コブ尾根〜積雪期穂高 アルパイン



- GPS
- 51:48
- 距離
- 20.1km
- 登り
- 2,520m
- 下り
- 2,474m
コースタイム
- 山行
- 2:37
- 休憩
- 0:23
- 合計
- 3:00
- 山行
- 17:05
- 休憩
- 1:13
- 合計
- 18:18
天候 | 5月4日: 晴れ 5月5日: 晴れ〜ガス〜霧 5月6日:雨 |
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過去天気図(気象庁) | 2017年05月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
タクシー 自家用車
そこから上高地までタクシー。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
コブ尾根のルートは雪が緩んでいて、難儀したところが多い。また、今年は気温が高く、晴れると雪崩の危険あり。谷側で相当数の大規模雪崩を目撃。最初の懸垂下降を終えると、もう戻ることはできないと考えたほうが良い。 コブの頭から天狗沢までのルートも冬の西穂〜奥穂間の一部なので、推して知るべし。 |
その他周辺情報 | 平湯の森で温泉泊。 |
写真
また、最後尾が到着するのが遅くなり、稜線上でのビバークをこの時点でほぼ判断。
※ここから、天狗への下りと、ビバークは写真を撮る余裕がなかったので何もありません。
装備
個人装備 |
長袖シャツ
Tシャツ
長袖インナー
ソフトシェル
ハードシェル
タイツ
ズボン
靴下
グローブ
アウター手袋
予備手袋
防寒着
雨具
ゲイター
バラクラバ
日よけ帽子
毛帽子
着替え
靴
予備靴ひも
ザック
ザックカバー
サブザック
アイゼン
ピッケル
ビーコン
スコップ
ゾンデ
昼ご飯
行動食
非常食
調理用食材
調味料
飲料
水筒(保温性)
ガスカートリッジ
コンロ
コッヘル
食器
調理器具
ライター
地図(地形図)
トポ
コンパス
笛
計画書
ヘッドランプ
予備電池
GPS
筆記用具
ファーストエイドキット
針金
ガムテープ
常備薬
ロールペーパー
保険証
携帯
時計
サングラス
タオル
ツェルト
ナイフ
カメラ
ポール
テント
テントマット
シェラフ
ロープ
クライミングシューズ
ハーネス
ヘルメット
チョーク
確保機
ロックカラビナ
カラビナ
クイックドロー
スリング
セルフビレイランヤード
カム
ナッツキー
アブミ
ギアスリング
ディッセンダー
タイブロック
ナイフブレード
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共同装備 |
カム
ナッツキー
アブミ
アングルハーケン
アイスアックス
アイススクリュー
アイスピトン
|
備考 | ビバーク設営方法の熟知。 |
感想
岐阜県山岳連盟(内、山岳会岐阜支部5名)の山行でコブ尾根〜コブの頭へ。
積雪期のみにアタックできる穂高のバリエーションへ。
山岳連盟と山岳会の仲間と登る残雪期バリエーション。とても楽しかったのですが、もういろんなこと山積みでしたので、今回はドキュメントタッチで感想書こうとおもいます。大変そうに見えるかもしれないですが、降りたときに、元気が良すぎて拍子抜けした、とか、心配して損した、とか言われたので、元気はいっぱいでした。しかし中々緊張の続くコースでした。
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4日に岳沢入り。テントを設営し終わると、コブ沢周辺に長野県警のヘリが。どうやらコブ尾根の途中で滑落事故があったとの事(のちにお亡くなりになったと確認)。翌日の我々の通るルートであり緊張感が高まる。
翌日、AM4:30に岳沢小屋出発。コブ尾根を向い、沢をつめる。コブ尾根からは、雪あり、岩あり、氷ありのルート。要所要所で登攀技術が必要となる。一回目の懸垂下降は15−20m程度、スノーボラートを使用して行う。二回目の懸垂下降は、40mの長丁場。其の際に、残置スノーバー・捨縄を使用する。無事に通過できたことに感謝(その懸垂ルートを使用したのは、Mさんと私のみ)をした。
