小蓮華山 蓮華温泉から往復


- GPS
- 11:20
- 距離
- 13.0km
- 登り
- 1,379m
- 下り
- 1,369m
コースタイム
天候 | 曇り後一時雨 |
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過去天気図(気象庁) | 2017年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
通常の交差点を曲がるのではなく、R148の平岩交差点を東方向に曲がり一旦大糸線の平岩駅前に出てから西方向に曲がり県道505号線に入る。 |
予約できる山小屋 |
蓮華温泉ロッジ
|
写真
装備
個人装備 |
長袖シャツ
Tシャツ
ズボン
靴下
グローブ
防寒着
雨具
日よけ帽子
靴
ザック
昼ご飯
行動食
非常食
飲料
地図(地形図)
コンパス
笛
計画書
ヘッドランプ
予備電池
GPS
筆記用具
ガイド地図(ブック)
ファーストエイドキット
サバイバルシート
常備薬
日焼け止め
虫よけ
保険証
携帯電話
デジタルカメラ
時計
サングラス
タオル
ツェルト
ストック
ヘルメット
ウレタンザブトン
靴紐スペア
熊鈴
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感想
7月も半ばに差し掛かり、いよいよ夏山シーズン到来。
ということで7月9日、八海山に登ってきた。
未踏だった八海山の最高峰、入道岳に登頂し、梅雨の合間の好天にも恵まれ良い山行となった。
梅雨明けするであろう7月後半に予定している小蓮華山の前に丁度良いトレーニングにもなった。
その7月下旬になり、いつでも小蓮華に行けるよう準備していたが、白馬村、糸魚川辺りは毎週末天気が悪く3週続けて延期した。
天気予報と白馬村のライブカメラを毎日見ていた。
毎日どころか、一日に何度も見ていた。
8月に入っても相変わらず晴れの予報は出ない。
今夏は梅雨が明けても全国的に天候不順のようだし、今年は小蓮華に行けずじまいになってしまうのではないかと本気で思い始めた頃、ようやくお盆の時期に何日か晴れるという予報が出た。
幸いにも晴れの予報の日は自分のお盆休みの中にすべて含まれていた。
やっと行ける!
お盆休みが12日からで、その12日から14日までの3日間は晴れの予報となっている。
お盆は毎年、実家に帰省しているが今年も12日から帰省することになっていたので、帰省中に小蓮華に行くことになった。決行日は14日にした。
実家は新潟県の上越市という所にあり、蓮華温泉までは3時間もあれば行ける。
8月14日、午前1時に起床、準備をして2時に出発。
高速をゆっくり目に走り糸魚川ICで降りてR148を白馬村方面へ向かうと間もなくセブンイレブンがあるのでここで朝食、昼食などを購入。3時15分位だった。
更にR148を南下し平岩から蓮華温泉への道に入る。
ここから蓮華温泉まで1時間くらい掛かるだろうことは予想していたが、暗い中、細く曲がりくねった山道を登っていくのは結構神経を使い殊更に長く感じた。
4時40分頃、蓮華温泉の駐車場に到着。
一番登山口寄りの駐車場は満車、少し戻った所にある駐車場に停めようとするがこちらも満車状態で一番端に何とかスペースを見つけて停めることが出来た。
お盆休みのど真ん中だし、小蓮華山だけでなく白馬岳や風吹大池、朝日岳登山の基点になる場所柄、仕方ないだろう。路上駐車をするようなことにならずに済んだだけ良かったということで。
そうこうしているうちに結構時間が経ってしまい、すっかり明るくなった。
5時32分、小蓮華山に向けて歩き始める。
登山口にお社があったので1日の無事を祈願する。
ところで天気の方だが、曇りである。糸魚川、白馬は13日も14日も晴れの予報だったのだが、、、。実は13日、糸魚川では結構強い雨が降ったらしい。
どうも今日も予報通りにはいかないらしい。
ということで登山道はウエットコンディションなので滑って転倒の無いよう焦らずゆっくり歩きだす。
同時に出発したソロの男性がすぐ後ろについて来るので先にどうぞと声を掛け、今日はどこまで行くのか訊ねると猿倉までだという。
