高山病、高度差120m下で撤退 / 夜叉神の森-鳳凰山
- GPS
- 11:02
- 距離
- 18.9km
- 登り
- 1,620m
- 下り
- 1,604m
コースタイム
※下りの杖立峠-夜叉神峠-夜叉神の森では相当道草をしましたので遅いです。
天候 | ■快晴-晴れ ■風:〜弱風 ■気温 夜叉神の森(登山口)6℃、夜叉神峠6.2℃、杖立峠4.5℃、苺平4.2℃、南御室小屋8.0℃、本日のピーク2660m付近6.2℃、南御室小屋11.6℃、苺平8.4℃、杖立峠9.6℃、夜叉神峠12.6℃、夜叉神の森(登山口)14.2℃ 陽があたれば、かなり温かい。 |
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過去天気図(気象庁) | 2012年05月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
100台駐車できます。行きは駐車8台、帰りも約30台の空きスペースがあり。 マップコード:167 161 802*62 |
コース状況/ 危険箇所等 |
標高2400m以上は、雪があり、ストックやアイゼンなどの滑り止めが必要。雪は圧雪からアイスバーンまでいろいろ。 着地点が悪いと膝まで踏み抜くことがある。 ■沿面距離 GPS元データの沿面距離は、20.9kmです。 ※データを間引きしたのでヤマレコでは距離が短めに出ています。 ■開花情報 夜叉神の森(登山口)付近でミツバツチグリ、ニリンソウが花畑状態で咲き乱れる。 標高2400mを越えると花は殆どない。 |
写真
感想
最近天候が不安定で雹(ひょう)やら竜巻やら雷やら、何かと心配な日々が続きましたが、今日はドンピシャ、好天に恵まれました。
所用があり、中央道エリアの山、ということで、南アルプス方面へ出かけました。
最初の峠へあがった瞬間に目前に迫る農鳥岳〜北岳の迫力の絶景に、思わず「うわー〜! 」
そして私の大好きなカラマツの新緑を堪能し、今日は初めての鳳凰山だ 、とワクワクした気持ちで歩きました。
標高1380mのスタート地点から、今日の最終目的地、観音岳2840mまでなので、高山病に注意しなければ、と水分はこまめに摂りました。
2000mを超えてからは、ゆっくりゆっくり歩いて、というか、ゆっくりしか歩けなかったんですけど(笑)体を慣らしていきます。
かつて乗鞍岳に行ったとき、心臓がバクバクして胸苦しく、そうそう歩けなかったことがありましたが、今日は心臓がバクバクすることもなく、胸苦しさも全く感じません。
高山病の典型症状といわれる頭痛も全くなく、今日は高度順応がうまくできているのかな、と思っていました。
そして南御室小屋のところでひとまず栄養補給。
糖分、塩分もしっかり摂取。酸素も薄くなってきているでしょうから、温かい飲み物をいただきながら、少しゆっくり休憩しました。
が・・・。
問題はここからでした。
南御室小屋から出だしがやや急な斜面で、
「あれ?体が重い、やっぱり酸欠か?」と感じました。
その後も貧血で倒れそうなような(倒れたことないけど:笑)、
気が遠くなりそうな感じがあり、これは要注意だわと。さらにスローダウンしてゆっくり歩いていたのですが、そのうち、ちょっと歩き続けるとゼイゼイ、呼吸が苦しくなってきました。
地形図で確認すると、2660m付近の景色のよい大きな岩を発見、この上にあがり(←これも必死の思いであがったんですわ)、富士山の絶景に「うわー!」と叫んだ直後(←これもいけなかったんですかね)、体調が急変!
首筋が急に膨張したような圧迫感があり、胸部(肺)も急に圧迫されたような感じに。
呼吸は乱れどんどん過呼吸になって、顔や手にも空気を入れて膨らませたような感じがあり、そのうち顔や手に震えがきました。
いてもたってもいられなくなり、ふらふらと岩から降り、フラットな場所へヘナヘナと座り込みました。
呼吸は制御不能、体は空気で膨らませたビニール人形のような感じだし、ガクガクと震えが止まらない。
「自分はどうなっちゃったのかー?」まさにパニック状態!このまま死ぬのかと思いました。いや、ホントに。
なんとか横になり、水を飲んだところで、これらの症状が急に低下してきました。
「あ、収まってきた・・・、あ、よくなってきた・・・」と深呼吸ができるようになったのも束の間、再び同じ症状が現れ出しました。
これらを周期的に繰り返し、パートナーに首筋や全身をマッサージしてもらったりしながら、3回目の発作緩和時にアミノバイタルゼリーを口にしたところで、ようやく体が起こせるようになり、平常の状態まで落ち着きました。
この間約40分。
立ち上がって体を動かすと、なんとか歩けそうです。
観音岳まで高度差にして120m、あとちょっとなのですが、これ以上登って、また何かあるといけないので、とっとと下山しました。
下りはラクラクで、体もスムーズに動きました。
(荷物の一部はパートナーに持ってもらったので)
いやー、びっくりしました。
こんな体験は初めてです。その後はぴんぴんしているのですが、本当に恐かったです。
気をつけなくてはいけませんね。未熟さを反省した1日でした。
あ、でも鳳凰山はまた絶対に再チャレンジしますよっ!
