谷川岳一ノ倉烏帽子岩南陵
コースタイム
1p目スタート7:50 6ルンゼ懸垂下降地点10:50 南稜テラス13:50 一ノ倉沢出合15:20
天候 | 曇り時々小雨 |
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過去天気図(気象庁) | 2012年06月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
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コース状況/ 危険箇所等 |
前日の雨で南稜テラスへのトラバースあたりは、かなり濡れていた。 |
写真
感想
行きの高速でもの凄い土砂降りにあうが、インターおりて入ったコンビニで尋ねると、本日雨は降らなかったと言う。岩場の濡れ具合もそれ程でもないかもと期待をもつが、一ノ倉沢出合駐車場行くまでに小雨が降ってきた。駐車場に車が2台しか停まっていない。明日の天気に希望をかけて、テントを張って寝る。途中トイレに起きたが、雨は止んでいて、空を見上げると満点の星空だった。朝起きると、停まっていた車は写真愛好家のだと判明。クライマーは、来ないのかと思っていると、車が1台、2台・・・とやってきた。いでたちは、クライマー。尋ねると、中央カンテを登ると言う。2台目の二人組みは、同じ南稜だった。続々と来るのではと思い、準備を急ぐ。次に車が2台。最後に1台。結局出発時、4組目の出発だった。
偉大な光景を目にしながら、一ノ倉沢出合の雪渓に飛び上がり、生暖かい空気を感じながら登って行く。テールリッジまでに一組抜かし、リッジ右側のフィックスロープを使い登り入る。樹林帯の中は、濡れていて、一箇所水溜りのところがあった。岩は、濡れてはいなかったが、慎重にゆっくり登っていった。中央稜基部に着くと、中央カンテを登っている組、ロープを出しながら登って南稜テラスへ到着しそうな組が見えた。トラバースへさしかかるが、濡れ濡れ状態で少々怖さを感じ、ロープを出す。そのときに、二人組みに抜かされた。そこでロープをしまい、トラバースしきり、登る。トラバースのところも沢状態だったが、登りも濡れ濡れで緊張した。掴める草木がなかったら、進退窮まったことだろう。
南稜テラスに到着すると、1組目がリード途中。待つこと約30分。1p目、I君リード。傾斜の緩やかなフェイスを岩角に気をつけて長めにランニングビレーをとりながら登り、右にトラバースし、チムニーを登る。チムニーは、濡れ濡れ。スタンスが滑るので緊張した。2p目、私リード。右方向に登って、左に抜ける。ハーケンが連打されていると聞いていたが、その間隔は短いわけではないので、ゆっくり慎重に登る。3p目、I君リード。落ちるような危険なところではないので、ロープ確保は必要なさそう。4p目、私リード。フェイスを右側から登り、ボッコリした岩を越し、一段上がったところでピッチをきる。ボッコリした岩のところは、傾斜が緩くなっているが、岩は脆い。あっと気づくと、いつの間にか、雨が降っている。5p目、私リード。馬の背リッジを右側から登って、左側から上がる。リッジに上がると、最終ピッチが見える。見ると、距離が短そうな感じがした。ここで、終了点にルベルソを忘れてしまうミスをした。なので、確保は半マストで行ったが、効きすぎてロープを引き上げるのに結構疲れた。6p目、I君リード。本来ならば、チムニーを行くのだが、濡れているため、左のフェイスを登る。思ったよりもきつくなかった。7p目、I君リード。濡れ光りしている岩をスタンスに登っていく。下部に動く大きな岩がある。核心は最後の一手。右足をちょっとしたスタンスに乗せるのだが、I君がそこで左足に乗せ変えたあたりでズリズリ滑った。最終ピッチは、完全に濡れている岩で、一歩上がるたびに、ズボンで靴裏を拭きながら登った。最後の一手は、微妙なホールドを左でさわりながら、右足をちょっとしたスタンスに乗せ、立ち込めれば、左右でガバがとれて終了となる。雨も止み、ガスっている幻想的な雰囲気の中、烏帽子岩を見上げながら、念願の南稜ルートを登れた喜びに浸った。
6ルンゼの懸垂点は、すぐ近くにあり迷うことは無い。2ピッチ降りて、4p目のボッコリした岩のところのペツルで3ピッチ目を降りる。後は、登ってきたところを降りていく。合計、懸垂5ピッチ。濡れていたためか、投げるとロープが信じられない絡み方をした。やっぱりこういうときは、肩にロープをかけて懸垂するのが一番。でも、I君が投げると、絡まなかった。南稜テラスからのクライムダウンは、濡れていて危険だったので、トラバースのところまで懸垂で降りた。トラバースも一応、ロープを出していった。あとは、テールリッジのところのクライムダウンが怖い一箇所。そして、アイゼンなしでゆっくり雪渓を下って、出合に到着。背後に悪魔城的な衝立岩がたたずんでいる。次は、中央稜だ!
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