北アルプスでは初の山小屋泊登山(北穂〜奥穂〜前穂)

コースタイム
8:40 上高地出発-10:30 横尾-12:30 涸沢-14:20 北穂山頂-15:40 涸沢岳山頂-16:00 穂高山荘着
2日目
5:10穂高山荘出発 -5:35奥穂高山頂 -?:??前穂山頂-10:50 岳沢登山道入り口
天候 | 1日目晴れ、夕方から雨 2日目ガス、8時過ぎからガス取れ始める |
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過去天気図(気象庁) | 2012年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
途中2回SAでトイレ休憩ありました。 帰りはあずさで新宿まで。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
上高地から横尾、横尾から涸沢までは危険箇所と思われるところはなく、安全。 涸沢から北穂までは傾斜はあるものの、しっかりとルートが記されているので迷うことはないと思う。鎖くらいかな? 北穂から涸沢岳は岩場が続くものの、足場もしっかりしているので、ゆっくり歩けば滑落の心配はない。 奥穂から前穂までも危険箇所はないと思う。奥穂への登りくらいです。 重太郎新道は急登ルートなので、逆に下りの方が難しい。高低差で膝をやられないように。ハシゴも慌てずに… 下山時の温泉は松本駅から徒歩500mくらいの瑞祥の湯(http://www4.ocn.ne.jp/~zuisyo/matsumoto.html)。650円の入浴料です。食事も出来てリラックスできると思います。 |
写真
感想
普段は長期休暇のときにしか行かない北アルプスも、ヤマレコの日記を読んでいると2日あれば、大抵のことが出来るように思えてきた。前回の北アは5月の稜線にテント張った時なので、凡そ4ヶ月ぶりになる。
今回は槍ではなく、奥穂をメインに考える。それでも楽しみすぎてどのルートにしようか迷い続け、結局上高地に着いて、しかも歩き出すまで迷っていた。家の事情で2日目のルートが変更になってしまったが、それでも満足度の高い山行になった。
前日13日、ウィラーの23時30分新宿発の高速バスを予約しておいたものの、仕事が22時までなので、新宿に着けるかがどうか、今回の1番の山場だった。22時過ぎにタイムカードを切り、「すいません、バスの時間がギリなので、帰ります!」
と会社を飛び出して東急池上線に乗り込む。五反田で山手線に乗り換え新宿に着いたのは22時40分。駅前の吉野家で夕食を食べ、都庁と道路を挟んで反対側にある住友ビルを目指す。当然コンビニでビールの調達は忘れない。
住友ビルの1階がウィラーの受付・出発ロビーとなっていて、比較的若い人が目立った。長野・松本行きや富山行きのバスの待合には大きなザックを背負った人がちらほら。彼らは日曜日まで休みなんだろな…いいな。
定刻の23時30分に無事に出発。バスの前の方で騒いでいた若者はバスの案内を終えた替えのドライバーさんに怒られていた。まあ当然か。
新宿をでて永福のIC…を通過!?高速バスを使って、永福から乗らないバスは初めてだ!次の調布のICも通過…なんだろ、経費の問題か、時間あわせなのか?
