兵庫県上郡町 さくら園〜体験の森〜梨ケ原川〜高嶺山 花祭り⁉



- GPS
- 05:37
- 距離
- 13.1km
- 登り
- 539m
- 下り
- 534m
コースタイム
- 山行
- 4:35
- 休憩
- 0:57
- 合計
- 5:32
歩行距離13km、歩行時間4時間30分、歩行数22,800歩、消費カロリー2,050Kcal
天候 | 曇り時々晴れ時々小雨 |
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過去天気図(気象庁) | 2018年04月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
大半はアスファルト道や遊歩道です。落地遺跡(飯坂地区)<写真35>から高嶺山頂上三角点<写真37>までは、歩けなくはありませんが、上郡町&赤穂市境界尾根のほうがおすすめです。高嶺山頂上三角点<写真37>の北側に細い道がありますが、すぐに足元が見えないシダヤブになり引き返しました。 落地遺跡(飯坂地区)<写真35>から高嶺山頂上三角点<写真37>までは、最初は前回と同じく上郡町&赤穂市境界尾根を歩くつもりでした。しかし、もっと南のフェンスに地籍調査のピンクテープが大量にあったので、そこから南東に進みました。 ところが、赤穂国際カントリークラブの北で行き止まりになったので、少し引き返してガレ場を登り、地形図の細い破線の道沿いに木の間をぬうように歩きました。シダヤブでもなんとなく踏み跡らしきものがあり、足元はよく見えないものの、歩けなくはありませんでした。満開のコバノミツバツツジもたびたび見られ、これはこれで楽しめましたが、上郡町&赤穂市境界尾根のほうが歩きやすくおすすめです。 その他、コース状況の詳細は、周辺情報下欄の添付ファイルで確認できます。 |
その他周辺情報 | 上郡(かみごおり)は純粋に自然を楽しむ場所です。今回の出発点(かみごおりさくら園)にある「上郡ピュアランド山の里」は宿泊&豪華な食事付で一人8000円前後(懐石料理付きでも1万円)で利用できます。徒歩圏に古墳や国指定の史跡もいくつかあるので、花の観賞だけでなく自然に浸りながらゆっくりとした時を過ごすことができます。 |
ファイル |
(更新時刻:2018/04/09 20:25)
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写真
駐車場より高嶺山
「かみごおりさくら園」の上に上郡ピュアランド山の里<写真右端>という宿泊施設があり、その横が駐車場になっています。向こうに見える山は高嶺山の高嶺神社がある辺りで、手前の斜面にはさくら園内の河津桜が半分程咲き残っています。前回(2015年3月30日)は、濃いピンク色の斜面がとてもきれいでした。
190m峰
井の端(いのはな)7号墳の石棺内部には成人男性の人骨が残っており、30歳前後で身長165cm前後と推定されています。併せて鉄剣や銅鏡の破片なども出土しました。隣の8号墳とともに兵庫県の史跡に指定されています。北西に西方院北西の190m峰が見えました。
高嶺山
このような列石を用いる古墳は、古墳時代前期の西播磨地方に特徴的に見られるようです。ちょうど高嶺山の高嶺神社の辺りが見えています。神社ではこの日10時から御田植え祭などの春祭りが行われ、周辺は混雑するとのことだったので、今回はお参りしませんでした。
190m峰
井の端(いのはな)12号墳は、古墳時代中期の5世紀末期に築かれたもので、須恵器や鉄器など多くの品物が納められていました。井の端遺跡公園はここで行き止まりだったので引き返し、かみごおりさくら園北入口にまわりました。
「神代曙」
さくら園北入口のフェンスから入ってすぐ、低木ながらよく咲いているのが見えました。おそらく「神代曙」(ジンダイアケボノ)だろうと思います。周辺は木が少なく少し荒れ気味だったので目立ちました。
