上越市犀潟駅‐柏崎市笠島駅


- GPS
- --:--
- 距離
- 22.9km
- 登り
- 119m
- 下り
- 106m
コースタイム
天候 | 風雪強く波浪 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2011年02月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 自家用車
|
写真
感想
道の駅うみてらす名立での車中泊では、羽毛シュラフに包まるのが面倒で前面に掛けただけで寝たが、夜中に寒くて目覚めエンジンをかけて暖をとったりして4時に起きる。寒さと疲れ,足腰,特に足指が擦れて出来た肉刺の痛さに気持ちが萎えていたが、前夜からの雪混じりの風が収まる気配もなく、思い描いていた荒天の海岸歩きが期待できそうなので、車中で時間をかけて足指のケアを施し、持ち歩く物の準備を済ませて犀潟駅に移動。途中,コンビニで1日分の弁当と乾電池等を買って7:15に犀潟駅を出発する。
空からは雪の代わりに霰が降って道傍にたまる程度だが、海側からの風がかなり強い中,前日の道を逆に歩いて海岸線に出る。こんな荒れ模様の日なのに犬と一緒に歩いている老婦人がいた。そう言えば前日も自転車に乗って犬を散歩させている人を3人くらい見た。
海岸近くの道路の、植えたばかりの松の若木を守るために小さな穴の開いた金属製の遮蔽版が施されているところがあって、その効果を試してみると思いの外,風が弱くなっていることが分かった。
7:35,海岸線に出る。これまでで最も大きな波がテトラにぶつかって大きなしぶきを上げているのが見え、チャンス到来と大潟漁港に急行,岸壁での波頭の写真を撮るべく構えて何枚かシャッターを下ろした後,突然EOSが動かなくなった。
肝心の時に何と言う間の悪さかッ!,と不運を呪ってみてもどうにもならず、寒さでバッテリーが働くなくなったのかもしれないと考えてオーバーヤッケの内側に入れ保温を試みるもすぐには動く気配なく、やむなくコンパクトで撮る。
その後,ザックの中で保温してみたが結局EOSは復活せず、後にバッテリー切れとと判明した。数日前に充電したばかりなのだが、寒さに晒されると電池の消耗が早いのかもしれない。
コンパクトにも一応ズームはあるがシャープな写真は望むべくも無く悔しい結果になった。それでも何とか大きな波の飛沫を撮ろうとカメラを構えて待ち続ける。 いい波がなかなか来ないのでモニターから目をそらし、2〜3歩いて防波堤を見ると10mもあろううかと言うとてつもない大波が上がっていたりする。構えている時はそれが来ず動き始めると来る。そんなことが何度もあって大潟港で15分ほど粘り、少しづつ移動しながらさらに大波を狙うもチャンスは来ず、写真は諦めて荒海を眺めながら楽しんで歩くことに切り替える。
海岸線は一番外側に胸高くらいの堤防があってその内側は幅3mほどの工事用のコンクリート舗装道路,そこから数mの非舗装の平地を隔てて高さ5mあまりの砂丘に似た段丘となり、法面には崩れないように草が植えられたり土止めが施されていたりする。
段丘の高さや堤防との間隔はまちまちで、ある所では15mほどの小山が海に迫っていて法面が波をもろに被るほどで、やむなく法面の上を歩かされ、またある所では法面が階段状に保護され、上部に鉄製のしっかりした風防が施されていてその柵の外を歩きながら中を覗くと、広い防風林の一画が切り開かれて何かの処理施設のような建物が見えたりした。
防波堤の外側は山と積まれたテトラで中にはその1つ1つに番号を打ったものが見られた。また沖にもテトラが一文字に敷設されている所もあった。
8:30,前方左手に1軒の傾きかけた作業小屋が、さらにその右奥にも同じような3軒の小屋があるのを見る。その辺りには右手から車が乗り込める道があるらしく、いつの間にか前方を人が歩いているのに気づく。
小屋の陰で一息ついている間にそこを通り過ぎと思われるその男性はぐいぐいと大股で遠ざかり、その向こうにちょっと高さのある山が見えた。先刻来ちらちらと見えていたその山が米山かもしれないと思い、少なくともあの山が間近に見える所まで歩かなければならないとすればまだまだ先は長く、そしてこの段丘の道は果てしなく続くように思えた。
行く手の先々に海に突き出す砂丘が見え、そこを越えるとこの浜が終わって河岸か港かに突き当たり市街地に向かうのではないかと期待し、その期待を何度も何度も裏切られながらまた同じ期待をする。それは頂上を間近にして繰り返し現れる偽ピークに惑わされ裏切られながら登る山によく似ている。裏切られながらへこたれず歩き続けるのもまた登山と同じである。
