湖南アルプス裏街道 太神山〜堂山


- GPS
- 07:00
- 距離
- 15.0km
- 登り
- 876m
- 下り
- 866m
コースタイム
過去天気図(気象庁) | 2012年02月の天気図 |
---|---|
アクセス | 自宅から徒歩ですが、ルート図には区切りの地点から表示しています。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
雪はほとんどありません。 時々思い出したように石に氷が付いていて、うっかり踏んだら痛い目にあいそうです。 地形図に表示のないルートを歩いてみました。 赤テープが途切れることもなく付けられ、古いものは新しく巻かれていました。 いい仕事ぶりに拍手です! |
写真
感想
いろいろなところこの週末の予定を予告していたのですが、まったく違う行動になってしまいました。
鈴鹿の綿向山に登ろうと計画していたんです。
前日の準備も予定通り整って当日を迎え、鈴鹿に向けて家を出ました。
明るくなればスタートできるよう6:30には登山口に到着するペースで走り、
これも予定通り6時過ぎには近くまで着いていました。
あと5分で到着という時に、登山靴が家で留守番をしていることに気付いてしまいました。
いつも靴を置く助手席の足元にないのを見ても信じたくない一心で、車を停めて無駄に探してみますがありません。
すっかり気落ちした私は自分を責め続けながら家に向かいました。
家に帰ると7時半。
比良あたりならルートを選べばまだ登れます。
靴は玄関で行儀よくしていました。
それを見たときに、今日は久しぶりに雪山ではなく直に地面を踏んで歩きたいと思ったのです。
考えてみると2ヶ月ぶりになります。
アイゼンもワカンもなしにこの靴で歩くことが特別に楽しいことに思えてしまうから不思議です。
朝から100kmも走るともう車は乗りたくないので家から靴を履いて歩いて山に向かいます。
行きたくなった山は太神山(たなかみやま)。
山頂の不動寺山門を守る癒し系の仏様に会いたくなりました。
今回はメインの天神川を遡るメインルートではなく裏から登ってみます。
あまり人が通らないルートのようですが、地図読みの力試しを兼ねて歩いてみましょう。
自宅から新免までは山麓の田園風景の道を歩きます。
バス道路ですが昔ながらのくねった街道を30分ほど歩くと新免の里です。
もう日が高くなったとはいえ、まだ朝の光の中に並ぶ農家の集落。
(トイレが庭先にあるような昔の農家の雰囲気です。)
こんなところを歩くのは気持ちいいものです。
下がアスファルトでもあまり気になりません。
登山口までが長いのは嫌がることじゃないんだと感じられた今日の収穫。
道標が現れて獣よけのゲートを抜けると山道に入ります。
弥生期の古墳群の碑を見つけて入ってみますが塚らしいものはひとつしか判別がつきません。
まだ調査が充分ではないのか案内や説明書きの類がないのが残念です。
古墳群をあとにして、割と鮮明な登山道を辿りながら地形図との照合を繰り返します。
25000/1の地形図の等高線は詳しいものだと思い込んでいますが、目で見る実際の地形と比べるとかなり大雑把なことがわかります。
地形図に表示されている登山道が実際にはもうなくなっているケースはかなりありました。
その逆に地形図にない道もたくさんあって、それを地形を頼りに辿るのはすごくやりがいがあって楽しいことですよ。
予想した通り一人のハイカーにも会わず、多少の寂しさを感じながらも勝手気ままに歩いています。
雪のない地道を歩くことを少なくとも私の足は喜んでいるようです。
尾根の分岐があると踏み跡がないか除いてみたり、子供の探検ごっこじゃないんですが・・・
感心するのはこの道にも赤テープがしっかり巻かれていて迷う心配がほとんどないこと。
古くなって色の落ちたテープの上から最近新しいテープが巻かれてあり、地道な管理が継続して行われていることに敬服します。
気まぐれに踏み込んだ小ピークへの往復ルートにもテープがあったのには驚きました。
太神山山頂まではペースも足にまかせて散歩気分で歩き、山頂の不動寺の仏様に挨拶に来ました。
居心地のいい境内でしばらくの時間を過ごし、堂山に向かいます。
湖南アルプス登山口に向かって下りるルートですが、さすがにこの道は多くの人が歩いています。
林道に出たところで天神川を渡渉し堂山への登りにかかります。
この道を歩くたびに思うのですが、たかだか384mの堂山がなんと立派に見えることか!