健脚ですね、頑張って下さいというような会話をして見送る。
10分ほど歩くと左手の谷を挟んで東方向の斜面に湯気が上がっている場所が見える。
あれが有名な露天風呂だろうか。よく見るとそこに向かう道があるのが分かる。
蓮華温泉からコースタイム100分の天狗の庭を目指し、相変わらずウエットな道を行く。
周りの山々はガスで見えないので、その分濡れた足元に集中できると思った。
でも、晴れてほしいと思ってしまう。やっぱり景色は見たいのだ。
晴れていれば右手に雪倉岳や鉢ヶ岳が見えるはずだな、と考えながら黙々と歩を進める。
登り始めて1時間30分程経った頃、右手にうっすらと山肌が見えてきた。
全貌が見えると言うには程遠いが、またすぐに見えなくなりそうなので、雪倉岳と思われるその山をカメラに収める。
登山道脇には花が目立つようになってきた。
それまでもちらほらと目についていたが、この辺りから増えた気がする。
そのうちご夫婦が追いついてきたので先にどうぞと言うと「自分たちも速くはないので先に行って下さい」と言われる。
どうもお互い同じようなペースらしく、しばらく話をしながら一緒に歩く。
どこから来たのですか?という話になった時に偶然ご近所(と言っても車で10分位の所)の方だと分かってびっくり。
間もなく天狗の庭に到着。
ご主人は以前、ここを歩いたことがあるそうで、どこでも休憩適地に見える天狗の庭の中でも良い場所を知っていた。自分もお隣で休憩させてもらう。
天狗の庭と言うだけあって針葉樹と岩の庭園のような感じの開けた場所でとても良い所だった。晴れていれば北方向の眺めが良さそうだ。
天狗の庭を後にして30分程歩いた頃、ようやく右手のガスが晴れて青空も見えてきた。
雪倉岳、鉢ヶ岳が間近に見える。
「やっと見えましたね〜」などと言いながら写真撮影。
「小蓮華も見えますよ」とご主人。
お〜っ本当だ。小蓮華は白馬村側から見るよりこちら側から見た方が良いと思った。
この前後、下山してきた山ガールさんたちとすれ違ったのだが「こんにちはー」と何回言っただろう。10人以上のパーティだった。しかも若い女性だけ。
多分全員がテント泊装備だった。
白馬大池か白馬頂上宿舎でのテント泊だったのだろうか。
皆さん学生にしては少し落ち着いた雰囲気だったが社会人だろうか。
白馬岳周辺は人気のあるエリアなのは確かだと思うが、それにしてもこれだけ大人数で全員テント泊装備で若い女性だけのパーティは初めて見た。
これまで何度かご主人から「先に行って良いですよ」と言われその度に自分は遅いので、と同じようなペースで歩かせてもらっていたがあまり気を使わせるのは申し訳ないと思い、この辺から先行させてもらった。と言っても既に1時間近く一緒に歩いていたが、、、。
それから40分ほど歩いた頃、すれ違った男性から「もうすぐ大池ですよ」と言われたが、その直後に樹林帯を抜け本当にすぐに白馬大池に到着した。
と言っても大池周辺の開けた場所に出たのであって池や小屋まではまだ少し歩くのだが、ここから既に両側が花畑になっている。
花はあまり詳しくない。昔はあまり興味もなかった。
でも、山を歩いているときに目の前に綺麗な花が現れて気持ちが和むという経験を何度かしているうちに興味が湧き、去年からは写真を撮ったり、後でその花が何という花なのか調べたりするようになった。
今回のコースはたくさんの花が見られるコースだということで楽しみにしていたが白馬大池の花畑は壮観だった。こんなに大きな花畑は初めて見た。
時間的にも順調に来ているので予定通りこの辺で休憩することにして白馬大池山荘に向かう。
花畑の中を歩いている、と言っても良いくらいに登山道の両側はハクサンイチゲやチングルマ、イワカガミがいっぱい。
道はやがて突き当たりになり右に行くと雷鳥坂方面だが今は休憩のため左に曲がる。
この辺りも両側が花畑。
白馬大池山荘は、白馬大池と湿原と花畑と山々に囲まれている。
この先、小蓮華山までの道のりが無ければ何時間でも過ごせそうな良い所だ。
山バッジを買おうと思い小屋に入ってみるが、従業員が営業開始前の掃除をしている。
