京都東山/大文字山・中尾の滝・如意ヶ嶽(トレランのつもりが倒木ひどくて戦意喪失)
- GPS
- 04:32
- 距離
- 15.7km
- 登り
- 834m
- 下り
- 808m
コースタイム
- 山行
- 3:50
- 休憩
- 0:40
- 合計
- 4:30
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2018年11月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
山科春秋山荘から北の谷道(Aコース?)は、谷が西に折れる箇所まで倒木で埋め尽くされています。通行は可能ですが体力と時間が倍以上必要です。 大文字山から如意ヶ嶽までの稜線も倒木のひどい箇所があります。雨神社までは林道を歩く方が賢明。 |
写真
感想
ここのところ7週連続で山に出かけている。ここ数年は、ほぼ月一ペースだったのがどうしたことか。どうしてなんだ自分。何か無性に歩きたい気持ちが抑えられない感があるからだよ。
はいっ、ってなことで昨日も平地ではあるが16km歩いたのに、今日も当てもなくとりあえず電車に乗って山科から大文字に入ろうと思ったわけです。この季節、京都は観光客で道路は渋滞、バスは混んで積み残しや大幅な遅れが出る。なので電車でお出かけです。自宅がJRの駅に近くて良かったと思うのはこういうときです。
もうこれ以上観光客は要らないよ、ホテルも民泊も要らないよ、とにかく空き地はところ構わずホテル建設、えっこんなところに民泊、外人さんなんでこんなところにいるの?
京都に住んでるっていいですねって羨ましがられるけど、なんだか住みにくくなってきたなぁ。東京オリンピック、大阪万博でさらに外国人観光局が増えるともうパンクしそう。オリンピック、万博、要らないよ。金かかって見積もりよりどんどん膨らむ費用、借金まみれなのにこんなところに金かけやがって、何が経済効果だ。勝手な解釈の甘い見通し。海外にも金ばらまきやがって、高い金使って嫁まで同行させて外遊ばかりする首相。……すんません、ついついヒートアップしてしまいました。こういうことを書く場じゃないですよね。戻ります。
そういうわけで山科駅に降り立ちました。京都駅の雑踏と比較すると山科駅は閑散としているとも思えてしまう。
きょうは一眼レフを持ってきているのでザックはやや大きめだが、ランニングシューズなどトレランスタイル。大文字山中を走ったり紅葉を楽しんだり、あわよくばキノコを採取したり秋晴れのすがすがしい日を満喫しようと思って出発。
毘沙門堂までは観光客も多いので裏道を通る。毘沙門堂は紅葉真っ盛りでいっぱいの人、人。横をすり抜け奥に進む。この先にある春秋山荘の紅葉の方が風情があって良い。でも人っ子一人いない。
山荘のすぐ先の分岐を右にとり、北上すると間もなく、いきなりの倒木帯となる。山科北側の斜面に倒木が多いとは聞いていたので、一応想定内と一本一本越えていく。まだほぼ手入れされていなくて、チェンソーで切ったり移動させたりしているものはない。それでも台風以降もここを通る人はある程度いたと見られ、どうしてもくぐったりまたいだりできない難所には迂回の踏み跡ができている。ただ迂回の踏み跡といっても谷の水流の中に下りたり、滑りやすい斜面の急登などや不明瞭な箇所も多い。四つん這いになって潜ったり、股下ぎりぎりでまたぐ大きな倒木も多くて、予想以上に体力は使うし時間もかかる。トレランどころではない。しるい場所や不安定な箇所も多く、これなら登山靴を履いてくればよかった。
