笠岡市 四尋山&御嶽山+コスモス畑&寄島アッケシソウ自生地



- GPS
- 02:19
- 距離
- 4.5km
- 登り
- 334m
- 下り
- 320m
コースタイム
- 山行
- 1:44
- 休憩
- 0:27
- 合計
- 2:11
歩行距離4.5km、歩行時間1時間45分
天候 | 晴れ(台風一過) |
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過去天気図(気象庁) | 2017年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
カブトガニ博物館の休館日(祝日を除く月曜日)でなければ、恐竜公園前の駐車場も利用可能です。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
鳥ノ江峠駐車場<写真02>から四尋山(しびろやま)頂上<写真07>までは、大半がロープのある急な土道です。この時季は木々が茂っており、台風翌日でも地面はほとんど濡れていませんでした。落ち葉が増えるとよく滑りそうです。四尋山(しびろやま)頂上<写真07>のさらに北西に道が延びていましたが、今回は引き返しました。 最初は高さ10cm程のササが生えた道です。ほどなくロープが設置され下草がほとんどない幅広の道になります。次第に道の両サイドに植物が茂った細道になり、ロープがなくなってすぐに少し開けるとハチマキ道との分岐を示すプレートがあります。無視してススキの間をもう少し進むと四尋山(しびろやま)頂上三角点<写真06>です。 鳥ノ江峠駐車場<写真02>から御瀧(みたき)神社本殿<写真19>を経て御嶽山(みたけさん)頂上三角点<写真24>までの御瀧神社ルートは、大半が壊れたアスファルト道です。木々が茂っていますが、くぼみや階段状になった所には小さな水たまりがあり、水がちょろちょろ流れている道もありました。これらは台風の影響で一時的だと思いますが、御瀧(みたき)神社本殿<写真19>の北側からは、年中水がちょろちょろ流れているようです。 御嶽山展望台<写真21>から御嶽山(みたけさん)頂上三角点<写真24>を経て御嶽山三十三観音霊場8番長谷寺<写真25>までは、土の細道で最初だけ両サイドにササが茂っています。8番長谷寺<写真25>で行き止まりのような気がして引き返しましたが、もう少し進めば観音道ルートのプレートか何かがあったのかもしれません。頂上三角点<写真24>まで戻ってよく見ると、踏み跡が2つはあり、少し入ると片方にはプレート、もう一方にはテープがありました。 鳥ノ江峠駐車場<写真02>から幻虹台<写真29>を経て御嶽山展望台<写真21>までの林道は、アスファルトやコンクリート道で、一部かなり急ですが歩きやすいです。 |
その他周辺情報 | 四尋山(しびろやま)の西に面した神島(こうのしま)水道は国指定天然記念物のカブトガニの繁殖地です。世界で唯一のカブトガニをテーマとしたカブトガニ博物館があります。2億年も前からその姿を変えず「生きた化石」と呼ばれるカブトガニの幼生から成体まで間近に見学できます。また、敷地内の恐竜公園には、専門家監修のもと製作された巨大な恐竜の模型が7種8体展示されています。 ※この日は月曜日(祝日は開館)のため、休館日でした(>_<) |
写真
コスモス畑
台風21号の直後で、花畑の間の道は50mも歩くと水たまりで通行不能になりましたが、遅咲きのコスモスが力強く咲いていました。草丈30cm程で株間が広いので、近くで見るとかなりまばらに感じますが、動画ではそれなりにたくさん咲いて見えました。5分咲きくらいなので、来月も十分楽しめそうです。
登山案内図
四尋山(しびろやま)や御嶽山(みたけさん)のみならず、青佐山(おおさやま)までのルートも示されていました。地形図に示されていないルートも多いので、こうした案内図は助かります。台風の影響を考え、御嶽山(みたけさん)周辺の舗装道路のみを歩く予定でしたが、これを見て四尋山(しびろやま)にも行ってみることにしました。
鳥ノ江峠の駐車場<写真02>から「四尋山登山道」の標識が見えたので、まずは四尋山(しびろやま)から登ることにしました。道が荒れているのかと思いきや、この先はきれいに整備されていました。
25番清水寺
御瀧(みたき)神社ルートに入ってすぐの所です。御嶽山三十三観音霊場は文化11年(1814年)に創建されました。これは兵庫県加東市の御嶽山播州清水寺と、西国三十三所の番外で兵庫県三田市にある花山院菩提寺です。
樹皮が鹿子模様に見えるというのが名前の由来です。樹皮はまだらにはがれやすく、下に落ちているのを拾ってどこからはがれ落ちたか探し当てるジグソーパズルをして遊べます。雨が少なく温暖な瀬戸内海沿岸では珍しい樹木です。
8番長谷寺
奈良県桜井市にある長谷寺と、その塔頭(たっちゅう)寺院で番外札所の法起院です。観音道ルートに入ってすぐの所だと思います。この先はヤブのように思えたので引き返しました。
平安時代、叡山座主第三世円仁上人(慈覚大師)が唐から帰朝の途中に、この山頂に寺を建立し「御嶽山量剛寺」と称したとされています。10番三室戸寺<写真28>の側にあった説明板によれば、現在は祈雨神社の境内地となっているそうです。おそらく、この祈雨神社とは、竜王神社のことでしょう。
