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記録ID: 172933
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積雪期ピークハント/縦走
栗駒・早池峰

樹氷の早池峰山 (岳‐小田越‐山頂)

2012年03月03日(土) [日帰り]
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GPS
--:--
距離
21.4km
登り
1,402m
下り
1,391m

コースタイム

07:00 岳集落(峰南荘前)
09:20 河原の坊
10:50 小田越登山口 (11:10発)
13:30 お金蔵
15:10 早池峰山山頂 (16:00発)
16:40 お金蔵
18:10 小田越登山口
19:15 河原の坊
21:00 岳集落(峰南荘前)

のんびりペースです。
天候 晴れのち曇り、時々吹雪。

樹林帯より上部(中腹と山頂)では強風でした。
過去天気図(気象庁) 2012年03月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
登山口に通じる県道は、岳集落で冬期車両通行止めになっています。5月18日に解除されるそうです。

岳集落の駐車場は、早池峰神社の手前(交差点の所)と峰南荘の向かいにあり、どちらも除雪してあります。
コース状況/
危険箇所等
今回の山行では、山頂直下の御田植場(おたうえば)付近に現れる樹氷原の鑑賞を主たる目的として、小田越登山口から、樹林帯以外ほぼ登山道の通りに、早池峰山に登ってみました。


【コースの状況】

岳集落から小田越登山口までの県道では、今回、積雪がそれほど踏み固められておらず、河原の坊からは足(ワカン装着)が潜るようになって、ラッセルしながら進みました。

小田越登山口から森林限界(御門口(ごもんぐち))までの樹林帯では、登山道は深雪で完全に埋まっており、道標や目印のテープもほとんど見かけませんでした。トレースも当然ありませんでした。さらに、木々が遠望を遮ります。ですので、正しいトレースがないかぎり、ルートファインディングを少々要する部分になります。

森林限界から山頂までの露岩帯では、全体に渡って、雪面がクラストしていました。ただ、所々で足がズボズボと沈む箇所もありました。また、急峻な箇所がいくつかありますので、転倒・滑落で岩に衝突しないようご注意を。

岩場に付けられた登山道を示す標識がちらほら見え、また、登山道の規制ロープを張るための金棒がたくさん見えていましたので、迷いなく登山道の通りに進むことができました。

ただ、樹林帯を抜け出た直後の所で、このコースに慣れていないと、ルート選びにちょっと迷うかもしれません。ゴロゴロした岩場が見える方に進めば問題ないでしょう。また、山頂直下の御田植場付近でも、標識の類はほとんど見かけませんが、山頂避難小屋が見えますので、それに向かって進めば良いでしょう。

二段ある梯子場については、梯子に雪が詰まっていましたが、それほど問題なく上り下りできました。また、下の梯子には、山頂に向かって左側に、迂回路があります(意外と知られていない??)。下山時に利用しました。

この露岩帯では、風で雪が飛ばされ、希少な高山植物が露出している箇所がいくつもありました。アイゼン等で痛めつけないようご注意を。


【その他】

登山ポストは、峰南荘の向かい(駐車場)にあります。

トイレについては、河原の坊に、冬季用の仮設トイレが設置してあります。小田越には、監視員詰所の裏側にトイレがあるのですが、利用できるかどうかは未確認です(もしかしたら使えるかも…)。
岳集落から少し進んだところにある「早池峰国定公園」を示す標識。

早池峰山高山植物帯は国の特別天然記念物です。
岳集落から少し進んだところにある「早池峰国定公園」を示す標識。

早池峰山高山植物帯は国の特別天然記念物です。
時々開けて、早池峰山が望めます。
時々開けて、早池峰山が望めます。
中岳。河原の坊から撮影。
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中岳。河原の坊から撮影。
鶏頭山。
ダケカンバ並木が綺麗です。河原の坊から小田越に向かう途中で。
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ダケカンバ並木が綺麗です。河原の坊から小田越に向かう途中で。
早池峰山。

右側の尾根が今回登る小田越コースです。
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早池峰山。

右側の尾根が今回登る小田越コースです。
早池峰山。

北上盆地からはもっと聳(そび)えて見えます。
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早池峰山。

北上盆地からはもっと聳(そび)えて見えます。
薬師岳。小田越から撮影。
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薬師岳。小田越から撮影。
早池峰山。

真ん中の広い尾根が小田越コース。

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早池峰山。

真ん中の広い尾根が小田越コース。

小田越登山口。

雪で埋まっています。
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小田越登山口。

雪で埋まっています。
大きなダケカンバ。

夏場には気付かない巨木に会えるのは、積雪期ならではです。

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大きなダケカンバ。

夏場には気付かない巨木に会えるのは、積雪期ならではです。

こんにちは!
樹林帯を抜け出ると、巌(岩山)が待っています。
樹林帯を抜け出ると、巌(岩山)が待っています。
ここを左(西)側にトラバースしながら進みます。真っ直ぐ行くとコースから外れます。
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ここを左(西)側にトラバースしながら進みます。真っ直ぐ行くとコースから外れます。
南東(釜石市)側の遠景。
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南東(釜石市)側の遠景。
薬師岳。
早池峰の東側の尾根(連峰)。左側が早池峰剣ヶ峰、右側が徳兵衛山(とくべえやま)。
早池峰の東側の尾根(連峰)。左側が早池峰剣ヶ峰、右側が徳兵衛山(とくべえやま)。
お金蔵(かねぐら)。五合目です。
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お金蔵(かねぐら)。五合目です。
左側が山頂部です。
左側が山頂部です。
西(花巻市)側の遠景。

谷から伸びていて岩がゴロゴロしている所が、前回利用した河原の坊コースです。今時期は谷筋で雪崩の可能性が…。

左の山は、小白森と白森山。
西(花巻市)側の遠景。

谷から伸びていて岩がゴロゴロしている所が、前回利用した河原の坊コースです。今時期は谷筋で雪崩の可能性が…。

左の山は、小白森と白森山。
岩場のスノーモンスター。
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岩場のスノーモンスター。
これは八幡平にはありません!
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これは八幡平にはありません!
山頂直下に来ると、樹氷原が広がります!

