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Yamareco

記録ID: 1976337
全員に公開
沢登り
朝日・出羽三山

荒川中俣〜畑沢下降〜ガッコ沢〜夏道下山

2019年08月10日(土) 〜 2019年08月14日(水)
 - 拍手
GPS
104:00
距離
40.9km
登り
3,633m
下り
3,626m

コースタイム

1日目
山行
3:30
休憩
0:00
合計
3:30
11:10
210
14:40
大帯沢出合
2日目
山行
6:40
休憩
0:00
合計
6:40
5:30
50
大帯沢出合
6:20
6:20
50
曲滝
7:10
7:10
160
綾滝
9:50
9:50
140
大滝
12:10
中俣沢Co1180二股
3日目
山行
8:20
休憩
0:00
合計
8:20
5:30
110
中俣沢Co1180二股
7:20
7:20
290
稜上
12:10
12:10
100
嘉助滝上
13:50
畑沢出合
4日目
山行
11:40
休憩
0:00
合計
11:40
5:30
80
畑沢出合
6:50
6:50
340
ガッコ沢出合
12:30
12:30
280
左俣出合
17:10
河原上ゴルジュ内Co1160付近
5日目
山行
10:40
休憩
0:40
合計
11:20
6:00
160
河原上ゴルジュ内Co1160付近
8:40
8:40
240
稜上
12:40
13:20
240
大朝日岳
17:20
2019.8.10〜8.14. (5-0) 
朝日連峰沢登り
荒川中俣〜畑沢下降〜ガッコ沢〜夏道下山
増田五島羽月(2012

入山まで
 9日の夜、神戸・東京からつくばに集合。良いのか悪いのか、皆学生時代と何も変わらない。アホな話で笑いながら新潟へ。増田はストイックに一人で9時間以上ハンドルを握り続けた。当初は三面ダムから入山して別の継続を計画していたが、道がまさかの通行止め。コンビニで計画を練り直す。スマホとコンビニさえあればどこでも地図が印刷できる便利な時代である。

【時間とルート】
8月10日:晴れ→曇り
大石沢登山口(11:15)大帯沢出合=C1(14:45)
アブは思っていたほどではない。ネットを装着して1週間分の荷物を背負って歩き出す。暑い。眠そうな増田。しばらく登山道を歩き大玉沢出合から入渓。水量は少ない。一度淵を泳いだ以外は特に何もなくC1。一瞬で焚火がつく。夜中、なぜか羽月のみ吸血昆虫の猛攻に遭う。あまりの痒さにほとんど寝られず。何かショック反応を起こすんじゃないかと心配になるほどであった。ネットもしていたのに。

8月11日:晴れ
C1(5:30)曲滝(6:20)綾滝(7:10) 大滝(9:50)中俣沢Co1180二股=C2(12:05)
一晩で100カ所以上刺されたろうか。カメラで確認すると、そこには面白い顔をした知らない人がいた。しかし無傷の二人に納得がいかない。テンバ出てすぐゴルジュ。雪渓もいくつか。既に崩壊しているもの。捲いたり乗ったり。一回ダッシュでくぐった。曲滝は逆九の字のすっきりした滝。ザイル出して右岸捲き。綾滝は二条の流れが中段でクロスしており風情がある。中段のバンドをシャワーで左上する。ゴルジュは続く。泳いで小滝を突破した先に登れない滝が現れ右岸からザイル出して捲く。ゴルジュに戻って休憩していると“あ、熊だ”と五島。50mほど先に親子熊。本州で初めて熊を見た。近づいてきたので捲き道を戻ってしばらく待機。二段からなる大滝は左岸を高捲きした後草付きをトラバースして懸垂で沢に戻る。この捲きに40分。少し進むと東俣との分岐。水量1:1くらい。沢は一度開けて明るくなるがまたゴルジュ地形へ。ちょいムズの小滝もあり。暑いのでシャワーも楽しい。夏だ!二股のテンバは薪も豊富でロケーションも良い。プライベートプールで遊ぶ。昼寝したりラジオで甲子園聞いたりダラダラ過ごす。暇になると、たかる蚊やアブを叩くことが娯楽になる。猫じゃらしで遊ぶ猫の気持ちが分かるような気がした。