倒木にはナンバーが打ってあり、300、400,500と数だけが増えて終わりを知らない。最初はアスレチック感覚でこの状況を楽しんでいたが、500を越えると流石にええ加減うんざりしてきた。途中からナンバリングテープの色が青から白に変わって、先に行くほど数字が減っていく。その数字が600番台。ということはここまでに既に700本近い倒木をやっつけてきたが、ようやく半分っていうことか。ええい、かかってきやがれ、ひるまないぞと再度気合いを入れる。しかしこの番号に意味があるのかどうか再び青テープになり、その後ナンバリングがなくなった。これではこの先の状況がわからないではないか。と思った矢先、谷は左に回り込み倒木がウソのようになくなった。やれやれようやく倒木帯を抜け出したようだ。予想より随分と多い量だった。
倒木帯だけでえらい文字数になってしまった。それだけ長い悪戦苦闘の道だったということ。この先は歩きやすかったのでそれに比例しても字数も少なめで。
倒木帯が終わり、暗い谷筋の道を行くと沼地があり動物の足跡が多数見られる。ヌタ場になっているようだ。水流は消え、どんどんと左にゆるいカーブを描いて進み、分岐を左にとると、左の尾根が徐々に低くなり、杉林を通して日の光が差し込むようになってきた。眩しいが美しい光景だ。ほどなく峠となり、続いて京都一周トレイルと合流。ペースを上げて何の変哲もない退屈な尾根筋を登り、林道をまたぎ、四辻を通過、大文字山頂までとばす。
山頂には20〜30人。こんなに人が多いと、展望がよくとも休憩をしようとは思わない。山頂から真北へ下る細い道に入る。すぐに殺風景な植林帯を抜け美しい森となってくる。大文字メインルートや京都一周トレイルでは見られない美しい森が、ルートを外れると見られる。道は左にトラバースするようになり、2つ目の尾根を下ってゆく。この周辺は枝道が多くて道標等は一切ないので初心者は迷いやすい。尾根筋はやはり退屈な植生で、谷や斜面とは随分と雰囲気が違う。やがて四辻となり一番はっきりしている左手のトラバース道を進む。古いガレの上を通過するとすぐに水の流れていない谷に下り立つ。下っていくと紅葉が徐々に美しくなり、やがて幻の滝台地が見えてくる。なんだか普通にガイド文になってきた。
幻の滝台地に近づくと人の声が聞こえてきた。それも大人数の。着いてみるとここにも山頂並みの20〜30人くらいの先客がいて、ちょうどランチタイムのようだ。ここは私のお気に入りの場所のひとつで、今日もここでランチにしようと思っていたのだが、ゆっくりと何の雑音もない場所で一人握り飯をほおばりたい。なので、岩肌にぶら下がる木の根を滝に見立てて命名した幻の滝を簡単に写真に収めて台地をあとにする。
台地の紅葉はもう少し先なのか、まだまだ緑が多い。少し下って台地の緑を逆光で撮影。その下に水源があり、台地の下より水が湧き出している。口を潤し、落ち葉の絨毯道を少しだけ下ると谷が合流する箇所がある。この右から合流する谷は白砂のザレ谷で私は勝手に大文字キャニオンと呼んでいるのだが、最近なんだかズズ汚れてきて白砂がキレイでなくなっている。しかしその正面の砂ガレの上の木が見事に紅葉していて美しい景観を作り出している。
幻の滝から中尾の滝までの短い区間ではあるが、ここは裏大文字の一番美しい場所だと思っている。この区間には色とりどりの紅葉あり、キノコあり、春にはサクラあり、白砂のキレイなせせらぎあり、そして小さいが中尾の滝ありと変化もあって歩くのが楽しくなる。
中尾の滝に下りてランチタイム。滝音と鳥のさえずりを独占。そんな中でおにぎりをほおばる。なんと贅沢なことか。途中一人滝を見に下りて来られたが、写真を撮ってすぐに先に行かれた。再びこの空間は私だけのもの。至福の一時。長袖シャツ一枚で感じる、やや肌寒さも私には幸福感を増幅させる要素でもある。ポカポカもいいけどちょっと寒いのが好きだなぁ、やっぱり。
滝下流左岸支流の紅葉が今回最も美しく思えた。この場所が京都という大都市近郊にあるとはとても思えない自然味たっぷりの場所だ。
