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記録ID: 1515283
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ハイキング
奥多摩・高尾

鳥屋戸尾根往復にて蕎麦粒山へ

2018年07月01日(日) [日帰り]
 - 拍手
体力度
4
1泊以上が適当
GPS
08:27
距離
11.0km
登り
1,319m
下り
1,322m
天候 晴時々曇
過去天気図(気象庁) 2018年07月の天気図
アクセス
利用交通機関:
電車 バス
コース状況/
危険箇所等
・登山口から蕎麦粒山まで、特に危険なところはありませんでした。
・基本は痩せた尾根上を進みますが、昭文社地図で「迷」記号のある松岩の頭付近は同じ位に踏まれた尾根が「間違った」方向についています。笙ノ岩山を超えて一つ頂を超えたら気をつけて北北西にコンパスを向けていれば、間違い無いと思います。
きついが朝日が美しい。
2018年07月01日 08:07撮影 by  PIC-LX9, HUAWEI
7/1 8:07
きついが朝日が美しい。
単調で急な杉林の斜面にめげる。
2018年07月01日 08:29撮影 by  PIC-LX9, HUAWEI
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単調で急な杉林の斜面にめげる。
一時間かけてやっとここか…でも標高917mという事は標高差では既に半分まで来た!
2018年07月01日 09:03撮影 by  PIC-LX9, HUAWEI
7/1 9:03
一時間かけてやっとここか…でも標高917mという事は標高差では既に半分まで来た!
尾根半分まで侵食する地滑りに要注意。登山道はこのすぐ上を通る。
2018年07月01日 09:18撮影 by  PIC-LX9, HUAWEI
7/1 9:18
尾根半分まで侵食する地滑りに要注意。登山道はこのすぐ上を通る。
妙に明るくなったと思ったらおいたわしい。この辺りは崖道で通行注意。
2018年07月01日 09:33撮影 by  PIC-LX9, HUAWEI
7/1 9:33
妙に明るくなったと思ったらおいたわしい。この辺りは崖道で通行注意。
ようやっと先が見えた。あれかな…
2018年07月01日 09:53撮影 by  PIC-LX9, HUAWEI
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ようやっと先が見えた。あれかな…
笙ノ岩山は蚊と蝿と虻の柱が立っていました。
2018年07月01日 10:06撮影 by  PIC-LX9, HUAWEI
7/1 10:06
笙ノ岩山は蚊と蝿と虻の柱が立っていました。
笙ノ岩山頂は展望無し。
2018年07月01日 10:06撮影 by  PIC-LX9, HUAWEI
7/1 10:06
笙ノ岩山頂は展望無し。
漸くなだらかな尾根に。
2018年07月01日 10:23撮影 by  PIC-LX9, HUAWEI
7/1 10:23
漸くなだらかな尾根に。
川乗山方面が見える。
2018年07月01日 10:28撮影 by  PIC-LX9, HUAWEI
7/1 10:28
川乗山方面が見える。
塩地の頭を超えたところで左右に踏み跡のある尾根の分かれ目。西側の左が蕎麦粒山方面。
2018年07月01日 10:46撮影 by  PIC-LX9, HUAWEI
7/1 10:46
塩地の頭を超えたところで左右に踏み跡のある尾根の分かれ目。西側の左が蕎麦粒山方面。
これが松岩ノ頭?
2018年07月01日 10:50撮影 by  PIC-LX9, HUAWEI
7/1 10:50
これが松岩ノ頭?
立派な樗の木。
2018年07月01日 10:58撮影 by  PIC-LX9, HUAWEI
7/1 10:58
立派な樗の木。
ようやっと最後の登りか?
2018年07月01日 11:38撮影 by  PIC-LX9, HUAWEI
7/1 11:38
ようやっと最後の登りか?
と思ったらそこから20分の急登で足が進まない…
2018年07月01日 11:54撮影 by  PIC-LX9, HUAWEI
7/1 11:54
と思ったらそこから20分の急登で足が進まない…
着いた。静かな山頂。
2018年07月01日 12:19撮影 by  PIC-LX9, HUAWEI
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7/1 12:19
着いた。静かな山頂。
2018年07月01日 12:22撮影 by  PIC-LX9, HUAWEI
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問題の分岐点を振り返る。確かに右手を防いでいるように見えるが、この手前の頂から踏み跡は複数に分かれており、ここに来るとは限らない。
2018年07月01日 13:30撮影 by  PIC-LX9, HUAWEI
2
7/1 13:30
問題の分岐点を振り返る。確かに右手を防いでいるように見えるが、この手前の頂から踏み跡は複数に分かれており、ここに来るとは限らない。
左が正解。正面が塩地谷方面。ここに指導標があれば。
2018年07月01日 13:32撮影 by  PIC-LX9, HUAWEI
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7/1 13:32
左が正解。正面が塩地谷方面。ここに指導標があれば。
塩地ノ頭で一息。ここも山名標が見当たらない。
2018年07月01日 13:51撮影 by  PIC-LX9, HUAWEI
7/1 13:51
塩地ノ頭で一息。ここも山名標が見当たらない。

感想

鳥屋戸尾根は川乗橋付近の日原川から蕎麦粒山へと続く尾根で、標高差は約1,000mだ。去年以来体調を崩して山登りを控えていたものの、この頃順調なのでそろそろそれぐらいの山を試しても大丈夫だろう。この尾根は4年前に登ったことがあり、その時は隣のヨコスズ尾根を降りた。