8月12日:曇り→晴れ
C2(5:30)稜上(7:20)嘉助滝上(12:10)畑沢出合=C3(13:50)
 昨夜は良く寝られた。中俣の上部は開けておりゴルジュ感はなくなるが、ヌメっておりちょいムズの小滝が連続。小滝でひたすらコンタ上げ。しんどい、水がうまい。意外にも雪渓はほとんどなし。大したやぶ漕ぎではなかったが一瞬現れたアザミセクションがチクチクであった。30分ほど休んだあと西朝日岳山頂から畑沢の本流に下降。こちらも上部はヌメっている。S字屈曲の手前からゴルジュ地形となり大滝が連続。極力クライムダウンで下るが合計6回懸垂をした。残置は一つも見当たらなかった。畑沢出合にプライベートボルダーとプール付きの快適テンバを作る。

8月13日:晴れ
C3(5:30)ガッコ沢出合(6:50)左俣出合(12:30)河原上ゴルジュ内Co1160付近= C4(17:10)
 ガッコ沢核心部の日。また羽月のみ虫に襲われスーパータラコ唇人間と化す。テンバ出てすぐゴルジュ地形。ガッコ沢出合までも小滝など連続しておもしろい。泳いだり登ったりへつったり。雪渓もあった。ガッコ沢出合の滝は右岸から捲き、いよいよガッコ沢に降り立つ。ここからはゴルジュと滝しかなかった。明らかに不可能に見える滝以外はなるべく水の近くをいった。直登、捲き、へつり、泳ぎのヘビーローテーション。また今回はザイルやお助けを出したのは最小限レベルであったと思われる。なお今後の滝の記載などは主に登山大系に準ずるが、滝が多すぎて間違えている可能性も大いにある。CS3段15mは直登。最後のCSは左側を登る。その先の細いゴルジュ先の直瀑は登れないので左岸を微妙なトラバースを交えて捲く。一カ所お助け出した。白い花崗岩と豪快な流れが美しい60m滝は右岸を快適に登れるが、上部はザイル1pいっぱいにのばした。しばらく行くと力強く潔く落下する30m滝。なかなか迫力のある風景ですごいところにいるものだと思わせられる。これは右岸を高捲く。上部の草付きが特に悪くザイル出した。そのあとは灌木をつないでトラバースし懸垂なしで沢へ。この捲きに約1時間。灼熱の捲きで消耗した。これが唯一の高捲きとなった。雪渓対処後の40m滝は左岸直登。快適に登れたがザイル出した方がよかったかも。左俣出合直前の滝は右岸のクラック沿いをフリームーブで登り、ちょっと高さのあるジャンプを敢行して二股に降り立つ。左俣は狭いゴルジュ内に連瀑を構えておりヤバそうな雰囲気。本谷に入ってすぐの30m滝は左岸直登。中段のハングが核心でボルダーチックに超える。いくつか小滝を超えた後の2段15m滝は登れず、右岸の泥壁草付きを登った後トラバースして落ち口へ。もろい上に高度感もあり緊張する。思うに今回のガッコ沢の核心は先程の30m滝とこの滝であった。続く60m滝、40m滝はそれぞれザイル出して右岸と左岸を快適に直登。この先ゴルジュはようやく河原状となり、その中で整地をしてテンバとする。すぐ上流の雪渓から絶えず冷風がくるが暑すぎるよりはマシだし虫も少なくていい。薪をかき集めて十分に焚火も出来た。ゴルジュの間から星を眺めるなかなか良いテンバとなったが、無論増水には耐えられない。

8月14日:晴れ
C4 (6:00) 稜上(8:40)大朝日岳(12:45~13:15) 大石沢登山口(17:15)
 C4出てからすぐ十字型出合までほとんど雪渓に埋まっている。一カ所捲きでお助け出した。十字型出合は右の本谷に入り、依然として続く小滝群を登ったり捲いたりしつつ詰めに入る。最後は少しのやぶ漕ぎで稜線へ。そこから長すぎる夏道歩き(20km)で下山。

