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ヤマレコ

記録ID: 1042923 全員に公開 無雪期ピークハント/縦走東海

東海自然歩道#06 【’02春 秋葉山】

日程 2002年04月19日(金) 〜 2002年04月21日(日)
メンバー
アクセス
利用交通機関
電車
行き:大井川鉄道家山駅
帰り:JR飯田線三河大野駅
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地図/標高グラフ


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コースタイム [注]

1日目
山行
6時間50分
休憩
20分
合計
7時間10分
S家山駅09:3011:40大日山登山口13:30大日山金剛院13:30前谷13:30平松峠15:10鳥居沢山南峰15:10鳥居沢山北峰15:40奥ノ院16:0016:40大時休憩舎
3日目
山行
9時間30分
休憩
1時間0分
合計
10時間30分
ダムサイト 駐車06:0007:00一の瀬07:45石打の休憩舎(北)09:15柴(ヒラシロ遺跡)10:00一本杉10:3511:1011:50黒滝の休憩舎12:50県境13:20六本松14:45阿寺の七滝15:1016:30三河大野駅G
コースタイムの見方:
歩行時間
到着時刻通過点の地名出発時刻

写真

犬居城跡より若身を望む拍手 /こっそり拍手|詳細ページ|元サイズ|▶ 類似写真を探す犬居城跡より若身を望む

感想/記録

●4月19日(金曜日)
 金谷駅から大井川鉄道に乗り換えると、たくさんのひと、ヒト、人。前回の帰り路ではガラガラだったのに、さすがは通勤通学時間帯。でも、隣の新金谷駅で、みんなぞろぞろと降りて行ってしまいました。残ったのは、数人のお客さんと私。のんびりと車窓から大井川を見ながら家山駅へ向かいました。
 家山駅に到着し、身支度を整えて、9:30に出発。さぁ、旅の始まりです。「家山の町の中では川根町の設置している“walking Kawane”の道標に沿っていけばいい」との情報を得ていましたので、その道標を探して歩き始めました。天王山に向かう道から、左下に小学校が見えました。小学生が体育の授業なのでしょう。ドッチボールをしている歓声が聞こえてきます。
 舗装道を登り詰めると天王山公園がありました。休憩舎もあり見晴らしも良く、テント泊にはぴったりの場所です。(テント旅だと、どうしてもそういう見方をしてしまいます…。)眼下に見える池が野守の池なのでしょう。坂道を下りきって左に折れると、ほどなく野守の池に着きました。今年の桜はすでに散ってしまいましたが、休憩所(トイレあり)の立派な藤棚には、満開の藤の花が咲きほころんでいました。
 さて、ここから野守の池をどう回るかが問題です。持参した地図では池を南側から回るようになっています。休憩所の位置からも、何となく南側へ行く方が自然に感じます。しかし、他のガイドブックや、静岡県のガイドでは北側を回ることになっているそうなのです。辺りを見回しても自然歩道の道標は見当たりません。どちらに行っても間違いということはないのだろうと、南側を回って行くことにしました。
 池を3分の一ほど歩いた所に、自然歩道の看板(トイレあり)がありました。このまま真っ直ぐ行っても、池から分かれる道はありそうもありません。看板の所から南側に延びる道を歩きました。“walking Kawane”の道標に従って右に折れると家山川にぶつかりました。“walking Kawane”の道標は左を指していますが、事前の情報でここからは自然歩道と分かれているということなので、ここは右折して川の上流を目指しました。
 越地の集落も過ぎ、ずっと家山川に沿った車道を歩いていきますが、ずっと道標もなく不安になりました。どこかで川を対岸に渡るはずなんだけど…と思っていたら、新協和橋という橋がありました。標識はないけれど、この橋なのかなぁと渡ってみましたが、地図では川の支流に沿っているのにこの道の方には支流がない。これは違う道だと気づき、もとの道に戻って再度家山川に沿って上流を目指しました。
