記録ID: 1389591
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ハイキング
近畿
参勤交代で賑わった室津街道（正條宿→室津）
2018年02月24日(土) [日帰り]
兵庫県
yaonyaosuke2
hide195301
dekocha
KumanoBonta
体力度
2
日帰りが可能
体力度について
- GPS
- 06:45
- 距離
- 13.2km
- 登り
- 249m
- 下り
- 255m
アクセスを調べる
標高グラフを拡大コースタイム
日帰り
- 山行
- 6:18
- 休憩
- 0:32
- 合計
- 6:50
距離 13.2km
登り 253m
下り 261m
10:00
34分
竜野駅
10:34
0:00
71分
正條宿渡し場跡
11:45
35分
揖保川浦部郵便局
12:20
12:52
51分
元誓寺（休憩）
13:43
90分
鳩ヶ峰
15:13
97分
大井戸跡
16:50
ゴール地点
| 天候 | 晴れ |
|---|---|
| 過去天気図（気象庁） | 2018年02月の天気図 |
| アクセス |
利用交通機関：
電車
★スタート地点 JR山陽本線 竜野駅すぐ。 ★ゴール地点 室津港 網干方面へのバスあり。 |
| コース状況／ 危険箇所等 |
室津街道は西国街道の正條宿から山越えして、 海の宿場町として栄えた室津とを結ぶ道筋です。 江戸時代の西国大名の参勤交代では、 瀬戸内海を船で進んで室津で上陸した後は、 室津街道経由で江戸へ向かうことが多く、 西国大名にとって重要な道筋でもありました。 明治期になると峠より室津側は新道が建設されます。 それによって旧道は廃道となってしまいますが 早い時期での切り替えになったことから 今も江戸時代のままの風情が残っています。 ただし道筋が不鮮明な場所が多く、 特に室津での国道との合流手前は倒木が酷い状態なので 本来の道とは別の道筋で室津街道と案内されています。 ★危険個所 峠までは特に問題なく歩くことが出来ます。 峠より先は明治道と江戸道と分かれますが 江戸道は尾根道を進むので日のあたる場所では 結構な草木が生え揃っていました。 なお、この草木は地元の方々が年に一度の割合で 伐採が行われ今年は2/25にありました。 室津付近での国道との合流手前は 本来の江戸道はほぼ通行不可な状態です。 竹の倒木が激しく勾配も急になっているので おとなしく迂回路を使うのが無難です。 |
| その他周辺情報 | ★食事関係 ゴール地点に飲食店はありますが道中では皆無でした。 駅付近のコンビニで調達しておくと良いでしょう。 ★トイレ情報 ほぼ中間地点の元誓寺にあります。 その他は見かけませんでした。 |
写真
駅からは西国街道を東に進み正條宿に入ります。左手の家は本陣跡。この先にある大きな道標で左に曲がります。ちなみに真っすぐ方向は揖保川に架かる橋が整備された折に作られた新道です。
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2/24 10:22
駅からは西国街道を東に進み正條宿に入ります。左手の家は本陣跡。この先にある大きな道標で左に曲がります。ちなみに真っすぐ方向は揖保川に架かる橋が整備された折に作られた新道です。
西国街道の旧道。揖保川の堤防で右に曲がります。ここが室津街道の起点です。
揖保川（正條）の渡し跡。揖保川は水量が多く水運も活発で正條付近には数隻の高瀬舟が配置されていました。暴れ川でもあったので堤防の欄干は畳堤と呼ばれる特殊なもので洪水になる際はここに畳を入れて防ぐ仕掛けがあります。昭和20年代に整備された代物です。
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2/24 10:34
揖保川（正條）の渡し跡。揖保川は水量が多く水運も活発で正條付近には数隻の高瀬舟が配置されていました。暴れ川でもあったので堤防の欄干は畳堤と呼ばれる特殊なもので洪水になる際はここに畳を入れて防ぐ仕掛けがあります。昭和20年代に整備された代物です。
ここは右の旧道へ。旧道は周りの土地に比べ一段高くなっていることから堤防の役割があったと思われます。
