岡山県和気町 自然保護センター タンチョウ&6月の動植物



- GPS
- 03:54
- 距離
- 6.5km
- 登り
- 195m
- 下り
- 187m
コースタイム
- 山行
- 2:05
- 休憩
- 1:49
- 合計
- 3:54
歩行距離6.5km、歩行時間2時間、歩行数9,200歩
天候 | 曇り後晴れ(雲量8) |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2017年06月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
吉井川(東)方面からアプローチする場合は、佐伯大橋(道路上は矢田橋)を渡り、案内板に従って進みます。 岡山市(南西)方面からアプローチする場合は、旧赤坂町役場の少し北にある赤い橋(=ほしだ橋)の案内板に従って進みます。あるいは、ネオポリス団地を抜けて、美作岡山間道路経由でも行けます。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
岡山県自然保護センター内なので、鳥ヶ佐古山<写真35>へのアプローチ以外はよく整備されています。一部、コケが生えた石が埋まった粘土に落ち葉が積もった道や、濡れると滑りやすそうな木道がありますが、雨上がりでも気を付ければ大丈夫です。 また、要所要所にキロポスト(番号が書かれた白い札)や道標があり、「みつけろーどマップ」と照らし合わせるとだいたいの現在位置がわかるようになっています。マップはセンター内東屋などに置いてあります。また、ホームページからもダウンロードできます。 鳥ヶ佐古山<写真35>へのアプローチは、林間広場<写真34>の東北東にあるキロポスト17番の脇の「行き止まり」と書かれた札が立っている所からが一番安全でわかりやすいです。いったんスルーして正規ルートを進み、引き返しながら取り付き点を探しましたが、結局そこまで戻りました。 胸の辺りまでササが茂っていますが、踏み跡はわかります。サルトリイバラが伸びてきているので、そろそろ歩き難くなるかもしれません。道はさらに東へ延びていましたが、無理に南東方向に進みました。ヤブコギというほどではなく、木々の間には切られた丸太が積み上げられた所が何ヶ所かあります。 復路は正規ルートに向かって南下しました。こちらもなんとなく踏み跡があり、やはり丸太が積まれていますが、木々の間隔が少し狭いので、往路を引き返したほうが歩きやすいです。 |
その他周辺情報 | 岡山県自然保護センターから数分程、南西方向に進んだ所に、西日本最大級のワイナリーの「岡山ワイナリー」があります。工場見学や一部テイスティングが無料のようです。 佐伯大橋から吉井川の右岸を上流に3km程進んだところに、パン屋「こっくんおかんの店」があります。そのロケーションとクオリティー高い味でリピーターが多い人気のパン屋です。ただし、売り切れごめんで冬期は長期休業もあるので、営業中かどうかは行ってみてのおたのしみとなります。 |
ファイル |
自然保護センター施設案内マップ
(更新時刻:2017/06/25 20:17)
応募締切9月30日
(更新時刻:2017/06/26 11:40) |
写真
花が虎の尾に似ていることから名が付きました。海草の仲間のウミトラノオと区別するため、オカがついています。白い花が一斉に同じ方向に向いて咲いています。よく似たヌマトラノオは花穂が湾曲しません。
水鳥観察小屋に入ると、たくさんの蟻地獄がありました。ウスバカゲロウの仲間の幼虫は、ここに落ちてきたアリの体液を吸って他の部分を捨ててしまいます。1年から2年ほどでさなぎになり、その後1ヶ月で成虫になります。以前、うちの花壇にも幼虫がいました。
鶴と亀は縁起物です。ところが、亀が鶴(タンチョウ)に寄ってきた際に、鶴は亀にクチバシで一撃を加えました。動画でそのシーンを撮りました。ちなみに、以前ここにいたマッハ♂(タンチョウ飼育ケージ在住)は、蹴りまくっていました。
中国では古来、南天燭(しょく)や南天竹などの名前で呼ばれており、日本名のナンテンは中国での名称を簡略化したものです。小さな白い花がいくつか咲いていました。すぐに散ってしまうので、きれいに開いている花はあまり見られません。
スズ母さん&ヒナ(♂)
広場の端に6月6日生まれのタンチョウのヒナと育ての両親がいました。あまり動きがありませんでしたが、我々だけになって少し経つとこちらに歩いてきました。ヒナは小さな翼を広げなければバランスを崩して速く走れません。「ちょっと待って、お母さん!」
湿生植物園の池にたくさん生えていました。スイレン科の水草で、水中から花茎を伸ばして5センチほどの黄色い花を1輪咲かせます。コウホネの名は根茎が人の背骨に似ていて、それを川骨に例えたところからきています。もう少しすれば、この池にはトンボがたくさん見られます。
クサレダマはサクラソウ科の多年草で、直径2cmくらいの明るい黄色の蝶形花です。まだ咲き始めでした。自然保護センターのは移植されたものだそうですが、見事な群生です。満開になれば見応えがあるでしょう。
