雪の高尾山、城山まで
- GPS
- 07:09
- 距離
- 14.9km
- 登り
- 815m
- 下り
- 798m
コースタイム
8:34 あずまや
9:31 高尾山頂
9:41 発
10:28 一丁平
10:54 小仏城山
12:20 発
12:39 一丁平
13:23 高尾山頂
13:51 薬王院
14:18 ロープウエイ駅横
14:55 高尾山口駅
天候 | 曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2012年01月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
高尾山の稲荷山コースは最初は雪が無いが、登るに連れ徐々に雪が深くなり、高尾山頂近辺では20-30cm。高尾山から小仏城山へのルートはさらに雪が深く城山では新雪部分は40cmぐらいの深さ。朝は踏み跡がしっかり出来てい手歩きやすかったが、帰りの午後は全般に雪解けと足跡でだいぶ荒れているところが多かった。 |
写真
感想
<テーマ>
今週は秩父の鷹ノ巣山にチャレンジするつもりだった。
しかしながら週央からの雪の便りで奥多摩駅自体が雪が降り積もっている様子。鷹ノ巣山は相当の積雪が見込まれる。小生は去年の8月から山歩きを始めたので、雪山の経験など高校生のときに奈良の金剛山に登らされたくらいしか経験が無い。強行すれば遭難してしまいそうなので、通いなれた高尾での雪山訓練に切り替えた。それでも初体験のようなものだ。
<準 備>
雪山での経験としては、スキーをちょこっとしたくらい。高尾ビジターセンターのHPを見ると山頂は昨日で30cmほど積もっているという。果たしていけるかどうかも分からないが、ストック突いて前に買った軽アイゼン付ければ何とかなるかとは思った。しかし、土のところもあるなら軽アイゼンでは歩きにくいか、と思っていてネットを見ていると、「チェーンスパイク」なるものが目に付いた。これがちょうどいいんでは、と思って好日山荘に電話した。「モンベルのチェーンスパイクって置いてますか?」「残念ながらモンベルとは取引がありません」「???」そんなこともあるんですな。仕方ないので帰りに神田で買ってきた。
山のことでは先生の長男に、「あした雪の高尾に行って来るわ。30cmやて。」と云うと、「じゃあこれ持って行き。」「なんじゃこれは?」「スパッツや。雪よけ。」「フーン。こんなもんがあるんか。」、ということで着け方など聞いてリュックに放り込んだ。
そのほかに心配なのが靴。私の靴は秋に買ったもので、ビブラムソール、ゴアテックス標榜だがいかんせん分類すれば軽登山靴。なんぼゴアテックスでも雪に耐えられるかどうか、全然分からない。それでも高尾の稲荷山コースで行って、駄目なら1号路で帰れば何とかなるだろう、と思って出かけた。
<道すじ>
高尾山口駅についてみると人がほとんどいない。さすがに登山者もいないかなと思ったが、加えて駅周辺には雪のかけらも無い。山頂が30cmでふもとがこれということがあるのか?と思いながら稲荷山コースへ。段々あがってお稲荷さんを過ぎ尾根を行ってもやはり雪が無い。なんとなくそれこそ狐に化かされたような気持ちで進んで言ったが、そのうちそこかしこに雪が。あずまやに着いたところでは地面一面雪に覆われていた。
ここで頼りのストックを2本出し、あわせて息子の「スパッツ」も着用。なるほどこれなら雪は入らず泥除けにもなる。これもゴアテックスだそうだ。なんとなくクロスカントリーのようなスタイルになり足を進める。人にはほとんど会わないが高尾山頂まで3人上から降りてこられた。皆さん平装に近く小生が一番大げさなスタイル。しかし、進むにつれ雪が深くなりなかなか進まない。昨日歩いた人の踏みあとがあるので、新雪ではないが慣れないこともありよたよたと山頂へ。
<高尾山頂から>
山頂に来て見るとここにも人がいない。踏み跡も少なくなり、新雪は確かに30cmくらい積もっている。どんよりした天気で降りはしないが富士山も雲に隠れている。最初出来れば城山か影信ぐらいまで行こうか、と思っていたが段々心細くなってきた。ひょっとしてこれ以上行くとうわさに聞く「ラッセル」なるものをしなければいけないかもしれない。スパッツこそつけているが小生のズボンは登山用でも防水でもないただの正体不明の作業ズボンだ。
思案しているとヒョイと奥高尾方面の階段を一人若い男性が登ってきた。どこからですか、ときくと一丁平まで行ってきたという。「踏み跡はありますか?」「ええ、2,3人のがありました。」「2,3人ですか...?」「ええ、歩くのがとっても気持ちよかったですよ。ぜひどうぞ。」といって明るく笑っておられる。そうこうしているうちに山頂に人も増えてきた。「ま、いけるとこまで行ってみるか。」