ふり返ると直江津の港はすぐそこで、前日歩いた長浜駅付近の岩殿山・虫生岩戸や茶屋ヶ原・鳥ヶ首岬と思われる陸影もさほど遠くはなかった。
15分ほど歩くと右手に小屋があり、『ここより先,漁業者以外,車の乗り入れ禁止』と書かれた立札があってロープが張ってあるのをかい潜っているところへ件の男性が折り返して来て一瞥もなく無言で去って行った。
前方の山影が少しづつ大きくなり、右手の階段状の法面の下の草の被った道を行くと前方に建物が現れ、湯元館と言う名のホテルに繋がる舗装道路に出た(9:05)。
そこから市街地の方に逃げようと思ったが、『鵜の浜海水浴場・九戸浜町』と言う看板に引き寄せられてさらに海岸を歩く。
9:21,人魚塚伝説之碑と言う小さな区画に着き、上越市出身の童話作家,小川未明の『赤いロウソクと人魚』の原型となる雁子浜の人魚伝説を記した説明文を読む。
その辺りから護岸堤が無くなり、テトラだけで守られた小高い砂浜を歩くこと10分弱でサンクス米山と言う老人ホームに至る。内陸部を見ると疎らとなった松林の向こうに市街地の建物が見られ、民家と海岸線が接近して来たのを感じる。
9:45,老人ホームを通過して前方を見るとホテル風の大きな建物と、その右手にそれまで思い込んでいたものより高くて風格のある山が現れ、それこそが米山であることを確信する。
道がそこから防風林の内側を通るようになると、それまでガンガン吹きつけていた風がピタリと止まりまったくの無風となる。30mほどの幅の松林にそれほどの効果があることに驚かされる。
無風の道を5分ほど歩くと作業小屋があり、そこで休んで朝食を摂っていると軽トラでやって来た人があり、『小屋を遣わせてもらっています』と断ると、『・・・』と口ごもってすぐに去り、出かけようとすると別の人がヌッと現れて『何をしてるだネ』と言った。
その人が小屋の主で、改めて言い訳と礼を言うついでに『今日のような荒れ方は大荒れですか,それとも中程度ですか』と聞いて見ると『大荒れだネ』と言い、『漁に出られなくてつらいですネ』と言うと『荒れていなくても冬場は漁にならない』と言った。15分休んで10:17発。
再び護岸堤のない海岸に出るとはるか前方で突堤に突き当たる白い波しぶきが見えて来た。港と思われるその突堤までを30分と見て、そこから先に砂浜が続いていてもそこで打ち切はって市街地に入ると決めて進む。
防護柵に保護された幅の広い松林がしばらく続いた後に砂丘が草原となり、堤防道路が現れると港湾施設の建物と突堤の波がはっきり見えるようになったが、そこから港までが意外と長く、また最後の波の写真を撮るべくチャンスを窺いながら歩いたので港に着いたのは1時間近く後だった。
この頃,横殴りの雪が激しく吹きつけ期待以上の海岸歩きとなった。尤も冬山装備なので寒さは感じず、風雪の割には冷え込みもなかったし、強風と言っても山ではいつも経験する程度で烈風ではない。それでも山にはない海のうねりと立ち上がって砕け散る波しぶきの豪快さは見飽きることがなく、時間があればテントを張って一晩過ごしたいところ。
間近で見る波しぶきは大きなものでは人の背丈の3〜4倍,時には5倍くらいに達する。写真に撮ると背景の雲の色と重なって溶け込んでしまうので、飛沫を浴びるくらいの位置から撮らないと迫力ははないが、見るには十分で存分に堪能して港を後にする(11:15)。
海岸線から5分ほどの辺りを並走していた県道129は、港からの道との合流点で右折し、信越本線を潜って左折,線路に沿って柿崎の市街地に向かい、11:41,柿崎橋のたもとに到達。そこで初めて米山の姿を正面にする。空は険悪だがかろうじて山頂を見ることが出来た。
11:55,柿崎駅着。暖房の効いた待合室でくつろぎ、1時間の昼食休憩の後、13:00出発。駅で犀潟駅からの鉄道距離を調べてもらうと10.5km,笠島駅までは8.9kmだった。実際には+3kmくらい歩いている気がした。
駅から市街地を抜け、ほぼ鉄道沿いの県道を40分歩いてR8に出る。その手前で今回初めて田んぼを見る。ひと時明るかった空が黒くなると小康状態だった雪が激しくなってきた。13:44,新潟まで113km,柏崎まで20kmのポストを通過。14:13,柏崎市に入り、同18,米山Pでトイレ休憩。上空は真っ黒だが沖は晴れている。
14:36,米山町に入り、小学校の脇を通って駅正面の道を左折。同50,駅を通過して笠島に向かう。残り1駅となり、16:34の電車に乗れる見通しが着いたと思った先に思わぬ関門が待っていた。
