ヤマレコなら、もっと自由に冒険できる

Yamareco

記録ID: 1733395
全員に公開
山滑走
槍・穂高・乗鞍

焼岳:北面台地から黒谷へ。9年ぶりの山行は少しは進歩したか?

2019年02月17日(日) [日帰り]
 - 拍手
ktn92 JUNDr その他1人
体力度
4
1泊以上が適当
GPS
09:32
距離
12.0km
登り
1,631m
下り
1,629m
歩くペース
標準
0.91.0
ヤマレコの計画機能「らくルート」の標準コースタイムを「1.0」としたときの倍率です。

コースタイム

日帰り
山行
8:42
休憩
0:50
合計
9:32
4:04
20
スタート地点
4:24
4:25
411
11:16
12:05
82
13:27
13:27
9
13:36
ゴール地点
天候 雪〜ガス〜快晴
過去天気図(気象庁) 2019年02月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
中尾温泉:足洗谷手前の登山者用駐車場からスタート。林道を進み大堰堤の下を渡渉し岩峰を超えた先から尾根に取り付く。倒木多く取り付き直後が難しい。2200m岩峰基部からアイゼン歩行。上部でガスのため視界不良で困難を極めた。
4時過ぎに小雪舞う中出発。巨大堰堤下で渡渉
2019年02月17日 05:16撮影 by  TG-835 , OLYMPUS IMAGING CORP.
2/17 5:16
4時過ぎに小雪舞う中出発。巨大堰堤下で渡渉
大堰堤下を渡渉する(k)
大堰堤下を渡渉する(k)
尾根を乗り上げ北面台地を進む
2019年02月17日 06:30撮影 by  TG-835 , OLYMPUS IMAGING CORP.
1
2/17 6:30
尾根を乗り上げ北面台地を進む
夜が明ける(k)
傾斜の緩い斜面を選ぶ
2019年02月17日 06:30撮影 by  TG-835 , OLYMPUS IMAGING CORP.
2/17 6:30
傾斜の緩い斜面を選ぶ
ところどころこんな大きな岩が転がっている
活火山の様相だ(k)
ところどころこんな大きな岩が転がっている
活火山の様相だ(k)
順調よく進む
2019年02月17日 07:08撮影 by  TG-835 , OLYMPUS IMAGING CORP.
2
2/17 7:08
順調よく進む
トレースはもちろんない
ラッセルを交代で回す(k)
2
トレースはもちろんない
ラッセルを交代で回す(k)
徐々に傾斜がまし・・
2019年02月17日 08:14撮影 by  TG-835 , OLYMPUS IMAGING CORP.
1
2/17 8:14
徐々に傾斜がまし・・
山頂方面に岩峰が出てくる
早めにクトー装着(k)
1
山頂方面に岩峰が出てくる
早めにクトー装着(k)
岩峰基部に向け急斜面を登るが、弱層が顕著になる
2019年02月17日 08:15撮影 by  TG-835 , OLYMPUS IMAGING CORP.
1
2/17 8:15
岩峰基部に向け急斜面を登るが、弱層が顕著になる
なかなかの高度感
2019年02月17日 08:15撮影 by  TG-835 , OLYMPUS IMAGING CORP.
1
2/17 8:15
なかなかの高度感
2019年02月17日 08:15撮影 by  TG-835 , OLYMPUS IMAGING CORP.
2/17 8:15
2019年02月17日 08:15撮影 by  TG-835 , OLYMPUS IMAGING CORP.
2/17 8:15
2019年02月17日 08:15撮影 by  TG-835 , OLYMPUS IMAGING CORP.
2/17 8:15
傾斜はスキー登行の限界レベルへ
2019年02月17日 08:34撮影 by  TG-835 , OLYMPUS IMAGING CORP.
3
2/17 8:34
傾斜はスキー登行の限界レベルへ
岩棚を目指して
2019年02月17日 08:34撮影 by  TG-835 , OLYMPUS IMAGING CORP.
2/17 8:34
岩棚を目指して
15cm下の弱層が顕著でスリップ滑落の危機をひしひしと感じながらの登行(;゜ロ゜)
2019年02月17日 08:34撮影 by  TG-835 , OLYMPUS IMAGING CORP.
3
2/17 8:34
15cm下の弱層が顕著でスリップ滑落の危機をひしひしと感じながらの登行(;゜ロ゜)
傾斜が強い
ひやひやものでした(k)
1
傾斜が強い
ひやひやものでした(k)
この後N田さんはツボ足登行に切り替える
2019年02月17日 08:34撮影 by  TG-835 , OLYMPUS IMAGING CORP.
2/17 8:34
この後N田さんはツボ足登行に切り替える
N田さんはポン189cmで細かいジグを切るのが大変でツボ足に(k)
1
N田さんはポン189cmで細かいジグを切るのが大変でツボ足に(k)
岩峰基部にようやく上がった(k)
2
岩峰基部にようやく上がった(k)
岩棚でアイゼンに。しかしここからが今日の本番.スリリングな一日だ
