記録ID: 22989
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無雪期ピークハント/縦走
栗駒・早池峰
和賀岳
2006年10月29日(日) [日帰り]
- GPS
- --:--
- 距離
- 7.0km
- 登り
- 1,098m
- 下り
- 84m
コースタイム
朝3時自宅ー真室川経由ー7時甘露水登山口ー7:50 675m−8:35滝倉山荘跡ー9:20薬師岳昼食ご9:35出発ー10:00小杉山ー11:00和賀岳山頂ー12:30薬師岳ー14:00甘露水登山口ー秋田・本荘市経由ー18:30自宅着
天候 | 曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2006年10月の天気図 |
アクセス | |
コース状況/ 危険箇所等 |
10月29日(土)3時自宅出発。星は見えるが月が雲に隠れてぼんやり光っている。飛ばしに飛ばして新庄を経由し,大仙市(旧大曲市)から入る真木渓谷を目指す。ときおり月も追いかけている。天気はよさそうだ。予報では寒冷前線が南下して雨になるという。1週間前それを信じて行くのをやめたら一日曇りであった。地団駄を踏む思いに駆られ悔しかったので予報を無視して出かけたのである。真木渓谷を6時すぎ通過した。途中に柱状節理が大きく露出した岩と紅葉・黄葉の景観がすばらしい。道路もあまり凹凸がなくしっかりしている。車跡が続いているが進入禁止の看板手前の広い駐車場に止める。地図にはない登山口は上にあるだろうと思い,7時に歩き出す。10分ほどで甘露水登山口に着いたが、10台位は置けるやや広い駐車場があった。がっかりする。1台駐車しているではないか。雲は高い。高度計を標高400mに設定してすぐ登る。杉林を抜けるとブナ林となり曲沢分岐に着いた。歩きやすい登路である。熊避けに,鈴を付けるのがいやで,時々ホイッスルを吹く。爆竹も持ってきた。ブナの風倒木にキノコを意識しながら登ったらムキダケをみつけた。寒冷前線に追いかけられているので無視して帰りの楽しみにしておく。7時50分(675m)休憩。北右回り140度方向に尖がった山が見える。1013mの甲山とその隣が1108mの大甲だ。薬師岳から分岐した登山道が地図に記載してある。クロモジの黄葉がまるで金屏風の錦絵のように輝いている。滝倉水場通過して少し登ると滝倉山荘跡に着く。(地図には薬師岳避難小屋と記載?)8時35分(935m)握り飯などを摂る。出発してまもなくブナハリダケ(庄内ではカナカワ)の香気がにおう。探せば必ず採れる。これも後の楽しみにして先に進む。9時20分薬師岳山頂に着く。風は少々強い。雲はまだ高い。和賀岳が奥羽山脈の盟主のような顔をしてどっしりとした山容で聳えている。小杉山から和賀岳までのたおやかな稜線が横たわっている。昼食を早々と済ませ9時35分出発して,10時小杉山に着く。高度計が1200m示す。1230mに直す。小鷲倉(1354m)付近から西側の雲が低くなってきた。風はまだ冷たくないが寒冷前線から追いつかれそうだ。気持ちは転んだり怪我しないように「ゆっくりでいい」「遅くなったら温泉にでも泊まればいい」と自分に言い聞かせた。しかし歩む足が言うことを聞かない。寒冷前線に追いつかれまいと,しだいに歩速が速くなる。山頂手前500mでついに雨が降ってきた。上だけ合羽を着る。 11時,和賀岳山頂に到達。だれもいない。私一人だけの世界である。万歳三唱する。3年前鶴岡山岳会が岩手県側の高下(こうげ)コースから登っている。私は都合で行けなかったので,必ず行かなければならない山であったのだ。それがいま実現してみると,弱い寒冷前線で積雪もなく,錦繍織りなす美しい風景をプレゼントしてくれたこの山に感謝の気持ちが沸いてきた。小さい祠に「ありがとうございました」と声を出して拝んだ。雲で東北の高山は遠望できなかったが,360度近々の山や稜線を見ることができた。亡き母を生前妻と二人で連れてきた抱返渓谷の方角を探したり,鶴岡山岳会が登ったなだらかな高下コースを確認したり,仙北平野を眺めた。予定ではラーメンを作ってビールで乾杯のはずが雨と風で11時6分下山した。小鷲倉11時34分通過。小杉山11時55分。薬師岳12時30分。雨が強くなった。もし登りのこの辺りで雨だったら敗退していただろう。やはり和賀岳が私を呼んでいたのだ。下りは楽しみにしていたキノコ採り。香気匂う所は道のすぐ傍にブナハリダケが予想通り出ていた。そして曲沢分岐手前の道端に手のひらサイズのムキダケを袋一杯に採った。ついに誰一人と会うことなく,14時甘露水登山口に着く。 太田国民休養地奥羽山荘の温泉に入って,本荘市経由で帰途に着き,自宅には18時半に到着する。走行距離375kmであった。帰宅後,当然、ビールで乾杯。小さな夢の実現に酔いしれる。 |
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