酒津富士〜鉄塔尾根☆早朝のリハビリ・ハイク
- GPS
- 01:28
- 距離
- 3.8km
- 登り
- 223m
- 下り
- 216m
コースタイム
- 山行
- 1:24
- 休憩
- 0:04
- 合計
- 1:28
天候 | 曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2019年02月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
タクシー
|
写真
感想
倉敷市街から北西の方角に綺麗な円錐形の山容を見せるのがこの酒津富士である。実際の山名は八幡山であり、山頂近くに酒津八幡神社という神社がある。倉敷駅からわずかな距離にもかかわらず、倉敷市街との間に大きく蛇行する高梁川が横たわり、登山口へのアプローチが極めて不便なためであろう。すぐお隣の福山に比べて知名度はずっと低く、登山の対象になることが少ない様に思われる。
この山に対しては図らずも特別な思いを抱くことになってしまった。というのも、丁度一ヶ月前の西の空に満月が明るく輝く未明、駅の北側のかつてのチボリ公園跡地を通過しようとして、車止めのために張られたチェーンに躓いて膝から転倒。膝蓋骨骨折の受傷を負ってしまったのだが、それはこの山を目指してランニングに出発したところだったのだ。
なんとか階段の登り下りも出来る程に快復したところで、これまでも幾度か山行に出かけて私の部下達が早朝のリハビリ・ハイクに付き合ってくれるという。部下達も含めて、西の空に残る満月と朝のご来光を期待していたにもかかわらず、しばらく前までの晴天の予報は前日になると無常にも曇りの予報に転じてしまう。
さすがに私はまだ走ることが出来ないので宿泊先のホテルからのタクシーで神社の入り口へと向かう。空の一角が雲の向こうの月に照らされて明るく輝いていたが、歩き始める頃にはその明かりもすっかり消えてしまう。タクシーが神社の入り口を通り過ぎてしまったので、少し道を戻ることになる。神社の長い階段を登り始めると背後に水島方面の夜景が広がり始める。晴れていれば、西の空に残る満月を眺めることになったであろう。
神社にたどり着いた時にはまだ薄暗く、神社の裏手から八幡山の東の斜面に周ると正面に倉敷市街の夜景を大きく望む。朝日を望むには格好の展望台の筈だが、生憎、どんよりとした雲が東の空に広がっている。すぐにもあたりは明るくなり、藍色の薄明が急速に薄らいでゆく。
斜面をトラバースする道を少し先に行くと山頂の方向に斜面を直登する踏み跡がみつかる。地図にはない道ではあるが、下に生い茂る羊歯も綺麗に刈り払われており、踏み跡はあくまでも明瞭である。周囲には樹々も疎らであり東側の展望を望みながら登ってゆく。
山頂が近づくにつれ樹林の中へと入っていく。神社からまっすぐに登ってくる本来の登山路と合流すると、登山路の真ん中に三角点があり、傍らには小さな山頂標が懸けられていた。
ここからは送電線巡視路に沿って西側の丘陵を縦走する。西側の斜面の下りは最初は急降であるが、すぐに歩きやすい平坦な道となった。クヌギの落葉の上を歩くうちにすぐに送電線の鉄塔広場に辿り着く。
すぐ下に山陽自動車を走る車の音を聞きながらなだらかな尾根道を辿る。緩やかな登り返しを越えると、酒津富士の山頂の向こうには福山を望み、南東の方角には再び倉敷市街の眺望が大きく広がった。空の一角がわずかに赤く染まっているが、雲の向こうで朝日が昇ってゆくところなのだろう。
送電線に沿って尾根を西に辿る。最後の送電線鉄塔に向かうところでピークの上からガサゴソと大きな音が近づいていくる。猪かと思って身構えたが、顕れたのはマウンテンバイクに乗った男性であった。なだらかで良好に整備された道はマウンテンバイクにとっても走りやすい道なのであろう。
送電線鉄塔のたもとには巨大な平らな岩が広がっている。これが千畳岩なのだろう。岩の真ん中から生える松の樹が景色に風情を添えている。
岩の南側に小さな赤テープがあり、テープに誘われて林の中の薄い踏み跡を辿る。最初は鬱蒼とした林の中の道をゆくが、すぐに開けた野原に出る。踏み跡を辿るうちに道が不明瞭になってしまう。これはおかしいと来た道を元に戻るとすぐに西の方角へ続いてゆく踏み跡に赤テープを見つける。
雑木林の広場を通り抜けると最後は竹林の下りとなる。登山路はあくまでも歩きやすいが竹林の中は多数の倒竹で荒れている。竹林の中の廃屋の傍らを通り過ぎると高梁川の畔の道に出る。迎えに来たタクシーに乗って倉敷の街に戻る。ご来光を拝める時にまた改めて訪れることにしよう。
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