 まだかな まだかなぁ と歩いていると、橋が見えました。あれかな、と近づいていくと、橋を渡るように道標もありました。でも、八垂の滝があるはずなのですが、橋を見つけたことで頭が一杯で、滝には気づきませんでした。車一台が通れるほどの舗装道が続いています。ちゃんと右側に川の支流もありました。道標には、この先の「春埜周辺で熊らしい生物の目撃が確認された」ので注意を促すように書かれていました。「熊らしい生物」って一体なんなんでしょうか。ゴジラだろうか、ヒバゴンだろうかなどと想像していたら、恐くなってしまいました。
 森もずいぶん深くなり、高度も上がり、それでも車道は続きます。この先には集落があるはずなのですが、こういう道を歩いているとつくづく人間ってどんな所でも住処にするんだなぁと感心してしまいます。そろそろ休憩しようかなぁと思ったら、11:40に市井平に着きました。遥か彼方に家山の町並みも望めました。ここから道は非舗装道です。道標には「春埜周辺で熊が出没している」と今度はハッキリと書かれていました。
 ベンチを見つけて12:30に昼食のための休憩を取りました。しかし、そこにも「熊注意」の表示があって、あまりのんびりする気にもなれず、早々に歩き始めました。
 下り道に入るとじきに、山頂への道との分岐があり、舗装道に入るとすぐに大日山金剛院がありました。境内のベンチで休もうとザックを下ろすと、白いハスキー犬がやって来ました。人懐っこく顔を近づけてきます。金剛院の飼い犬なのでしょうが、誰も出てきません。しばらく、このワンちゃん(と言うには、がたいも大きいし、齢も取っているようでしたが)と戯れていました。
 金剛院を出発すると、すぐにトイレがありました。前方から一台の車がやって来ました。金剛院の方のようです。ワンちゃんに向かって、「アロー、帰んなさい」と言っています。しかし、このアロー、私と歩くのが楽しいのか、ご主人様の言うことを無視して歩いています。まぁ、自分のテリトリーより先までは来ないだろうとそのまま連れ立って歩いていました。山門を過ぎ、しばらく歩いた頃に後ろから軽トラックがやって来ました。先ほどのご主人様です。アローのお迎えに来たのです。アローはかなり人懐っこくって、通る人通る人みんなに愛想ふりまいて、付いて行ってしまうのだとか。かつて、旅人に付いていった後に山の中で迷子になってしまったこともあったそうです。
 アローと別れて、歩いていくと舗装道に出ました。右折してすぐに右側に休憩舎、左側に自然歩道の山道がありました。ここが平松峠のようです。登り口にあったベンチでちょっと休んで、歩き始めました。
 14:30に非舗装の林道に出ました。前方の山にパラボラアンテナが見えます。春埜山にはパラボラアンテナがあると聞いていましたので、あそこが春埜山なのでしょう。ベンチでちょっと休憩。ここにも「熊注意」の表示がありました。これだけ表示があるということは、よっぽど熊に遭遇する確率が高いということでしょうか。自然歩道は林道から分かれて鳥居沢山を経由して春埜山に延びていますが、この林道は春埜山には通じていないのでしょうか。熊に会うぐらいなら、林道を迂回して行った方が安全です。しかし、林道が通じていなかったり、途中で道が途切れていることも考えられます。ここは、熊に注意しながら歩いて行くしかないと腹を括って、熊除けの鈴を鳴らしながら山道に入りました。
 かなりきつい道で、周囲は植林された杉林で景色も見えません。以前登った人に山並みを眺めながら登れると聞いていたので楽しみにしていたのですが、なんのことはない、月日が経てば杉も育つというもので…。もうそろそろピークかなと思う頃、突然右側の熊笹が“ザザーッ”と音を上げ、何かが逃げて行く足音が聞こえました。“熊?!”と恐怖の余りに、思わず悲鳴を上げてしまいました。以前丹沢を歩いた時も、目の前を熊らしき黒い影が走り去るのを見たことがあります。もう後は、“熊が出た”とばかりに心臓バクバク状態なんのその、現場を離れることに必死です。15:10に鳥居沢山のピークに着きましたが、休憩もそこそこに先を急ぎました。
 山道が非舗装の林道と合流しました。林道の表示を見ると、どうやら平松峠から延びているようです。こんなことなら林道を歩いて来れば良かった。そうすれば熊に会う恐怖に遭わずに済んだのに… と思いながら林道を歩くと大鳥居が見えてきました。春埜山大光寺です。“神仏習合”という昔日本史の授業で習っただけの、今となっては珍しい信仰です。明治になって神仏分離令というのが出されて神仏合習は禁止されたので、その波をかいくぐったというわけです。(なんか、隠れキリシタンみたい…。)大鳥居の近くにザックを下ろし、境内を見に行きました。本堂の前にはちょこんとキツネにも似た山犬の狛犬が鎮座していました。山門の外側にある“春埜杉”はかなりの樹齢のようで、余りにも大きすぎてカメラには収められませんでした。まだ見ぬ“縄文杉”は、これよりも大きいのでしょうか。大鳥居に戻って、16:00、ザックを背負い直して、林道を歩いて行きました。