馬路川を渡って突き当りを左へ。元々の旧道は橋の右手へと伸びていました。
暴れ川と言われるように草木がなぎ倒された跡がガードレール付近まであるのがわかります。
使者場跡。当時丸亀藩だった当地に他国の参勤交代が通る際は使者をここに向かわせて敬意を表し送迎した場所の一つです。
古い煉瓦作りの建物。昔は揖保川の水運が活発で醤油などの倉庫として使われた建物が点々と今も残っています。
ここは右へ。直進は御津の港へと続く道です。御津港は近年は室津港と同じような漁村だったのですが室津港と比べると漁師の定着率が悪く湾内に浮かぶ船の数も少ないのだそうです。
2/24 11:27
ここは右へ。直進は御津の港へと続く道です。御津港は近年は室津港と同じような漁村だったのですが室津港と比べると漁師の定着率が悪く湾内に浮かぶ船の数も少ないのだそうです。
岩村善六君頌徳碑。明治時代の河内村二代目村長で水害の復旧に全力を注ぎ水害を防ぐための努力をしたそうです。こういう碑は説明が書いてないことが多いので現地で名前をネットで検索してみるとすぐに謎が解けることがあります。
2/24 11:50
岩村善六君頌徳碑。明治時代の河内村二代目村長で水害の復旧に全力を注ぎ水害を防ぐための努力をしたそうです。こういう碑は説明が書いてないことが多いので現地で名前をネットで検索してみるとすぐに謎が解けることがあります。
金剛山廃寺跡への分岐点に建つ道標。この付近には白鳳時代開基の寺院があったそうです。
馬場集落。右手が元誓寺でトイレがあります。元々の元誓寺は街道沿いにはなく江戸時代は左手の集落内部にありました。
近藤池の横は公園になっていて江戸時代は先ほどもあった使者場だったそうです。ちなみに当地は龍野藩主だった京極氏が丸亀へ移封になってから丸亀藩の飛び地になっています。
2/24 13:09
近藤池の横は公園になっていて江戸時代は先ほどもあった使者場だったそうです。ちなみに当地は龍野藩主だった京極氏が丸亀へ移封になってから丸亀藩の飛び地になっています。
正面が株式会社ダイセルで旧道は会社の敷地内へと吸い込まれています。
この付近が旧道復活ポイントと思われます。カーブ付近のフェンス越しに若干の痕跡を確認することができます。
この白い看板がある辺り（A地点）が室津港方面への旧道の入口と思われます。ここからの上りはルートが不鮮明なので明治道で明治の鳩が峰峠を経由して縦走路に入って向こう側からアプロ―チしてみました。
2/24 14:16
この白い看板がある辺り（A地点）が室津港方面への旧道の入口と思われます。ここからの上りはルートが不鮮明なので明治道で明治の鳩が峰峠を経由して縦走路に入って向こう側からアプロ―チしてみました。
立派な切通しになっている明治時代からの鳩が峰峠。江戸時代の峠は左手に位置しています。
ここが旧道の合流点（B地点）であり江戸時代の鳩が峰峠。右が室津港。左が先ほどのA地点へと続いています。
廃道の状態ですが平場が残っていて道があったことがわかります。ゆっくり下ってA地点へ。
写真ではわかりづらいですが道筋はそれほどわかりづらいものではありません。
真ん中の窪みが道の痕跡でしょう。探索当初は直登しているものと思ったのですが勾配がきついので半信半疑でした。ところがよく観察してみると山を巻くような道筋が残っていました。多くの人が通る街道での急登は余り考えられないのでこれなら納得できます。
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2/24 14:26
真ん中の窪みが道の痕跡でしょう。探索当初は直登しているものと思ったのですが勾配がきついので半信半疑でした。ところがよく観察してみると山を巻くような道筋が残っていました。多くの人が通る街道での急登は余り考えられないのでこれなら納得できます。
目印シールが貼られている箇所があります。奥にダイセル工業の広告塔が見えます。
こちら側は整備はされているので先ほどと段違いに歩きやすくなっています。道の形状から見ても先ほどと同じような広さ、勾配具合も同じような感じです。
2/24 14:42
こちら側は整備はされているので先ほどと段違いに歩きやすくなっています。道の形状から見ても先ほどと同じような広さ、勾配具合も同じような感じです。