天候 概ね晴れ
過去天気図(気象庁) 2019年08月の天気図
アクセス
利用交通機関:
電車 自家用車
大石沢登山口に数台駐車可能
その他周辺情報 桂の関温泉ゆーむ
道の駅関川に併設されている
初日の淵
2日目
ダッシュでくぐった雪渓
2
2日目
ダッシュでくぐった雪渓
シャワーで抜ける
シャワーで抜ける
熊親子に会ったゴルジュを捲き道から見下ろす
2
熊親子に会ったゴルジュを捲き道から見下ろす
ヒョングリ小滝
ゴルジュ
3日目
上流部も小滝連続
3日目
上流部も小滝連続
源頭付近の滝の捲き
源頭付近の滝の捲き
畑沢へ下降
滝壺で泳いでいた
1
滝壺で泳いでいた
懸垂下降
極力クライムダウン
極力クライムダウン
嘉助滝懸垂
畑沢最後の懸垂
気持ちいい
C3出てすぐ
小滝連続
泳いだり浸かったり
泳いだり浸かったり
左岸行った小滝
捲いた雪渓、くねくねゴルジュに被さる
捲いた雪渓、くねくねゴルジュに被さる
ガッコ沢出合の滝
ガッコ沢出合の滝
泳いでとりつく
直登できたかっこいい滝
直登できたかっこいい滝
ゴルジュが続く
一カ所微妙だった捲き
一カ所微妙だった捲き
60m滝、上部はザイル出した
3
60m滝、上部はザイル出した
泳いで突破
高捲きした30m直瀑
高捲きした30m直瀑
雪渓ジャンプ
左岸直登した40m滝
左岸直登した40m滝
振り返る
小滝が続く
シャワーで超える
シャワーで超える
左俣手前の滝、右岸登る
左俣手前の滝、右岸登る
本谷入って直後
本谷入って直後の小滝
本谷入って直後の小滝
30m滝、中段部ハングの核心部
30m滝、中段部ハングの核心部
小滝が続く
ゴルジュも続く、奥に巻いた2段15m
1
ゴルジュも続く、奥に巻いた2段15m
2段15mの捲き、CS左上に人。15m以上あるような
2段15mの捲き、CS左上に人。15m以上あるような
60m滝、右岸直登
40m滝、左岸直登
40m滝、左岸直登
冷房ガンガンの河原状ゴルジュ
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冷房ガンガンの河原状ゴルジュ
その中の快適テンバ
1
その中の快適テンバ
5日目、雪渓の捲き
5日目、雪渓の捲き
雪渓歩き
右俣の本谷に入っても滝が連続
右俣の本谷に入っても滝が連続
捲きの途中に振りかえる
捲きの途中に振りかえる
ちょっと藪こいで
ちょっと藪こいで
朝日連峰の主稜線へ
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朝日連峰の主稜線へ
長すぎる夏道歩き
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長すぎる夏道歩き
一本丸太橋を渡るともうすぐ下山
一本丸太橋を渡るともうすぐ下山

装備

共同装備
ザイル50m×2 カムナッツ1セット タープ ツェルト 飯盒

感想

ガッコ沢は滝、滝、滝の連バク。
切れ間なく続くゴルジュは高まきも厳しく、直登か最小限の巻きしか考えられない。
でも、それが出来るギリギリをついてくる難しさ。

久しぶりに沢登りが心底楽しいと感じた。
力強く、そしてバカ話にも付き合ってくれる仲間に感謝なり。

天気にも沢の内容にも恵まれ、やっぱり沢は楽しいと思えるような5日間。
こうやってまた集まれる同期に感謝。
核心部をスピーディーに抜けられたのは強い同期のおかげである。
しかし吸血昆虫に好かれるのだけは勘弁してほしい。
どうせ好かれるなら子猫とかがいい。
短い社会人(!)の夏休みを満喫できた。

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