ビールを飲んで一眠りしていたら、いつの間にか高速に入っていた。仕事疲れもあるので談合坂SAまでもう一度寝させてもらう。談合坂でも30分くらい休憩あるけど、トイレくらいしか必要ないと思う。次の休憩地点諏訪湖SAも同じような感じだった。
定刻よりも早い4時30分くらいに松本駅のアルプス口に到着。しかし、平日なので、新島々行きの電車は6時30分始発だ。まずは腹ごしらえで、反対口の松屋で牛丼を食べ、コンビニで2日分の食料とおやつを買い込む。松本と上高地の往復乗車券を自動券売機で購入し、あとは駅構内の待合室で仮眠。
新島々行きの電車は大体が登山者。テント泊から軽登山までそれぞれ。新島々から上高地はバス。ここも眠くて気が付いたら釜トンネルだった。ダムの絶景見逃した…。
上高地で登山届けを提出し、いつものように河童橋で写真を撮って出発。荷物も比較的軽いし、今日の日程を考え、横尾に何時にいけるかがポイントだった。軽快に歩を進め、徳沢に到着。早いうちからテント設営している人もちらほら。この後、何するんだろ?徳沢はなんといってもソフトクリームです。北アに来たら必ず食べる名物は、ここまで頑張ってきた自分へのご褒美です。
徳沢から横尾もペースは変わらず。上高地から横尾は道幅が広いから嬉しいね。横尾でひとまず水分補給とトイレ休憩。プラティパスに500mlほど補給し、横尾の目の前の橋を渡り、涸沢へ。ここからは道が細くなるので、先行者を抜かすのは難しい。自分から「通ります」とは言いづらいが、熊鈴もない。先行者に気づいてもらうしかなかった。全ての人が先に道を譲ってくれて大変嬉しかった。長いパーティがいなかったのも救いか。
順調に高度を稼ぎ、涸沢ヒュッテに到着。まだ、お昼な時間帯なので、おにぎりとサンドウィッチを食べる。ヒュッテの展望デッキは広くていいですね。のんびりしていても絶対飽きない。
ついでにご褒美のビールで乾杯。この先が今日一番の危険地帯ということをあまり意識していない…。涸沢は色とりどりのテントが張ってあって、涸フェスのときはさぞ凄いんだろうな。
涸沢小屋を横目に北穂の登山道へ。パッと見ると穂高連峰の威圧感で、どこに登山道があるのか分かりづらいけども、普通にルートはあるし、思うほど危険性もない。
岩場メインで、途中にハシゴもあったけれど、普通に登っていれば多少の恐怖感を感じるかもしれないけれど、危険はないと思う。後々思ったが、ストックは必要なかったな。使っている人、誰もいなかったし、両手が塞がると、ハシゴでネックなんだよな。
北穂についたときには2人ほど先客がいた。彼らに写真を撮ってもらう。
彼らは夕立が来るので北穂小屋で一晩過ごすとな。夕立の雲はまだ来ていないし、もう2時間弱は持つだろう。そういうわけで北穂山頂には長居せず、涸沢岳方面へ歩き出す。
一応、北穂−奥穂の距離は2.6km(だったかな)なので、穂高岳山荘までは凡そ2km、急な稜線は1km1時間見積もればいいと思う。退避場所がないので、悪天候のときは時間もプラスアルファになる。あとは個人のペースだけ。雨予報が出ているならば少しでも時間を稼ぐに限ります。
急な岩場を登ったり、下りたりの連続だけど、雨が降らなければ、岩場をしっかりホールド出来るし、割と安全に進めると思う。
1時間半くらいして、涸沢岳への最後の登りを終えると標高3110mの涸沢岳に到着。一人、山荘にデポしてきたおじさんがいてそれぞれ写真を撮りあう。本当に誰かいてくれてよかった。
早く下りてもよかったが涸沢岳直下で道を譲ってくれた山ガールさんを待つ。写真撮影隊がいないのも可哀想かなと。暫くしてから来た彼女にやはり頼まれ、写真も撮る。槍ヶ岳から大キレットを越えてきたそうでちょっと驚き。
穂高岳山荘は目と鼻の先、涸沢岳を下りた所。ちょっと雨雲危ないと思い、急いで下りる。山荘前ではテント設営や夕食の準備をする登山者が多々いた。やっぱりテントはいいな。
山荘で受付している最中、外から大きな雨音が聞こえてきた。やばいね、タッチの差でセーフだった!受付で宿泊代6000円と夕食代1700円を払う。初めての北アルプスの山小屋泊は楽しみだ。
実家と会社に定期報告しようとしたら、ここの電話、テレフォンカード使えないのね…現金と何故かエディ。いまどきエディなんて流行らない!スイカ使えないの!?