「思川」越しに大池
「思川」(オモイガワ)は花弁が8〜12枚の半八重咲きでとてもやさしい雰囲気の花です。いつも河津桜が満開の頃に行っていたので、咲き始めしか見たことがありませんでした。ほぼ満開に近い花越しに大池や上郡森林体験の森里山ゾーン<写真11>が見えました。動画も撮りました。
「関山」
周辺は「関山」(カンザン)のゾーンのようですが、これは「関山」にしては色が薄く開花が早いです。栗原釈迦堂古墳公園<写真23、24>のベンチ側の桜並木もそうだと思います。
かみごおりさくら園南入口からアスファルト道に出ると、正面に上郡森林体験の森里山ゾーン北入口が見えます。周辺はツツジ山ゾーンで、まさにコバノミツバツツジが満開でした。体験の森に入る前に動画を撮りました。
上郡森林体験の森里山ゾーン南入口近くまで下りてくると、高い木の枝にツグミが止まって、ツィツィー、キョキョ、クヮクヮなどとよく鳴いていたので動画も撮りました。ふんぞり返ったままチョコチョコ歩いているのはよく見かけます。
低木ですが、地面を這うように生えます。ナガバモミジイチゴ<写真12>に似た直径4cm程の花が咲きます。実は赤く熟し、ジャムにできるそうです。カワウの飛翔シーンが見られたのでこちらは動画だけ撮りました。
大木が3本あり、どれも満開で遠目にもきれいでした。大池の対岸にはかみごおりさくら園のほぼ満開の「思川」(オモイガワ)<写真07>のゾーンが見えています。遊泳しているヨシガモの動画を撮っていると、水面すれすれを飛び回るツバメが何度か画面に入り込んできました。速すぎて何が何だか(*_*;
203m峰
栗原釈迦堂古墳公園では、栗原釈迦堂2号墳の石室を復元・公開しています。墳丘は直径3m程です。横口式石槨と呼ばれる小型の石室で、7世紀中頃の築造の終末期古墳とみられています。背後に写っている桜並木は10本くらいで、すべて紅色のつぼみがついて咲きそうになっていました。「関山」(カンザン)<写真08>ではないかと思います。
入口の柵の隙間から2号墳<写真23>の石室内を覗きました。奥壁に何か模様が…と思ってよく見ると、“ウチ”と書いていました(>_<)なるほど、入口が塞がれているわけです。ところで、1号墳は何処?
フェンスに守られて人が近づけないのを知っているのかいないのか、我々の方をじっと見つめていました。警戒心はほとんどなく、初対面でも平気で近寄ってくることがあります。オスの顔は正面から見ると歌舞伎の隈取のようです。
180m峰
梨ケ原川沿いの桜並木を歩いていると、桜越しにピラミッドのような形をした山が見えました。207m峰の北尾根先端180m峰<写真28>です。無名の山ですが、そのフォルムが美しいので撮影しました。
桜並木のほぼ終点です。このソメイヨシノは半分程咲き残っていました。さらに南下し、橋を渡る手前の山陽道野磨駅家(やまのうまや)駐車場でパンフレットを3種類いただいて見学に向かいました。駐車場は普通車十数台停められそうでした。
越しに170m峰
上郡町には、奈良〜平安時代に役人の往来のために馬の乗り継ぎや宿泊用に整備された施設「野磨駅家(やまのうまや)」の遺構が八反坪(はったんつぼ)地区と飯坂地区の2か所あり、合わせて落地(おろち)遺跡といいます。全国で唯一、駅家(うまや)として国史跡の指定を受けています。八反坪地区では、水田の中から初期の駅家(うまや)とみられる掘立柱建物跡と山陽道跡が発見されました。北に170m峰が見えています。
落地遺跡(飯坂地区)の入口に咲いていました。落地(おろち)という地名の由来となった『今昔物語集』巻十四第十七話の大蛇伝説が描かれた看板があります。金峰山の僧である転乗が、夢で前世は野磨駅家(やまのうまや)に住んでいた毒蛇だったことを知り、ますます精進して法華経を全巻暗唱できるようになったという説話です。
