リベンジ成功!冬の赤岳(地蔵尾根〜文三郎尾根)
コースタイム
- 山行
- 2:13
- 休憩
- 0:32
- 合計
- 2:45
- 山行
- 4:03
- 休憩
- 1:44
- 合計
- 5:47
茅野発14:19のあずさで新宿へ
(当初予定は14:45発のバス、茅野発15:50のあずさ)
天候 | 曇りがちな晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2018年02月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス 自家用車
美濃戸口〜美濃戸:ガイドさんの自家用車 |
コース状況/ 危険箇所等 |
赤岳山頂直下は、かなりの急登。ロープ有りでもかなりの緊張感があったので、ロープなしだと相当の緊張感の連続だったと思う。 |
その他周辺情報 | 帰りに温泉寄れる余力なし。。。 |
写真
感想
「雪の赤岳」が一つの雪山の目標だった。軽アイゼンを履いて丹沢や高尾山へ登ったときの雪山での高揚感、登った時の達成感、これをもっと味わいたい。山頂から見渡す夏とは違うモノクロの景色、これをもっと見たい、その思いで、経験を重ねた。
無邪気に挑んだ岩殿山の思わぬ雪深さに早々に撤退したり、北横岳、硫黄岳ツアーへの参加、GWには燕岳、唐松岳、6月残雪の立山と少しずつ雪山経験を重ねてきた。
2017年3月に風雪のため、文三郎尾根の途中で敗退となってしまった念願の赤岳山頂にとうとう立ったのだ。
2/24土曜の11時過ぎ、美濃戸口でバスを降りると降車口で声をかけられる「アトラストレックツアー参加の方いますか?」そうだと答えると、八ヶ岳山荘の中で待つように言われ、しばし待つと他の参加者4名とガイド2名との顔合わせ。そのあと、今日の行程の簡単な説明を受け、ガイドさんの自家用車で美濃戸まで移動。ここを歩かずに済むのは楽チンでよい。
堰堤(えんてい)広場までの道が一部ツルツルに凍ってるとのことで、美濃戸でアイゼンを装着し、歩き出す。ガイドがかなり足早に歩き、みなそれに付いていくが、少し離れてでも汗をかかないスピードに調節し歩く。これだから団体行動は難しい。濡れることがリスクの冬山で「団体行動を乱さないようにする」ことで、そのリスクを上げてしまうのだ。14時前に赤岳鉱泉に到着。部屋で荷物を下ろして少し落ち着いたら、ヘルメット、手袋の持ち物チェック。ハーネスを着けてのロープワーク講習が行われた。
◆手袋について
雪山での手袋は、靴と並び道具の中でも安全を担保するかなり重要な装備の一つとのことで、濡れても保温性があまり落ちないウールの手袋を熱心に勧めていた。インナー+BDソロイストフィンガーでいこうと思っていたが、その間にウールの手袋を入れることで、保温性がかなりあがるとのこと。ペラペラのオーバーグローブは、下で使うににはいいが、上(森林限界より上の稜線)では寒い、ただしウール手袋との兼用なら可とのこと。でも推奨では決してない。
◆ロープワーク
フィギュアエイトノット、(ハーネスに結んで)ダブルフィギュアエイトノット、(カラビナを使って)巻き結びの3種類を教わる。最低限知っておくべきロープワークとのこと。しかしながら、翌日の赤岳登頂では使うことはなかった。地蔵尾根の途中でアンザイレンする際には、ガイドがHMS型カラビナ2個とハーネスにロープを結んでくれたからだ。
そして、装備表にあった「セルフビレイのためのD型カラビナ」と「60センチスリング」は、翌日も使用せず。万が一の際に装備してないと使えないので、ハーネスに着けておくとのこと。
講習のあと15時ごろからは赤ワインを飲みながら、山登りの心得をとくとくと聞かされた。要旨は以下の通り。
<ガイドコメント>
・第一に体力。体力なしではリスクの宝庫となってしまう。日頃から鍛えること。鍛えてないものは山に登る資格なし。滑落リスクを減らすため座って休むことはしない。立ち休みを少しとるだけ。
