御前山〜日の出山への縦走


- GPS
- 09:29
- 距離
- 18.1km
- 登り
- 1,583m
- 下り
- 1,744m
コースタイム
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2012年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
|
コース状況/ 危険箇所等 |
奥多摩湖までは奥多摩駅からバスで15分、熊の目撃情報があったそうなので熊除けの鈴は必須です。 実は今回登り始めた作業道への道は土砂崩れの為立ち入り禁止だったのですが・・・スイマセン、脇からスッと行けちゃったもので・・・。 サス沢山で合流するものの、正規のルートは周遊道の入口の左手にある園地からです。たぶんそちらからの方が幾分か楽だと思いますが、どちらにせよ登り始めは急登です。 サス沢山から御前山へはひたすら尾根道ですので迷う事はありません。惣岳山の前にまた急登がありますが。 御前山から大ダワへはほぼ降り。御前山山頂から10分程で大ダワと避難小屋の分岐があります。避難小屋へは少し降るものの水場があるので足りなければ補充を。 大ダワから鋸山山頂はすぐですが急登なので、キツイと思ったら素直に大岳山方面への巻道を。 馬頭刈尾根方面は危険個所ありの為、現在通行止めです。 大岳山山頂の前には急登と鎖場があります。鎖場とは言うもののちょっと険しい道の補助に鎖が付いている程度なので実際は初心者でも大丈夫です。 御岳山方面に降る時は足場が狭い岩の上歩く箇所が少しだけあるので注意が必要です。 御岳山のロックガーデンの入口まで来れば、そこから先は最早注意する箇所はありません。 今回はそのまま日の出山へ行きましたが、疲れていれば御岳山からケーブルカーに乗って下山するのも考慮していました。 今回のコースのトイレはスタートとゴールはもちろん、大ダワ、大岳山荘、ロックガーデン、御岳神社にあります。 |
写真
感想
6:05のバスに乗りたいので奥多摩駅に6:00に着く電車に乗ります。
逆算すると4時起きです。
青梅駅で乗り換え奥多摩行きに乗車。
朝帰りのカップル共を横目に見ながら電車の中でストレッチ。
車内は一両に一人か二人という人口密度なのと、途中で一時停車する箇所があるので余裕で全身のストレッチが出来ます。
誰も見ていないのを良い事に吊革に掴まって体操ごっこまでしてしまいました。
そんなこんなで奥多摩駅に到着。駅前のトイレに寄っておきます。
バスに乗ると僕を含めて乗客は三人、奥多摩湖で降りるのは僕一人。
まぁそんなもんだろうと靴紐を締めて歩きだした矢先、目の前に飛び込んでくる熊の目撃情報。
慌てて熊除けの鈴を出しました。一人だと本当に野生動物が怖いです。熊然り蜂然り。
ダムを渡ってゲートの前に到着。しかしゲートから先は立ち入り禁止。
でもゲートの右側が少し開いてる?
