剱岳 「試練と憧れ」2度目の早月尾根日帰りもヘロヘロでした
- GPS
- 14:59
- 距離
- 24.2km
- 登り
- 3,181m
- 下り
- 3,172m
コースタイム
天候 | 晴れのち曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2019年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
標高2,600以上の岩稜帯、特に下りは足を滑らせたり、落石に注意が必要です。慎重に通過。 |
写真
装備
個人装備 |
Tシャツ
ズボン
靴下
グローブ
雨具
靴
ザック
昼ご飯
行動食
飲料
地図(地形図)
コンパス
笛
ヘッドランプ
予備電池
筆記用具
ファーストエイドキット
保険証
携帯
時計
サングラス
タオル
ツェルト
ストック
|
---|
感想
お盆休み初っ端、台風前の貴重な晴れ間。
2日前のヤマテンの8月12日の予報では、北アルプス北部は台風の影響はなく、昼過ぎまでは晴れる、とのことで、剱、鹿島槍辺りは午前中は晴れマークでした。
で、前夜行く直前までは鹿島槍に行くつもりでした。
しかし前日の予報では、鹿島槍も五竜も曇りもしくは霧で、剱岳だけが午前中晴れマーク予報(午後からは霧予報)。でも過去の予報との経験から、午後からという予報は微妙で、11時から11時半頃にはガスりそうな気もする。
でも大きな天気の崩れはなさそうだし、そんな細かい事気にしてたら山登りは出来ん。
8月はこの日を逃せば山に行ける日がないため、急遽行先を剱岳に変更し、決行。
剱岳、早月尾根は去年の9月以来、2度目です。
前回は16時間もかかってしまい、ヘッデン下山したのですが、今回は必ず明るいうちに下山ですね。
だいたいどこ登ってもヤマレコ上ではコースタイムの0.7〜0.8なんだけど、雪道でもないのに前回の剱岳は1.0〜1.1もかかってしまいました。登りが急峻で長いからでしょうか。
具体的な比較をしてみると、馬場島から早月小屋までで白山(別当出合から御前峰)分くらいだもんね。そして今回は灼熱の真夏。脱水症状や熱中症が配ですが、まあ大丈夫でしょ!
前夜9時頃出発し、2時前に馬場島到着。3時半まで車中にて仮眠。
遠征時は毎回ですが、過去、槍、穂高の前日以外はきちんと寝たことがない。
本当は、きちんと寝なければ危ないですが、仕事終わりと休みとの時間調整が無理ですね。若くない自分にとっては、これも登山能力の限界点の理由の一つでしょうか。
4時頃ヘッデンスタートしましたが、30分程で薄明るくなってきた。
順調に登り始めましたが、体感温度以上に蒸し暑かったのか、あり得ないくらいの発汗量。水を飲むが追いつかない感じ。
水を飲んでも脱水症状、3時間くらいで完全にへばってきました。
前回は秋でもう少し涼しかったですが、結局、早月小屋まで3時間50分もかかる。
もう体力使い果たしたかのような脱力感。
丸山で負傷された年配の女性が座っておられ、係りの方が「ヘリが来るからあっちへお願いします。」
その後、すぐにヘリが飛んで来て、あっという間にピックアップして去っていきました。
早月小屋到着後、ザックを下ろして即コーラ買いに。
冷たいコーラと水を飲み、約30分弱、予定外の長めの休憩でしたが、おかげでリタイヤせずに再出発出来ました。
そしてテント場を抜けて登り始めると、今度は足が攣り始めた。
坂で立ち止まってたら、小屋までの道中で声かけあって下さった女性がまた声をかけて下さり、持っておられた経口補水液と自分の水と一本交換して下さいました。
ありがとうございました。剱ではいつも誰かに助けられます。
そして持ってきた梅干し数個と、アミノバイタルクエン酸チャージを作って飲み、数分耐えたら、痛みが治まったので再開です。
いやぁ、夏恐るべしです。
しばらくすると森林限界突破し、見晴らしの良い稜線へ。
この見晴らしの良い場所で、後ろから来られた若者グループ(お一人は中高年の方)、先ほどの女性の方のお連れの男性の方、単独の方と立ち止まり、お話しました。この若者グループの方達、話を聞いてたらなかなかの強者で、オッサンには太刀打ち不可能。
その後、お互いのペースが違うので同行は無理ですが、この方達の後続を見える範囲で歩いていくことになりました。