従業員の一人にバッジを買いたいと言うと、売店はまだ開いていないがバッジの購入はOKということで小蓮華山のバッジをゲット。
トイレを借り、小屋の周りを散策する。
小屋の前はちょっとした広場になっておりテーブルやベンチが設置されている。
そこから大池の方に向かうとテント場があり、半分くらい埋まっていたようだ。
こんな所でテント泊出来たら最高だろう。
と、ここで見覚えのある服装の人が目に入った。
先程のご夫婦の奥さんだった。
お疲れ様ですと声を掛け話し始めると間もなくご主人もやってきた。
小屋の裏手に見えるのが乗鞍岳だそうで、二人は今日はそこまで登って下山するそうだ。
暫く話していたが、そのうちご夫婦は出発するということで気を付けて行ってらっしゃいと言って見送った。
快活に話す、感じの良いご主人は結構山に行っているということで色々な話を聞かせてくれた。
自分はまだ出発せず、大池の方に散策に行く。
池の畔に着くと水は結構透明度が高いのが分かった。
さらに近づいて水の中を見ると魚のようなものがいる。
よく見るとサンショウウオのようだ。岸からすぐの水中にもたくさんいた。
クロサンショウウオという種類らしい。
池の対岸には乗鞍岳が見えるがそちらの方から白馬大池を目指して歩いている登山者のパーティが何組か見えた。あれが栂池からのルートだ。
一通り散策を終え、出発することにする。
ここでは予定よりも長い30分の休憩となった。
白馬大池山荘を後にして、チングルマやイワカガミの花畑を両側に見ながら雷鳥坂方面に歩き始める。
間もなくハクサンコザクラを発見。見てみたいと思っていた花だ。
去年の火打山では時期が遅かったらしく見ることが出来ず、今回少し期待していたので見ることが出来て良かった。
この辺りから登りとなる。
白や茶色の石が敷き詰められた登山道は歩きやすく、なかなか気分良く歩けるが浮石には注意。
間もなくコマクサを発見。花の盛期は過ぎていたようだが、まだ咲いていた。
たまに、まだ元気な花もあった。
森林限界を超えているようで周りに高い木が無いので上の方まで見渡せる。
その斜面に今から歩く登山道がついている。
急な登りではないので周辺の景色を見ながら割と楽に登っていける。
白馬岳からの下山者が多くすれ違いのために時々止まりながら登って行く。
大池から40分ほどで船越ノ頭に到着、小休止にする。
ハクサンシャジンが綺麗に咲いていた。
ここからはずっと稜線歩きになる。
一度少し下ってから小蓮華に向け登りになる。
この辺の登山道は白い石で出来ている。
両脇のハイマツの緑とのコントラストが鮮やかで、歩いていて気分の良いとても綺麗な道だ。
晴れていればもっと最高なのだが、、、、。
船越ノ頭から30分程歩くと、左側の眼下に沢の源頭があると思われる谷が見えるようになった。多分白馬沢だと思う。
この辺からは晴れていれば左前方に白馬岳や杓子岳が見えるはずだが、残念ながらガスっていて見えず。
その後も気持ちの良い稜線歩きが続く。
時折タカネナデシコ、イブキジャコウソウ、チングルマ、ハクサンフウロなどを見ながら気分良く進む。
いくつかの偽ピークを通過した頃、陽が差してきた。
そして次のピークに向かって進んで行く。
だんだんそのピークに近づいて行く。
なんとなく、あれが小蓮華のピークではないかと思い始めた。
さらに近づくと頂上に何人もの登山者がいるのがわかる。
休憩しているらしく話し声も聞こえてくる。
この辺であれが小蓮華山だとほぼ確信する。
さらに近づく。
眼の前に山頂にいる人が見えるが、まっすぐそちらに行くのではなく、ちょっと右手から回り込むように山頂に向かう。
ハイマツの茂みに挟まれた狭い道を抜けると山頂に到着。
5:32蓮華温泉発、11:15登頂、所要時間5:43ということで、、、こんなもんかな。
ヤマプラで作った予定(5:30蓮華温泉発、11:10登頂)とほとんど一致してるし。
小蓮華山の山頂といえば鉄剣。
これが想像していたよりも大きくてなかなかの存在感だった。
雪倉岳、朝日岳方面をバックに鉄剣を撮影。
先程から晴れ間ものぞいているが、雪倉岳も鉢ヶ岳もガスがかかりすっきりとは見晴らせない。