 林道をくねくね歩くて行くと、途中から舗装道に変わりました。集落が見えてきました。大時に着いたようです。この集落にテントを張ることのできる休憩舎があるはずです。先の方を見ると、確かに休憩舎のような建物が見えました。そこまで、最後の歩きと舗装道を歩きます。でも、もし違っていたらまだ歩き続けなくてはなりません。余力を残しつつ近づいていきました。柱に「大時休憩舎」の文字が。今日の目的地です。16:40着。備え付けのノートに目を通すと、(ネットでの)知り合いの書き込みがありました。まだ会ったこともないのに知っている人の筆跡がここにあります。確かにこの日この時に、この人はここにいたんだと感慨を抱きながらテントを張りました。今度は私が筆跡を残す番です。ペンを持ち、記し始めました。まだ見ぬ人たちへのメッセージを。
●4月20日(土曜日)
 6:00に目が覚めました。何だか外が薄暗かったので、外を見てみると曇っていました。まぁ、雨にさえならなければいいやと、朝食を摂り、身支度をしていると、ポツポツと雨が…。そりゃないでしょう、天気予報ではこの3日間は雨降らないって言ってたのに。朝のうちだけで止むかなぁ…と思いながらも、仕方がありません。いつ止むともわからないので、レインウエァを出し、ザックカバーを付けて、それに折りたたみ傘を広げるという完全装備で7:00から歩き始めました。
 車道を歩き続けると、8:15に砂川の集落に着きました。自販機がありましたが、雨のおかげで水っ気を欲しいとも思わず無視して通り過ぎました。集落の外れで、道路工事をしている所に出会いました。右側の山の斜面に向かって自然歩道の道標が出ていました。工事中のロープをまたいで山道に入ろうとした時に、工事のおじさんから声をかけられました。「熊には会わなかったか?」と尋かれたので、昨日のことを話すと、「そりゃぁイノシシだわなぁ」とのこと。なるほど、イノシシかぁ。そうなら、丹沢で見たのもイノシシだったのかぁ。確かに、熊にしては小さい気がしたし、鹿にしては足が短い気がしていたし、鹿ならあの急斜面を駆け降りるのは無理のような気がしていたので、納得しました。ちょっと恐怖心はなくなりましたが、熊でもイノシシでもまともにケンカをして勝てる相手でないことだけは確かです。
 山道に入るので、傘を畳んで、そんなことを考えながら山道を登っていきました。歩いているうちに雨も上がりました。8:40に新宮池に着きました。ベンチにザックを下ろしてトイレ休憩を取ります。池のほとりには、この池は「諏訪湖とつながっている」とか「昔、この池に大蛇が住んでいて田畑を荒らした。困った村人たちが焼き石を池に投げ込んで追い出した」という言い伝えを紹介する案内が出ていました。池の横には車道があって、その道をぐんぐんと下りていきます。途中、宅配便の車とすれ違いました。池の奥の方に民家があるのでしょうか。しばらくすると、さっきの宅配車が今度は追い抜いていきました。つくづく、車って速いよなぁと思います。
 9:20に、和泉平に着きました。お店の前に自販機があったので、小休止。おじさんが声をかけてきました。「どこまで行く?」と尋かれたので、「秋葉ダムまで行こうと思っているけれども、無理なら秋葉山で野宿しようと思う」と答えると、「“あきばやま”じゃなくて、“あきはさん”な」って教えてもらいました。歩き始めるとすぐに道標があり右に曲がります。車一台が通れるほどの舗装道を歩いていきます。地図では登りきって下りていくと高森の集落があるようなのですが、民家はありましたが集落と呼べるほど人はいないようでした。坂道を下りきると、大きい道と合流しました。バス停もありました。信号機や、数台の走っている車を見るだけで、ちょっとしたカルチャーショックを受けてしまいます。
 道標にしたがって大きな道を歩いていくと、10:30に瑞雲院に着きました。赤い山門が目を引きます。
 小休止を取って、犬居城跡を目指します。気田川を渡ると歩道橋のような睦橋が道の上を通っているのが見えました。まさかこれを通るのかなぁと思いながら、そのまま真っ直ぐ歩いていくと、道標があり、Uターンする形で睦橋をわたるように書かれていました。睦橋をわたり、少し登ると、犬居城跡への山道の入り口が左側にありました。「ご自由にお使いください」と何本かの杖が置かれています。そんな、杖を使うほどきつい道なの…と思いながら、杖は遠慮して山道に入りました。