後期野磨駅家跡
駅家の門や建物の礎石がほぼそのままの配置で見つかったのは全国でも初めてと言われ、全国で唯一、駅家(うまや)として国史跡の指定を受けています。左奥が後殿(こうでん)跡と脇殿跡、右手前が西門跡です。遺跡を通り抜けて高嶺山<写真37>に向かうことにしました。
栗原山南尾根
上郡(かみごおり)町は面積の84%が山林のため、見渡す限り、山の風景が広がります。西方面に標高209.0m頂上三角点がある栗原山の南尾根、南西には赤穂国際カントリークラブが見えました。心が安らぐシーンを動画にも撮りました。高嶺山頂上<写真37>よりも、この南西尾根標高230m前後の山道からのほうが展望が効きます。
装備
個人装備 |
長袖シャツ
ズボン
靴下(厚手)
防寒具
手袋(防水加工)
軍手
雨具
日よけ帽子とフード
雨用帽子
登山靴(防水加工)
靴ひも予備
サブザック
ザックカバー
地形図
コンパス
マップケース
筆記用具
携帯
時計(防水)
タオル
カメラ
飲料水(スポドリ&茶)
水筒(保温)
非常食(栄養補助食品)
スマホ(山使用可能)
eTrex30(GPSナビゲーター)
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感想
この日は当初、岡山県北部の山行計画を立てていましたが、天候が不安定で雪が降る可能性もあったので、一転、兵庫県南西部にある上郡(かみごおり)で花鳥観察や史跡巡りをすることにしました。
今年の桜は例年より開花が早く、ちょうど前回(2015年)と同じくらいだったようです。しかし、満開になるのはそれよりもずっと早かったようで、4月8日のタイミングでは、満開と予想した梨ヶ原川沿いの栗原の桜並木のソメイヨシノは3割程残っているだけでした。
大池ほとりなどのヤエベニシダレは、並木でも数本ずつしかありませんが、ちょうど満開で見応えがありました。
かみごおりさくら園は10種類ほどの桜が咲くため、花期が長い河津桜など、まだ半分程咲き残っているものや、神代曙(ジンダイアケボノ)や思川(オモイガワ)など満開期に近いもの、さらには関山(かんざん)や鬱金(ウコン)など咲き始めの花もありました。
また、上郡森林体験の森里山ゾーンを中心にコバノミツバツツジのように旬の時期を迎えた花もあり、予想以上に多種多様な花を観賞することができました。少し時期がずれただけで見頃の花もこれほど違うのかと驚かされました。
今回、高嶺山へは落地遺跡(飯坂地区)<写真35>からアプローチをしました。当初は前回(2015年3月30日)と同様に赤穂市との境界尾根を歩くつもりでしたが、野磨駅家跡の奥から尾根道らしき山道が見えたので、予定より南の尾根を登りました。案の定、途中からヤブコギ気味になり、尾根が南東方向に向かう手前で北方向にある208m峰方向に向かい、当初の予定のルートに合流しました。おかげで新ルートを開拓することができました。
ゴール間際のワークハウス体験の森で忘れ物に気づき、ザックとGPSを連れに預けて高嶺山頂上まで取りに戻りました。大半がアスファルト道とはいえ急な坂道だったので、そこそこいい運動になりました。おかげで下山後の昼食がたくさん食べられました(^^♪なお、山行の歩数と消費カロリーは高嶺山往復分を推定し差し引いてあります。
予想外に多種多様な花を観賞することができ、今日は花祭りだと浮かれて帰宅後、4月8日はお釈迦様の誕生日、花祭りだったことに気づきました。実は、栗原釈迦堂古墳公園の入口付近には釈迦如来像を祀った釈迦堂があります。甘茶は用意して行かなかったのですが、とりあえず拝んでおいたのでよしとしましょう。そういうわけで、今回のタイトルは「花祭り⁉」です。
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