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記録ID: 156568
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積雪期ピークハント/縦走
日光・那須・筑波

日光白根山 ピッケル落とし物案内

2011年12月17日(土) [日帰り]
情報量の目安: A
都道府県 栃木県 群馬県
 - 拍手
tkmsaito その他1人
GPS
07:50
距離
5.3km
登り
934m
下り
414m

コースタイム

菅沼登山口9:00-弥陀ヶ池11:00-地獄みたいな岩&氷登り-山頂12:30-13:50避難小屋(昼食)14:50-五色沼-弥陀ヶ池15:40-16:50登山口
天候 平地:晴れ
山頂:荒れ
過去天気図(気象庁) 2011年12月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
往路:沼田IC-国道120-菅沼登山口
復路:菅沼登山口-国道120号日光方面-日光経由にて群馬県伊勢崎市
落し物です。
グリベルのおそらく新品。
心当たりの方はご連絡を。
2011年12月18日 15:21撮影 by  COOLPIX L20, NIKON
1
12/18 15:21
落し物です。
グリベルのおそらく新品。
心当たりの方はご連絡を。
2011年12月18日 11:38撮影 by  COOLPIX L20, NIKON
12/18 11:38
2011年12月17日 11:05撮影 by  COOLPIX L20, NIKON
12/17 11:05
2011年12月18日 15:05撮影 by  COOLPIX L20, NIKON
12/18 15:05
2011年12月18日 11:38撮影 by  COOLPIX L20, NIKON
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12/18 11:38
2011年12月17日 12:39撮影 by  COOLPIX L20, NIKON
12/17 12:39
2011年12月17日 13:17撮影 by  COOLPIX L20, NIKON
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12/17 13:17
2011年12月17日 13:17撮影 by  COOLPIX L20, NIKON
12/17 13:17
2011年12月17日 13:18撮影 by  COOLPIX L20, NIKON
12/17 13:18
撮影機器:

感想

私:ワカン+ピッケル
N:スノーシュー+ストック でスタート。
弥陀ヶ池まではすこぶる順調。天候も至って穏やかな中、上機嫌でぐんぐんと進む。積雪はせいぜいふくらはぎ程度。
弥陀ヶ池は完全な凍結。池というよりは雪原と化していた。その時点では、氷を踏み割り池ボチャという最悪の事態を念のため警戒し、途中から池のど真ん中の徒歩はやめる。

弥陀ヶ池から日光白根山頂まで直登の開始時、道を失うもわずかなトレースを追って藪の中をひたすら進む。この辺りから、ワカンとスノーシューは邪魔になってくる。

岩と氷の斜面直登〜山頂の間は、本山行最大の修羅場だった。
つい先程まで晴れ間も見えていたのにここでは強風と雪が吹き荒び、ワカンもスノーシューも、氷の上にツルツルと滑る始末。
アイゼンに履き替えたいものの、履き替えるだけのスペースも時間も無く、ひたすら山頂を目指す。
おまけに両者とも顔には軽度の凍傷を負い始めていた。
私は常に悪態をついたり、顎を動かして歯をむき出しにしたりして、顔の硬直を防いだ。
唇の中身がわずかに氷結している感覚すら覚えた。
Nの顔は下界とは別人のようになっており、顔の大半は赤らいでいたが鼻の左側は白く変色しだしていた。
この間まさに阿鼻叫喚地獄であった。

山頂でも状況はさほど変わらず、我々はさっさと証拠写真を撮り、南東へ抜けて避難小屋を目指した。Nは山頂の岩陰で、スノーシューからアイゼンに履き替えた。その間私が太陽乞いをしていたら、ほんの数十秒は青空が見えた。
なお、山頂の看板についていた温度計は-15℃を示していた。寒いわけだ。

避難小屋まではなだらかな下り。膝ぐらいのラッセルはあり。概ね、わかり易いトレースを頼りにひたすら進んだ。
風も嘘のように止み、精神的にもだいぶ余裕を取り戻していた。
避難小屋は立派な建屋で、先客が2名いた。彼らのトレースに救われたことに礼を申し上げた。
彼らは我々がついて15分ほどでそこを発った。我々と完全に同ルートのようだった。
この先もトレースの世話になるだろうと思ったが、実際そうなった。

避難小屋で食事を済ませ、私はアイゼンに履き替え記念に写真を撮って小屋を後にした。
なお、私のデジタルカメラは極低温により、電源を入れてもレンズカバーが開かなかったり、いざ開いてもレンズ表面についた水蒸気が凍てついて、ぼやけた写真しか取れない事態になったので、避難小屋以降はまともに使わなかった。

五色沼も当然のごとく完全凍結しており、スケートリンクさながらだった。
広い雪原を強風と雪の中進んでいると、どこかの遊牧民にでもなった気分を味わえる。

五色沼-弥陀ヶ池間はもっと短い時間ですむ筈だったのだが、トレースをそのまま追跡した結果倍の時間を要した。
だがそこから登山口までは、往路で通ってきた道をひたすら下るのみ。

道中、新品のピッケルが落っこちているのを拾った。
おそらくだが、先を行った人がザックにでも結わいていたものが落ちたのを気付かなかったのだろう。
先程の小屋の2人組かもしれない。
さて、以下がこのレポートの真の目的である。

誰か、この日に日光白根を菅沼キャンプ場より登った人で、写真のグリベルピッケルを落とした人は、一報頂きたい。
宅配便で速やかに発送します。

登山口で待っているだろうか?あるいは捜索に再度引き返しているだろうか?
どちらにしろ我々が登山口に戻った時点で、誰とも出くわすことも無く、登山口にも人影は無かった。
すでに16:50で、日が暮れ始めていた。尚、拾ったピッケルを登山口の小屋に置き去りにする事も考えたが、Nと話し合った結果、今日過剰なまでに発達したインターネット媒体(本ヤマレコ含む)を駆使して落とした人を探してみることにした。
他にFACEBOOK、MIXIでも周知しています。新品と思われる美しいピッケル。どうかあきらめず本投稿を見つけて連絡されたい。

ともあれ、日光白根山とがっぷり四つに組み合い何とか無事の登頂を果たせてよかった。
なだらかな樹林帯、凍りついた池、牙を向く山頂直下の岩肌と吹雪。
そしてそれを超えてからは再び穏やかさのお出まし。
日光の盟主と仰ぐにふさわしい、表情豊かなる山だった。


ちなみに、スキー客とのバッティングを避けるため日光方面から群馬は伊勢崎に帰着した。
その後のNとの打ち上げで、私は携帯電話を紛失した。

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