・装備は最初から「高くても質のいいもの」を購入すべし。安いものを買って買い直す手間をリスクを減らすため。特に靴と手袋。
・考えて行動を。歩き方一つでも疲れないような足運びが出来てるかを考える。集合時間から逆算して、自分の準備時間を見積もって早めに行動する、それも山のスキルの一つ。集合時刻に遅れることで他人の時間まで奪ってることになる。
その日の夕食はステーキ。一番搾りを飲みながら、美味しくいただく。ビール飲んでるのは1人だった。夕食後は乾燥しきった部屋「ききょう」で少し飲み、20時半ごろ就寝。暑かったので、Tシャツとパンツで寝た。翌早朝寒さで起き、布団のなかでゴソゴソと身支度。6時の朝食のため、5:40から廊下に並び、朝食後はハーネス、バラクラバ等の一切を身につけ小屋前に集合。当初参加者は5名だったが、体調不良で、3名になったとこのこと。自身の体調管理は大事だ。
7:05に出発後、行者小屋で小休憩して、地蔵尾根に取り付き樹林帯を進む。稜線に出てすぐのところで、アンザイレン。私はガイドさんとのマンツーマンだ。他の2名がアンザイレンしている間に先に登り始める。雪と岩とのミックスをガシガシ登る。先行者を追い抜く際にはスピードが上がり、こっちの息も上がる。必死に足を上げ、なんとか付いていく。地蔵の頭を過ぎ稜線に出ると風が強まる。これでもいつもよりは風が弱い方とのこと。天気はさほど良くないが、ラッキーなのだろう。ほどなくしてたどり着いた天望荘の建物の影でひと休み。ウィダーインゼリーを飲む。目の前にそびえる山頂まであとひと登りだ。「この調子だと、あと30分くらいで着くよ」とのこと。
天望荘を出発。雪の壁を登る。先行者を追い越し、たまには雪の壁を直登して登る。到着した山頂は登山者で賑わっていた。自身のオリンパスデジカメμTough-6020は「電池がありません」のメッセージ。保温のためには胸元に入れておかないと脇のポケットではダメらしい。ガイドさんのデジカメで写真をとってもらう。山頂は風が強いので早々に退散。下りは文三郎尾根から下りる。
下りるときは、自分が先頭、ガイドさんが後ろだ。急な下りを慎重に下りる。ピッケルを雪面に突き刺しながら、下りる(あとでガイドさんに聞くと、もっとピッケルの差し方にメリハリを、とのこと。落ちたらヤバそうな場所ではしっかり刺す、そのために、ぶら下げるだけでなく、しっかりと突き刺せるように持つ必要がある)。ときどき先行者を追い抜き、すれ違いで待ってもらったりを繰り返し、軽快に下りる。(先々週、武尊山に登っていたので、アイゼンワークはそこそこ軽快だった)
行者小屋まで下り、ハーネスを外し、お湯を飲み20分程度の大休憩。赤岳鉱泉でデポした荷物を詰め直し、アイゼン付けて美濃戸口まで下りた。下りは鉱泉から50分ほどだった。意外と早いもんだ。
当初予定の1本前のバスに乗れたので、あずさも変更し、早めに帰路の途に。
憧れの赤岳、「登った」というより「登らせてもらった」感満載だが、一応、登ったぞ、と。夏の南北八ヶ岳縦走、冬の硫黄岳に思いを馳せ八ヶ岳を後にしたのだった。
<アトラストレック ツアー概要>
2/24-25 八ヶ岳/主峰赤岳登頂と雪上技術講習会 コース
美濃戸口現地集合 41,000円
12/29にWebから申し込み、雪山経験を数回メールで聞かれ、最小開催人数を待つ。最終案内は2/14ごろ郵送で到着。当たり前だが、ガイドは選べない。
雪山経験をメールで聞かれたが、実際の参加者の経験値にはバラツキがあったようだ。ヘルメット、ハーネスを初めて使う方、保険に入ってない方、雪山はガイド付きにしか行ったことない等様々だった。
※2017.3のアルパインツアーの赤岳は、49,000円 茅野駅集合、解散。2シーズン以内に岩稜講習(13,000円)を受講することが条件。
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