しょうがないからニコニコ現金払い。ビールを買って一休み。地図を広げて明日のルートを考える。さっき電話したときにばぁちゃんの調子が悪いとな。んー、ジャンダルムから西穂に抜けるのはやめておこう。明日の予定は前穂から重太郎新道経由に決定。
部屋は2階にある「北岳」という名前。ベッドの、しかも2階だ。個人的には下の方が色々と都合がよかったが、到着が遅くなったからだろうな。
夕食までは2時間弱あったので、火の入った暖炉の横で漫画「岳」を読む。ていうか、みんな読んでいるから巻数は争奪戦だ。うちの読みたかった巻数は穴場のようで滞りなく読めました!北アで「岳」を読むのは勉強になるな。
夕食はコロッケに魚、サラダなどなど。ご飯と味噌汁はおかわり自由。1700円の価格設定は下界なら高いだろうが、良心設定なのだろう。味も美味しかった!
夕食の後はどうせすることないので、明日の準備をして早々に就寝。足のだるさが取れるといいな。
次の日は早朝4時半に起床。西穂に抜けるわけではないから時間に余裕がある。周囲の人たちは既に準備万端でヘッドライトをつけて、防寒具を身にまとい、出て行く者もいた。うちは昨日かっておいたおにぎりとパンとチョコレートを朝食代わりとした。
目の前の聳え立った岩を上っていく。素人目にはルートがないように思えるが、普通に目印もあるし、のぼり易く整備されている。20分ほど登ると奥穂高岳山頂。ガスがでていて視界不良、しかも朝だから稜線の風も冷たい。流石に半そではきついね。
奥穂から前穂はなかなか足場の悪い(=というか高低差があったり)ルート。このルートは登りの方が楽だ。
1時間ほどで着く前穂の取り付きにはザックが1つ。先行者がいてくれるので、写真撮影はお願い出来そうかなー。ここから200mくらい登るのはちょい面倒…でも時間もあるし…。一部ぐらつく足場もあったけど、槍よりは簡単だ。
そういえばうちの登った凡そ2時間ちょっとあと、ここで滑落事故があり、男性1名が死亡したそうだ。ご冥福をお祈り申し上げます。
前穂高下山中にまさかのガス晴れ。天気予報どおりの青空が見えた。うちが下山開始するとガスが晴れるジンクス、いいかげんにして欲しい。
でもブロッケン現象が2回ほど見られた。「あ、ブロッケン!」と思わず声をあげてしまったが、分かる人はその光景を写真に収めていたり、足を止めてみていたりしていた。一緒に山頂にいた人は、その話をしたときに見逃してしまったと。
重太郎新道は急な道。すれ違いはほとんど無理な狭さ。急なのぼりゆえ、事故も多い。先日も転落事故があったばかり。個人的には足場の見えない、段差のある下りよりも登りの方が楽だと思う。
岳沢小屋までくればあとは傾斜の緩い下り道。コースタイムは1時間半くらい。途中であったおじさんと紅葉シーズンの北アについて色々情報交換出来たのはよかった。岳沢の風穴周辺では熊が出没した情報もありました。
そういえば紅葉シーズンは上高地は勿論、徳沢、横尾、果ては涸沢まで旅行会社に抑えられているので一般登山者にとっては辛い季節ですね。登山ブーム世代が定年して、時間を持て余しているわけですから、何も平日ばかりが混むとは限らないですからね。
北アルプスに行きたくも暫く休みが取れないですので、また来年遊びに行こうと思います。
sprinterさん こんにちは!
FBで"新島々に居る"って来てたんで、何処に行くのかと思ってました
穂高山荘。 テン泊は有るんですが、泊まりたい小屋のひとつです
周囲に見える名山も素晴らしく、またその場所に行ってみたいですね
最近、山への頻度が増えてるのでは?
ButaModernさん、こんばんは!
日本海までお疲れ様でした。逆にテン泊が羨ましいですよ。
>最近、山への頻度が増えてるのでは?
あ、元々山やなので…
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