先ほど、SpO2(血中酸素飽和度)を計るパルスオキシメーターと、携帯酸素発生器を注文しました。
ヘモグロビンの低下を抑えるため、鉄分を補えるココアとプルーンも準備しておきます。
どうもこんにちわ〜
この週末は南アルプスに行かれたんですね!
高山病かかっちゃいましたか・・・
こればっかりは無理できないですからね・・・
私は暑さでバテバテでした
涼しくなるまで丹沢・奥多摩はもう禁止にして、今週からようやくアルプススタートです!
今度時間があえば一緒にまた登りましょ
会長、カープ会お疲れ様でした。
暑かったんですか〜、日焼けは大丈夫でしょうか
南アルプスはやはりひんやりしてましたよ。
それにしても高山病の発作がこんなに急激におこるものとは、びっくりしました。身をもって学習しました。
もっと会長を見習ってイロハから勉強しなくては
北アルプス行かれるんですね、いいな〜。
どうか無理せず、気をつけて訓練してきてください。
記録も楽しみにしてまーす。
昔、鳳凰三山の地蔵岳にむけてどんどこ沢を一気にのぼったとこで高山病かかったことがあります。まだわかったのでそのまま歩ききったのですが途中1時間くらい寝てました。
ゆっくり順応してのぼってくださいね。
鳳凰三山自分も行きたかったなー。
来週あたり南アのどこかをせめてみます。
mikipomさんが高山病にかかるなんて。
怖いですね、ほんと。
同行の方がいて良かったです。
もし、単独だったら自分ならどうするだろう、と考えてしまいました。
高山病はかかったことがありませんが、
京王線の車内で2回ほど、倒れる寸前まで行ったことがあります。心拍数が速くなり、
気持ち悪くなって、視界がホワイトアウトしました。
貧血か脱水症状か分かりませんが、
非常に怖かった。声も出せませんでした。
新宿駅で倒れるように座り込み、呼吸を整えると、
視界に色が戻ってきました。
夏の低山は怖いと思いましたよ。それから、水分摂取と休憩は大事だと思いました。(めんどいのでほとんど休憩をしたことがなかった)
高山病はもっと、苦しいのでしょうね。
御無事でよかったです。
コメントありがとうございます。
今回は本当に発作的に急激な症状が現れ、
驚きました。
でもこういうケースで一人だったら、
逆に冷静になれるのかもしれませんね。
(相手がいると甘えがでちゃう?)
いやはや、山に行くには、やはりしっかりとしたノウハウが必要ですね。
それでも、ケーススタディとして
みなさんのお役に立てればと思い(?)
詳細を記録しておきました。
参考にしていただき、お互い安全に山を楽しみたいですね。
昨夜、metabo_manさんへのコメントをアップしたつもりでいたのですが、ヤマレコの不具合か、PCの不具合か、アップされていなかったようで、今朝になってしまいました。ごめんなさい
metabo_manさんのコメントを読ませていただいて、
少し励まされました〜
この教訓を次回にはぜし、生かしたいと思って意気込んでいます
metaさんもますます山へ本格復帰していらっしゃるご様子。
皆さんに刺激されて、私も行動範囲を少しずつ広げようと最近張り切っています
近いうちに鳳凰三山、リベンジしますよぉ
高度2500mの真近から見る北岳の景色は
(意識が遠のきながらも)ホント、感激でした。
今度こそじっくり堪能したいです
初めまして、回復してよかったですね、引き返したのは立派な的確な判断でしたね、なかなかできないことです、参考になりました。地蔵岳オベリスクのふもとの白州に時々住んでいます、鳳凰は4度いっていますが、いつ行っても素晴らしですね。来週行く予定、テントを持って、まだ雪があることを楽しみに行きます。無理はしません、糖尿もあるしね、
ありがとう 記事。
コメントいただき、ありがとうございます!
はい、2年前のこの経験は、たった1度ですが、スゴイ体験でした。
自分が「死ぬのかも」、というのは人生で初体験でしたから…
他のもっと標高が高い山では経験したことがありません。
今回2回目のチャレンジでも、軽く脳貧血のような酸欠症状を感じたので、「このルート、時期、睡眠時間」など、合わせていろいろな条件が良くないのだろうな、と思いました。
それにしても、薬師岳の気持ちの良さは自分の山体験の中でも3本指に入るのではないか、というくらい、素晴らしいものでした
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