みちのく潮風トレイル-釜石市区間3（両石〜釜石）

2020年03月22日(日) [日帰り]

• GPS: 04:21
• 距離: 12.5km
• 登り: 553m
• 下り: 562m

コースタイム

日帰り

• 山行: 0:00
• 休憩: 0:00
• 合計: 0:00

6:49 両石駅
6:49 釜石駅

天候

雨

アクセス

利用交通機関：

電車 自家用車

両石駅の駐車場に車を停めさせてもらって釜石から三鉄に乗って帰ってきました。

コース状況／危険箇所等

危険箇所は特にありません

その他周辺情報

釜石市内に銭湯がありました。
また商店なども多数あります。

写真

潮風トレイル釜石区間、三日目は両石駅をスタート。

嵩上げによって景観が一変した両石を南へ進みます。

…あれ？

ああ、びっくりした。道がありました。道…といえるか微妙なとこですけど（笑

この斜面を降りたところに石碑が立っています。津波関係の石碑かなと近づいてみると「鮭供養」「トド供養」とあります。なるほど漁師町らしい石碑です。

石碑の傍らには打ち捨てられた「津波注意」標識。もう震災の風化が!?

しばし国道45号を歩きます。このあたりは歩道がありません。轢かれないように気をつけないと…。

突然、山の斜面から一頭の鹿が飛び出してきました。驚かせやがって…。こうしてみると可愛いのですが、このあたりでも鹿が激増していて住民は大変そう。

左に見える道に行きたいのですが、思いっきり遠回りしないと行けません。徒歩の往来なんて考えられてないんだろうなぁ。

海辺に降りていくと廃業したホテルや妙なオブジェやらがある不思議な空間に出ます。

水海公園とかいう野外施設らしいです。夏に遊びに来たら楽しいかも。

雨が降ってきました…。連休は晴れだったはずなのに。慌てて天気予報を見るとガラッと変わってるじゃないの。

雨具を着込んで篠突く雨の中を歩きます。テンション上がらねぇ…。

このへんも一昨日の強風で倒木がたくさんありました。倒れてしまった木よりも、このように折れているけど倒れていない木のほうが危険で怖いです。

トレイルの杭がありますね。どうやらここから山に入っていくようです。

この場所も以前はなにかしら整備されていたあとがありますが、今は更地が広がるばかり。

急な斜面を登っていきます。なんか全体的に崩壊が進んでる山ですな。

一応、なにか遊歩道になっているようです。

尾根に到着‼️
なんか岬方面とかに枝道がありますが、天気悪いのでパス。

さて、あとは穏やかな尾根道かと思いきや…

再び結構な急傾斜の上りとなりました。しかも倒木のおまけつき。

路傍に「浜街道」の文字が。浜街道とは仙台から八戸まで三陸海岸沿いを通る街道とのことで現在の国道45号線の前身ということになりますか。

ベンチが設置されています。鳥谷坂峠という場所のようでトレイルの案内板などがあります。

ここでついに釜石の街が見えてきました。

路傍には石仏が。天明の飢饉の犠牲者を弔うために安置されたものなのだとか。

せっかくのベンチですが雨の中ではゆっくりする気にもなれず、いそいそと出発。

なんかこう…やっぱり全体的に崩壊が進んでますよね、このあたり。

小さなお社が祀られています。旧浜街道の中でも、この釜石周辺の区間は往時の面影をよく残していることから史跡に指定されています。

工業の街、釜石らしい風景。釜石大観音の姿も見えてきました。

釜石の街に向かって雷光型に下っていきます。
稼いだ高度を吐き出すのは一瞬です。

山神の立派な石碑がありました。

その下のほうには「山神道場」という謎の建物が（笑
なんだ、山神道場って。

急なカーブを曲がった先に大きな動物が現れて焦りました。幸い、クマではなくカモシカでした。

しかし、この方、一定の距離をおいてこちらを観察するのみで、一向に立ち去ってくれません。あの〜、そっちへ行きたいんですけど…。

そろそろと近づいていくともう一頭の小さいカモシカが道の脇から走り出てきました。子供がいたので逃げなかったんですね。突進されたりしなくてよかった…。

カモシカに遭遇したすぐ近くで住宅地に入っていきます。このあたり鹿害がひどく斜面が崩されるためネットが設置されたのだとか。

もし反対側からトレイルを歩く時は、この標柱が目印。

山道から一気に市街地になりました。このまままっすぐ進んで行けばすぐに中心市街地にでますが…

トレイルはあえて山沿いを行きます。

津波避難路がある高台を通っていくのです。
おそらくここから撮影された動画、有名ですよね。
https://www.youtube.com/watch?v=HR_6W7GdWPs

この高台から見た、震災当日の写真が大きなパネルになって展示されていました。

高台から見える町並みは新しい家ばかり。ということは根こそぎ津波に持っていかれた…ということなのでしょう。

今は誰も居ない、なんのためにあるのかわからない道ですが、震災当日はこの道で命拾いした人も多いんでしょうね。

津波避難路の先には釜石市役所があります。

市役所の玄関前。ここから撮影された津波映像も衝撃的でした。
https://www.youtube.com/watch?v=aQj2zn5Axmk

街の中にはいたるところに津波の到達高の印がつけられています。

復興商店街もありますが、ほとんどの店舗が空になっているようです。ようやく仮店舗から本店舗に移行することができたということだといいのですが。

市街地を抜けて甲子川を渡ります。本来なら釜石から先、唐丹駅まで歩く予定だったのですが、降り続く雨に体力を奪われたので釜石までとします。

釜石駅にはSL銀河がいました。
復興の火ということで聖火から分けられた火を運ぶようです。

我々は三陸鉄道で両石へ戻ります。
開業当時からのレトロな車両がやってきました。

両石駅へ戻り、本日のトレイル終了です。

感想

ちゃってぃ

みちのく潮風トレイル釜石区間、三日目は両石駅から釜石を越えて唐丹駅まで歩く予定でしたが。しかし天気に恵まれず、ほとんどが雨の中での移動となってしまい釜石駅までで切り上げざるを得ませんでした。いくら暖冬だったとはいえ、この時期に雨に当たりながら歩くのがこんなにも消耗することだとは…。市街地に近い区間だったから良かったですが、山の中では気をつけなければいけませんね。

両石から釜石の間には標高は低いながらも峻険な山地が横たわっています。道路や鉄道はトンネルを使って一気に突破していきますが、昔の街道はこの急峻な山を越えて行き来していました。その旧道の一部がトレイルに指定されていますので、昔の往来の雰囲気を味わうことができる区間です。

また釜石市街地では震災当日、衝撃的な映像が撮影された場所をめぐるようにルートが設定されているので、現在の平和な情景と当時の凄惨な光景とを重ね合わせ、震災に思いを馳せることができます。

コメント

maya2851

震災の爪痕
風化させないためにもこのトレイルは歩けるように整備されるといいですね！
鹿も里まで下りてくるなんてね〜
鹿害はそこの山でも困った案件だからね〜
農作物とか山の植生にまで影響するからね！
またまたお疲れ様〜(^^♪

ちゃってぃ

Re: 震災の爪痕
釜石は街のすぐ後ろまで急峻な山がせまっているので鹿害が深刻だそうです。平気な顔で街まで降りてくるんだとか。旅の途中で出会った人からは「しかもあいつら赤信号と青信号を見分けて、青信号のときだけ道路を横断するんだぜ」と言ってました。信じがたい（笑