ヒュッテンケッテ札幌岳〜余市岳
- GPS
- 296:00
- 距離
- 87.2km
- 登り
- 4,723m
- 下り
- 4,598m
過去天気図(気象庁) | 2019年03月の天気図 |
---|---|
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
写真
感想
①2019年3月13日
札幌岳登山口(7:00)−札幌岳(12:00)−1036C1(14:00)
入山日は3日遅れて3/13になった。なんもな林道を進んでいく。c660くらいにある林道との交差はわかりやすい。c750で林が別の沢に行きそうだったが普通は迷うこと無さそう。そこから冷水小屋までは沢中をずんどこ進んでいく。水が出ているところもあるがSBとかは大丈夫そう。冷水小屋から2回急なところをツボで登ったがそれ以外はなんも。左岸の雪崩のプレッシャーもなかった。沢型がはっきりしなくなったところで札幌岳の方にコンパスを見て進んでいく。札幌岳は樹林内で看板があった。とりあえず1つ目のピーク。札幌岳の下りを見ると横滑りでいけそうな斜面。少し氷化していて雪崩れるような雪質ではないが審議で言ってしまったのでCTをする。うーん掘れない。固い。結局50cmぐらいしか掘れなかった。意味のないCTをする。もちろんなんも出ない。横滑りは慎重にいく。左が段差になっているので気をつける。そこから1147のポコ2つが見えるのでそっちのコルに向かって滑っていく。コルから東にも小段差ができていたが崩してトラバースして尾根に乗る。1157の南東の尾根もおんなじように小段差を崩して1036までいった。1036のコルはすこし風が強かったが期の陰に隠れることができた。帰幕。
②2019年3月14日
C1(6:00)−空沼岳(9:00)−漁岳(15:00)−漁小漁コルC2(15:30)
今日は約束されたスカッパの日。ちなみに18日らへんにもう一回約束の日がある。今日中に漁岳を乗越てやろうということになりずんどこ進んでいく。ピョウタン沼は分からなかった。1197にある2つのポコのコルに向かって歩いていく。上は青一色。いい天気だ。稜線上は木が生えていて北側が段差になっている。真簾沼が見えて忘れていた1年目山行を思い出す。1174には下調べ通り段差の切れ目から稜線上に上がれそうなところがあった。空沼岳最後はツボでピークまでいった。ピークからは無意根が見える。遠い。驚くほど遠い。行ける気がしないし行く気もしない。sLの荷物と装備の荷物で物理的にも押しつぶされそうなのに精神的にも押しつぶされそうだ。あまり考えないようにして先に進む。空沼へのスロープは疎林で楽しそうだった。しかし滑るために来ているわけではないので脇目も振らず進んでいく。1200からもほぼ平らなのでスキーで行けない。1240までは樹林内でなんも。漁岳の稜線に上がるところは白いがSEで普通に登れる。漁岳の稜線上は東側が段差になっていたがチョロカンバとハイマツの海。樹林外じゃない。雪が後50cmくらい積もってないと樹林外にはならないでしょう。ピークは看板があって3回目のピー写を取る。漁小漁コルは木が薄いが普通に泊まれる。支笏湖が見えるいいテンバ。全員ヘトヘトになって帰幕。
③2019年3月15日
C2(6:00)−小漁山(7:00)−948C3(13:00)
朝一で小漁まで。東側段差でなんも。小漁岳には看板がないのでピー写は撮らず。小漁岳はハイマツが生えているがそこから1148までは結構白かった。そこから沢に向かって全装スキーで下ろす。久しぶりのスキーで嬉しくなる。沢はSBでなんも。864からは延々と続く樹林内を中山峠までひたすら歩く。終わる気がしない。とりあえず歩く。下駄になっても歩く。歩いて歩いてc916あたりで帰幕。時間が余ったので焚き火タイム。余っている灯油を使って無理矢理燃やす。もう使わない地図も燃やす。
④2019年3月16日