そこを通って奥多摩湖いこいの路を行きます。
実はこの時僕は勘違いをしていて、そちらにいかないと登山口に行けないと思っていまして、本来登山口はゲートの手前を左に曲がった先にある園地の奥にあるそうで……。
そして1kmも進むと立ち入り禁止の理由である土砂崩れの現場に。
ヤバイと思ったら引き返そうと思いながら行ってみると姿勢を低くしながらも普通に通れました。
最早開き直ってます。
そこから直ぐに登山口へ。
スギ林の中の坂道をもくもくと歩いていきます。
途中鹿避けのネットが張られていて、ネットを結んでいる紐を解いて通り抜け、またネットを結び直してから進む、という行程を数回繰り返したところで木々が深まってきました。
道にも蜘蛛の巣が結構かかっていまして、大丈夫? この道本当に大丈夫? と今更ながら軽く後悔。
でも道標と分岐を見つけたので一安心。
サス沢山の方へと急登をえっちらおっちら登ります。
作業用の小さなモノレール用のレールを跨いで進めばサス沢山です。
時刻は7時30分、登山口からは約40分。ここで一旦休憩します。
山頂は木々に囲まれた小さな広場とアンテナの中継施設があり、展望が効くのは一カ所のみ。
中継施設の前から奥多摩湖とその向こう側の山々を望む事ができます。
奥多摩湖と同じくらい空が青い! 正に日本晴れの空模様でした。
御前山へは尾根道です。
段々と生えている木の中にブナが混じり始め、いつしか完全にブナの道に。
大ブナ尾根に入りました。
なだらかなブナの道をもくもくと歩きます。
緑がいっぱいで気持ちいいですね。
しかし惣岳山の手前で急登が。
ヒイヒイ言いながら気合で登っている途中、物音がしたので熊か!? とビビリながらそちらを向くと子猿でした。
これは写真に収めなければ! とデジカメの電源を入れようとした瞬間にはもう脱兎の如く駆け出していました。
あのペースで山登るのは無理だなぁ……。
惣岳山は展望効きません。あるのはベンチ、道標、分岐です。
分岐は御前山方面と小河内峠方面で、僕は当然御前山方面へ。
道標には体験の森と書かれています。ここは奥多摩都民の森の一部なのです。
此処から先は道もちょっと整備されてますし、道標もしっかりしたのが立ってます。
ちなみに御前山まで600mとあります。
じゃあ7、8分じゃん、近い近い。そう思っていた時期が僕にもありました。
御前山への道の途中に奥多摩の境橋に降る道があります。
水場もあるらしいのですがまだまだ余裕があるのでスルー。
その先でヘビと遭遇したり今日初めて登山者の人と出会ったりしながら御前山の山頂に到着。
惣岳山から15分、平地の倍以上かかってますね。やっぱり山は舐めちゃいけない。
などとのたまいながら10分程の休憩。
当然今の時期、御前山名物のカタクリは咲いていません。
来年はその時期に見に来ないとなぁー。
ちなみに今日のルートで一番高い所がここですが、後はもう降るだけ……とはいかないのが今日のルート。
大ダワまでの降り道に避難小屋への道があります。
傍には水場もありますし、境橋への降り道もありますので、無理そうならここで下山するのも手です。
ちなみに分岐から往復で10分かかりませんので、水の補給をしに寄るのもありです。
山頂から30分でクロノ尾山。ベンチがあります。
ここまでの間に、大ダワから登って来た方達とすれ違い、月夜見の駐車場から走って来たというトレイルランをしている方達に抜かれました。
知人に駐車場まで乗せて来てもらって五日市まで降るんだそうな。
クロノ尾山から10分で鞘口山。読み方は“さいぐちやま”だと思います。
漢字が似ていますが“蛸”ではありません。
ここで再び小休止。地図を確認しながら10分程休んでから出発。
20分程で大ダワに到着。時刻は10時。
舗装された林道が走る鞍部です。
自転車乗りのおじ様が休憩しておりました。
いくら鞍部だからって、下から林道を上がって来たら標高差600mくらいはあると思うんですが。
それはさておき、ここにはトイレがあるので用はここで済ませておきます。
この先は大岳山荘までトイレがありません。
ちなみにこの時点で持ってきた飲料の内1リットルを飲んでしまいました。
いくら尾根道で風が通ると言ったって、やっぱり夏の低い山は暑い。
舗装された林道の向かい側に道は続いています。
鋸山山頂と大岳山方面への分岐がすぐあり、折角なので鋸山も登っておきます。
急登と階段を登り切ればまた分岐、そこを右に行けばあっという間に鋸山の頂上。
大ダワから10分程度ですが結構キツイ登りです。
そこから降れば先程の大岳山方面への分岐とすぐに合流します。
合流してから少し歩くと、大岳山まで3kmという案内が書かれた道標があります。
3kmか……道は長い。
でも大岳山の標高が1266mで鋸山が1109m、50m程降ったとしても標高差は200m。
3kmで200m登るとなると、道はかなりなだらかって事で。
事実、馬頭刈尾根方面との分岐点まではかなりなだらかで、気持ちの良い道でした。
が、ここから坂がキツくなってきます。
朝一のサス沢山への急登くらいキツイ気がします。
そんな坂の途中にいきなり止まっているマウンテンバイクが二台。
フルサスのダウンヒル用だと思うんですが、近くに持ち主は居らず。
その代わり登山道を外れた下の方から大きな声が聞こえてきました。
どうも仲間の一人が道を外れて少し下まで行ってしまった模様。
でも二、三人のテンション高めな凄く楽しそうな声が聞こえて来たので心配無用と判断して先に進みました。
そして現れたのが鎖場です。
とはいえ鎖が無くても手を使えば十分行けるくらいの登りで、ちょっと険しい道に鎖が付いてる、くらいの認識でいいかと思います。
ただ急坂にある以上、気を抜かずに進みます。
そして鎖場を抜ければやって来ました大岳山!