2019年02月17日 09:17撮影 by  TG-835 , OLYMPUS IMAGING CORP.
2
2/17 9:17
岩棚でアイゼンに。しかしここからが今日の本番.スリリングな一日だ
ここからが核心となる(k)
1
ここからが核心となる(k)
踏み抜き、スリップに最大限注意しアイゼン歩行
2019年02月17日 09:17撮影 by  TG-835 , OLYMPUS IMAGING CORP.
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2/17 9:17
踏み抜き、スリップに最大限注意しアイゼン歩行
尾根を外さないように進む(k)
1
尾根を外さないように進む(k)
火口縁に出た
2019年02月17日 09:39撮影 by  TG-835 , OLYMPUS IMAGING CORP.
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2/17 9:39
火口縁に出た
ようやく火口縁らしい(k)
ようやく火口縁らしい(k)
ここからもまだ長い(k)
ここからもまだ長い(k)
視界悪く次の方向が見つけにくい。ルートミスは許されない
2019年02月17日 09:40撮影 by  TG-835 , OLYMPUS IMAGING CORP.
1
2/17 9:40
視界悪く次の方向が見つけにくい。ルートミスは許されない
アルミアイゼンがきしむ
2019年02月17日 09:40撮影 by  TG-835 , OLYMPUS IMAGING CORP.
2/17 9:40
アルミアイゼンがきしむ
また岩峰が現れる。少し明るくなるが気分はブルー
2019年02月17日 09:44撮影 by  TG-835 , OLYMPUS IMAGING CORP.
1
2/17 9:44
また岩峰が現れる。少し明るくなるが気分はブルー
視界も悪いので慎重に(k)
視界も悪いので慎重に(k)
すぐにガスに包まれる。絶対に諦めない気持ちを保ちながら
2019年02月17日 11:03撮影 by  TG-835 , OLYMPUS IMAGING CORP.
1
2/17 11:03
すぐにガスに包まれる。絶対に諦めない気持ちを保ちながら
最終の外輪部末端。ここまで視界のない中、頑張って登り上げてきた
2019年02月17日 11:03撮影 by  TG-835 , OLYMPUS IMAGING CORP.
5
2/17 11:03
最終の外輪部末端。ここまで視界のない中、頑張って登り上げてきた
先が見えないのはストレスフルだった
2019年02月17日 11:03撮影 by  TG-835 , OLYMPUS IMAGING CORP.
2/17 11:03
先が見えないのはストレスフルだった
2019年02月17日 11:09撮影 by  TG-835 , OLYMPUS IMAGING CORP.
2/17 11:09
山頂大手!
2019年02月17日 11:09撮影 by  TG-835 , OLYMPUS IMAGING CORP.
2
2/17 11:09
山頂大手!
青空が出てきた(k)
2
青空が出てきた(k)
あそこが山頂
2019年02月17日 11:09撮影 by  TG-835 , OLYMPUS IMAGING CORP.
2/17 11:09
あそこが山頂
北峰も見えてきた(k)
北峰も見えてきた(k)
火口縁にて
2019年02月17日 11:09撮影 by  TG-835 , OLYMPUS IMAGING CORP.
2/17 11:09
火口縁にて
2019年02月17日 11:10撮影 by  TG-835 , OLYMPUS IMAGING CORP.
2/17 11:10
ガスは抜けきらない
2019年02月17日 11:10撮影 by  TG-835 , OLYMPUS IMAGING CORP.
2/17 11:10
ガスは抜けきらない
ガリガリの斜面に苦労
2019年02月17日 11:11撮影 by  TG-835 , OLYMPUS IMAGING CORP.
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2/17 11:11
ガリガリの斜面に苦労
山頂(南峰)見えた(k)
2
山頂(南峰)見えた(k)
山頂到着
2019年02月17日 11:24撮影 by  TG-835 , OLYMPUS IMAGING CORP.
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2/17 11:24
山頂到着
N田さんも登場(k)
1
N田さんも登場(k)
JUNDrさん何か余韻に浸っている(k)
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JUNDrさん何か余韻に浸っている(k)
やりました〜〜
2019年02月17日 11:25撮影 by  TG-835 , OLYMPUS IMAGING CORP.
8
2/17 11:25
やりました〜〜
苦労に余りある感動
2019年02月17日 11:25撮影 by  TG-835 , OLYMPUS IMAGING CORP.