手前が御田植場(おたうえば)で、夏場はお花畑になります。
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山頂直下に来ると、樹氷原が広がります!

手前が御田植場(おたうえば)で、夏場はお花畑になります。
樹氷には青空が似合います。
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樹氷には青空が似合います。
可愛いモンスターがいっぱいです。
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可愛いモンスターがいっぱいです。
山頂部。

樹氷原。山頂から撮影。
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樹氷原。山頂から撮影。
早池峰山頂上。

真っ白けっけで残念。
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早池峰山頂上。

真っ白けっけで残念。
さよなら、山頂。

今回は、山頂避難小屋の冬季用入り口となる窓が開いて、中で休憩できました。
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さよなら、山頂。

今回は、山頂避難小屋の冬季用入り口となる窓が開いて、中で休憩できました。
青白い風景もなかなか綺麗です。

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青白い風景もなかなか綺麗です。

さよなら、ミニスノーモンスター。

天気が荒れて、実際は、樹氷も糞もありません。
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さよなら、ミニスノーモンスター。

天気が荒れて、実際は、樹氷も糞もありません。
梯子場。

梯子に雪が詰まっていますが、使えます。
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梯子場。

梯子に雪が詰まっていますが、使えます。
早池峰山で夕暮れ。
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早池峰山で夕暮れ。
小田越登山口。

真っ黒けっけ。標高が下がって温度が上がり、風も弱くなったので、体が楽になってきます。夜だけど。

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小田越登山口。

真っ黒けっけ。標高が下がって温度が上がり、風も弱くなったので、体が楽になってきます。夜だけど。

早池峰神社の東側にある鳥居。

登山口に通じる県道は、もともとこの神社から続く神聖な参道だったそうです。
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早池峰神社の東側にある鳥居。

登山口に通じる県道は、もともとこの神社から続く神聖な参道だったそうです。

感想

岩手県で樹氷(スノーモンスター)と言えば八幡平であり、早池峰山と言えばお花なのですが、実は早池峰山でも、局所的で背丈が低いですが、樹氷原が出現します。

前回1月に河原の坊から登ったときに、山頂から御田植場付近の樹氷原を確認できていたので、できれば近くで鑑賞したいなと思っていました。最近、平地では雨が降る日もありましたので、樹氷が崩れていないか心配でしたが、可愛らしい樹氷たちに無事会うことができました。

前回登ったときには、御田植場付近の他に、早池峰山と中岳の間にある樹林帯でも樹氷原になっているように見えました。ただ、そこに日帰りで行って帰ってくるのは、一般的には大変だと思います。

最後に。この時期に人と会うことはまずないだろうと思っていたら、単独のベテラン登山者さんにお会いしました。いろいろ親切にしていただき、ここで改めて、御礼申し上げます! 再びお会いできる日を楽しみにしています。

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コメント

ゲスト
ちょっと心配
早池峰登頂&無事下山、青空が広がる天気でよかったですね。
ただ、前から感じていたんですが、距離とか時間とか、ちょっと無謀なんだよなあ。笑
無理しないでくださいね
2012/3/7 12:31
btgrt180さん、こんばんは!
ありがとうございます!

そして、ご心配おかけして、申し訳ありません!!

自分では無謀・無理のつもりは全くないのですが、ちょっと非常識な登山に見えるのは確かですよね。特に冬山は、雪崩などだけじゃなく、疲労の点を忘れないようにしないと、落とし穴になりますもんね。今後も安全第一で楽しみます!

冬の早池峰に関しては、大部分が安全な県道での歩行になるのと、山頂にも登山口近くにも山小屋(避難場所)があるのが助かりますね。
2012/3/7 23:04
あらです!
すごいですね〜
タラさん↑と同じで、なんとなく危なっかしく見えるんですが慎重に歩かれてるんでしょうからね
いつも思うんですが、スタート時間をもう少し早くした方が・・・ 余計なお世話ですね(^^;

あまり無理しないようにしてくださいね〜(^^
2012/3/9 9:29
あらさん、こんばんは!
お気遣い、ありがとうございます!

私にとっては無理ではないのですが、たぶん複数の方にとっては、教科書通りや個人的想定内の山歩きではないので、この青二才が…と思えてしまうのでしょう(笑)。

同じ状況(山)でも、心身の能力には個人差があるので、登山の形も多様化するのは自然なことだと思います。自分と他者を一括りで考えるのは、安全かつ自由(可能)な行為の妨げにしかならないと思います。大事なのは、自分の限界を見極めて行動することでしょう。グループ行動のほうが、むしろこの点を見落としがちになる場合がありますよね。

スタート時間を早くするとなると、どうしても睡眠時間が少なくなる問題が出てきます(私の場合ですが)。どちらにもメリット・デメリットがありますね。

私にとっては、ナイトハイクより、山菜を巡って熊と争う、つまり山菜採りのほうが、ずっとリスキーに感じますよ〜。でも皆さん、やってますね。熊より強いあらさんには、関係ない話なんですがね(笑)。
2012/3/10 0:46
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技術レベル
2/5
体力レベル
3/5

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