 しかし、この山道、なかなかきつい登りでした。ウグイスの鳴き声が聞こえてきたのですが、その鳴き声に八つ当たりをしたくなるぐらいにきつい登りです。途中から、近くに高校でもあるのでしょう、野球をやっている音も聞こえてきました。あの高校球児は、ここでつらい思いをして私が山道を歩いているなんて、露も思っていないんだろうなぁと思いながら、ひたすら登り続けました。
 ようやく犬居城跡にたどり着きました。南側の視界が開け、目の前に高校がありグランドで野球をしているのが見えました。まさか、ここから見られているなんて思いもしてないだろうなぁと思いながら、小休止を取りました。あとは、下りだと思って歩き始めると、意に反して下界に下りる気配がありません。あら?、と思いながらも道標が出ているので間違えているわけもなく、そのまま歩き続けます。
 領家の秋葉神社下社に着いたのは、11:45でした。トイレを済ませて自販機で喉を潤して、そろそろお昼にしようかなぁと思い、お店を覗いてみました。すぐにできるということでしたので、コースタイムに余裕を持たせることも考えて、お店で済ませることにしました。食事を摂っていると、神社にやって来たおじいさんが私のザックを見つけて声をかけてきました。自分も山や歩くことが好きなこと、85歳になった今でも、時々歩きに出かけることなど。そんな話をしていたら、外では雨が降り始めました。12:15に、おじいさんに別れを言って、傘をさして歩き始めました。
 車道を歩いていくと、車用の参道と歩いていくための参道の分かれ道がありました。自然歩道は、後者を通ります。きれいな石畳の参道を歩きます。そのあと、かなりきつい坂を登ると、休憩舎があり、ここから山道が続きます。秋葉神社と云えば、かなり有名な神社だと思うのですが、人と出会いません。今日は平日でもないのに、雨のせいかな、車の参道もあるからそっちを皆は使うのかなと思いながら、黙々と山道を登っていきます。途中で、おじさん、ご夫婦、おじさんと3組の人たちとすれ違いましたが、皆言葉少なに行ってしまいました。道にはところどころに「海抜●●m」とか「●丁目」といった表示があります。秋葉山の標高は866mですので目安になるのですが、「●丁目」の方がよくわかりません。「●合目」だったらわかるのですが…。
 途中、遥か眼下に犬居城跡や犬居の町並みが見えました。ずいぶんと登っています。さっき、私が犬居城跡にいたときに、もしかすると誰かがここから犬居城跡を見ていたかもしれないと思うと、なんか不思議な気持ちがしました。13:40に、鉄塔のある所で小休止を取りました。
 14:15に秋葉寺に着きました。入り口に毎年12月15・16日に行われている『火祭り』の案内の看板がありました。境内には人の姿はなく、がらんとしていました。お寺の右側の裏手に自然歩道は続いていて、トイレとベンチと案内板があったので、またも小休止。
 14:35、本降りの中秋葉神社上社に着きました。こんな山の中に、なんでこんな豪勢な社殿を建てられるの? というぐらいの所でした。本殿に続く石段も、こんなの見たことないという作りの階段で、オドロキでした。雨に煙る本殿は金の飾りが眩しく、ずいぶんと近代的な建物なんだなぁと感じました。神社にはかなりの人が参拝に来ていました。やはり、ほとんどの人は車で来ているようです。駐車場の方に歩き始めるとすぐに食道・売店がありました。
 駐車場に下りると、自然歩道は南側(下り道)に続きます。ここから、車道と交差しながら山道を下りていくということを聞いていたので、疲れてきたこともあり、山道が登りのようであれば車道を歩いていき、下りのショートカットであれば山道を使うことにしました。15:20、ベンチのある所に出ました。ここから先は、車道を行くと再び自然歩道とは交差しないという所です。膝をかばいながら山道を下りていくと、工事中の非舗装の林道に出ました。材木がずいぶんたくさん置かれていました。もしも、材木を固定しているワイヤーが切れるようなことがあったらと想像したら、怖くなってしまいました。また、山道に入り下りていくと、16:00に非舗装の林道に突き当たりました。さっきの工事中の林道に続いているのでしょうか? 小休止を取ってまた山道を下っていきます。民家に突き当たりました。戸倉の集落に着いたようです。ここから、舗装道を歩いていきます。左側に天竜川が見えてきました。降り続いていた雨も、ようやく上がりました。