山頂から望む湖南・湖東の風景といい、自宅から徒歩圏内にこの山があることは素晴らしいことです。
堂山山頂からは登りだした新免方面に下山します。
以前に道標を見かけたことがあったのでその記憶を辿って歩いていくとすぐに分岐に出ました。
道標と言っても手書きのプレートですが、こちらも赤テープに導かれて尾根を一気に下ります。
時々広がる視界に足を止めながらも程なく麓の里に出ましたが、地形図に道を書き入れるのをすっかり忘れていました。
地形図に道の表示はなかったので自分で正確な表示をつけてやろうと思っていたのですが、また次回の宿題です。
今回の歩行距離は自宅からの往復を入れて約20km。
久々にしっかり歩いた気がします。
足も張り切っていたようで痛みなどの後遺症もなく、あたりまえの疲れが残るだけで済みました。
朝の情けない失敗から始まった今日の行動ですが、体と心が喜べた山行になったのはうれしいことでした。
「あの山に登れないから仕方なくこの山を」歩くのは山に失礼だし、いま歩いている道を、山を楽しむことができた自分にほっとしています。
自分の心の動きや感情を覗き込みながら、自分自身を観察しているような感覚を持った一日でした。
その分周囲へのアンテナは感度が低かったかもしれません・・・
たまにはアンテナを自分に向けるのもありかな・・・
コメント
この記録に関連する登山ルート
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山が雪を頂くこの時期は、僕はつい「せっかく山に
雪がある時期に、いつでも登れる里山なんて・・・」
と思ってしまいがちでしたが、雲の流れひとつに
ハラハラし、足元への注意もしつつの
緊張しっぱなしの雪山にどっと疲労感を感じるときが
最近あります。(それが雪山の醍醐味なんでしょうが)
山歩きは、自分がどう楽しむかが大事で
地元に大切にされてきたお地蔵様を巡りながらの
今回のような自宅からのプチ旅行もいいもんだなと
感じさせて頂きました。
僕は明日、御在所に登る予定でおりますが
それ以降は、雪景色を求める登山ではなく
春を探す山歩きに
徐々にシフトをしていきたいなと
思っています。
こんばんは yuconです。
今回も面白すぎました
早朝、綿向山へ偵察の往復ご苦労様でした。
でも今回のレコで私個人的にもの凄くすっきりと答えをいただきました。有難うございます。
何かというと 「あの仏像はこの登山道にあるんだ!」ということです。山と渓谷社刊「滋賀県の山」の裏表紙に頬杖をついた何とも言えない表情の仏様の写真があり見るたびに 「何処にあるんだろう 一度 実物を拝見したいなぁ」とひそかに思っていました。必死に本の中身を探しますが手掛かりがなく「どうしたものか」と途方に暮れていましたが
なんとmonsieurさんの撮られた写真にあるではないですか 思わず「お〜っ 探してたのよ!」と感嘆の声をあげてしまいました。
ワークマンのお返しは しかと受取りました。
本当にありがとうございます。
大雪に見舞われた今冬、雪はもうこりごり感があり 快晴の御池岳と霊仙山でおなかいっぱいです。(すぐに減ると思いますが) 白くない山が恋しくなってきましたね。週末は電車に乗って南の方の里山に行こうかなと思わせていただいたレコでした。サンキューです。
雪山にどっぷり嵌まったこの冬ですが、おっしゃるように緊張感は半端じゃないですね
でもわたしは今のところその緊張感にも嵌まっていて、一歩一歩に集中する感覚がたまらないですね
今回の里山歩きはその対極の散歩気分でのんびりできた、久々にリラックスできた一日でしたよ
雪山登山は私にとってはまだまだ冒険です。
冒険を求めるのではなく、そこで過ごす時間を大事にできる山歩きが理想です。
それが雪山であってもあたりまえに自分が存在できる、そんな自分の居場所
限界にチャレンジするのではない趣味の世界・・・
なんかゆる〜い話になっちゃいました
そこまでうけると関西人の血が騒ぎます
「そこつ者」という言葉がありますが、私の性格はその言葉がぴったりのようです
ま、綿向山へは近々行くことにしましょう。
少なくとも登山口がどこにあるかはわかったし・・・
あの仏さまが気になっていたのですか
ぜひ会いに行ってくださいな
この近辺はルートも多彩に組めますし、一日過ごすのは楽しいところですよ。
僕はいつも未知のルートが現れるとすごーく気になってしまいます。「この道どこにつながっていくんやろう?」って。
本来の登山と少し違いますが、結構そういうことも楽しんだり・・・
湖南アルプスは好きなエリアですが、「裏街道」もおもしろそうですね。
また、ローカルなレコも楽しみにしています!!