11時10分頃に山頂到着です。
南側に少し開けた場所で、ベンチや木蔭もあります。
日曜日なだけあって人が多く居ました。
それにしても天気が良くて南側の眺望が素晴らしい。
まぁ、どれがどの山とかアバウトにしかわからないんですけどね。
方角的にあっちの方が高尾だからあの辺に陣馬山あるかなーとか。
さすがに御前山くらいはわかりましたが。
ただ富士山は雲の向こうで見えませんでした、残念。
景色を一通り見たら待ちに待った昼食です。
バーナーとコッヘルを出してレッツカップラーメン!
おにぎりを食べながらお湯を沸かし、おにぎりを食べながら3分待つ。
3分経ってラーメンを啜る!
ラーメンも熱いけど直射日光も暑い!
もしまた真夏の大岳山でラーメンを食べる機会があったら、必ず木蔭で食べようと思いました。
12時に山頂を出発しました。
これからサクサク降って行きますよ。
途中の道沿いにある大岳神社にお参りするのも忘れずに。
内容はもちろん、無事に登頂出来た事への感謝と下山時の無事です。
ちなみにここの狛犬はデフォルメが効いててちょっとかわいい感じ。
神社の直ぐ下に大岳山荘がありまして、もう山荘自体は閉鎖されていますがトイレは使えるそうです。
このまま一気に御岳まで行くつもりなのでトイレはそちらで。
先に進むと滑落注意の看板がある場所に。
何年か前に救助ヘリが出動する事態に陥った滑落事故があったらしいです。
急がず普通に行けばなんて事は無いただの登山道なので、ここだけはゆっくりと。
しかし御岳山方面からの人が多い事多い事。
ガイドさんに連れられた団体さんも数組見ました。
しばらく降り鍋割山とロックガーデンとの分岐を右へ進み、次の分岐を左へ進むと、深緑の鮮やかな木々が生い茂る少し急な降りが続きます。
途中小さな橋で沢を渡り、そのまま沢沿いに進めば東屋が見えてきます。
ここが御岳山のロックガーデンの入口です。
それなりのペースで降って来たので大岳山から40分程でここまで来ました。
ここから約1kmの遊歩道を歩いて行きます。
入口から3分も行くと、大きな岩の直ぐ横を落差10mの滝が流れるというインパクト抜群の綾広の滝に到着。
滝の右側、大岩の下には祓戸乃大神が祀られているそうな。
少し涼んでいたらここにボーイスカウトの子達がやって来て滝の水を美味そうに飲むもんだから、試しに飲んでみると冷たくてああ美味い。
ついでに空いたペットボトルに水を確保。
滝の横の大岩の隣には御岳山名木巡りの十番、お浜の桂が。
小説“大菩薩峠”にも登場する大樹らしいのですが、残念ながらまだ大菩薩峠は読んだ事がなくて……。
先に進むとカレンダーの写真にありそうなくらい情緒溢れる風景が続きます。
苔生した大きな岩と鮮やかに葉を茂らす木々、清流のせせらぎがささくれ立った心を静めてくれます。
要するに、マイナスイオン出まくりです。
綾広の滝から20分少々、最後に少し登ればロックガーデンは終点。
そして天狗岩に到着します。
鎖を伝って上まで登れば、小さな社と二体の天狗像が。
やはり二体揃っていると口が“あ”と“うん”の形になるのがいかにも神道らしい感じ。
鎖があるところは大岳山山頂手前の鎖場と同程度なので小学校に上がる前くらいの子供も登っていました。
もちろんお母さんがいつでもフォローできる位置にいましたが。
天狗岩からは御岳山へ向かう道と七代の滝へと続く降りの分岐があり、どちらを行っても御岳山へは行けます。
後で分かるのですが、七代の滝から御岳山へ行こうとするとかなりキツイ急登があるので、心配ならここの分岐を御岳山方面へ行った方がいいと思います。
