甲州高尾山・棚横手山・宮宕山


- GPS
- 05:30
- 距離
- 15.5km
- 登り
- 1,069m
- 下り
- 1,071m
コースタイム
大善寺 09:20
甲州高尾山 10:55-10:05
棚横手山 11:55
宮宕山 12:10-12:30
棚横手山 12:40
大滝不動尊 13:20-13:25
勝沼ぶどう郷駅 14:20
天候 | 終日ほぼ快晴。朝は冷え込んだものの、日中は風もほとんどなく、気温も高めで小春日和の1日でした。 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2007年11月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車
JR中央線 勝沼ぶどう郷駅 (帰り) JR中央線 勝沼ぶどう郷駅 |
コース状況/ 危険箇所等 |
●勝沼ぶどう郷駅〜大善寺 標識に従って散策路を行くか、車道歩きかのどちらかになります。散策路を歩いたら、相当大回りした上に、余計なアルバイトまで付いてきました。標識を無視して車道を歩くほうが楽なようです。 ●大善寺〜甲州高尾山 送電線鉄塔の立つピークまでは、ザレた急坂が続きます。ここを下るとなると、かなり神経を使うことになりそうでした。 その後も一旦穏やかになる区間を挟んだ先で、ザレた急坂が再現したりしています。 ●甲州高尾山〜棚横手山 特に問題のない区間ですが、途中で建設中の林道と絡む区間があって、そこでは道が荒れていました。林道工事が終われば、登山道もきちんと補修されるとは思いますが・・・。 ●棚横手山〜宮宕山 踏み跡は細くなりますが、全く迷う心配のない程度には道が付いていました。また少なくとも冬の時期には、ヤブっぽい箇所もありません。 ●棚横手山〜大滝不動尊 本来は問題ない道のはずですが、崩壊箇所があって通行止めとなっていました。そうそう簡単に復旧できそうな規模の崩壊でもなかったので、最新の情報をご確認下さい。 ※デジカメを持ち歩くようになる以前のため、写真はありません。 ※GPS導入前なので、ルートは推測です。 |
感想
勝沼ぶどう郷駅を後にして、広い道路を左に進むと、すぐに「←大善寺」という標識があって、左に入るよう促されます。
事前に地図を見ていて、広い道路を直線的に進むほうが距離が短いと考えていたのですが、とりあえず標識の通りに左に折れてみました。
その後も頻繁にある標識に従っていくと、やがて細くなった道は一段高い所にあるぶどう畑の中を縫うようになります。
そして、新しい広域農道を横切って、さらに丘の上をめがけて道が続きます。
距離的に大回りになるばかりか、かなり余計に登らされることになりますが、もう乗りかかった船で最後まで標識に従うことにしました。
ここは広域農道をそのまま歩くほうが明らかに楽なのですが、歩道がないためにグループが広がって歩いては危険だからと、別の道に誘導しているのかもしれません。
やがて広域農道が大きく下り始める箇所で、大善寺への標識が左へ入るよう案内していて、ここは確実に左に入らないと遠回りになる所でした。
その後細い道が緩やかに下って国道に下りると、大善寺はもう目の前です。少し中の様子を見ようと思っていたら、拝観有料となっていたためあっさり見送ります。
大善寺の脇を通り過ぎてさらに国道を少し進んだ先に、甲州高尾山への登山口がありました。
登り始めるとすぐに五所神社の脇を通って、山道に変わります。それはやがて急登となって、送電線鉄塔の立つピークまで途切れずに続きました。
足元がザレていて脆い急斜面は、下る際には神経を使いそうなので、このルートはこの区間を登りにとるのが正解だと思いました。
「山と高原地図」では地図・記事ともに送電線鉄塔のピークを柏尾山としていますが、現地には柏尾山の山頂を示す標識類は一切ありませんでした。
地形的にも、山頂と言えるほど顕著なピークでもなく、単なる支尾根派生点の盛り上がりに過ぎない印象です。
資料によっては、西側にある676mピークを柏尾山としているものもあるので、そちらが正解なのかもしれません。
送電線鉄塔を過ぎると、少しの間は穏やかな道となって、前方には甲州高尾山の3つのピークが綺麗に並んで見えてきます。
左手の樹林帯とは対照的に右手の南側斜面が開けているのは、数年前の大規模な山火事が残したのツメ跡のようです。
現在では草が青々と茂っていて、植樹された若木も育ってきていますが、まだ人の背の高さにもほど遠く、かつての森林の姿を取り戻すのは一体いつになるのでしょうか。
やがて道は段階的な登りを交えるようになって徐々に高度を増していきます。登りの箇所はいずれもザレ気味の急斜面で、最初の区間の再現のようでした。
その急登も林道を横切ると落ち着きます。林道からさらに一段上がったところが「甲州高尾山 剣ヶ峰」の標識の立つ地点で、三角点も設置されていました。
すぐ隣の中央峰に進むと、そこは「甲州高尾山 山頂」の標識が立つ、少し開けた地点になっていました。