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2/17 11:25
苦労に余りある感動
白谷山が遙か下に
2019年02月17日 11:26撮影 by  TG-835 , OLYMPUS IMAGING CORP.
2/17 11:26
白谷山が遙か下に
穂高や乗鞍は顔を出してくれなかったが、ここまで頑張って来た感動の方が大きい
2019年02月17日 11:26撮影 by  TG-835 , OLYMPUS IMAGING CORP.
1
2/17 11:26
穂高や乗鞍は顔を出してくれなかったが、ここまで頑張って来た感動の方が大きい
岳沢は確認できるが
2019年02月17日 11:32撮影 by  TG-835 , OLYMPUS IMAGING CORP.
1
2/17 11:32
岳沢は確認できるが
2019年02月17日 11:32撮影 by  TG-835 , OLYMPUS IMAGING CORP.
2/17 11:32
冬の霞沢岳も行ってみたい
2019年02月17日 11:32撮影 by  TG-835 , OLYMPUS IMAGING CORP.
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2/17 11:32
冬の霞沢岳も行ってみたい
外輪部末端と北峰
2019年02月17日 11:32撮影 by  TG-835 , OLYMPUS IMAGING CORP.
2/17 11:32
外輪部末端と北峰
ktn92さんの雄姿
2019年02月17日 11:33撮影 by  TG-835 , OLYMPUS IMAGING CORP.
4
2/17 11:33
ktn92さんの雄姿
N田さんも気合いで登頂
2019年02月17日 11:33撮影 by  TG-835 , OLYMPUS IMAGING CORP.
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2/17 11:33
N田さんも気合いで登頂
佇む二人(k)
やりました〜
頑張りました(k)
12
やりました〜
頑張りました(k)
雲が無くなってきた
穴毛谷が見える(k)
1
雲が無くなってきた
穴毛谷が見える(k)
霞沢岳も見えてきた(k)
霞沢岳も見えてきた(k)
さあ滑走だ(k)
氷化斜面は慎重に
2019年02月17日 12:16撮影 by  TG-835 , OLYMPUS IMAGING CORP.
1
2/17 12:16
氷化斜面は慎重に
地雷も多いので慎重に(k)
2
地雷も多いので慎重に(k)
2019年02月17日 12:16撮影 by  TG-835 , OLYMPUS IMAGING CORP.
1
2/17 12:16
黒谷源頭はボウルにたっぷりのパウダー
2019年02月17日 12:25撮影 by  TG-835 , OLYMPUS IMAGING CORP.
4
2/17 12:25
黒谷源頭はボウルにたっぷりのパウダー
思い思いに滑る
2019年02月17日 12:26撮影 by  TG-835 , OLYMPUS IMAGING CORP.
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2/17 12:26
思い思いに滑る
2019年02月17日 12:26撮影 by  TG-835 , OLYMPUS IMAGING CORP.
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2019年02月17日 12:26撮影 by  TG-835 , OLYMPUS IMAGING CORP.
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2/17 12:26
2019年02月17日 12:26撮影 by  TG-835 , OLYMPUS IMAGING CORP.
4
2/17 12:26
快晴になってきたぞ、寒さは微塵もない
2019年02月17日 12:32撮影 by  TG-835 , OLYMPUS IMAGING CORP.
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2/17 12:32
快晴になってきたぞ、寒さは微塵もない
感動的な雪質だった
2019年02月17日 12:32撮影 by  TG-835 , OLYMPUS IMAGING CORP.
2
2/17 12:32
感動的な雪質だった
天気も回復(k)
2019年02月17日 12:32撮影 by  TG-835 , OLYMPUS IMAGING CORP.
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2/17 12:32
2019年02月17日 12:34撮影 by  TG-835 , OLYMPUS IMAGING CORP.
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2/17 12:34