 16:50、秋葉ダムの手前の吊り橋に着きました。天竜川を渡ります。これで、静岡県内の主だった河川を全て渡ったことになります。西川の集落に入って今夜の寝床を探します。川の傍では音が気になって安眠できません。まずは、龍山村総合センターで情報を得ようと思ったら、こともあろうか休館日。愕然としてしまいました。どうも西川の集落にはテントを張れそうな所はありません。吊り橋まで戻り、発電所の方へ川を上ってみました。ダムの上は車道になっていて、対岸に戻って上流に1Kmほど行けばキャンプ場があるとの案内がありました。しかし、疲れもピークに達していて、とてもそこまで歩く気になれません。振り返ると国道沿いに歩道を工事していて安全地帯のようになっている所が見えました。あそこでも大丈夫かなぁとザックを背負って行ってみると、下は平らになっているし、車は通るけどガードレールで守られているし、川の音も気にならない所だったので、ここにテントを張ることにしてしまいました。
●4月21日(日曜日)
 5:00に目が覚めました。天候は曇り。なんかすっきりしないなぁと思いながら、身支度をしていると、ポツポツ来てしまいました。急いでテントを畳み、道路の反対側にあるまだ閉まっていたお店の軒下に避難して、そこで朝ごはんを作りました。6:00、私のいた形跡を残さずに、出発しました。
 車道をどんどんと山奥の方へ登っていきました。日に3本ほどしか通らないというバス停がありました。途中、そのバスに追い抜かれました。一の瀬には、7:00に着きました。きれいなトイレがありました。その向かいから山道に入ります。20分程歩くと民家に続く茶畑を歩き、民家の脇を通って非舗装の林道に出ました。そこからまた20分ほど歩くと三舞坂峠に着きました。いつの間にか、道は舗装道になっていました。7:45に、石打の休憩舎(北)に着きました。中には、ベンチ・テーブルがあり、テントも張るスペースがあります。見晴らしもいい所で目の前に天竜美林が広がっています。雨さえ降っていなければずいぶんといい景色が楽しめそうです。以前、山歩きの達人である岩崎元郎さんが「山歩きは雨でも楽しい。晴れているならなお楽しい」とおっしゃっていたのを思い出しました。
 舗装された林道を歩いていきます。上り下りを繰り返しているうちに、9:15に柴の集落にあるヒラシロ遺跡に着きました。こんな山奥に縄文時代の遺跡があるなんて人間ってすごいなぁ、と思いながら、展示室で雨宿りがてら小休止を取りました。遺跡の入り口に当たる所には“甘露の泉”という湧き水がありました。
 歩き始めると、下の方に車道が見えてきました。あの道を歩いていくことになるのかな、それとも合流して先の方に行くのかなと思いながら歩いていくと、下の道がトンネルに入る所が見えました。あそこが“一本杉トンネル”かぁ、と思っていると、じきに合流し、一本杉のバス停に10:00に着きました。バス停には待合所のような所があったので、そこで小休止を取りました。
 そこから車道を歩き続け、峰の集落で山道に入ります。しかし、登りはなく、ずっと下りっぱなしの道でした。
 10:35、熊(くんま)の町に入りました。ここには、“くんま水車の里”という道の駅があり、そこにある“かあさんの店”のてんぷらそばが絶品だと言う話を聞いていたので、お店を探し始めました。道の駅なのだから、車道から外れた所にはないだろうと当たりを付けて歩いていると、左側にありました。確かに“かあさんの店”と看板が出ています。中に入り、迷わず“てんぷらそば”を注文しました。“かあさんの店”と言うぐらいだから、かあさんと呼ばれる人が一人で切り盛りしているのかなぁと思っていたのですが、お店には四人の母さんがいました。ほどなく、まいたけのてんぷらの乗っかったおそばがやって来ました。ちょっと早いですが、ここでお昼ご飯にしました。
 11:10に雨の降る中、ザックを背負います。消防団の前を通り、橋を渡って林道に入ろうと坂を登り始めたところで家の前の河原でバーベキューをしていた家族を見かけました。目があったので挨拶をすると、お父さんが「寄っていけ。食べていけ」と言います。しかし、今おそばを食べたばかり、それにこの先どれだけ歩くかわかりません。余りゆっくりしているわけにもいかないので、丁寧にお断りをして先を行くことにしました。時間の制約さえなければ、こういう交流こそ大事にしたいところです。