8人の懸垂下降は時間がかかる。また、2点目の懸垂ポイントは残置の支点が脆弱なため、良いところを見つけることができず、時間がかかる。ここで相当のタイム・ロスとなる。
懸垂後は、ナイフリッジ、雪壁、岩稜を登りあげコブの頭に到着。この時点では既に濃霧がかかっており、たまにジャンダルムの勇姿を眺めることが出来るだけであった。
全員がコブの頭に揃ったのが、約17:00。これから降りはできないので、ビバークをほぼ覚悟する(※1点目の懸垂ピークを降りた時点で登り返すは難しく、沢は雪崩の危険が大きいため、ピークを踏んで天狗のコルまでの適地でビバークするという判断は相当早くの時点で下されていました。このリーダーの判断は暗闇を無理して強行するより正しかったと思います。4日はジャン、天狗のコルには到着しておらず、時間表示は間違っております)。コブ尾根から天狗のコルに降りるルートであるが、このルートは西穂〜奥穂のルートの一部であり、難易度は低くない。順当に歩を進めながら、岩棚にビバーク。5月とは言え、3000m付近の稜線で暖かくはない。ツエルトをかぶり、物凄い強風の中、時間の経つのを待つ。
6日は天気悪し。朝からみぞれ、また20m近い強風。みぞれは冷たい上に、高機能ウェアにもどんどん浸透してくるので、寒さを感じてくる。
岩棚から難路を辿りながらも、順当に高度を下げ天狗のコルに到着。ここまでくれば、もう一安心。一気にシリセードで岳沢小屋まで降る。岳沢小屋まで戻ると、別部隊の講習班から熱い歓迎を受ける。いつも岩登りを教えてくれる廣瀬さんが、すっと岳沢の脇の沢で笛を吹いて位置を知らせてくれていた。また、皆も「よく無事に帰ってきてくれた」と涙目に声をかけてくれた。ある意味で元気はまだまだ一杯だった自分はこの熱い出迎えに驚いたが、たしかに別パーティが3000mの稜線でビバークしているとなれば、一晩中心配したのだろうと推察する。心の底から、熱い出迎えとサポートに感謝をした。
今回は、前日の事故、残雪の奥穂バリエーションルート、岩稜歩き、岩棚での強風のビバークと普段ではほぼ経験できない山行となり、自分に取って得ることが大きすぎるくらいだった。また、絶対に帰るという意識が大切なことを学んだ。ともに、どんな困難にあっても常に前向きに進路を切り開く、エキスパート集団の師匠達の精神力・メンタルの強さを見せつけられた。あまりにも学びの多い、奥の深い山行であった。
二人ともメンタル強いと思うよ。
水谷さん状態で戻ってくると思っていたら、元気いっぱいだったもん。
心配して損したよ(笑)
まぁ、歳もちがうし、体力あるからなぁ。
まぁ、いつも元気いっぱいだよ。それがなくなったら何も残らんしなぁ。
トメくんとやまさんは元気いっぱいで、とっても心配していたのに「あれっ?」って感じだったけれど、I峰さんやTピーとかM谷さんやK股さんはかなりゲッソリだったから、やっぱり大変だったことは十分わかってるよ。トメくんたちも元気いっぱいだったけど、現場では大変だっただろうと思う。でもやまさんが下山してきて第一声が「めちゃくちゃ面白くて穂高の稜線でビバークなんてワクワクした」って言われたらねぇ(笑)
本当に心配してたんだよ〜
結果論だけど、いい経験したね。
いや、実はあんまり大変ではなかったよ。ただ、安全だけは優先で考えていたから、時間はかかったな。
大体、徹夜で動き回るとかなんかは日常茶飯事だもん。あれで雪になったりしてたら本当にやばかったと思うけど、体力は余ってたし、意識もちゃんとしていたしね。
やまさんの言うことは当たっていて、たしかにめちゃくちゃ面白かったし、ビバークも初めてだったので、未知の世界を覗いているようで、よかったわ。
まぁ、若いし、普段から鍛えているからな。
それでこそ山男❗なんだけどさあ・・
K股さんはヨレっと帰ってきたから、お疲れさま〜よく帰ってきた!って思わずハグしちゃったけど、K股さんくらいのヨレヨレ具合が正しい帰り方だと思う。
2人とも元気すぎるので帰ってくるところからやり直してほしいな(笑)
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