結果的に3つのピークの中ではここが一番展望が良く、また広さもあったので、休憩するならばここが最適のようでした。
さらに奥にある東峰のほうがもっと高いのにもかかわらず、この中央峰が山頂として案内されているのは、そのような理由からではないかと思われます。
でもやはり自分には最高峰のほうがしっくりするので、中央峰も素通りして東峰へ向かいます。
ところがその東峰に着いてみると、意外なことに標識の類は一切なく、そうと知っていないとただ通り過ぎるしかないような地点となっていました。
甲州高尾山を3つのピーク群から成ると考えるのならば、この東峰が紛れもなく最高峰に当たるのですが、この東峰を甲州高尾山の一部とはみなさず、無関係のピークとする見解でもあるのでしょうか。
何か釈然としませんが、自分的にはここが山頂だと思っているので、ここで10分ほど休憩していきました。
甲州高尾山を後にして、さらに奥へと進みます。いくつかのコブを過ぎて、「富士見台」の標識があるピークに立つと、ここも展望が良くて休憩向きの地点でした。
その先で一旦下って、最後に下る予定にしている大滝不動尊への道を左に分けます。
やがて前方に、建設中の林道が棚横手山の山頂に迫ろうかという勢いで延びているのが目に入って、山歩きの気分はすっかり興醒めとなりました。
登山道がその林道を横切る付近などは、すっかり工事現場と化していて、しかもその前後では急造で移設されたらしい登山道が荒れていて気持ち良く歩けません。
なんだかな〜という気分のまま、山梨百名山の標柱が立つ棚横手山に到着です。山頂標識には「大富士見台」という別称も併記されていました。
振り返ると、その名の通りに、富士山は裾野の一部まで見られるようになっていて、より大きく堂々とした姿を見せていました。
棚横手山から先、宮宕山までは「山と高原地図」の赤破線ルートです。でも踏み跡が細々となる程度で道を見失うことはなく、割と普通に歩いて行けます。
木々が葉が落として明るい自然林の中を、落ち葉を踏みしめて歩く気持ちの良い区間でした。何度かのアップダウンも煩わしいほどではなく、快調に足が進んで行きます。
とはいえ、中にはこの季節でも枯れ草をかき分けて進む箇所もあったので、草深い季節だと少々の藪があるのかもしれません。
宮宕山の頂上は、周囲を樹木に囲まれていて展望はほとんどありません。ただし上からの陽射しがあるので、冬の時期に晴天に恵まれれば明るい山頂です。
この先は「山と高原地図」ではグレーの破線しかなくなりますが、二手に分かれるうち北西へ下る道は、少なくとも下り始めのうちは踏み跡がきちんと確認できました。
一方の東への縦走路にあたる道は不鮮明で、たまには通る人もいるのだろう、という程度の踏まれ方です。道があるのかないのかと問われれば、「ない」に近いような具合で、しかも藪っぽい様子でした。
棚横手山の先にあった大滝不動尊への分岐点まで戻って右に折れると、少しの間は緩やかで、地面がやわらかな黒土の歩きやすい道です。
林道を歩くようになると、その先には崩壊箇所があって、上からの土砂で道が埋まっていました。
上からの崩壊はなお進行中のようで、その土砂の上を乗り越えている最中も、小さな石が落ちてくる音などが絶え間なく聞こえていて、そそくさと通過します。
しばらく行くと十字路のような交差点に出て、直進した先が展望台となっていました。ただし展望台といっても歓声を上げるほどの眺めはなく、南アルプスの稜線が望める程度でした。
十字路に戻って、大滝不動尊への道を入ろうとすると、甲州市による「落石のため通行禁止」の掲示とともに入口が塞がれていました。
先ほど崩壊箇所を通過した林道の真下を通るので、落石もその崩壊箇所からのものなのでしょう。であれば、少なくともこの日の状態では大きな落石はないと楽観視して、構わず入っていきます。
ところがその箇所に来てみると事態は予想外の規模でした。斜面ごとごっそり崩落し、道が完全になくなっていて、単なる上からの落石とかいうレベルを超越していたのです。
今回は不安定な崩壊面を強引に通過してきましたが、山慣れた人でなければ滑落の危険すらあるような状況でした。
大滝不動尊から勝沼ぶどう郷駅までは、ひたすら車道を歩かされます。
前不動(大滝不動尊前宮)までの九十九折りの舗装林道は、見られる景色もさほどなく、変化にも乏しくてかなり退屈な道でした。
前不動から先は一般道路になりますが、何箇所もある交差点に、駅への道を示す標識などを見ることが1度もなかったので、地図(最低でも二万五千図)を見ながら歩かないと迷うのは確実と思われます。
(「山と高原地図」の小冊子には、「要所には、大滝不動尊の案内板がある」と書かれているので、逆方向ならば問題ないのかもしれません。でも、逆方向の案内も一切見なかった気がしているのですが....)。
詳細な記録のページ
http://cellist.my.coocan.jp/yama/mt2007_10_12/mt2007_10_12.html#20071124
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