 舗装された林道を歩いていくと、休憩舎がありました。ここから少し急な坂になりました。ぼちぼち歩いていくと、11:50に黒滝の休憩舎に着きました。黒滝は道から外れた30m程奥にあります。道標の表示を見ると、先はまだまだありそうです。気を取り直して、また歩き始めました。ずいぶんと登った頃に、舗装が切れて、道がYの字のように二手に分かれていました。ここは左手の方に行きすぐに左側に細い道があると言われていたので気をつけてみると、確かに細い山道がありました。自然歩道の道標もありました。間違いないようです。
 山道を10分ほど歩くと別の林道に出ました。道標にしたがって右側に進路を取りました。この辺り、ずっと杉林が続いています。“天竜美林”というそうで、真っ直ぐな杉が生えています。平坦に近い道を歩いていきます。鳶の巣山の山頂への道が分岐していましたが、そのまま歩き続けました。
 12:50、道の広くなったところに出ました。もしかして、と思ってみると静岡県と愛知県の県境でした。雨の中、ベンチで小休止を取りました。しかし、風も出てきて、余り休みになりません。早々に歩き始めました。
 林道を抜けると舗装道に出ました。くねくねと迂回するような車道を歩きます。眼下にこれから歩く道が見えていて、道なき道をあそこまでショートカットしちゃおうかという誘惑に駆られましたが、ちゃんと道に出られるという保証もないので、止めました。
 13:20、六本松の集落を通過しました。これから下る一方だと思っていたのですが、大島川を登っていくように道標が出ていました。車道が続きます。├字路を右に曲がり、夏明橋を渡りました。たもとに、バスの待合所とトイレがありました。ほとんど車の通らない車道を歩いていくと、道の上を睦橋のようなものが通っているのが見えました。こんなところで、そんなのがあるとかいう話は聞いていなかったので、何だろうと思っていたら、ゴルフ場のコースを結ぶための橋だということがわかりました。こんなところにまでゴルフ場だなんて…。
 車道を歩いていくと、周囲が開けてきました。どうやら巣山の集落に着いたようです。上をトンビが飛んでいました。十字路に出ると、左前方にお店がありました。小腹が空いてきていたので、中で「菓子パンはないですか」と尋くと、パンを入荷するのは曜日が決まっていて、今日はないとのこと。車で来たと思ったらしく「大野へ行けばコンビニがあるよ。それに今日は大野はお祭りだから」と教えてくれたのですが、自然歩道を歩いていることをいうと、驚かれてしまいました。
 売店の横の道を奥の方に歩いていきました。少しすると、左側に道が分かれて、遊歩道のような山道の方に道標が出ていました。道の横にはせせらぎが流れてはいますが、歩けども滝の音は聞こえてきません。階段が出てきて、それを下りきったところに阿寺の七滝がありました。14:45、着。小雨とはいえまだ雨が降る中、回りは薄暗く、誰もおらず寂しいところでした。しかし、休み処のようなものもあり、きっと季節によってはとてもにぎわうところなのだろうと思いました。
 15:10に滝を後にして先を急ぎます。すぐに川を離れて山道に入りました。登っている途中で左手に猿滝が見えました。鉛山峠には15:20着。この辺りも他のハイキングコースと重なっているようで道標が出ていました。林道を横切ったところにベンチがあったので15:45に小休止を取りました。かなりハイペースで歩いているつもりなのですが、なかなか山道を抜けません。いつしか雨も上がっていました。遠くの方で花火の音が聞こえます。畑から鳥でも追い払っているのかなと思ったのですが、大野の町で祭りをやっているということを思い出し、その花火だと気づきました。
 車道に出て、睦平の集落を過ぎました。道標に従って、細い車道に入りました。なかなかの登りです。それでも、これが最後の登りだろうと気合を入れて歩いていきました。花火の音がだんだんと大きくなってきました。それにしたがって、気持ちもはやりました。
 道を下り、小学校を回ると大野の町に入りました。家々に祭りの提灯が下がっています。町の中を少し歩き回ってみることにしました。はっぴを着た男の子たちが爆竹をもって道に投げています。神社には大きな幟が立っていました。屋台も出ていました。一通り見て回り、16:30に三河大野駅に到着。ホームで疲れた足のマッサージをしながら電車を待っていました。
訪問者数:217人
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