七代の滝を見てから天狗岩まで戻って来るのも手です。
この時はそんな事は知らずに普通に七代の滝に向かいます。
鉄製の滑りやすい階段を手すりに掴まりながら降ると七代の滝です。
滑らかな岩の上を歩いて滝壺の前まで来れば、目に入るのが木と岩に囲まれた神秘的な滝です。
段々になって滝が落ちていて合計の落差は50mもあるのだとか。
下からだと最後の一番大きな落差5mくらいのところしか見えないのでわかりませんが。
七代の滝から先に進むと5分もしない内に道標があります。
御岳神社・長尾平方面と上養沢のバス停方面の分岐です。
ご丁寧に所要時間まで書かれていて、長尾平まで20分、御岳神社まで35分とあります。
更に長尾平まで0.6kmと書かれており、惣岳山から御前山までの600mを思い起こさせてくれます。
平地なら10分とかからない距離を20分と書かれているのを見ると、これからどれだけ登らされるのやら。
急登。これでもかというくらいの急登。
キツイわ、これキツイわ。
気合で15分で登りましたが。
天狗岩まで戻ってから先程の分岐を御岳山方面に向かった方が距離はともかく体力的には楽だったんじゃないかと思います。
そこからちょっと歩いて御岳神社の石段の下に到着。
最近工事したばかりなのか綺麗な石段を登って参拝しに行きます。
途中右側に満開のヤマユリがいっぱい。
ちなみに僕が山登りの時に祈る事はいつも同じです。
神社の境内にはお社が多数あり、同時に狛犬もいっぱいいます。
イケメンもいればちょっと丸いヤツも。
神社の境内から振り返ると日の出山が良く見えます、というか目と鼻の先です。
その向こうには西多摩の街並みが。
参拝を終えて石段を降り、すぐ近くのトイレに寄ったら出発します。
土産物屋の通りを抜けた分かれ道に小さく日の出山という案内があります。
右に曲がると今度は大きな道票が。
日の出山まで2.0km、ここからは杉林の中のなだらかな道です。
途中トレイルランのグループに抜かれましたが、少し急になった登りのところで歩いていたので颯爽と抜き返してやりました、ドヤ顔で。
御岳神社から25分程で青梅市から日の出町に入り、そこから10分程で日の出山の山頂に着きました。
時刻は14時40分。
頂上からの展望は素晴らしく、都心の方まで良く見えてスカイツリーも薄らと見えました。
山頂は風が心地良く、東屋で休みながら居合わせた人達と少しおしゃべり。
15時に出発して日の出つるつる温泉を目指します。
つるつる温泉へは途中の分岐点までは色んな花が咲いている道を進みます。
この日はオオバギボウシやヤマユリが綺麗に咲いていました。
そして分岐点。
山道のハイキングコースと舗装路の日の出新道の分岐は左のハイキングコースへ。
温泉まではこの分岐から約3km、日本武尊が顎をかけて関東平野を望んだという逸話のある顎掛岩の前を通り、つづら折りの杉の立ち並ぶ薄暗い道をひたすら降って行きます。
山頂から30分ほど降ると日の出山ハイキングコースの入口に到着します。
ここで日の出新道とも合流。
ここからつるつる温泉までは平井川沿いの舗装された一般道を1.5km歩きます。
殆ど車の通らない道を15分程進めば都道184号線にぶつかり、そこを左に曲がればつるつる温泉はもうすぐです。
温泉で心身を癒し、風呂上がりのビールとアイスを堪能したところで全行程終了。
武蔵五日市駅まで機関車を模した外観のバスに乗り、電車で帰宅します。
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