日本最小のトンボで体長がわずか2cmほどしかありません。いつもいるはずの湿生植物園ではまったく発見できなかったのですが、この日は平成池の南側の湿地にたくさんいました。ただし、見つけられたのはオスばかりでした。動画も撮りました。
すぐ北の池は立ち入り禁止になっていました。キク科のメタカラコウ属の仲間ですが、低山の湿地などに生えます。ハンカイ(樊噲)は中国の武将の名前で、壮大な草姿をこの武将に見立てたものということです。この周辺にだけ咲いていました。
アゲハチョウの仲間で、尾状突起が長いので、この名がついたようです。ジャコウアゲハに似ていますが、体に赤い模様がありません。オスの後翅の表側には白い紋がありますが、前翅と重なって見えにくいです。ノアザミの蜜を吸う様子を動画に撮りました。
早苗(サナエ)は、6月の季語で苗代を田に植え替えるころを意味します。したがって、この頃に全盛期を迎えます。よく似た種が多いので、胸部の模様なども見なければ特定ができません。動画も撮りました。
名は溝を隠すほど茂ることから付けられました。アゼムシロともいいます。茎の先端にサワギキョウに似た形の1cm足らずの花を一つつけます。たくさん咲いていました。もう少し下ったところでノウサギが逃げていくのを見ました。
ヒメジョオン
キイトトンボは鮮やかな黄色で、腹部がやや太めのイトトンボです。ヒメジョオンの左側にずっと留まっていました。周辺はプチノアザミロードでした。チョウトンボ<写真51>が舞っているのを見ながら歩きました。
オスの腹部の先端はサソリのように丸まっています。メスはこのように少しカーブしているだけです。完全変態する昆虫の中では最も原始的なグループに属し、生きた化石といわれることもあります。
その名の通り、チョウのようにひらひらと舞います。水生植物園にたくさんいました。上池ではヒシがびっしり水面を覆い、白い小さな花が咲き始めていました。そろそろイトトンボの仲間も増えてくる頃です。
装備
個人装備 |
長袖シャツ
ズボン
靴下(厚手)
軍手
雨具
日よけ帽子とフード
雨用帽子
登山靴(防水加工)
靴ひも予備
サブザック
ザックカバー
地形図
コンパス
マップケース
筆記用具
携帯
時計(防水)
タオル
カメラ
飲料水(スポドリ&茶)
水筒(保温)
非常食(栄養補助食品)
スマホ(山使用可能)
eTrex30(GPSナビゲーター)
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感想
6月6日に岡山県自然保護センターで生まれたタンチョウのヒナがオスだということが分かりました。この日は生後20日目でした。タンチョウ飼育ケージの脇の広場に行くと、ヒナは遠くでしゃがんでじっとしており、ほとんど様子を観察することができませんでした。
ところが、我々より先におられた飼育員と見物客らしき方が諦めて立ち去った後、程なく、ヒナが立ち上がり、親に導かれるように、こちらの方に向かってきました。実はこの親は生みの親ではなく育ての親で、子育てが上手なために、3年前にヒナが誕生した際にも、子育て担当をしていました。
我々だけになると、特にスズ♀は背中の羽毛を逆立てたまま身震いしたり羽づくろいしたりしていました。鳥の場合は、機嫌がいいときやリラックスしているときのしぐさなので、信頼してもらえたようでうれしかったです。
猛禽類などの外敵からヒナを守るために、特にオスは常に周りを警戒しています。この日はなぜか飼育員の方々を警戒し、シャーッと音を発していました。思わず、猫か!とツッコんでしまいました。おそらく、性別判定のためにヒナを捕まえたことがあったため、親がまだ怒っているのでしょう。
こうして、安全無事に子育てに成功し続けているここの施設は、日本一のタンチョウの飼育数(42羽で全国の約6分の1)を誇ります。タンチョウの今後の生育を見守り続けていきたいものです。
岡山県自然保護センターはこの梅雨の時季でも動植物が豊富です。写真や動画でも紹介していますが、特にトンボとチョウは多種多様です。ハッチョウトンボは日本一小さなトンボとして知られ、一円玉(直径20 mm)の中に頭から腹端までが納まるほどの大きさです。湿地や湿原に生育し、成熟したオスは小さい縄張りを持ち、静止状態でメスを待ちます。したがって、湿地の中を注視していると、見つけることができます。もっとも、いつも同じ場所にいるわけではありません。今回発見したのは、平成池の南側の湿地で、体が赤いオスばかりでした。メスは地味な色であることもあり、見つけるのが至難の業です。かなり粘りましたが、無理でした。
今の若い世代の人には、昆虫に関心がある人はごく少数なのでしょうが、自分のように、学童期にファーブル昆虫記を読んだり、毎週、昆虫採集に出かけた者にとって、昆虫は懐かしさと親近感を感じる生き物です。まるで宝探しをするかのように、周辺を観察しながら散策をしました。童心に返った一日でした。
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