しばらく尾根を登り返し、分岐を左のトラバースルートへと入る。ここは初めてだったが、根元で3本に分かれたクヌギの木がある場所周辺は、なかなか落ち着いた雰囲気のいい場所。スラッとした高い木が多く、いずれも紅葉具合がちょうどいい時期のようだ。この景色も独り占め。
文字を少なめといっておきながら、またまた長文になってきてしまった。それだけ気分が高揚していたわけです。この先はコンパクトにまとめることにします。
再び尾根を登りA17ポイントへ。メインルートに出ると流石に人の往来が多い。そして2度目の大文字山頂。うわっ、人、人、人。50人以上いるのではないだろうか。なのでやっぱり通過。四つ辻に出ずに尾根を歩いて林道に。林道を横切り再び縦走路に入るとまたまた倒木帯が現れた。これは無理して体力使って進むより、並行して走る林道を通る方が賢い。雨神社までようやくここに来て走る。そういえば今日はトレランのつもりで山に入ったのだった。すっかり忘れてしまっていた。
雨神社からは尾根道に戻る。この周辺は道が多く交差して迷いやすいところ。尾根を行けば問題ない。ところどころに倒木はあるが問題はなく如意ヶ嶽に着く。山頂は大阪航空局大津航空無線標識所があり、立ち入りは禁止。南側を柵に沿って迂回し東側ゲートに出る。途中大きな木があるが何の木かはわからない。如意ヶ嶽は大文字山と混同されているようだが、一般にいう大文字山と如意ヶ嶽は違う山。もっとも大文字山を西如意ヶ嶽、こちらを東如意ヶ嶽ともいうらしいが、あまり一般的ではない。さて車道に出るといきなり名前に影響されてか尿意が……(-_-;)
舗装された下り車道は走りやすい。途中左に大きくカーブする箇所では視界が開け、山科と大津が見える。鉄塔が建ち、送電線があるのが目障りではあるが。
さらにその先からは今度は北側に視界が開け、比叡平の住宅街、ロテルド比叡の施設群、そして比叡山頂の施設が3段になって望める。この先のゲートは寝転んでくぐり抜け、首斬り地蔵を横目で見て、皇子山カントリークラブの中を通る下り道を走る。車道の分岐を右にとり、最奥にあるゴルフ場施設裏より、柵を開けて千石岩への山道に入る。
すぐに着く千石岩ではクライマーが練習をしていた。ここへは何度かトレーニングに来たことがあるが、ルートどころか岩の形等一切記憶に残っていない。37年ぶりくらいだろうか。岩の中段に登ると一気に視界が広がる。琵琶湖と大津市街南部が一望。
最後の眺望を楽しんで急坂を下る。道が平坦になってくると程なく早尾神社。山上不動尊の打たせの滝を見て、紅葉鮮やかな石畳の参道を下ると、湖西道路をまたぎ、すぐに皇子が丘公園に下り立つ。再び小走りで大津京駅に到着。
登りの倒木帯は大変だったが、裏大文字の紅葉や初めての如意ヶ嶽など存分に楽しめた山行だった。
こんばんは、読み応えのあるレコをいくつか拝読させて頂いていたら、私が中尾の滝、幻の滝を訪ねた日。最も私達が訪れたのは火床からの夕陽のタイミングを狙っていたので、もう少し遅い時間ではありましたが。でも、このあたりを頻繁に訪れておられるheheさんによると、最も紅葉が美しい時期とのことでした。
自分が訪れた場所の数時間前の詳細なレコを読むなんてことはなかなかないと思いますが、なるほどと納得することが多いですね。今度はドンピシャのタイミングでお遭い出来ますことを期待しております。
yamaneko0922さん、こんにちは
みなさんで楽しく登られた大文字のレコは拝見していました。私もニアミスだなと思っていました。
それにしても白滝山をやっつけてから大文字なんて、凄い。私にはとうていできないどころか思いつきもしません。
いつも感心しています。どこかでお目にかかってもわかるようにネーム入りの旗でも立てとかんとあきませんね。
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