靴忘れ。
朽木に向かう途中に、私もしました
他のモノならともかく・・・靴はどうしょうもないですね。
でも、気持ちをきりかえていはるのでが大人です。
私はゴリ押しをしてしまいました(こどもだぁ)
湖南アルプスはまだ行ったことがないのですが、のんびりした感じがよさそうですね。
また、訪れてみます。
追伸:靴をとりに帰り、予定の山に登り、敗退しまいした
地元の山に入って歩くのは久しぶりでした。
さすがに頭の中に地図は出来上がっていてメインのルートを辿ることに問題はないのですが、登山口を変えてみたりすることで意外なほどなじみのない山に思えてくるから不思議です。
私は最近の行動指針で「冒険を求めない」と決めているのですが、それはあえて危険を冒さないことが目的です。
子供の探検ごっこのように未知のものと出会うことを冒険というなら求めないわけにはいかないですよね
いいことを思い出させてもらいましたよ
ありがとうございます。
tomokikiさん、こんばんは!
雪山じゃなければ無理に歩いていたかもしれません。
でもあの積雪量ではスニーカーで入ることは命取りです
今回はどうしようかと迷うシーンもなかったです
ただ一日そのことを引きずって無駄な日にしたくなかったですね
状況を楽しめる自分を作ろうと自己暗示をかけていたのも事実です
湖南アルプスは歩く人がそれぞれ自分のルートを決められるので、人の後をずっとついてあるく窮屈さがないのがいいですよ。
ぜひ一度歩いてみてくださいな
今回は雪なしのお山でしたね。
湖南アルプス…初めて耳にしました。いろいろな所にアルプスがあるんですね〜
ワルそうな顔の
猫さんもmonsieurさんをワルそうと思って警戒してたかもです
手洗いの氷にはビックリです。カチカチでんな〜
手が洗えませんね。。。
monsieurさん、読図バッチリですね
仏様のお写真に癒されました
ワークマンで仕入れた390円のキャップにサングラスではネコも警戒するかも・・・
今度これにネックウォーマーで鼻から下も隠して夜のコンビニに買い物に行ってみよう
する度胸はありませんが
地形図の紙は驚くほど丈夫で何回も使っていますがさすがに書き込みやインクが滲んだりの汚れが目立っています。
そうなると余計に取替えができなくなりますよ
歩いていける所に山があるのは、低山であれ、うらやましいです。
予定していた山ではなかったようですが、切り替えて楽しめたのはさすが。
私などは、その日は山に行くことを辞めるかも。
家に帰って寝てしまいます
雪山だけが冬の山歩きではないですね。
低山などは今が適しているとも言えます。
里山には里山の楽しみ方があると言うものですね。
太神山にもいづれ足を運んでみたいものです。
地形図に記載されている道も当てにならないことが、多々あります。
すでに廃道になっているのに、すぐには更新されないため購入する地形図そのものが古かったり。
逆に古い地形図と最近の地形図を比べることができれば、使われ無くなった道を見つけられるかも。
今持っている地形図は大切に持っておくと良いですよ。
todokitiさん、こんばんは
鈴鹿からの帰り道での落ち込み方はひどかったです
その反動で歩行距離がやたらと伸びてしまったようです。
地形図の表記のずれはよく目にしますね。
よく行く比良の武奈ヶ岳の地形図には4年前になくなったロープウェーやリフトの表記が残っています。
(ネットの地形図ではなくなっているのですが)
今回の地域だと私にとって何ら足かせにはならないものですが、地域やケースによっては要注意です。
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