明治の早い段階で明治道が別ルートで作られ地図からも抹消された道であったため江戸時代のままの光景が楽しめます。もっとも昔の山は木を燃料に使うことから禿山の状態であったので見渡しは今より遥かに良かったものと思われます。
2/24 14:48
明治の早い段階で明治道が別ルートで作られ地図からも抹消された道であったため江戸時代のままの光景が楽しめます。もっとも昔の山は木を燃料に使うことから禿山の状態であったので見渡しは今より遥かに良かったものと思われます。
畑で使用されていたと思われる井戸。柵などがないので注意してください。
この広場の先からは現在案内されている室津街道と古地図に描かれたルートが違っています。本来のルートは暫く平行はしているものの倒木などが多く通行は極めて困難なようです。
2/24 15:27
この広場の先からは現在案内されている室津街道と古地図に描かれたルートが違っています。本来のルートは暫く平行はしているものの倒木などが多く通行は極めて困難なようです。
本来のルートととは別のルートで迂回します。この道も江戸時代の地図に描かれてはいますがあくまで脇道です。
迂回路とはいえ倒木が酷く抜けるのに大変でした。年一度の整備後ならばこういう困難はなかったものと思います。
ここは左へと進みますが（左といっても注意しなければ気づかないレベル）本来の旧道へと繋がる脇道が右へと続いています。ここをC地点とします。
2/24 15:42
ここは左へと進みますが（左といっても注意しなければ気づかないレベル）本来の旧道へと繋がる脇道が右へと続いています。ここをC地点とします。
右への道を進むと程なく廃屋が現れ本来の旧道と合流します。これも一見すると旧道とは判別できない状態です。
人のいる位置から下りの急こう配が続いています。ここから先は倒木が酷くC地点に引き返しました。
C地点から国道と合流するまでの道筋も迂回路ながらも荒れた道になっていました。
下った先に室津街道入口と看板がありますが本来の街道の入口ではないのでご注意ください。
元々の街道の入口は先ほどの場所から100m西側のスロープ上（D地点）と思われます。
室津港は古くから栄えた天然の良港で遊女発祥の地ともいわれています。
室津中心部の旧道は狭いものです。先ほどのD地点と階段はここに直線状で繋がっています。このことは古地図に描かれています。
室津には数多くの本陣があり大名の立ち寄り以外にも多くの旅人でも賑わっていました。それは「室津千軒」とまでいわれるほどのものでした。
2/24 16:13
室津には数多くの本陣があり大名の立ち寄り以外にも多くの旅人でも賑わっていました。それは「室津千軒」とまでいわれるほどのものでした。
道路元標。ここが室津の中心部だったようです。向いに資料館があり室津街道を調べる上での重要拠点でもあります。
番所は少し高台になっています。ここを室津街道のゴールとしました。
風光明媚な室津の光景。季節によってはゴールした頃合いで夕日を楽しむことが出来るでしょう。
装備
| 個人装備 |
ザック(1)
手ぬぐい(3)
日焼け止め(1)
帽子(1)
サングラス(1)
行動食(2)
ペットボトル（500ml）(1)
カメラ(1)
iPhone（充電器含む）(1)
折り畳み傘(1)
ザックカバー(1)
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|---|
感想
街道シンポジウムの一環で歩いてきました。
今回のポイントは峠から室津までの江戸道です。
事前に資料を入手して検討の上で歩いたわけですが
予想どおり廃道になっている場所が多く、
思いのほか時間がかかってしまっています。
現地調査で本来の道筋をいくつか発見できたりと
今回も数多くの収穫がありました。
それにしても室津街道はもっと有名になっても良い道です。
室津の景観やグルメは素晴らしく歴史もある町であり、
街道の距離も約10�劼箸いε�度なものなので
ハイキングにちょうど良い道でオススメです。
なお、
今回の街道歩きの記録は
以下のブログでもまとめてみました。
http://borabora.seesaa.net/article/457222607.html
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