青田山―奥茶臼山


- GPS
- --:--
- 距離
- 18.2km
- 登り
- 1,928m
- 下り
- 1,921m
コースタイム
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2012年05月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
登り尾根・下り尾根+沢とも、とんでもない所ですので、マネしないでください。 |
写真
感想
奥茶臼山は家のあたりからも目立って見え、何年も前から行きたいと思っていた懸案の山。周辺の山とからめて周回することを考えると、このようなルートとなった。(下りは道迷いで計画をはずれたが)当初は1泊で、丸山まで足を伸ばそうと考えていたが、日曜日にいくつかの用事ができて、日帰り・短縮版となった。
結果は、往きの尾根の岩と急登、前茶臼山付近のわくわくする倒木帯、下り尾根の道迷いと沢下り・高捲き・ちょっとした水没と、盛りだくさんの内容で印象に残る山行となった。
青田山は西側は林道もあり緩い等高線が見えるが、小渋川側はすごく密な等高線が続く。ツガムラ沢を少したどってから、少し等高線の緩く見える所を三角点付近にあがる計画。沢を30分ほど遡行すると、奥に滝っぽいものが見えるので、右側の斜面にとりつく。途中から見ると滝は10mほどあるので、良い判断だった。薮もなく、尾根っぽい所を木につかまりながら高度を上げる。右からの主尾根と合流し、やがて三角点。こんな秘境にある三角点はどんな物だろうと思っていたが、写真のとおり珍しいものだった。思わぬ岩稜があったが、これは難なく通過すると(ワイヤなどの人工物もあり)、踏み跡っぽいものもあり、これは楽勝かなとも思う。しかし急斜面にかかると、次から次とあらわれる岩塊。岩場というのではないのだけど、森林の中に岩とザレ場が連続する。左右に落ちればただではすまない。振り返ると小尾根がたくさん別れていて、正確に引返すのは困難に見える。(引返すことは全く考えないけど)それでも判断良く、途中やや戻ることも一度だけで、私の実力ギリギリで登ることができた。一泊の大きな荷物で無くて良かったと本当に思う。だんだん穏やかになって青田山到着。前半の核心部を無事終えた。
前茶臼山までは、カラマツ林や原生林の繰り返しで、とにかく距離があるので進む。途中地図に無い林道に出会ったり、複雑地形で赤テープを目で追ったり。ヤブ山に慣れない人にはたいへんかもしれない。予定時刻からオーバー気味なのが気になる。
前茶臼山の崩落地は地図どおり大規模なものだった。残雪の荒川―赤石が大きく、遠くは仙丈まで一望できる。ここからの倒木帯はとても楽しかった。うんと太い木は少ないのだけど、またいだり、ふかふかに腐った倒木の上を渡り歩いたり。赤テープが所々あるのだけど、そこが通りやすいわけではない。方向の確認と人間が来たことがあるという気休めは与えてくれる。ここも慣れない人は注意である。これも奥茶臼までの1/3くらいまでで、一転して道形がはっきりしてくる。倒木も伐ってあったり。
本日最後の登りと思って頑張り、奥茶臼山に到着。長年の念願を果たす。有名な山だけど、誰にも会わなかったなあと思っていたが、出発しようと思ったときにおひとり到着。下りはじめるとすぐもうひとりと会う。じきに尾高山への道を右にわけ、ひとり旅に戻る。目印は新しいものが大量についている。稜線の左は雪が結構残っているが、なるべく右側を通ったり、雪もそれほど踏みぬきも無く、木樽山きだるやま2385mに到着。地図には名前は無く日本山名事典による。幸い計画時刻に追いついたぞ。