ターンがきれいに決まる
2019年02月17日 12:34撮影 by  TG-835 , OLYMPUS IMAGING CORP.
2
2/17 12:34
ターンがきれいに決まる
2019年02月17日 12:34撮影 by  TG-835 , OLYMPUS IMAGING CORP.
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2/17 12:34
2019年02月17日 12:34撮影 by  TG-835 , OLYMPUS IMAGING CORP.
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2/17 12:34
言葉はいらない
2019年02月17日 12:34撮影 by  TG-835 , OLYMPUS IMAGING CORP.
1
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言葉はいらない
2019年02月17日 12:34撮影 by  TG-835 , OLYMPUS IMAGING CORP.
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2/17 12:34
雪は軽い
2019年02月17日 12:34撮影 by  TG-835 , OLYMPUS IMAGING CORP.
2
2/17 12:34
雪は軽い
今日のコンディションは雪崩のリスクは少ない(k)
2
今日のコンディションは雪崩のリスクは少ない(k)
ファーストトラックは最高!(k)
3
ファーストトラックは最高!(k)
快適に落ちていく(k)
1
快適に落ちていく(k)
白煙が舞う(k)
感動的な谷滑降だった
2019年02月17日 12:35撮影 by  TG-835 , OLYMPUS IMAGING CORP.
3
2/17 12:35
感動的な谷滑降だった
ガンガン行きます
2019年02月17日 12:35撮影 by  TG-835 , OLYMPUS IMAGING CORP.
2
2/17 12:35
ガンガン行きます
スプレーが舞い・・
2019年02月17日 12:35撮影 by  TG-835 , OLYMPUS IMAGING CORP.
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2/17 12:35
スプレーが舞い・・
2019年02月17日 12:35撮影 by  TG-835 , OLYMPUS IMAGING CORP.
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2/17 12:35
今日もパウダー大当たり(k)
2
今日もパウダー大当たり(k)
皆さん奇声が思わず出る(k)
1
皆さん奇声が思わず出る(k)
うねるようなシュートが続く(k)
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うねるようなシュートが続く(k)
ノドが出てきた(k)
2
ノドが出てきた(k)
滝場は滑り落ち交わした感じ
2019年02月17日 12:41撮影 by  TG-835 , OLYMPUS IMAGING CORP.
3
2/17 12:41
滝場は滑り落ち交わした感じ
2019年02月17日 12:41撮影 by  TG-835 , OLYMPUS IMAGING CORP.
2
2/17 12:41
滝場ではN田さんちょっとはまる(k)
2
滝場ではN田さんちょっとはまる(k)
でもなんなく通過(k)
1
でもなんなく通過(k)
滝場も何とか突破
2019年02月17日 13:02撮影 by  TG-835 , OLYMPUS IMAGING CORP.
1
2/17 13:02
滝場も何とか突破
大堰堤は左岸を巻く(k)
1
大堰堤は左岸を巻く(k)
堰堤を左から巻いて林道へ
2019年02月17日 13:15撮影 by  TG-835 , OLYMPUS IMAGING CORP.
2/17 13:15
堰堤を左から巻いて林道へ
ドンぴしゃです(k)
2
ドンぴしゃです(k)
本日の山行は終了
2019年02月17日 13:15撮影 by  TG-835 , OLYMPUS IMAGING CORP.
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2/17 13:15
本日の山行は終了
焼岳は遙か彼方へ
2019年02月17日 13:25撮影 by  TG-835 , OLYMPUS IMAGING CORP.
2/17 13:25
焼岳は遙か彼方へ
遥かなる焼岳
ありがとう(k)
遥かなる焼岳
ありがとう(k)
3度目はあるのか?
2019年02月17日 13:25撮影 by  TG-835 , OLYMPUS IMAGING CORP.
1
2/17 13:25
3度目はあるのか?
地熱発電の蒸気と轟音が怖いほど(k)
地熱発電の蒸気と轟音が怖いほど(k)

