剣山(アプローチは過酷な国道439、438)
コースタイム
天候 | うす曇り時々晴れ |
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過去天気図(気象庁) | 2011年11月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
※アプローチである国道439号、438号は、道幅が狭く、曲がりくねっていて見通しが悪いうえにカーブミラーの設置数が少なすぎる、きびしい道路である。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
◆登山リフト乗り場にトイレ、食堂、売店あり。登山バッジも販売している。 ◆登山リフト乗車時間は片道15分 ◆山頂にライブカメラの設置があり、大歩危・祖谷観光NAVIというサイトにリアルタイムの画像(動画)がUPされているから、見られていることを忘れないように!!(周りに人がいないからといってお尻掻いたり、変なことしちゃダメだよ。) |
写真
感想
晩秋なのか、初冬というべきなのか迷ってしまうこの時期に休みを合わせ、ずっと温め続けていた四国への旅を2泊3日で実施することにした我等hanaメンバー(メンバーは依然として2名なのだが・・・)、この旅において我々が自らに課したミッションは、鳴門のうずしお、祖谷かずら橋、こんぴらさん、本場讃岐うどん、そして四国に二つある百名山のうちのひとつ、剣山を攻略することであった。名付けてミッション・(充分に)ポシブル・イン・トクシマ+カガワ・・・
ネットで事前に情報収集していたところ、旅行を予定している11月下旬には、剣山付近は紅葉も終わり、かなり冷え込んで、雪が降ったり道路が凍結してもおかしくないということがわかり、また、2、3日前、「大歩危・祖谷観光NAVI」のライブカメラで剣山山頂付近がうっすら雪景色だった映像を見てしまったため、これはやばそうだと相方の愛車(そう、いつも車は相方が出してくれるのだ)のタイヤをスタッドレスに履き替えたりチェーンを準備したりすべきか悩んだが、週間天気とも相談のうえ、我々の旅行中は「降らない+凍らない=滑らない」という楽観的希望的方程式?を根拠にスリーシーズン仕様のまま出掛けることになった。(ただし、登山道から滑落という事態だけは避けようと、思いのほか重い6本爪アイゼンをザックに忍ばせて・・・。)
剣山から程近い「いやしの温泉郷」に泊まっていやがうえにもいやされた翌朝、幸いにも凍結しておらず乾いた路面の国道439号線を、一路剣山登山口に向けて軽快に、ではなく慎重に車を進めた。なぜ慎重かというと、この国道、道幅がこの上なく狭く見通しも悪いったらないからだ。昨日かずら橋から宿へ向かう道中、林道といっても過言ではないほど狭い県道45号線をしばらく走った後、ようやく出た国道439号、しかし、道の様相はいっこうに変わる気配がない。本当に国道なの?と、唖然としながらも、他に道はないのでそのまま進むしかない。祖谷峡までの高さはないようだが、ガードレールの向こうは落差のあるV字渓谷でスリル満点。対向車に怯えながらおっかなびっくり走っていたのだが、カーブミラーもないカーブにさしかかったところで向こうから対向車が突っ込んできたため、やむなくバックしながらすれ違いのためカーブの途中にある民家にぎりぎりまで車を寄せたところ、道路に張り出して置いてあったプランターでバンパーをこすってしまい意気消沈・・・民家の方、そして相方殿、申し訳ない。このようにビジターにとって過酷かつ危険なこの国道を、地元車はけっこうなスピードで走り、正面から、はたまた後ろからプレッシャーをおかけになってくるからたまらない。必死の形相で運転する俺の顔は、運転免許の卒検の時よりも真剣だったかも。よそ者にやさしくない国道439号、もう祖谷!
そんな国道を、目をかっ開き、まばたきも忘れて運転すること約30分、ガソリンの残量を気にしながらなんとか見ノ越(剣山登山口)に到着した。あと何キロぐらい走れるんだろ?帰りの道中にガソリンスタンドがあるかなぁ、ないなんてことないよなぁ、後で聞いてみなくちゃ。と、心細さにうち震えながら(大げさか・・)駐車場に車を留め、登山リフトへ。所要15分で1,000円かかる代わりに登りの時間を40分短縮できるというので、下山後琴平まで移動する時間を考えて、迷わず利用した。(昨日淡路SAのインフォメーションでいただいた観光パンフレットに付いていた割引券で100円引き也。)
リフト終点西島駅の横でストレッチをしてから、山頂までの最短ルートで登山を開始した。ところどころ霜が降りてはいたが、登山道凍結の心配は杞憂に終わり、薄日が差し風もない、快適ともいえるコンディションのなか、朽ちかけた裸の木が散在する色彩の乏しい登山道をゆっくり登って行った。
途中、歩荷中の男性(山頂の山小屋の関係者とのこと。山小屋の営業は23日に終了しているそうだが)がいて少し話を聞いたら、数日前剣山に雪が降り、その日は、木々に樹氷がついたとのこと。やはり冬はもうすぐそこまで来ているんだ、今日は幸いにも使わずに済みそうだが、アイゼンは持ってきて然るべきだったんだ。と、相方に無用の長物扱いされているアイゼンをそっと労わったのであった。来シーズン、白馬大雪渓での活躍を期待してまっせ。
登山リフト利用のおかげか、思いのほか短時間で山頂付近まで登った。今年の営業を終了している頂上ヒュッテ、電波塔等を超えると、熊笹に覆われた広くなだらかな山肌に、山頂まで続く長くて頑丈そうな木道が設けられていた。これ、必要?と少々違和感を抱きながら傾斜のほとんどない木道をもくもくと歩き、間もなく山頂に到着した。そこにあった三角点もまたユニークで、三角点の周りを、それと同じ高さまで積み上げたたくさんの石で丸く囲い、外周にしめ縄をまきつけてあった。
パッと見、石でできた小さな土俵、って感じかな。
山頂からの眺望はまあまあといったところで、残念ながら石鎚山は雲に隠れて頭を出してくれなかったが、三嶺等、剣山周辺の山はよく見えた。特に、すぐ隣にある次郎笈の、黄緑色がかった山容が印象的であった。次郎笈までの縦走も考えたが、往復2時間かかるようで、今回はやめておいた。
まだお腹がすいてなかったので、昼食を山頂コーヒーブレイクに変更して小休止した後、山頂ライブカメラの方向にあいそを振りまいてから下山開始。帰りは大剣神社経由で、名泉百選の「剣山御神水」のある場所に立ち寄ってみた。飲むにはちょっとためらってしまう水まわりの環境であったが、若返りに効くようなことが説明看板に書いてあったので、相方共々ひと口ずつ飲んでみた。これでマイナス10才肌、ゲッツ!?
下りのリフトは使わず約90分で下山口に到着、リフト駅の売店で登山バッジを買い、昨日から食べ損ねていた祖谷そばを啜って剣山山行完了!!天候に恵まれたうえ、リフトで登りの一部をショートカットしたので、登山自体は非常にスムーズだったが、アプローチにしてやられた感がある。このあと徳島道・美馬ICを、いや、その前に20km先だというガソリンスタンドを目指して国道438号を北上したのだが、この道もひき続き(ナロウ&)ロング&ワインディングロード、439号同様我々を手厚く歓迎してくれたのであったとさ。やれやれ・・・。
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