剱岳 〜早月尾根から〜
- GPS
- 32:00
- 距離
- 14.3km
- 登り
- 2,297m
- 下り
- 2,297m
コースタイム
天候 | 8月6日 出発時は快晴、午前中は好天が続く。 14時ごろに雨、雷も混じったがやがて止み、また晴れた。 8月7日 3時、星は見えず。 5時ごろに雨。 幸いしばらくでやみ、山頂ピストンは行えた。 7〜8時ごろの山頂は青空が広がった。 |
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過去天気図(気象庁) | 2019年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
剣沢からのルートに比べると全体にワイルドな印象。 整備はされているが、急勾配が続くので足元に気が抜けない。 特に下りでは疲れた足が滑ることが何回かあった。 |
写真
装備
個人装備 |
ヘッドランプ(1)
予備電池(3)
1/25
000地形図(1)
山高地図(1)
コンパス(1)
筆記具
ライター(1)
ナイフ(1)
保険証(1)
飲料
ティッシュ(1)
手ぬぐい
タオル
スマホ(1)
計画書(1)
レインウェア
防寒着(1)
スパッツ(1)
手袋
ストック(1)
ビニール袋
替え衣類
入浴道具
シュラフ(1)
シュラフカバー(1)
ザックカバー(1)
クマよけ鈴(1)
食器
時計(1)
食料
行動食・非常食
テント
テントマット(1)
コンロ
ガスカートリッジ(1)
コッヘル
ファーストエイドキット
医薬品
カメラ(1)
車(1)
|
---|---|
備考 | タオル、雑巾(テント撤収時)、汗拭きティッシュ |
感想
前回の剱岳から6年、計画だけを冬眠させていた早月ルートを叩き起こして、目いっぱいの山登りをしてきた。
馬場島の公共駐車場を、夜中過ぎから日帰りプランの若者(だけではない)たちが颯爽とスタートしていく。
こちらはこれも久々のテン泊装備での早月尾根に不安いっぱい。
ルートの距離が短い分、夜が明けてからゆっくり歩き出せばよいかとのんびりうとうとしていたが、逸る気を押さえられずにヘッデン付けてのスタートになっていた。
ルートの距離が短い意味を実感したのは歩き出してから。
もちろん細かな緩急の差はあるが、基本ずーっと急登。
山頂から見下ろすと、早月小屋が見えているその延長線上に馬場島が見える。
つまり、平均すると小屋までもその後ピークまでも同じ勾配が続いているということ。
距離が短いってことは、2200m一気に上がりなさいってこと。
汗もかく訳だ。
小屋への到着、設営が早ければ本日中にアタックをイメージしながらの登りだったが、不安なのは前日の午後の大雨が今日も降らないかってこと。
聞くと、テン泊の客が小屋に避難するほどの雷雨がしばらく続き、その後また晴れたとか。
午後の天気の急変はあり得るものとしておかないといけない。
幸い設営までは無事にできたが、午後にかけて山頂に向かう気にはなれず、昼前からその日丸々をのんびり過ごす贅沢を享受。
登ってきたハイカーや小屋のスタッフと言葉を交わしたり、他ではお目にかかれない岩の風景を飽かずに眺めたり、いい時間を過ごしていた。
2時前からガスが下から上がってきたかと思うと雨が落ち始め、テントを打つ雨音がうるさい状態に。
加えて雷音がバリバリ響き始めると、昨日の再現かと緊張もしたが、稲妻と雷鳴の間隔がある程度あったので、中でじっとしているうちに寝てしまっていた。
目が覚めるともう雨はやみ、また強い日差しが復活していた。
翌日のスタートは早くするつもりだったが、涼しくなったテントの居心地がよく、目が覚めたらもう3時半!
山頂でご来光の予定が消えてしまったことはもう忘れて、朝の天気のいいうちにと歩き出す。
東の空が白んできたころ、また雨粒が落ちてきてテンションが下がる。
細かい雨だが通り雨っぽくなさそうなのが心配だ。
雲は比較的高くて山は隠れていない。
合羽を着てしばらくその場で立ち尽くす。
いつ撤退の判断をするのか、何かいい兆候がないものか・・・
20分ほどで回復の兆しが見えたのは本当に幸運だった。
気を取り直して足を踏み出す。
小屋から山頂までの標高差は800m足らず。
それほど気を使う道のりではない。
ただ、標高が上がるにつれて変わってくる景色に気持ちが高ぶってくるのが止まらない。
この風景の中を歩いている。 この風景の一部に自分がなっている。
間違いなくいい時間を過ごしていた。
山頂ではもう一人のソロのハイカーがいてくれて、お互いに写真の撮り合いができた。
他に誰もいないのが不思議だったが、すぐ次々に登頂する人が続き、賑やかな山頂の風景になった。
早朝の雨でスタートがずれた人も多かったかもしれない。
きれいに広がった視界に目を奪われ、山頂から離れたくない時間が続く。
今日でよかった。
ここでよかった。
半時間以上も山頂で過ごし、この後を考え、さすがに思い切って下り始めた。
下りに二倍気を使うのは当然のこと、慎重に慎重に足を下ろす。
短くしたストックが大活躍してくれて、体のバランスを保ちながら岩場を下りて行ける。
「岩と雪の殿堂」
「試練と憧れ」
この山を示すキャッチフレーズは自分の足が理解してくれたようで、長い長い下山の末に馬場島の碑を見たときに、身体全体で頷けたことだった。
いい山だな、と余韻に浸りながらの下山道。
もう一つ、山と正面から向かい合って、五感全てで山を楽しめる自分を連れて行けたこと。
monsieurさん おはようございます。
自分を出し切る登山、いいですね。
集中力を切らさず歩き切る。
山に浸る山行に憧れます
残暑厳しい折、ご自愛ください。
churaさん、こんにちは!
アトラクションの連続で飽きさせないのが別山ルートなら、山とじっくり向き合って歩くのが早月尾根ってところでしょうか
体力やスピードでは勝負できない分、山と交わす言葉のように足を前に出して行きたいものです。
お互いに、いい山歩きをしましょうよ
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