装備

個人装備
山スキー基本装備。地獄カイロ:マグマ3個 ヒートグローブ ヒートゴーグル

感想

焼岳は2年ほど前に西面大棚からJUNDrさんに連れて行ってもらった以来だ。
今回は上級編北面黒谷滑走であった。
暗闇の中登山者用駐車場からスタートするが、地熱発電の轟音が闇夜に響いてちょっと怖い。
大堰堤を過ぎて尾根に取り付くが、ここがまず第一の核心部で崖っぷちの切れ目を探して乗り上げた。
その後はしばらく尾根に沿って高度を上げていくが、岩峰直下が急斜面で、ガリが所々出てきて傾斜が増すごとに緊張MAXとなり、第二の核心部であったが、気合いで岩峰基部に辿り着いた時は心底安堵した。
ここからアイゼン歩行となるが、ガスで視界が悪く、氷化と岩のミックスで第三の核心部となった。
しかし、ここからは経験のあるJUNDrさんが先頭でガンガン引っ張ってくれた。
火口縁に辿り着き、見覚えのある風景が見えてきたら山頂まであと少しだ。
3人とも頑張りました。山頂に着いた時にはそこそこ風があるものの、大したこともなく、ガスも次第に薄くなり展望が開けてきた。穂高が見えるかもと少しまったりしたが、岳沢が見える程度でおしまいとなった。
中の湯からは数組登山者がやってきては皆さん感動に浸っていた。
さて、ここからが本日のメインです。
山頂でアイゼンから板に履き替え、カリカリバーンを滑っていくが、岩の露出も多く、ある程度標高を下げるまで難儀したが、雪が緩んできてからは皆さん一斉に雄叫びが出る。
うねるようなシュートのパウダーをいただきながら、これでもかという距離を堪能した。
ここも非常にアルパインな風景だった。
一部滝場を何とか熟し、大堰堤左岸を問題なく巻いて林道に降り立った。
久し振りの達成感ある山行だった。
同行いただいたお二人とも怪我なく終えることができ、感謝です。

自分の記録を見るとこのコースから焼岳に入ったのは9年前であった。7サミッターのS崎氏は山スキーよりもむしろつぼ足の方が得意だったようで、ガンガン進んでくれて僕はついて行くだけだった。今回は僕がコース経験者で同行2名は初めてで、自分にルートを切り開く責任がのしかかった。体調的には今ひとつで登り切れるか心配での行動だった。北面乗り上げのルート選択が初めの難関。次は岩峰基部からのアイゼン歩行でのコース取りが第2の難関。しかも今日は晴れ予報だが2200m以上はガスが抜けず視界はかなり狭い。先を見通すことが出来ず、地形が読み切れない。一瞬のガスの抜けを見逃さずGPSと地形図のにらめっこが続いた。こんな状況からもし下山するならその方が危険だ。絶対山頂稜線まで抜けるしかないと心に誓い気合で進み続けた。時に大声で叱咤してしまいましたが・・・予定より1時間程度掛かったが何とか氷化とズボル硬い斜面を克服し山頂に到達。大展望とまでは行かなかったが、そこそこの晴れと弱い風の平和な山頂に歓迎されたようだ。中の湯からは数パーティーが入っていた。

