危険予知訓練(KYT)とは?
※このノートは危険予知訓練(KYT)のお題です。
危険予知訓練の詳細については 危険予知訓練のススメをご参照下さい。
※ある登山中の一コマをテーマとして、どんな危険があり、どんな対策があるかを考える練習をするためのネタ記事です。
お題を見て、まずは“どんな危険があるか”を考えてみて下さい。
その後に危険要因の例を見て、各危険について“どんな対策があるか”を考えてみて下さい。
最後に対策の例を参考として挙げてあります。
※危険要因の例や対策の例はあくまでも参考です。
もっと他にも危険な要因があるとか、より良い対策があるという方はコメント欄で指摘いただくと参考になります。
危険予知訓練の詳細については 危険予知訓練のススメをご参照下さい。
※ある登山中の一コマをテーマとして、どんな危険があり、どんな対策があるかを考える練習をするためのネタ記事です。
お題を見て、まずは“どんな危険があるか”を考えてみて下さい。
その後に危険要因の例を見て、各危険について“どんな対策があるか”を考えてみて下さい。
最後に対策の例を参考として挙げてあります。
※危険要因の例や対策の例はあくまでも参考です。
もっと他にも危険な要因があるとか、より良い対策があるという方はコメント欄で指摘いただくと参考になります。
お題:雪に埋もれた階段
〔状況〕
雪が積もった山道を下っています。木の階段が雪に埋もれています。
〔ジャンル
雪山ハイキング(2000m以下の低山)
〔日程〕
日帰り
〔メンバー〕
40代男性、40代女性、計2名
〔天候〕
12月、晴天、風速12m/s、気温0℃
〔装備〕
冬山向け登山ウェア一式、手袋、帽子、登山靴、ザック、雨具(レインウエア上下)、水、ヘッデン、トレッキングステッキ、チェーンスパイク、コンパス、地図、携帯電話、時計、レスキューシート、ファーストエイドキット、コンロ、ケトル、マグカップ、トイレットペーパー、非常食
〔その他〕
登山計画書は予定コース、メンバー、予定タイムを記載して登山ポストに提出済み
※以上のような状況において、どのような危険が考えられるでしょうか?
※危険要因の例を見る前に、まずは自分で“どんな危険があるか?”をぜひ考えてみて下さい
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雪が積もった山道を下っています。木の階段が雪に埋もれています。
〔ジャンル
雪山ハイキング(2000m以下の低山)
〔日程〕
日帰り
〔メンバー〕
40代男性、40代女性、計2名
〔天候〕
12月、晴天、風速12m/s、気温0℃
〔装備〕
冬山向け登山ウェア一式、手袋、帽子、登山靴、ザック、雨具(レインウエア上下)、水、ヘッデン、トレッキングステッキ、チェーンスパイク、コンパス、地図、携帯電話、時計、レスキューシート、ファーストエイドキット、コンロ、ケトル、マグカップ、トイレットペーパー、非常食
〔その他〕
登山計画書は予定コース、メンバー、予定タイムを記載して登山ポストに提出済み
※以上のような状況において、どのような危険が考えられるでしょうか?
※危険要因の例を見る前に、まずは自分で“どんな危険があるか?”をぜひ考えてみて下さい
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危険要因の例
このノートでは危険に対して、以下の3つの観点から点数をつけて評価しています。
A、B、Cそれぞれ10点満点で、合計で最高は30点とします。
点数の基準はこちらをご参照下さい。
(1)濡れたままの手袋を着用し続けて凍傷になる
(2)階段が歩幅と合わないので脇を歩き、滑って転倒する
(3)雪に反射した日光を見続けるので雪目になる
(4)むき出しの頬やうなじが日に焼けてヒリヒリになる
(5)チェーンスパイクの爪を木の階段のフチに引っ掛けて転ぶ
(6)チェーンスパイクに絡んだ雪玉でバランスを崩し足首を痛める
※以上のような危険に対して、どのような対策をとれば回避が可能でしょうか?
※対策の例を見る前に、まずは自分で“どんな対策があるか?”をぜひ考えてみて下さい
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(A)危険度:事故になった場合にどのくらい危険か?どんな怪我をするか?
(B)発生頻度:その危険要因はどのくらいの確率で事故につながるか?
(C)対応難度:危険要因に気付いたり、回避するのがどのくらい難しいか?
A、B、Cそれぞれ10点満点で、合計で最高は30点とします。
点数の基準はこちらをご参照下さい。
(1)濡れたままの手袋を着用し続けて凍傷になる
危険度:6点(凍傷)
発生頻度:2点(今回の条件下では凍傷にまではなりにくい)
対応難度:2点
合計:10点
(2)階段が歩幅と合わないので脇を歩き、滑って転倒する
危険度:4点(ひどい転び方をした場合は捻挫なども)
発生頻度:3点(階段脇を歩くことも、ツルッといくこともシバシバあり)
対応難度:2点
合計:9点
(3)雪に反射した日光を見続けるので雪目になる
危険度:3点(ひどい場合でも眼科にて治療して治る)
発生頻度:4点(晴天なので比較的起こりやすい)
対応難度:1点
合計:8点
(4)むき出しの頬やうなじが日に焼けてヒリヒリになる
危険度:1点(日焼け)
発生頻度:8点(晴天の雪山では簡単に日焼けします)
対応難度:1点
合計:10点
(5)チェーンスパイクの爪を木の階段のフチに引っ掛けて転ぶ
危険度:4点(捻挫、打ち身など)
発生頻度:4点(ありがちです)
対応難度:3点(初めてだと転びやすいかも)
合計:11点
(6)チェーンスパイクに絡んだ雪玉でバランスを崩し足首を痛める
危険度:4点(捻挫)
発生頻度:5点(雪湿、気温にもよる)
対応難度:3点(雪がダマになると知ってれば気をつけるのでしょうが)
合計:12点
※以上のような危険に対して、どのような対策をとれば回避が可能でしょうか?
