薬師岳
コースタイム
5日(晴)有峰ハウス(4:30)〜折立(4:45)〜三角点(6:40)〜五光ベンチ(8:05)〜太郎平小屋(9:00 9:20)〜薬師平(10:45)〜薬師岳山荘(11:35 11:50)〜薬師岳山頂(12:40 13:00)〜薬師岳山荘(13:40)泊
6日(雨)薬師岳山荘(6:20)〜薬師平(6:50)〜太郎平小屋(7:55 8:10)〜五光ベンチ(8:50)〜折立(11:35)〜ひらゆの森温泉(反省会)〜松本駅
天候 | 4日晴れ、5日晴れ、6日雨 |
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過去天気図(気象庁) | 2012年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 自家用車
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コース状況/ 危険箇所等 |
平湯温泉の「ひらゆの森」の日帰り入浴温泉は料金が500円です。露天風呂も幾つもあり、無料休憩所も広く快適な温泉です。 |
写真
感想
月齢17.5の残月とシリウス、オリオンが輝き、白々と夜が明け始めた中を折立に向けて心も軽やかに出発。ストレッチを各自で行い「それゆけー」と歩み始めた。愛知大学山岳部の遭難碑で合掌。
深い森の中でフクロウが「でれすけぼっほ」と鳴いている。「気を付けて登れよ」と励まされているようでもあった。このコースは最初の樹林帯の中が少しきつい登りになる。一時間ほど歩いて宿で用意していただいた朝食を摂る。焼きおにぎり3個と何故か焼き魚を添えた珍しいお弁当だった。
三角点に到着。目指す山頂付近は少し黒いガスがかかり不安な心になった。森林限界線を抜けるとなだらかな石畳や木道が続く。この付近は環境省の指導があるのだと思うが登山道脇に悪名高き「黒と黄色のロープ」は張り回らしてない。「足元注意」や「落石注意」などのお節介看板や小屋の案内板も無い。小さな標識が設置されているだけである。日本の山も少しずつ環境に配慮したサインが見られるようになってきた。嬉しい限りである。
五光ベンチを通過する。太郎平小屋はもうすぐである。このあたりから見渡す景色は背丈が低い樹木や草原がなだらかに広がり美しい光景である。太郎平小屋で大休止。ここまで登れば一安心。計画していたタイムを大幅に短縮している。リーダーの飛ばし過ぎとの声も聞かれる?夏山は午後からの雷雨が一番怖い。早朝出発、午後の早めの小屋入りが大原則である。
薬師峠のキャンプ場から沢筋の岩だらけの登山道が今回の一番の難所である。十分な休養と食べ物を補給した。平坦な木道を心地よく踏みしめて下ると薬師峠。大きめの岩や石を乗り越えながら進む。沢筋の上部に到達し昼食。思い思いにザックに背負ってきた嗜好品を互いに分けあい和やかなひと時を過ごす。
薬師平(ケルン)に出た頃から山頂付近のガスが風に飛ばされ晴れ間が多くなる。道端には小さなミヤマリンドウ(深山竜胆)や背丈があるオヤマリンドウ(御山竜胆)が咲いている。咲き遅れたかのようにウサギギク(兎菊)がポツンポツンと咲いている。美しい花々達が疲れた体に元気を与えてくれる。
小屋まで15分の案内板が出てきた。みんなの顔が明るくなり5分で小屋に到着。山頂付近のガスは完全に切れて眩しい太陽光が差している。「荷物を預けたら山頂往復に出発」リーダーが疲れを取る時間も与えることなく告げた。心地よい風が体を包む。顔を上げれば頭の上にピークが見える砂地や小石の登山道を登る。東南稜のピークを巻き左に進む。2926mの山頂を12時40分に全員で踏んだ。リーダーは「おめでとう」と声を掛け固い握手を交わし健闘をたたえ合った。
金作谷カールには小さな雪渓が残っている。右から黒部五郎岳、三俣蓮華岳、鷲羽岳、水晶岳、野口五郎岳、針ノ木岳、目の前に大きな赤牛岳。真中に雲の平。穂高連峰や剣岳方面はガスで見えないが北アルプスの中では最も美しい山々が見渡せる。至福の時である。三角点にタッチし記念写真をパチリとして山頂を後に小屋に戻った。今日は人数が少なく我々だけの一部屋が頂けた。夕食までの時間はビールで乾いた喉を潤したり部屋で昼寝をしたりと寛ぐ。夕暮れには雲海の彼方に鮮やかな夕日が沈んでいった。
4時30分起床。5時30分に朝食。外は霧の中に雨、雨、雨、雨が落ちている。予定では朝食後に山頂を踏むことになっていたが、メンバーの足並みが揃い予定よりかなり早めに、小屋入りが出来たため昨日に山頂を踏めたので今日の気象変化に対応出来た。メンバーに感謝。装備を整えていざ出発。
沢筋の手前で休憩。ストックをザックに仕舞うようにとリーダーの指示。滑りやすい岩や石が多いので三点確保で慎重に下る。薬師峠に無事到着。雨の難所を越える。太郎平小屋で大休止。気を引き締めて木道と石畳の登山道を下る。樹林帯に入り滑りやすい木の根を注意しながら慎重に下りる。リーダーは雨で増水した登山道の水を逃がすために所々で水路を作る作業をやりながら下る。木々の間から折立て駐車場が見え隠れする。ゴールはもうすぐである。愛知大学遭難碑で登山中の無事を感謝し丁寧に祈った。
名湯「ひらゆの森」で冷えた体を温め和やかに反省会をして一路松本駅に向かった。
前日に山頂を踏んでおいて良かったですね。
みなさん、良い笑顔ですね
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