米山駅を通過してまもなく行く手に海に突き出した岬が立ちはだかり、その下にトンネルが見えた。岬の縁を廻る道は認められないが、そのつけ根辺りの鞍部に向かって右手から道路が伸びているのが見えたので、それを越えればトンネルの先に出られるだろうと単純に考えたが、すれ違う人に聞くとその道は行き止まりで、笠島に行くにはR8に戻って岬とその東側の300mはあろうかと言う山との中間部にあるトンネルを越えるしかないと言う。
その国道は右手遥か遠く岬のつけ根のさらに右手の方に向けて登っているのが見え、国道に行くには前方の集落から国道に向けて斜めに合流する坂道を辿るしかなかった。要するに米山町に入ってR8から離脱したのが仇になってかなりの廻り道を強いられることになった訳だが、こういう場合の鉄道の里程と実際に歩く距離との差は実際以上に大きく思えるもので、ここに来て急に時間が気になり始める。
とにかく一刻も早く国道までへと民家の間の複雑な道を潜り抜け、線路脇から見えていた坂道に到達すると、ゆっくり登って国道に合流しているのが分かってホッとする。坂道を登り切った所で出会った大きなシェパードを連れた男性に笠島への経路とトンネルの様子を聞くと、トンネル内には歩道があるが、むしろその先の橋の方を気をつけるようにと言われ、また2つ目の橋を過ぎて国道を離れ、左に下るようにと教わる。
15:17から8分かかって米山トンネルを通過。道は前方に見えるクリーム色の橋に向かってさらに登っており、その手前にある駐車広場を歩いていると駐車中の車の男性が話しかけてきてしばらく立ち話する。男性は『泊まるところはあるのか,当てがないなら米山に無料で泊まれるところがある,自分はそこの運転手をしている,あんたのように旅行している人は結構いて、そう言う人に便宜をはかっている,この先にも無料の小屋がある』等と言った。『もう1日歩くならお世話になりたいところだが今日で終わって帰る』と答え、丁重に礼を言って先を急ぐ。
自転車や徒歩の旅行者が珍しくない時代になってからは、こんな風に声をかけて来る人は殆どなくなってしまったが、その情報の真否や有用性は別にして、こう言う交流は悪くない。
15:37,胞姫橋手前に温度表示があって気温が2℃もあることが分かった。道理で温かい筈,と言うより冬山装備では暑かった。
胞姫橋と書いて『よなひめ』橋と読む前方に見えている橋の手前左側に胞姫神社と言う神社があり、物見高く寄って行きたいところだが時間的焦りがあって割愛。後日談であるが、胞姫神社をネットで調べていて『あちょぺふの登山ブログ』に行き当たったので、記事を紹介して同神社についての説明を代弁してもらうことにする。『あちょぺふの登山ブログ』 ↓
http://blog.sankouki.com/999.php/item/9415
上輪の集落と信越線のトンネルを見下ろしながら胞姫橋を渡ると更に上輪大橋が続く。いずれも路側帯が狭いので対向車が来る度に立ち止まりながら歩いて2つの橋を渡り終えるのに25分かかり、笠島駅までの残り時間が50分を切る。
15:52,笠島海岸への案内表示に従ってR8を離れるも、その道が一旦下ってまた登り、500mも先の切通しに消えており、その間に人家も何もないことに焦りを覚えて小走り気味に急いだが、そこに至ってもまだ人家は見えず、ようやく眼下に笠島の街と駅が見おろす場所に至って更に10分歩き、16:18,笠島駅に着く。
以後は『帰心矢のごとく』笠島駅発16:34の電車で犀潟へ。急行列車の遅れのあおりで犀潟着17:04がやや遅れるもすぐに発進。長野まではR8〜R18を走り、長野ICから長野道に入って20時前に帰着,終了となる。
コメント
この記録に関連する登山ルート
この場所を通る登山ルートは、まだ登録されていません。
ルートを登録する
お久しぶりです。
ブログを参考にしていただきありがとうございます。
日本海の荒波を横目に歩いたわけですね。
ブログを見つけた時はびっくりしました。achopehさんの活動エリアはこの辺りなんですネ・・。
柏崎市の入り口に到達して新潟まで100kmちょっとになりました。あまり縁がない地域ですが、新潟県を通過して早く山形・秋田に入りたいと思っています。
登山ブログは半年くらい見ていませんが、みなさんの動向が気になります。
SNSにもぜひお越し下さい。
あったか村 http://attakamura.sns-park.com/
砂布巾の十字路 http://snufkin.sns-park.com/
です。
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する