飯豊連峰・梅花皮岳〜ほん石転び沢滑降


- GPS
- --:--
- 距離
- 16.6km
- 登り
- 1,679m
- 下り
- 1,686m
コースタイム
天候 | 快晴 6℃ 微風 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2019年06月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
へつり道の危険箇所にはロープが設置。でも、スキー背負っては、引っかけ転落の危険がある要注意登山道です。 石転び雪渓の崩壊はどんどん進み、この日は石転びの出合い手前400m付近が雪渓の末端でした。石転び雪渓の落石やデブリは例年に比べ少ないようです。 あらかたの雪塊や雪庇はほとんどが落ちていますが、北俣岳の稜線部にはまだ落ちてきそうな雪庇あり。 ほん石転び沢へは何とかエントリーできましたが、最上部は雪の崩壊が進み自分のレベルでは非常に危険でした。その下の斜面は、クラックが少なく縦溝も気にならない程度でしたが、斜度45度ほどの斜面が長く続くのでかなりの筋力を使いました。 |
写真
感想
先月、白馬2号雪渓を滑降できた経験から、ほん石転び沢も滑降できるのではと、満を持してチャレンジしてきました。
石転び雪渓は2度ほど滑降していますが、ほん石転び沢はさらにレベルが上。立ちはだかるのは斜度55度の急斜面だけでなく、崩壊が進むエントリーポイント。クラックが大きく口を開けていたら、自分のレベルでは無理。それに単独なので冒険はできません。
行ってみてエントリーできなければ、無理せず石転び雪渓を下ると決め、いざ梅花皮岳に。雪渓が見える場所に来ると、エントリーポイント候補が3か所確認できました。さらに詳しく確認すると、山頂直下は下部の雪が少なくて危険。手前は崩壊が進んでいて危険。中央部のみ何とかエントリーできそうでした。
度胸を決めて、エントリーポイントに行き、まず足場を固めスキーを履いて滑走準備。雪はいい具合に緩んでいるので大丈夫。最初は斜滑降で降りようとしたのですが、凹地に引っかかり転倒したら大怪我しそうだったので、凹地はカニ&ウイペッドで通過。非常に緊張しました。
その下のクラックをスイッチバックで回避したら、あとは極上の急斜面を滑走するのみ。しばらくは、ジャンプターンの連続で、休み休みじゃないと足が持ちません。
これでもかと急斜面が続きます。ただ、ほん石転び沢は落石やデブリが少なく、また縦溝も浅いので滑走は快適です。想像以上に素晴らし斜面でした。
石転び雪渓に合流する頃には、滑走を充分満喫してお腹いっぱい。自分が滑る山では、まだ滑走したいのに滑走終了してしまう山がほとんどですが、滑走を3分の1も残して満足というのは、ここが初めてでした!
そして、このルートの本当の核心は、帰りのへつり道だと自分は感じています。疲れているうえ、スキーを担いで足場の悪い危険な登山道を歩かなければなりません。ボーとしてスキーを引っかけ転倒しようものなら、がけ下に転落して梅花皮沢の激流にドボンしてジ・エンド。 今までの登山では、下りでスピードを出して何度も転倒しているので、今日は細心の注意を払いゆっくりと決め下山しました。スキー滑降で成功しても、歩きで転落・滑落したら何の意味も無いですからね〜。
5月下旬に白馬2号雪渓を滑降しましたが、正直、ほん石転び沢の方がレベルが上だと感じました。両方とも雪は緩んだ状態だったので雪質の差はなかったですが、エントリーポイントの状態や延々続く急斜面の長さなど、ほん石転び沢には困難な要素がいっぱいです。さらに、白馬と比べるとアプローチが格段に大変で、人も非常に少なく、携帯もほとんど繋がりません。単独でほん石転び沢にチャレンジしたのは、かなり危険な橋を渡っていたと、あとで感じた次第です。単独での2度目は無いです。たぶん、、、。
最後に、下山後に駐車場で声を掛けてくださった方は、自分のブログやヤマレコをよく見てくださっている方でビックリ。さらに、明日、ほん石転び沢を滑降するということで2度びっくり! だって、自分よりひと回りも年上の方で、自分がその年齢になったら安心安全な山スキーにシフトしようと考えていたのに、ほん石転び沢を滑降・日帰りするというのですから驚きです。
そして、明日の同行者がEVA父さんだと聞いて3度びっくりするとともに、納得しました。「EVA父さん」のブログは、山スキーの教本としてお気に入りに登録させていただいています。今回の、ほん石転び沢滑降は「EVA父さん」の記録で勉強させてもらい、成功することが出来ました。出来ることならお会いしてお礼を言いたかったのですが、帰りの車ですれ違いだった模様で、残念ながらお会いできませんでした。この場を借りて、EVE父さん、そしてお声かけくださったOさんに御礼申し上げます。
コメント
この記録に関連する登山ルート
この場所を通る登山ルートは、まだ登録されていません。
ルートを登録する
梅花皮かいらぎ 温泉♨️施設は如何してますか
想いでが蘇る!
ご訪問&コメントありがとうございます。
梅花皮山荘の温泉は相変わらずいいお湯で、疲れがとれました。ただ、奥の露天風呂は営業していませんでした。夕飯のいい香りがしてきて、思わず泊まりたくなりました!
6月1日に梅花皮岳に行きましたが、ここからスキーで滑り降りるなど想像もできないほぼ70〜80度位に見えました。ほぼ飛ぶ感じ?
zaigomonさん
ご訪問&コメント、ありがとうございます。
正面からみるとまさに絶壁ですが、実際の斜度は最大で60度弱だと思います。
始めのほうは滑るというより、落ちるという感覚でしょうか。
自分は超人でも何でもないですが、70歳を過ぎてここを滑走する方々もいまして、その方々は間違いなく超人です!
トラ山と申します。2〜3年前飯豊の倉手山登山口の駐車場でお話したことがあります。ホン石転び沢の滑降成功おめでとうございます&お疲れ様でした。アプローチも含めリスクにひとつひとつ対処しながら、滑降の可能性を見極めてのドロップの瞬間は最高の気分だったことと思います。自分の山仲間の女子も今年5月にホン石転び沢に初トライし成功しましたが、今シーズンは比較的条件が良いようです。でも6月中旬というのは少ないチャンスをものにしないとなかなかできないですね。自分はEVA父さんとは以前偶然に梅花皮岳でお会いし、一緒にホン石転び沢を滑ったことがあります。自分はホン石転び沢はもう卒業の気分ですが、EVA父さんはあの御歳でトライするのですから超人ですね。
ところで画像で婆マクレとされているところは違うと思います。登山道の崩壊個所ですね。婆マクレは崩壊個所の先にあります。以前は婆マクレが通過危険個所と認識されていましたが、今では崩壊個所のほうが危険なので婆マクレが目立たなくなったのだと思います。
torayamaさん
2年前の石転びでお声かけ頂き、ありがとうございました。よく覚えております、今でもたびたび貴ブログに訪問しており、今年チャレンジしようとした飯豊本山の山スキーでは、torayamaさんのレポを何回も拝見して計画を立てました。ただ、今季は足の指を痛めていて断念しましたが。
torayamaさんたちは、今年の5月にほん石転び沢を滑降されていて凄いです。特に、女性のO島さんもあそこを滑降していて驚嘆の一語に尽きます。
ほんと、EVA父さんとOさんはあの年齢でチャレンジしていて、自分も超人だと思います。
婆マクレの指摘、ありがとうございます。自分も正確な情報を発信したいので、このような指摘はありがたいです。また、どこかでお会いしたいですね!
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する