白馬岳方面はさらに濃いガスがかかりほとんど見えない。
残念だがこればかりはどうしようもない。
雨の日続きの今年の夏を思えば今日はここまで雨に降られていないのだから良かったねと納得すべきかも。贅沢は言えないか、、、。
山頂では大休止&昼食。
定番?のコンビニおにぎり×3個。
たったこれだけだけど量的には結構十分だし、やっぱり山の上で食べるのは格別。
あと、行動食のトレイルミックスを食後のデザート感覚でつまみながら過ごす。
トレイルミックスは今回初めて持ってきたが、気に入ってしまった。
手軽に食べられるとか、カロリーや栄養もちゃんと摂れるというのもあるが、味が良いのと満足感が高いのがその理由。
ナッツとかドライフルーツってこんなに旨かったのか!と思ったし、カロリーメイトやソイジョイよりも同じ量でも満足度が高いと思う。
ここは白馬大池と白馬岳の中継地点になるので、さぞ行き交う人が多いだろうと思っていたし、実際、大池から船越の頭辺りまでは白馬岳からの大勢の下山者とすれ違った。
でも、小蓮華の山頂では思ったよりも人通りは少なかった。
11時を過ぎているので白馬岳からの下山者の多くは既にここを通過しているのだった。
もちろん何組ものパーティが到着して小休止していたが、山頂が人で溢れ返るようなことはなく、結構静かに過ごすことが出来た。
ところで、山頂では蝶に会うのが恒例になっているが、今日はどうかなと思って周囲を見回してみるが姿は見えない。登ってくるときも蝶は見た覚えがない。
さすがにそんなに毎度毎度こちらの思ったように現れるはずもないよな、と思ったがしばらくするとなんと蝶が現れた。
いつも登っている間は見ない(いるけど気が付いていないだけなのか?)のに山頂で現れるのが不思議だが、今ではこれも楽しみの一つになっている。
白馬岳方面は相変わらずガスっていてすぐ先までしか見えない。
ガスは取れそうにない感じなので下山することにし、11:55山頂を後にする。
下山ではいつも膝が痛くなるのだが、このおかげで登りよりも下りの方が時間が掛かってしまうことが多く、何とか改善できないものかと去年から少しづつ取り組んでいる。
トレッキングポールは以前から使っているが、去年は火打山に登った時ににテーピングを試してみた。結局ひざは痛くなったがテーピングによって症状は少し軽減したように思った。
今年は夏山シーズンに入る前に足を鍛えてみようと思い、ジョギングやスクワットをやっていた。といっても毎日やるわけではないのでそんなに鍛えられなかったと思う。
そして7月に八海山に登ったのだが、やっぱり痛みが出てしまった。
今日も膝に不安を抱えつつ下り始める。
12:47船越の頭を通過。
その後10分ほど歩いたところでイワヒバリを発見。
一瞬、雷鳥かと思ってしまった。この日は残念ながら雷鳥を見ることは出来なかった。
気持ちの良い稜線歩きは続くがこの辺でやはり膝が痛くなってきた。
もう少し鍛えないとダメかな、、、。
13:30白馬大池山荘着。20分程休憩し、蓮華温泉に向け出発。
白馬大池はやはり良い所だ。是非、また来たいと思う。
この先はすぐに樹林帯になる。
昨日までの雨で滑りやすい所も多く、神経を使う。
やがて小雨が降ってきた。小雨というよりも霧雨みたいなものでほとんど濡れてこないのでレインウエアは出さずに歩き続ける。
15:02天狗の庭に着き、立ったまま2、3分休憩してまた歩き始める。
この頃から霧雨ではなく小雨になってくる。
その後、蓮華温泉まで40分の道標のある場所で5分程休憩し、最後のひと踏ん張りを歩きだす。
そして16:43蓮華温泉に到着。
小蓮華山、良い山だった。
北アルプスの雰囲気を楽しむことが出来た。
特に白馬大池と、その先小蓮華山までの稜線は良かった。
晴れて景色がよく見えればさらに楽しめるに違いない。
小蓮華山行きを計画している時に、このルートを通って白馬岳というのも検討していた。
日帰りは無理がありそうだったので今回は見送ったが、次回は是非そちらのプランで小屋泊で白馬岳を目指したいと思う。
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