滑走は黒谷とした。上部の岩の飛び出た氷化斜面に難儀しながら黒谷源頭に出れば後は滑り降りるだけ。狭い狭い谷間にしっかりパウダーが詰まっており、豪快なライディングが出来た。最後の大堰堤も左から楽に巻き切れて大満足の山行となった。
自分としては9年で少しはまともな山行が出来るようになったのかなと少し安堵した一日であった。昔S崎氏と毎週燃えるような山行をしていてたのを思い出し少し目頭が熱くなった。今回、同行していただいたktn92さん、N田さんありがとうございました。岩峰部で声を荒げて申し訳ありませんでした。

本日は岩峰部での吹きさらしに耐えるよう、地獄カイロ:マグマ3個、ヒートグローブ、ヒートゴーグル、をフル動員した。指先・顔・体感は熱いくらいで全くの寒さ知らず。山頂部でも余裕が出来た。

天国軍団でもやるときはヤルヨ!


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コメント

山スキーはルンゼですね〜
迫真のヤマレコありがとうございます、手に汗握って拝読しました。スキー背負ってアイゼンでよじ登って、山頂からルンゼ滑降なんてカッコ良すぎです。さすがの山行でこちらのモチベーションも上がりました。

自分はその頃、四ツ岳から焼岳を眺めておりました。もう少し晴れるのが早かったら良かったですね。森林パウダーもいいのですが、広大なルンゼを皆さんのように滑りまくりたいとも思いました。

また、どこかでお会いしましょう。
2019/2/18 13:16
Re: 山スキーはルンゼですね〜
最近は出来るだけ危険性の低い山?を選んでいました。焼岳自体はそんなに難しくないですが、北面からの最後のアイゼンでの詰めで、気象状況が悪いとやはり第1級の難易度になりますね。今回は風が強くなかったから幸いですが、視界不良に強風が加わったら撤退だったでしょう。難しいルートからの山頂は感動も大きいですね。またどこかの山でお会いしましょう。
2019/2/18 14:23
Re: 山スキーはルンゼですね〜
tooruoh様、先日の日照岳以来でお久し振りでございます。
当日は同じ界隈にいらしたのですね。私も久し振りに痺れる山行になりました。
何せアイゼンを履いたの久し振りでした。(汗)
パウダーシーズンもあと僅かですが、今後の予報では暖かい日が出てくるようなので、今年の雪はもう増えないですね・・・
ルンゼ滑走も最高ですが、雪がなくなると雪割れになるので、厳しい条件です。
今後もどこかで会いそうな気がしてなりません。(笑)その際はまたよろしくお願いいたします。
2019/2/18 16:58
黒谷一度行ってみたくなりました。
ktn92さん、JUNDrさん、おはようございます。
視界の悪い中で焼岳に登頂され、その後待っていたのは黒谷の激パウ。感動的なレコでした。
自分は同じ日に焼のすぐ南の金山岩のワサビ谷滑走中に焼岳の姿を眺めていました。
平湯近辺には楽しめるエリアが多く、先シーズンから足繁く通うようになりました。
お二人のレコを見て焼岳黒谷もぜひ一度行ってみたいと思いました。
hareharawaiより
2019/2/19 4:24
Re: 黒谷一度行ってみたくなりました。
山頂直下はどこも氷化が顕著で滑落のリスク大ですね。
この時私も滑走開始直後の上部斜面で一瞬穴に引っ掛かり、滑落しそうになったところをウィペットですんでのところで止まりました。
黒谷は、天狗原山から浅海川に入ったところのV字谷のような深い谷です。(溶岩でできた谷)
雪崩のリスクも高いので、条件の見定めも必要となりますのでもし行かれるのであればお気を付けください。
2019/2/19 6:51
Re: 黒谷一度行ってみたくなりました。
コメントありがとうございます。なかなかALPINEなルートですが、天候さえ良ければもっと楽だと思います。北面なので比較的雪が腐りにくいと思います。出来ればクロモリアイゼンの方が安心かもです。谷はサイドからの落雪に要注意です。我々が行った時もデブリは少なく大きな雪崩は少ない感じです。やはり滑落に注意ですね。ウィペットは必携です。
2019/2/19 7:30
思わず拍手してしまいました👏
JUNDrさん、ktn92さん こんにちは