標高2,400m過ぎたあたりでストックをしまい、岩稜歩きに備えました。
そしてここからは剱岳らしい急峻な岩場が続きます。
目の前に本峰も見えてる。既にへばってたので決して急ぐことも出来ず、というのが本音ですが、山頂を目指して行きます。
すると、みるみるうちに雲がわき立ち、あっという間に目線の高さの眺望がなくなっていく。下から見てると、山頂付近、もしくはその辺りの高さだけは晴れてる感じ。
ヤマテン予報では午前中は晴れマークでしたが、前回の塩見岳、一昨年の白馬岳の時同様、こういう状況の時は、その予報は昼前の11時から11時半頃崩れることが予想されるが、今回も同じ状況だな。
なるほど、夏山は早出早着が基本。午後に雲が立ち、夕立もある。
そう思うと小屋泊やテン泊は1DAY踏破のドМな快感やは達成感は味わえないが、絶景ハントの確率は上がるんだろうな。
このまま行くと、登頂は早くても11時半以降かな・・・
まあ、ここまで来たらそんなことはもうどうでも良くて、無事登頂、無事下山です。
せっかく来たのだから、すべての状況楽しまないとな♪
標高2,600mくらいまでは天気良かったのですが、2,800mmで来ると完全にガスに覆われながら、山頂辺りだけが時折晴れる、の繰り返しです。
そして山頂取りつきと、カニのハサミを擁する鎖場へ。
鎖はしっかり設置され、慎重に進めば問題ありませんでしたよ。
その後、地図上は山頂がもうすぐな地点からも意外に遠い山頂でしたが、何とか昼前に登頂出来ました。
昨年初めて剱へ登りましたが、その日は絶好の山日和で、立山連峰、後立山連峰をはじめ、北アルプス一望の絶景を見ました。この日は上空は晴れていますが、眼下はほとんど眺望なし。立山方面の一部が見えるだけです。
それにしても今回は、ここまでで既にヘロヘロのフラフラ。
もう歩きたくない、のが本音(笑)
先程の方達と写真の撮り合いをさせて頂き、短い山頂滞在でしたが下山開始。
元々ガレ場やザレ場の下りが苦手な自分は下りがめっぽう遅い。
それに加えて足も限界。ほんと、下山って辛いですね!
どんどん抜かれて行きましたが、マイペースで早月小屋へ。
ここで出会った方達とのお別れをし、また小屋でジュースと冷たいお茶買って約30分ほど休憩。
その間、富山から来られてた男性の方と楽しくお話して気分転換出来ました。
ありがとうございます。
そして3時半に下山再開。
富山のお2人は3時間で下山するとおっしゃってましたが、自分は3時間半はかかるだろう。
足が痛くてもう歩きたくないが、これも込みなのが登山です。
頑張るしかないな♪
下山途中の4時半頃、大粒の雨が降ってきた。しかもまあまあキツい。
最初は濡れてもええわ、と思いましたが、意外に雨は強く、仕方ないので立ち止まって合羽を着る。しばらく歩くが、既に汗だくで体温が高いため、今度はのぼせてきた。
しばらくすると雨が止んだので、今度は合羽を脱いでしまいかけたら、また大粒の雨が降ってきた。
面倒だが、まあまあ強い雨だったので、再び雨の中合羽を着る。
10分もしないうちに再び雨は上がり、また立ち止まって合羽を脱いで片づけた。
晴れ間も出てきたので安心して下山してると三度雨・・・
もうええわ。川も見えてきたし、濡れてもこのまま下りる。
そんな感じで汗と雨で身体ベタベタになりながら、6時20分頃には松島平を通過し、6時50分頃には馬場島に到着。
ギリギリでしたが、日没までに戻って来られた。滑り込みですが日帰り達成ですね。
前回は暗闇の中を登り始め、暗闇の中を下山したため、「試練と憧れ」を明るいうちに見れませんでしたが、今回は見れました♪
山頂と早月小屋で何人かの方に「剱、早月は初めてか?」聞かれました。
”2度目”だと答えると多くの方は「もう来ない」とおっしゃってたのが印象的です。
私もこの時点ではそういう風にも思いましたが、こうやって自宅で振り返ってみると「また来年も行くぞ」と、ドМで病的になるから困りますね(笑)
次回はもう少し時短出来るよう準備しておきます。
今回も無事安全な山行に感謝。
そして最後までお付き合い頂き、ありがとうございます。
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する