1936年(昭和11年)に国立公園の父とも呼ばれる田村剛らが調査の際、島々が弓状に連なるさまを虹にたとえ、この無名だった丘を幻虹台(げんこうだい)と名付けたようです。笠岡諸島をはじめ瀬戸内海の島々を展望できます。向かって右奥に見えている東屋からは、あまりよく見えませんでした。
幻虹台より南西方面を望むと、手前には神島(こうのしま)、さらに奥の方に広島県福山市の沼隈(ぬまくま)町とその先端(左端)に太古の自然が今なお残る仙酔島(せんすいじま)が見えます。神島は昭和34年に笠岡湾干拓が実施されて、本州と4km離れていた島が陸続きとなりました。
幻虹台より南南西方面を望むと、手前には笠岡諸島の高島(右)と白石島(左)、さらに奥の方に福山市の走島(はしりじま)が見えます。白石島は国指定天然記念物の鎧岩など、見どころが多い島です。
幻虹台より南方面を望むと、手前には笠岡諸島の北木島(きたきじま)、さらに奥の方に真鍋島(まなべしま)が見えます。真鍋島は昭和52年の映画『獄門島』や昭和59年の映画『瀬戸内少年野球団』のロケ地となりました。
&子殿洲
干潟が広がる神島(こうのしま)水道周辺では昨年56カ所でカブトガニの産卵が確認されました。中央の小さな島辺りは子殿洲(こどんす)、その奥は大殿洲(おおどんす)と呼ばれています。
山行後、浅口市寄島町の寄島園地西端の駐車場に車を停め、さらに西の堤防の上から瀬戸内海の島々を眺めました。動画には笠岡諸島をはじめ、青佐山(おおさやま)、寄島アッケシソウ自生地(寄島アッケシランド)ののぼりまで映っています。
アッケシソウは塩湿地に生育する1年草で、本州唯一の自生地であるここ寄島では、メインのA地区の展望デッキから群生を見ることができます。このところ天気がいまいちだったせいか、予想以上に紅葉が遅れており、茶色く枯れた下葉が目立ちました。周辺のホシハジロやカルガモの動画を撮り、さらに西のC地区に移動すると、木道の周辺には多少色づきのいいのが見られました。
装備
個人装備 |
長袖シャツ
ズボン
靴下(厚手)
軍手
雨具
日よけ帽子とフード
雨用帽子
登山靴(防水加工)
靴ひも予備
サブザック
ザックカバー
地形図
コンパス
マップケース
筆記用具
携帯
時計(防水)
タオル
カメラ
飲料水(スポドリ&茶)
水筒(保温)
非常食(栄養補助食品)
スマホ(山使用可能)
eTrex30(GPSナビゲーター)
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感想
この日は前日の台風21号の影響で、出発の数時間前まで激しい雨が降りましたが、7時ぐらいに晴天となり、比較的台風の影響が少ないと思われる岡山県の最西端の笠岡方面を訪れることにしました。登山が可能かどうかは現地での最終判断でしたが、雨や土砂の影響が少ない安全なルートを選んだこともあり、問題なく山行ができました。
最初に訪れたのは道の駅「笠岡ベイファーム」のコスモス畑<写真01>です。のべ3,000万本といわれているコスモスのうち、遅咲きのものが観賞ができました。台風21号の直後にもかかわらず、まばらながらも、倒れることなくお花畑を形成していました。改めてコスモスの生命力に驚きました。春には菜の花、夏にはヒマワリなど四季を通じてお花畑が見られるので別の時季にも訪れたいものです。なお、4〜10月の土曜・日曜・祝日はJR笠岡駅から道の駅「笠岡ベイファーム」まで「笠岡いいとこめぐりバス」が運行しています。世界で唯一のカブトガニ博物館などの施設も経由します。
御嶽山(みたけさん)の登山は当初、カブトガニ博物館の敷地内にある恐竜公園の大駐車場に車を停めて、ここを起点にアスファルト道のみを歩くつもりでした。ところが、カブトガニ博物館の月曜日休館に伴い、駐車場が閉鎖されていました。仕方なく、御嶽山の舗装林道を上っていき、鳥ノ江峠の駐車場<写真02>に車を停めて、ここを出発点としました。最初は予定していなかった四尋山(しびろやま)と御嶽山の鞍部にあるので、両方の山を巡ることにしました。
四尋山はその山容<写真35>からもわかるように、低山ながら傾斜が厳しいですが、長いロープが設置されているなど、思ったより整備されており、歩きやすかったです。
御嶽山は笠岡市の観光名所にもなっており、展望地の2ヵ所<写真21と29>もかなり整備され、食事や休憩をしながら展望を楽しむことができます。特に瀬戸内海に浮かぶ虹のアーチのように連なる笠岡諸島をはじめとする多数の島々の景観は美しいです。また、幻虹台(げんこうだい)の上からは望遠鏡や双眼鏡があれば、生きた化石カブトガニの繁殖地が見られるかもしれません。登山ルートがいくつかあるので、また違うルートで今度はもっと長時間楽しみたいです。
最後に訪れたのは寄島(よりしま)干拓地です。この時期はアッケシソウ<写真39>の紅葉が見られます。全体が紅色に変わり、その姿から“サンゴソウ”とも呼ばれます。環境省のレッドリストで絶滅危惧種に指定されている大変貴重な植物です。寄島干拓地内は、本州唯一のアッケシソウ自生地と言われています。北海道の厚岸町で発見されたアッケシソウとは異なる種のようで、韓国のものと同種だそうです。いつもなら、このタイミングで紅葉しているはずでしたが、紅葉というよりも緑葉、黄葉の状態でした。それでも、アッケシソウの黄葉越しの青佐山(おおさやま)<写真40>はとても美しい光景でした。またタイミングを見計らって訪れたいと思います。
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