蝶ヶ岳から神降地を臨む(三股ピストン)


- GPS
- 25:55
- 距離
- 16.8km
- 登り
- 1,880m
- 下り
- 1,883m
コースタイム
14:45 蝶ヶ岳テン場 15:30
16:10 蝶槍ヶ岳山頂 16:30
17:10 蝶ヶ岳山頂
07:15 蝶ヶ岳テン場
11:00 三股駐車場
天候 | 9月5日 : 晴れ 9月6日 : 雨&ガス |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2012年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
危険箇所なし |
予約できる山小屋 |
蝶ヶ岳ヒュッテ
|
写真
感想
数カ月前に約束していたY夫妻との山行。あいにく同行予定のS氏欠席のため、3名で行く事になった。蝶のテン泊で、日没と日の出の写真を撮ることが目的なので、ゆっくり出かける。
車中バカ話をしながら三股に到着。テン泊用具入れた重いザックでスタート。
最後の水場、力水でハイドレ−ションバッグ2Lと、4Lサイズの水バッグに3/4程度の水を入れて担ぎ上げることにした。
蝶の上には水場がなく、ヒュッテで購入できる水は雨水なので、美味しいスコッチを割って飲む為には、下から湧き水を担ぎ上げる必要があるのだ。
日暮れに間に合えばよいのでゆっくり登るが、まめうち平から先稜線まではまったくの無風ゾーン。眺望もきかず、出てくる汗を風が気化させることのない、息苦しい登りが続く。
稜線に出てからは風に惠まれ、オーバーヒートの体を冷やすことが出来る。
ヒュッテで料金払いテント張って、蝶槍までカメラだけ持っ往復。
穂高連峰〜大キレット〜槍までが屏風のようにそそり立ち、少しガスった逆光の中、雲の後の太陽から、何条もの光線が神降地に注がれる。
文字通りの神々しい現象を満喫してテントへ戻る。
蝶ヶ岳ヒュッテで缶ビールロング2本買って、そのまま頂上へ。
テントに戻って夕食兼宴会開始。他に3張りテントがあるが、皆さんもう夕食済ませて就寝準備の様子。
Y夫妻の持ち上げた、エリンギ、ソーセージのソティーと、私の持ち上げたスパム、コンビーフ、ピーマンのソティーをつまみに、酒を飲む。
ビールの他に、Y氏の持ち上げたワインと、私の持ち上げたスコッチシングルモルトでいい感じの酔が襲う。
過日青年小屋でシーバス一瓶空けてしまった時同行した老Y氏からY夫氏を経由して「Aにはあまり飲ませてはいかん」との連絡があったため、瓶の半分程度のスコッチしか持って上がれなかったが、山頂でハイランドパークを力水で割った最高の水割りに、Y夫人は喜ばれていた。フリーズドライのカレーうどんで〆て、一旦就寝。
老Y氏のご注意に従い、半ボトルほどしか持っていかなかったことが災いし、テン泊の中途覚醒時に飲む導眠ブースターとしての酒がなく、困った私は月明かりの中、深夜ヒュッテにビールの自販機目指して歩いていったのであった。
結果は悲しく、小屋の発電機の動力が夜中動いていたにもかかわらず、ビール自販機の電源は落ちており、買うことは叶わなかったのであった。
そのままテントに戻るのは芸がないので、暗がりの中、瞑想の丘まで行き、カメラでバルブ撮影をしようと試みたのであった。すると、立山方面と穂高の奥の飛騨方面に漆黒の闇を切り裂いて、閃光と雷鳴が轟いたのであった。時刻は午前1時頃。
ヒュッテでY氏が確認した明日の天気は、「昼からが雨」ということであったが、この調子では早々に雨が降るだろうことを覚悟せねばならなかった。
テントでウツラウツラしていると、午前4時頃から、雨滴がテントを叩く音に気がつく。やはり早くから雨になったようだ。もっともヒュッテの天気予報は麓の松本のものであろうから、山頂の天気がそれと違っていても何の不思議もないのだ。
朝日の眺望は望めないとあきらめて、テント内で各々朝食を済ませ、6:30〜7:00にテント撤退と予定を組んだ。
一瞬雨が止んだ時に、陽の光が穂高上空の雲に届き、大きな虹が出現した。
その後すぐに蝶ヶ岳東面に雲が張り詰め、日光を遮断。
強力な西風の中、ヘリが蝶着陸を数回トライしては離れ、という動作を繰り返していた。ヘリの爆音に頂上は包まれたが、ヒュッテに行ってきたY氏の観察によると、どうやらそれは救助ヘリではなく、荷揚げ用の商用ヘリだったとのこと。
7時過ぎにびしょ濡れテントを回収して、降る。
3時間程度で三股駐車場へ。やはり蝶〜三股の登山道は今日も無風状態。汗っかきの私には地獄の罰ゲームのようなオーバーヒートの山行となった。
下山後ほりでー湯の温泉で垢を落とし、事前に目をつけておいた、豊科IC(もうすぐ安曇野ICに変名)近くの鰻屋「石桂」へ。
岡谷〜諏訪の、蒸しの殆どない田舎風の鰻で、タレにザラメが入っているかのような、表面のカリカリ感が香ばしい一品であった。
松本〜塩尻〜岡谷〜諏訪の鰻屋の中では、甘さの立ったギトギト感を廃した江戸風に近い諏訪の「古畑」とは対極の鰻だった。
しかし、下品系(失礼)の鰻のなかでは、岡谷の「水門」や諏訪の「小林」より、遥かに身の中央部のしっとりしたホクホク感が残っていて秀逸と感じられた。通常時の評価でないのが不公平かもしれないが、少なくとも下山後の身体が味わう鰻としては一級品と評価できると思う。
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