いやぁ〜凄いレコ見せてもらいました。
この天気の中、板を背負って山頂まで登るだけでも大変なのに滑ってみなきゃ先のわからないルンゼを滑降・・・驚きです。
9年前のレコも拝見しましたが、みなさんまだまだ進化中ですね。
思わず拍手してしまいました。
お疲れ様でした。
2019/2/20 12:58
Re: 思わず拍手してしまいました👏
sumi8848様、コメントありがとうございます。このコースは言わずと知れたYSHR先生が10年以上前に開拓したコースで、大体の状況は分かっていました。9年前に行ったときはまだイケイケだったようで怖さというものを感じませんでした。この歳になってようやく怖さというものが分かるようになったのか、緊張の連続でしたが、同行メンバーも強者なので、キッチリコースを踏破・滑走できました。9年間で進化した部分は冷静な判断力・諦めない気持ち、山との対話・・・でしょうか。これもいつも同行してくれる、ktn92さんや山スキースペシャリストME-JINのおかげです。今週は近場、鈴鹿藪スキーでも・・と思っていましたが、雨で山スキーは困難状態でしょうね・・・・
2019/2/20 13:36
Re: 思わず拍手してしまいました👏
sumi8848様、いつもありがとうございます。
今回の山行はJUNDrさん様様でした。初めてのルートでしたし、視界が悪い中、必至になってルート工作していたことが背中を見てひしひしと伝わってきました。
私も力足らずですが、単独では行けないところもタッグを組めば何とかなりますからね。
今後もJUNDrさんに教えていただくことばかりです。
2019/2/20 18:32
カッコイイ😍
JUNDrさん、ktn92さん
こんばんは

山頂で写真を撮って頂いた中の湯から登って来たグループの一人です😊素敵な写真撮って下さりありがとうございました✨

レコ読ませて頂きましたが、ほんと凄い所を登って来られてたんですね!!読みながらドキドキしました😣💓
でも動画も見ましたがほんと素晴らしい景色でしたね✨あんな所を滑れるなんてほんとに羨ましいです✨私もいつかはBC出来るようになりたいです。

回復がちょっと遅かったですが下山時は素晴らしい眺めに下りるのが辛かったです(笑)
今週の雨で状況が大きく変わりそうですね。いい日に登りに行けてほんと良かったです🏔✨
またどこかの山でお会い出来ますように。
2019/2/20 18:27
Re: カッコイイ😍
yamaneko07様、ありがとうございます。
当日は、天候の回復が予報より若干遅れ気味で、火口縁までの岩稜帯が厳しい条件でした。しかし、山頂では徐々に雲が取れて良かったですね。(穂高までは見えませんでしたが)
黒谷は、山スキーの中でも上級になります。氷結あり、雪崩のリスク高く、滝場もあるので雪割れも心配です。当日は雪が少なかったものの、条件としては良かった方でした。
この界隈で頻繁に遊んでますので(笑)またどこかでお会いできるかもしれませんね。
その際はまたお声かけてくださいね。
2019/2/20 18:38
Re: カッコイイ😍
yamaneko07さん、コメントありがとうございます。昨日たまたまyamaneko07さんのHomeにお邪魔していました。焼岳の記録がなかったので全く分かりませんでしたが!なかなか良い山日和でしたね。厳冬期であれぐらいの天気ならラッキーだったと思います。滑走は見ての通りでなかなか豪快なコースでした。僕らは山スキーを中心に活動しており、ツボ足アイゼンが苦手かも(笑)岐阜県在住のようですのでまたお会いしましたら、写真撮りますよ!僕も1眼持って行こうかな・・・
2019/2/20 21:19
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