/sub/moonrise.htm

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