下りの尾根の情報は無い。3か所ばかり地図上で気をつけるべき地点を見ている。下りていくと細いながら踏み跡がある、どうせカモシカだろうと思ったが、次々に切り株が出てきたので、かつて林業の往来があったのだろう。これなら楽勝だと思ったのも僅かな時間だった。最も太い尾根を下りるには、左折するポイントがある。ここを間違ってしまったのだ。尾根が不明瞭になりやがて急斜面に消えいく。トラバースして尾根を乗り換えることは良く経験がある。戻ることは考えなかった。あとで考えれば、ここは右に目的の尾根があると推測すべきところ、左を選択してしまった。左へ行くと尾根に着き、これだと思って下りていくとまた消えていく。おおよその位置も推定できてきたので、左へ左へと下りて沢に出て、沢下りをすることに決める。沢を下りるのはセオリーに反するのだろうが、もともと道をあてにしていない。ただ夕暮れ時刻は気になる。ちょっとした小沢(と言ってもとても急)をいくつかトラバース、今日はじめて装備したロープを木に掛けたことも数度、河原に下り立った。16:37今のところ下りれそうな沢だし、暗くなるまで2時間あるので大丈夫だろう。沢は無理して跳ぶことなしにじゃぶじゃぶ入る。調子よく下りていったが、16:55ついに両岸絶壁の地点に到達。行けないなら高捲く。高捲きすぎないという鉄則と、いよいよダメなら思い切って尾根まであがるかという考えが交錯するが、無事河原に戻った。しかし次がいけなかった。岩に足を滑らせ水流へ。浅いので、膝をついてすぐ立ち上がっただけのことだったが、服がびっしょり濡れるというのはこんな嫌な感覚なのか(下半身だけだが)ここから後は広い河原歩きだけだったので、残念だったなぁ。18:02林道に出て、あとは約50分の林道歩き、暗くなる前に車に戻った。終わってみれば予定より30分超過となっただけだが、やはり沢下りは時間がかかる、あんな高捲きがいくつもあったら困ったな。
いくつかの反省点がありますが、今後もこういう山登りを続けていくのでしょう。
コメント
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こんな周回ができるとは驚きです。私の場合、この界隈を登ったのは結構昔ですが、青田山、栂村山はお手軽に青田林道経由。前茶臼山、奥茶臼山は青木林道経由。木樽山、丸山は遠山廃林道経由でした。
丸山はどのようなアプローチをお考えでしょうか。今の時代だとシラビソ峠から往復が一番安全でしょうが面白みが・・・。
等高線があれだけ詰まっている所は、岩記号がなくても、それなりの物があるということを知りまして、気をつけたいと思います。
丸山ですか・・・やはり大沢岳にぬけたいですよね。今回外してしまった尾根を登ろうか・・・・そのあとは・・かつて広河原から百間洞に登る福川コースを通ったことがあります。当時の25000図には載っていてますが、今は廃道かなぁ。とすると赤石を越えなければいけないが。
道自体は楽しそうなルートですね。道探しは大変そうですが・・下山予定の尾根なんか地形図を見ると罠がたくさんあって、マネしたくてもできませんよ^^
登りも下りもピンチを着実にクリアしたという自信のようなものと、あと2割厳しかったらクリアできなかったじゃないかという思いと・・・・
自分の力を過信せずに、歩んでまいりたいと思います。
yama-takeさんが登られた三ヵ月後くらいに私も栂村から奥茶臼山行きました。
以前前茶へのハイキングで見た苔の作業道に魅せられ、作業道コース。
作業道終点から前茶のへの合流まではほぼ地面を踏まない倒木と岩でした。
行く前に調べた奥茶のレコで「このコース、ありえない++;)」と思った方とお会いするなんてびっくりです。
しかもあと2割余力ありなんですね(汗)
マ〇〇〇さん、こんにちは。
先日は、とてもしっかりした足取りとお見受けしました。こちらは人に会うことを想定していないので、いつも乞食のようなスタイルで歩いています。
下伊那の山に出没しだしていますので、どこかでお会いするかも。ヤブからひょっこり顔を出して、驚かすかもしれませんよ。
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