※対策の例を見る前に、まずは自分で“どんな対策があるか?”をぜひ考えてみて下さい
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対策の例
(1)濡れたままの手袋を着用し続けて凍傷になる
[対策]
→防水・耐水機能のある手袋を用意する
→予備の手袋を持っていく
(2)階段が歩幅と合わないので脇を歩き、滑って転倒する
[対策]
→歩きにくいからといって安易に階段を外れず、慎重に下る
(登山道保護の観点からも用意された道を外れるべきではない)
(3)雪に反射した日光を見続けるので雪目になる
[対策]
→サングラスやゴーグルを用意する
(4)むき出しの頬やうなじが日に焼けてヒリヒリになる
[対策]
→雪山を歩く際には日焼け止めを使用する
→バラクラバなどを着用してむき出しになる部分をなくす
(5)チェーンスパイクの爪を木の階段のフチに引っ掛けて転ぶ
[対策]
→チェーンスパイク(アイゼンも)を着用したときは靴底をフラットに上から置く歩行をする。木や岩など、爪を引っ掛ける可能性がある状況ではすり足は危険。また、スパッツなどに爪を引っ掛ける可能性もあるためガニマタ歩行が良い。
→経験が無い場合は安全な場所で歩き方の練習をしておく
(6)チェーンスパイクに絡んだ雪玉でバランスを崩し足首を痛める
[対策]
→チェーンスパイクは湿雪が簡単に絡むので、湿雪の場合はスノープレートのある軽アイゼンを使用する
[対策]
→防水・耐水機能のある手袋を用意する
→予備の手袋を持っていく
(対策前)10点
(対策後)
危険度:0点(この条件下で乾いた手袋であれば凍傷の危険はほぼ無し)
発生頻度:0点(同上)
対応難度:1点
合計:1点
(2)階段が歩幅と合わないので脇を歩き、滑って転倒する
[対策]
→歩きにくいからといって安易に階段を外れず、慎重に下る
(登山道保護の観点からも用意された道を外れるべきではない)
(対策前)9点
(対策後)
危険度:4点(階段部分でも転んでしまったら怪我はするかも)
発生頻度:1点(階段がきちんと整備されていることが前提ですが)
対応難度:1点
合計:6点
(3)雪に反射した日光を見続けるので雪目になる
[対策]
→サングラスやゴーグルを用意する
(対策前)8点
(対策後)
危険度:3点(ほぼ防げます)
発生頻度:0点(同上)
対応難度:1点
合計:4点
(4)むき出しの頬やうなじが日に焼けてヒリヒリになる
[対策]
→雪山を歩く際には日焼け止めを使用する
→バラクラバなどを着用してむき出しになる部分をなくす
(対策前)10点
(対策後)
危険度:1点(日焼け)
発生頻度:0点(ほぼ防げます)
対応難度:1点
合計:2点
(5)チェーンスパイクの爪を木の階段のフチに引っ掛けて転ぶ
[対策]
→チェーンスパイク(アイゼンも)を着用したときは靴底をフラットに上から置く歩行をする。木や岩など、爪を引っ掛ける可能性がある状況ではすり足は危険。また、スパッツなどに爪を引っ掛ける可能性もあるためガニマタ歩行が良い。
→経験が無い場合は安全な場所で歩き方の練習をしておく
(対策前)11点
(対策後)
危険度:4点(転倒時の怪我)
発生頻度:1点(歩行方法を守りさえすれば転倒は避けられる)
対応難度:3点(ある程度の慣れや練習が必要)
合計:8点
(6)チェーンスパイクに絡んだ雪玉でバランスを崩し足首を痛める
[対策]
→チェーンスパイクは湿雪が簡単に絡むので、湿雪の場合はスノープレートのある軽アイゼンを使用する
(対策前)12点
(対策後)
危険度:4点(転倒したときの怪我はスノープレートあっても同じ)
発生頻度:2点(雪の絡みやすさは軽減されます)
対応難度:2点(アイゼンの着用方法は事前練習しておくべき)
合計:8点
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mizcreidさんの記事一覧
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- 危険予知訓練のススメ 57 更新日:2014年05月30日
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山も遂に仕事の延長線上になってしまいました、
仕事ではいやいややっているところですが山での危険予知は深刻ですね
そこまでやるか!とも思いますが、
今回の課題の『雪に埋もれた階段』は実際によくあることです、
机上で少しでもやっておくと実際に出会ったときに結構思い出すものです、でも危険要素が3か所くらいはすぐ出てきますがこれだけ出すのはかなり読み込まないと無理ですね、
こんばんは、コメントありがとうございます。
KYお仕事でやってらっしゃるんですね。
「KYとかうぜ〜な〜」というのが私も本音ではあるんですが(^^;
しかし身近なところで遭難事故が起こったのをきっかけに、真面目に何かしないといかんな〜とも考え、こんなことをしております。
おっしゃるとおり、事前に机上でやっとくことで、実地で何かの役に立てば良いなと。
やっぱり無事に帰って来れてこその山歩きですしね〜
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