輝山BC(福地温泉〜北尾根パウダー滑走)
- GPS
- 08:31
- 距離
- 9.7km
- 登り
- 1,233m
- 下り
- 1,223m
コースタイム
- 山行
- 8:10
- 休憩
- 0:22
- 合計
- 8:32
天候 | 曇り時々雪 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2017年01月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
福地温泉周辺の路肩に駐車。 今回は入山口に駐車可能だったが、積雪直後は雪捨て場になる可能性があるためあまりあてにできない。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
【福地温泉〜1307P】 ・取付はどこも急なので登れそうな箇所を選んで登る。 ・地形図だけ見るとどこからでも登れそうだが場所により植生が異なり薮だったりするため今回我々が選んだルートが登りやすいと思われる。(杉の植林地帯となっている) 【1307P〜1651P】 ・途中風衝地の痩せ尾根があり雪が着いていなかったり雪庇が発達しているためある意味核心部となる。 ・1651Pはできれば西側から巻きたかったが、雪が少なく薮が出ていたのでピークを経由した。 【1651P〜輝山】 ・1800m付近は薮が濃かったためルート取りに難儀した。 ・山頂付近はシュカブラが発達しているが斜度はあまりない。 【スキー滑走】 ・前述の1800m付近の薮と1500m付近の風衝地以外はパウダー滑走が楽しめる。 ・基本的にはスキーヤーは南尾根から登るパターンが多いのでパウダー独占の可能性大。 |
その他周辺情報 | 奥飛騨ガーデンホテル焼岳の日帰り温泉を利用。 混浴露天風呂などバリエーション豊富な温泉が用意されて700円ぽっきり。お薦め。 |
写真
感想
Sanchanから提案されて初めて輝山を知った。てらしやまとの読み方も。夏道がなく、ヤマレコ記録は6-11月が完璧にゼロ。12-5月も全部合わせて20件のレコしかない。ルートとしては南側が平湯トンネル西側からと平湯峠からで標高差600mと割と手軽、なので大半がこのルートのレコだ。今回の、福地温泉からの北尾根ルートは標高差1100mと倍近く、タフなルートだ。地形図を眺めていると平湯温泉近くからの東尾根が割と登り易そうに思える。標高差は900m。ネットで調べると記録が見つかり、薮濃くてスキー向きではないようだ。車二台作戦で南から登り、北に滑降する案も浮かんで、Sanchanに言うと、いや北から登りましょうと男前にきっぱり。では北から行こうじゃないか、となった。
標高差1100m自体は一級のBCルートと言うほどではない。昨日登った五箇山の猿ヶ山でも1000mはある。ただ連チャンであるし、今回はラッセル三昧だ。登りの前半、1300mの尾根に出るまでは張り切って先頭ラッセルもし、歳を感じさせないなどとSanchanに言わせていたが、その後足の攣りが左の四頭筋から始まった。一旦収まったかと思って先頭引くと今度は右のハムストリング、こりゃだめだとしばらく大人しくSanchanに付いて行くことにした。セカンドの負担なら大丈夫と気づいて来て、じゃ意識的にゆっくり行けばきっと大丈夫と交代で先頭引かせてもらい、思った通り大丈夫だった。なんとか完全にはお客さんにならずに済んだかなと。
昨日と似たパターンで、途中風雪厳しい時間もあったが、上の方では穏やかになって、1865ピークを過ぎれば山頂征服が現実的に。南からさっさと登って来て僕らより先に北に滑る人がいたら悔しいね、などと話していたので、山頂で南からのトレースを見つけた時にはちょっとどきっとした。でも既に元の南へと下りてしまった後だったので、安堵。
下りは昨日に続いて、昨日以上にパウダー三昧。1651ピークは大きく巻いて下りを楽にしたかったところだが、巻こうとした北斜面の雪が少なく状態が悪いので、断念してピーク近くを越えて来た。なのでここだけシールを貼りなおしてひと頑張り。その下の痩せ気味急斜面にガリガリ箇所があったが、登りで心配したほどには下ってみると長くなく、その後は延々とパウダーツリーランを楽しんだ。登りトレースを辿りながら、1307ピークから尾根を外し、植林の杉林をスラローム、暗がりの登り初めで苦労した急登を突破して車に帰り着き、素直な感想が、あ〜楽しかったが、疲れた、だった。
「輝山」・・・奥飛騨にそびえる名峰で「てらしやま」と読む。