日原行きのバスは満員だったが増便は無かった模様。川乗橋では20名程が降りた。林道脇の登山口からはすぐに尾根に乗り、急傾斜ではないものの、休みのない坂が続く。綿の上着を早速脱いでだらだらと登ると、朝日に輝く尾根上に犬のような獣が二度横切った。光の加減で白く見えたが、白では無かったかもしれない。

十歩進んで休むを繰り返す。汗が滴り、眼鏡を汚す。杉林の単調な道なので進捗が見えない。思ったより虫が少ないのが救いだ。進んだつもりでも地図アプリを見るとまだ最初のポイントの917mの三角点にすら着いていない。笙の岩山にすら辿り着けるか、不安になった。

1時間半かかって917mの地点に着いた。ただ441mから1472mへの登りなので、標高では丁度半分の地点だ。それを励みにするも、勾配は変わらない。徐々に痩せ細る尾根を登ると道は左に巻き始め、突然森の薄暗さが夏の陽射しになった。細い巻き道の九十九折を恐る恐る進むと、倒れた巨木の痕がほうぼうに散乱していた。突然の明るさの理由は分かったが、物寂しい陽射しに思えた。

北北西向きの尾根はここで北西の尾根に合流する。東に川乗山が良く見える。稜線の風が火照った身体を冷ます。東側の斜面が寄ってきた頃からか、エゾハルゼミの時雨が降ってきた。勾配は緩やかだ。と気を抜いたらまた道がせり上がってきた。「笙の岩山に着いた時点で蕎麦粒山に昼過ぎに着く見込みがつかなければ、先に行くのは諦めよう」そう思っているうちに再び平らな平原に出る。そろそろ虫も増えてきた。笙の岩山に漸く着くと、蚊と蝿と虻の柱が立っていた。鬱陶しさよりは疲れと安堵感が先に立ち、リュックを下ろして水を飲んだ。水は1.5リットルの他魔法瓶に紅茶を凍らしてきている。

現在時刻は10時、2時間半あれば蕎麦粒山には着くと判断して、進むことにした。傾斜はかなり楽になったが、下りがある度に登り返しの心配をするのは尾根歩きならではだ。この先の松岩ノ頭付近が有名な道迷い地点なので山の瘤を数えながら進む。昭文社地図にもある塩地ノ頭は山名標は無かったものの、同定は簡単だった。

問題の分岐はその次の頂の先だが、昭文社地図と地形図の表記が違うように見えた。昭文社地図では塩地ノ頭の次の頂を松岩ノ頭として1268mの標高を示しているが、地形図はその先の分岐後の西側の頂をもって1268mを示している。地形図を見ていたためか分岐前の頂を意識せずに通り過ぎ、問題の東側に迷い込む道に踏み込み、様相が違うことに気がついた。急ぎ引き返して地図と地図アプリを確認した。先達の方々の山行記録には「枯れ木で間違った道を塞いである」とあった。確かにそう言われれば不自然な枯れ木があったが、何しろ笙の岩山からこちらはそもそも倒木が多い。

進路を正して先へ進む。山を降りたら何を飲み食いするかばかり考える。道が尾根の東側を若干巻き始めた頃、不意に右手前方から人の声が千切れて飛んできた。まだまだ遠いが左右に尾根が現れた。間違いなく長澤背陵だ。次のポイントは長澤背陵沿いの登山道が蕎麦粒山山頂を巻くところとの出合いで、そこから最後の急騰で山頂のはずだ。それを励みに足を持ち上げるように歩くが、中々現れない。眼の前の急な勾配の先の木々から青空が覗くと、いよいよかと思ってしまうが、着くとその先が見える。それを繰り返して出合いに着いた。男性二名がいる。山に入ってから初めてのヒトだ。

最後の登りはよく覚えていない。天辺に見える岩の上の赤い服が動かないのを見て、頂上である事を確信したのは良く印象に残っている。人の声を聞いたあたりから40分はかかったと思ったが、今ログを見たら20分弱だったのに驚いた。

山頂では達成感と疲労とで暫く動けなかった。昼のパンを食べ、氷を何個も齧った。魔法瓶に入れておいたスモモの酸味がたまらない。麓からの風にいつまでも委ねていたかったが、12時を超えたところで狭い山頂に次々と人が登ってきたので、降りる事にした。下りはいつもよりダラダラしよう。

山頂にいた頃から南方―つまり降りる方向ーからヘリの音が聞こえていたが、松岩ノ頭の登り返しに喘いでいる頃に川乗谷の方向をまた登ってきた。樹間から赤い機体が見えた。すぐに反転し、目の前の尾根を渡り、右手の倉沢谷を登る。また反転する。遠ざかったと思ったらまた来る。バテてはいるが身体に故障は無いし、この後余程のヘマをしなければ道に迷う事もない。それでもどうしても載ってくれと懇願するなら、まあ載ってやらんでもないわと馬鹿な事を何度も思いながら進んだ。レスキューは頼もしい存在だし、自分には決して出来ないであろう立派な仕事だろうから何の文句もないが、自分のいる山域をぐるぐる回っていると、何かしら不安になるのも正直な気持ちだ。都合6回は自分の横を通り過ぎたと思う。

下りは思ったとおりきつい。気を抜くと急勾配を転げて本当にさっきのヘリの世話にならないよう、時間をかけて降りた。それでも917mの三角点辺りで膝が痛くなり、最後は一歩ずつそろそ歩くしかなかった。登山開始から8時間27分経って登山口に戻ってきた。

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