しかし奥高尾側の階段を下ると踏み跡は結構あって固まっている。下手に乗ると滑りそう。やはり下りは余計に危なそうだ。そこでもみじ台のベンチまで行っておととい買ったばかりの伝家の宝刀、モンベルのチェーンスパイクを装着した。ちょうどその時座り込んでいると前を10人ほどのいかにも山好きのおじさんおばさんの団体が隊列を組んで通り過ぎて行かれた。皆さん雪山にもなれた感じで自信を持って進んでいる。アイゼンはしていないが足回りも重登山靴装備の人が多い。
なんとなく敬礼しながら見送ったあと、チェーンスパイクを装着し立ち上がった。第一感「これはいい」足がカチッと地面を捕まえている。さっきまで一歩一歩微妙に滑っていたのがカッカッカッと歩ける感じ。歩き始めると直ぐにさっきのグループも追い越し、快調に進んでいった。
<城山にて>
城山山頂もいつもの賑わいとは打って変わって人は少なかった。雪は新雪部分では40cmほどもあるだろうか。ベンチも雪にうずもれ、食事をするには先ずベンチの雪かきからという状況。茶店も最初やっていない様子だったが、出るころには煮炊きをはじめたようだ。でも今日は商売にはなりにくそう。小生は新しく出来たベンチを雪かきして確保、ラーメンを作る準備をした。人もぽつりぽっつり、個人や団体が到着して、小生の隣のベンチでも若い男性がひとりやはりバーナーに火をつけて食事の準備を始めた。
ところが、私の自慢の年代もののバーナー、火をつけてラーメン用の湯を沸かしたがさっぱり沸かない。どうもガスが少なくなっているらしく火が弱いようだ(ほのうの大きさが外ではよく見えない)。一応火はついているが煮え立たない。隣の若い人のはいい音を立ててガスが出ている。直ぐに湯が沸いて2品ほど作られたようだ。こちらは小さい泡は出てくるが煮えたたない。業を煮やしてその状態で麺を投げ込む。しかしこれでガス切れになったら食うに食えず捨てるに捨てられず、立ち往生してしまう、と思いつつ、麺の様子を見ていた。
「どうも火が弱いようです」と若者に言うと気の毒そうに、「これお貸ししましょうか?」とご自分のバーナーを示してくれた。「まあ、何とかなるでしょう。」とか何とか話し始めた。小仏バス停から影信経由でこられたという。その彼が小生のチェーンスパイクを指差し、面白いことを聞いてきた。「それモンベルのですよね。前から気になってるんですが具合はどうですか?」「ええ今日はじめてつかうんですが、とてもいいですよ。これくらいの雪ならちょうどいいんじゃないでしょうか。」と初心者のクセに知ったかぶりをした。彼は以前にこのスパイクを買いに行ったがあいにく売り切れで、そのとき代わりに今はいている6本つめのアイゼンを買ったそうだ。本格的な硬い雪面ならそっちのほうがずっとよさそうである。
そうこうするうち何とかラーメンも茹で上がったので食べてみた。これは職場に来ているコーヒー屋さんが持ってきたものだが味はたいへんよろしい。もう一息アツアツでないのが問題だったが。そのうち若い彼はお先に、をされたが小生は性懲りも無くいつもの習慣でコーヒーを飲もうとし、また湯沸しに時間を費やした。そのあと写真を撮ったりしていると気がついたら城山頂上に1時間30分近くもいたようだ。
ここから小仏峠、または影信山に行って小仏からバスで帰ることも考えられたがふと思い出したのが「高尾山健康登山の証」、今年の初詣で手に入れたのに先週は忘れてはんこを押してもらっていない。今週は最初からリュックに入れてあるので先週分も含めて押してもらおう、ということで、高尾山に戻ることにした。
<戻り道>
高尾山まで来た道を戻ったが朝に比べて雪がとけ、かつふみ跡が激増しており場所によっては泥田状態。ここでわが軽登山靴についてコメントすると泥田にずいぶん踏み込んだが、浸水はまったく無くさすがゴアテックスと見直した。息子のスパッツ、急遽100円ショップで買った厚手の靴下とあいまって足回りは万全、冷えもせず快適そのものだった。もちろん今日はたぶん気温が4,5度だったと思うので、もっと寒くなると保温性の問題は出るだろう。
高尾山頂に戻ると朝とは打って変わって人が出ている。しかもビジターセンターの前から上り口にかけて除雪されているではないか。さすが高尾山、と思ったものである。小生もあわててチェーンスパイクを脱いだが、これはちょっと早計だったかも。頂上近くのコンクリート道は除雪されていたが、薬王院からそこまでの山道は当然除雪されておらず、滑りそうだったり今日一番の泥田状態だったりしたからだ。しかもこの区間を中には高い靴を履いた女性も歩いており、皆さん難渋されていた。
しかし薬王院に入ると階段含めさすが完璧に除雪されている。健康登山のはんこをもらったあと、1号路をずっと下ったが、女坂のあたりも完全に除雪されていた。どうやって除雪したのかちょっと不思議に思った。
<まとめ>
終わってみれば楽しい雪山の山歩き経験だった。だがやはり普段より足の負担も大きいし時間もかかっている。高低差が大きく距離もある鷹ノ巣山に挑むなどやはり無謀でしかない。冬には高尾でさらに足腰を鍛えて、鷹ノ巣山行きは春以降のテーマとしよう。
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