去年乗鞍スカイラインから四ッ岳を目指した際、ひときわ目立っていたピークだったのでいつか滑りたいと気になっていた。
前日の猿ヶ山に続き今日も悪天予報。
しかも南西の風が強そうだったので、この山の北尾根なら山体が風を防いでくれて登りやすいだろうと考えた。
Nishidenさんも書かれている通り、この山はどちらかというと南尾根がメジャールートで今回の北尾根はマイナーでロング&ハードラッセルが待ち構えている。
しかし登り切ることができればその分のパウダー滑走が約束されているというハイリスクハイリターンなルートなのである(笑)
5時半に奥飛騨の福地温泉でNishidenさんと待ち合わせて出発。
前日の疲れが残っていたところにいきなり急登の取付。
しばらくは杉の植林地を気持ちよく歩けたが1200mくらいからは激ラッセルとなった。
尾根も時折狭い箇所があったり風衝地で雪が飛ばされていたり激薮だったり・・・とマイナス面もあったがバリエーション豊富なルートで楽しかった。
やはり前日疲れのせいでイマイチ調子が出なかったが、今日はNishidenさんが特に頑張ってくれた。
足をつりながらもコツコツと前へ出てくれたおかげで体力を温存できたし、Nishidenさんの頑張りがあったからこそ登頂できたといえる。
単独だったら1600m付近で断念していたかもしれない。
特に1600m〜1800mくらいまでは歩きづらい薮とシュカブラで心が折れかけたが、登頂の2文字が見えてくると精神的に持ち直すことができた。
オオシラビソの深い森に入るといよいよ山頂は近い。
樹林帯ではあるが「神の領域」をイメージさせる独特な雰囲気が漂っていた。
そして念願の登頂!
標高2063mのマイナーな山に似つかわしい小さい山頂標識が巨大なシラビソの幹に掲げられている。
そんな謙虚な山だが今日の登頂は特別嬉しかった。
積雪期しか歩けないマイナールートをルーファイしながら二人だけの力で踏破したという達成感もあったし、敗退も覚悟していただけに喜びは大きかった。
しかしこんな悪天の山スキーは下りのパウダー滑走こそが主役!
薮や痩せ尾根を慎重に通過しながらも深雪ツリーランを大いに楽しんだ。
下山後は雪の露天風呂で長かった1日の余韻に浸りながら疲れを癒した。
少し大げさに聞こえるかもしれないが今回も生涯の記憶に残る素晴らしい山旅となった。
Nishidenさん還暦ラッセルありがとうございました。
コメント
この記録に関連する登山ルート
この場所を通る登山ルートは、まだ登録されていません。
ルートを登録する
輝山(てらしやま)、
逆翻訳すると、
ブライトホルンですね!
スキー向きでない山は、
登りはともかくとして、
滑降が大変なのですが、
それをものともしないお二人は、凄いですね。
モンキーペア(失礼!)と呼ばさせていただきます。
ボクは、もうコリゴリです(笑)
クマ
なるほど、輝山はブライトホルンですね。
この山は、南面は知りませんが、今回の北尾根ならスキー向きのルートの代表格として挙げて良いと僕は思いますよ。
モンキーラッセルのモンキーの定義は、手で枝を掴んで体を持ち上げ、また手で薮を押しのけて進まなきゃいけない時だと僕は思いますが、それだと輝山の一部の薮はモンキーには当たりませんね。僕は申年だからモンキーですが。
クマさん、こんばんは。
ブライトホルン、最高でしたよ。
写真ではスキー向けじゃない感じに見えてるかもしれませんが、全体的にはスキー向けだと思います。
欲を言えばもう少し薮が埋まってくれたら最高ですが。
確かに今回のコンディションでは薮や痩せ尾根の滑降など難所に近い場所はありましたがThe.山スキーって感じで嫌いじゃないですね。
クマさんも次回南面行く機会があったらご一緒しましょう^^
連チャンお疲れ様でした!
Nishidenさんの感想からもわかるようにかなり気合いが入っていたようですね。シラビソの雰囲気がいいですね。土曜日が天気良ければよかったのですが、猿が山でも遅れたので南面行く機会あればお供させてください!
楽な南面から登り、滑走の長い北尾根を下りる。良いとこ取りのBCも年寄りには許してもらえるでしょう。
登りと違うルートの下りは初めてだと不安だが、今度はかなり勝手がわかるし。
喜んでご案内します。
koueiさん、今回はご一緒できなくて残念でした。
今回はガッツリ北尾根から登って滑るという選択肢をとりましたが、次回はNishidenさんが言う通り南面〜北面滑走というのもいいかもしれません。
また機会があれば行きましょう。
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する