C3(6:00)−中山峠(11:00-13:00)−873(13:45)−林道周辺C4(14:30)
中山峠に想いを馳せるが身体は一向に馳せない。ヘトヘトになりながら進んでいく。948あたりが大蛇っぽくなっていた。1037の東側には段差が見えた。930の岩は下調べ通り目印に使える。996の電波塔も分かった。996あたりも少し白め。とりあえず書いているがこんなところ再び歩く人いるのか。蓬莱山からは電線沿いに林道があった。中山峠は栄えていた。それぞれ好きなものを食べて休憩する。今日は中山峠で終わる予定だったが明日の天気が良いのとまだ午前中ということで喜茂別の方に向かうことに決定。こんなところにいたら下界に染まってしまう。道路を渡るのが多分この山行で一番危ないところ。手を挙げてタイミングを見計らって走りぬける。山行前日に埋めにいったエッセン類を掘り出して必要なものを取り出しれまた埋める。林道はなんも。途中で向かうべき電波塔が見える!地図で見ると沢型をぶった切れば最短で行けそう!ということでぶった切る。沢型は深いが広いのでなんも。電波塔で帰幕。
⑤2019年3月17日
C4(6:00)−喜茂別岳(7:30)−並河岳(8:30)−中岳(9:45)−中岳無意根山コルC5(10:15)
喜茂別を目指してずんどこ進んでいく。ガスっていて少し不安だったがc1070の樹限に着く頃にはガスは取れていた。1176のポコにはブッシュが生えているため方針は打たず。喜茂別岳にも看板の周りにはブッシュが生えていた。そこから小段差を崩してトラバースして1102のコルまで。コルには西にはブッシュが生えていし東の樹林内にも逃げられそう。並河岳の肩は白めだったのでザックを並べてサブザでAt.。軽い!驚くほど軽かった。ほんの束の間の軽さを楽しんで中岳に向かう。1225まではブッシュが続いていて1225からは東にエスケープできるので方針は打たず。中岳は読みで行く予定だったが中岳に着くとホワイトアウト!5分くらいで回復したけどくそ読みでした。無意根とコルにもブッシュが生えていた。無意根山はガスに包まれていたので諦めてコルから少し下ろしたところで帰幕。遂にこんな近くまで来てしまったと1日目のことを思い出してしみじみする。
⑥2019年3月18日
C5(6:00)−無意根山(7:00)−無意根尻小屋C6(9:00)
朝起きると星が見える!そうです。今日は約束の日です。日が昇るとスカッパ!風は強いが朝日とともに無意根に向かう。唯一カメラを持ってきた身からしたら是非とも写真に収めなければ!重い荷物強い風の中ベストショットを撮るべく奔走する。ピークに着く頃にはヘトヘトになった。ピークは一段と風が強かったのでなんとか写真を撮ってすぐ小屋に向かう。ピークからは慣れ親しんだ小屋への道。小屋前斜面の上から小屋が見えた時は全員でうおーーー!!と叫ぶ。コロンブスがアメリカ大陸を発見した時もこんな気持ちだったのだろう。小屋に入るとまるで実家のような安心感。達成感で胸がいっぱいになった。しかしよく考えるとこれでやっと半分。計画を立てた自分達を呪いつつ明日の計画を立てる。ヘトヘトのなか明日出発して2日で朝里峠まで行くか4停以上して天気を待つかの究極の選択。コロコロと意見が変わるなか結論は4停に決定。長い小屋生活が始まった。
⑦ 2019年3月19日
C7=C6無意根小屋停滞
停滞1日目。
⑧ 2019年3月20日
C7−長尾山−C8=C7
停滞2日目。長尾に偵察に行く。エレガント尾根は急だが頑張ればシールでも登れる。ツボなら余裕。危険な場所はなかった。長尾のコルは木が生えていて繋いで行けそう。長尾山から白く余市岳が見える。ちくしょう行けばよかったかもしれない。しかし行ったら行ったで行かなければよかったってなるのが山スキーの常。折角なのでシャン側を一本滑り小屋に戻る。
⑨ 2019年3月21日
C9=C8無意根小屋停滞
停滞。
⑩ 2019年3月22日
C10=C9無意根小屋停滞
停滞。
⑪ 2019年3月23日
