冬の浅間外輪山、黒班山より先は別世界
- GPS
- 05:16
- 距離
- 9.0km
- 登り
- 633m
- 下り
- 632m
コースタイム
- 山行
- 4:26
- 休憩
- 0:50
- 合計
- 5:16
天候 | 晴れのち曇り(高曇りで眺望はアリ) |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2018年01月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
・車坂峠から黒班山(表コース) 雪は深く締まりスノーシューやアイゼンで気持ち良く歩ける。傾斜はそれ程無く12本爪なら山頂までポール無しで普通に歩けた。 ・黒班山から蛇骨岳 蛇骨岳までの樹林帯はそれまでに比べトレースも細くなりすれ違い困難(踏み固められていない場所は太ももまで埋まる) 雪の量も表コースと比べて多くなる。 樹林の外を行く道を歩く時は滑落注意。 ・蛇骨岳から仙人岳 樹林帯から出て冬の稜線を歩く。遮るものもなく強風吹き荒れトレースも見る間に消えて行く。 顔に雪が砂の様に叩きつけるのでゴーグルがあった方が良い。 軽装では歩けない。 仙人岳より先も薄いトレースは有ったが自分は自信が無く引き返した。 ・中コース 午後から風が強くなったので下山は樹林の中を行く中コースを利用。 段差が雪で埋まり、雪がない時よりかえって楽な道になっている。 またスノーシューで整地されかなり歩きやすい。 |
その他周辺情報 | あぐりの湯こもろ 大人500円 露天風呂からの浅間山は絶景 |
写真
感想
大雪に翻弄された関東地方だが、これはある意味チャンスだと山好きなら考えていたのではないだろうか。
今ならどの山も大盛り雪三昧は確実、フィーバータイムが訪れていると。
かといって本格雪山に挑戦する気はないので約1年ぶりに雪山初心者向けの黒班山に出かける事にした。
自分の山行スタイルは少し挑戦が必要な場所や不安な山は複数で、安全度が高く余裕ある場所はソロで行く事が多いのだが、今回は誰も都合が合わずソロ登山。
しかし黒班山は過去3回、雪の時期も1回来ているのでまあ大丈夫だろう。
車坂峠駐車場には8時半頃到着。チェリーパークラインの雪道を恐る恐る走って少し疲れたが、良い天気に期待が高まる。
黒班山までの表コース、前回軽アイゼンで充分歩けたが、今回は買って間もない12本爪。
雪も前回よりかなり深そうなので楽しみだ。
◼黒班山へ
良い天気の中八ヶ岳や富士山など眺めつつ標高を上げて行く。
12本爪の歩き易さはサイコーだ。ポール要らないくらい余裕でサクサク登れる。
まあコース自体あまり急でないわけだけど…
更に登ると彼方に北アルプスが見えて来た。
雪で真っ白な妙高も見える。
避難所手前で浅間山が見えるが、群馬県側からより白くないんだな。
しかしこの時は気づかなかったが、槍ヶ鞘に着く頃には浅間山の上空に巨大な雲が出現し始めていた。
そして10時を過ぎた頃から天気は曇りへと変わっていった。
黒班山に着くと既に空は灰色になっていて折角の浅間山が寂しい感じに。
ここまでの道のりは雪は多いとはいえ4回目の為あまり新鮮味は無かったが、この先の外輪山の稜線が本番だ。
行動食を齧り山専に入れてきた熱々の紅茶を腹に入れ気合いを入れる。
他の人のレコだと蛇骨岳で帰るパターンと仙人岳までのパターンが多く、その先へ行く人は稀の様だ。
一応仙人岳を目標としているが、天候が思わしくないなら蛇骨岳で帰るつもりだ。
◼蛇骨岳へ
黒班山から蛇骨岳へは樹林帯を出たり入ったりしながら進む。
トレースは細くなりすれ違いが大変だ。
雪はそれまでより更に深くなり、踏み固められた場所以外は太ももから膝まで沈む。
浅間山側は断崖なので油断は禁物。
風はまだ樹林に遮られているが、先に見える稜線は雪が巻き上げられていてヤバそうだ。
すれ違う人に先の様子を聞くが、「顔の感覚が無くなる強風」とか「ありゃブリザードだね」とかかなり脅される。
(ブリザードと聞いた瞬間ユーミンが脳内で流れ出したり…)
樹林帯を抜け蛇骨岳に着くと脅されていた通り強風と雪が顔を叩きだした。
バラクラバとシェルのフードを被り様子を見る。行けそうだ。よし、行くか!
◼仙人岳へ
蛇骨岳より先は誰もおらず消えかけた薄い足跡のみが先に続いている。
風は強いが視界は良好でそれ程苦戦せず進めた。
風は場所により特に強く吹き抜けており、そういった場所は足跡が見る間に消えていき、次の足跡は何処か探す羽目になった。
眼鏡の曇りにも悩まされた。
視界が制限される状況でこの強風&雪の稜線を歩く気はしない。
曇りが取れるのを待ち風の中で何度も立ち止まった。
今日でこれなら、今日より強風&−19℃予報だった昨日はかなり危険だっただろう。
行かなくて良かった…(^◇^;)
距離自体は長くないので仙人岳には15分ほどで着いた様だが、体感ではもっと長かった。
強風吹き荒れる無人の仙人岳へ辿り着けた達成感はそれなりにあった。
経験値が貯まった気分…!
◼帰路
仙人岳のその先へも薄い足跡が見えていたが、これ以上踏み出すとヤバい気がしたので引き返す事にした。
実際蛇骨岳手前の岩場がなかなか登れずかなり焦ったり。
こういう場所の登りはピッケルが欲しくなる。
黒班山への道では何グループかの登山者とすれ違った。
腹が減って堪らなくて、黒班山に着いたらすぐ昼飯にした。
この頃には少しだけ青空に。
帰りは中コースで下山。雪で段差が埋まり非常に歩き易かった。
浅間外輪山の冬は黒班山より先は別世界の様だと感じた。
グループで来ていたら仙人岳より先まで行けただろうか…まあ多分引き返したかなw
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