C10(6:00)−長尾山(7:45)−美比内山(11:15)−1178C11(15:00)
我慢ができず5日分を持って無意根を後にする。今回は南東尾根から行く。こっちの方が遠回りだが急登をツボで登りたくなかったのでこっちにした。長尾から美比内の稜線は所々右側に段差になっているが基本的にはなんも。大沼山はガスっていて白かったので左に巻いた。美比内には看板がある。1172までもなんも。だいたいここら辺から樹林外になる。1172から50mくらい東に下ろして帰幕。
⑫ 2019年3月24日
C11(6:00)−余市岳敗退(11:00)−C12(13:00)
天気予報ではいい予報だったが外を見るとガスガス。しかしできればアポロテンバまでは行きたい。というか停滞はもうしたくない。とりあえず稜線に出てブッシュを繋ぎながら歩いていく。1184の北のコルは木が生えている。そこから1279の尾根は左側に木がしっかり生えていた。1279からはまた白くなってしまう。風も強くなり休憩も2時間くらいしていないので段差沿いに行ってアポロの方にエスケープする。結構攻めた行動だったけどとりあえず樹林内に行けて一安心。と思ってふと振り返るとめっちゃ見える!空が青い!これは行くしかない!ということで少し休憩してまた稜線に突っ込む。稜線に出ると無風で余市岳がドでかく佇んでいた。カッコいい。さっきまでの天気が嘘のようだ。余市岳まではブッシュが出ているのでホワイトアウトすることもない。余市の登りは氷化とブッシュで苦戦しながら登っていく。ずんどこ登っていくと次第にガスがまたかかってきた。しかしピークは見えるので気にせず進む。するとあとc50くらい手前で急に風が強くなってきた。対風姿勢で止むのを待つ…止まない!ずっと風が強くて進めない!下を見るとMが転んで起き上がれなくなっていた。やはりさっきの天気は本当だった。これはヤバイ!とりあえず急いでフライを出して天気待ちと休憩をする。ガス缶も一応つけてはみたが焼け石に水状態。風が強すぎて全然気が休まらない。Lが天気を見ると弱まる見込みはないとのこと。Mはまつ毛まで凍って俯いている。大丈夫かと聞くと大丈夫って返ってきた。本格的にヤバイ。1時間ぐらい待ったが風が弱まる見込みはないので体力があるうちにコンタを下すことに決まる。全員覚悟を決めて外に出る。シールなんてチートシートにつけている余裕もないので雪つけてザックにぶちこむ。なんとか準備をしてコンタを下ろしていくがハイマツのせいでうまく横滑りできない。ブッシュが全面に出ているので地形も全然わからない。風のせいでコンパス見ている余裕もない。とりあえず下に下に必死に下ろしていく。油断しているとスキーで余市岳に登っていく。稜線とのコルを目指すが風のせいで南に流されていくため頑張って北に向かう。しかし北に行き過ぎると段差に突っ込むことになる。どうしたらいいかわからず場所もわからず必死に下ろしていくと風は弱まって樹林も見えた!落ち着いたところでGPSを見ると案の定変なところにいる。コルから200mほど南の斜面。今から稜線にいく気力もシールもないので少し下ろした木が密集しているところで帰幕。テント内で明日下山することに急遽決定した。
⑬ 2019年3月25日
C12(6:00)−キロロスキー場下山(9:00)
天気予報ではいい天気だが外を見るとガスガス。しかし下山の送迎を頼んであるのでガスの中に突っ込んでいく。斜面のトラバースはブッシュが生えているので雪崩、滑落のプレッシャーはない。何もわからないので尺取しながらGPSをこまめに見て進んでいく。最後は段差沿いに行ってアポロのエスケープに。樹林内に入った時は本当に安心した。アポロからはスキーで微地形と沢型を見ながらキロロスキー場に下ろしていく。振り返ると晴れ間が見えていた。キロロスキー場に着いた時はうまく言葉にできないが長い山行が終わった気持ちだった。
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