天狗塚(1812) 敗退
- GPS
- 10:24
- 距離
- 10.7km
- 登り
- 1,290m
- 下り
- 1,299m
コースタイム
- 山行
- 8:35
- 休憩
- 1:10
- 合計
- 9:45
久保 駐車地点 6:14 --- 久保登山口 6:39 ---西山林道登山口 8:23 --- 1476m標高点 (9:46-10:13) --- 天狗峠手前 標高1725m地点 12:57 敗退 --- 1476m標高点 (14:00-14:18) --- 西山林道登山口 14:49 --- 久保 駐車地点 16:06
天候 | 雪 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2011年01月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
写真
感想
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【敗退の記】
■国道32号 三好市 山城町あたりから 完全な雪道、普段雪の少ない このあたりで これだけの 雪とは 先行き思いやられる。今日は かなり 手ごわそう。
■大歩危から祖谷へ、祖谷トンネルを抜けると ものすごい 雪。
■祖谷トンネル 付近 激しい降雪 大雪 マイナス8度。夏ワイパー効かず。 冬用ワイパーに急いで交換。
■国道439号は 雪深いが 車が通過した 轍痕が 残っているので なんとか 走れる。
■落合すぎて 九鬼 から 天狗塚方面 へ いけるかな?
轍なくても 行けるかな と思って 国道を外れた とたん やはり すぐスタック。側溝に脱輪。 チェーンを付け なんとか脱出。国道439号に戻る。
やはり未明の まだ除雪のない この大雪の状態では 国道だけしか 通行できない状態だ。 国道439号 沿いに駐車するしかない。
■久保集落 はずれた 国道439号の広くなったところで スコップで除雪して、スペース確保し駐車。
■駐車地点から しっかりした 完全雪山装備で出発。
下部の 旧 天狗峠登山口から 旧登山道に入り 西山林道までも 雪が深く スノーシューでも なかなか進めない。
西山林道登山口を こえて さらに 深いラッセルが続き 1476mを過ぎると どんどん 雪が深くなっていく。
樹林限界を抜けると 強風で 雪が多少ともクラストしているだろうという 淡い期待は 見事にハズレ。
上部の尾根は ふきさらしでも しっかり 降り積っていて ものすごい 吹き溜まりの連続。
腰を こえるラッセルと 降り続く大雪の中 嫌な感じな 不安定な積雪状態。
平場で腰、斜面では 胸までの 底なしの ラッセルで 遅々として 進まず。
■一応 13時頃を タイムリミットの 目安にしていたが、上部になるほど 吹き溜まり深く 底なしの潜り方で 全然 前に進めず、時間は どんどん過ぎていく。
ふりかえると せっかくつけた 塹壕堀のラッセル痕も 風雪ですぐ 埋められていく。風雪で 退路が絶たれて いく感じ。
■激しいラッセル 強風雪 低視程 低温の四点セット。
とうとう 標高1725m付近で 13時のタイムリミット。
敗退決定。マイナス14.5度。
【検証】あとでGPSログにて検証すると 最後の1時間は一時間かけて やっと距離200m進んだだけ。時速200m。分速 3m程度。
一番 気がかりだったのは 不安定な 積雪状態。降雪中 の 足元からのブロック崩壊は、急速に 不安定に積もったばかり いつ ブロック崩壊 してしまうか チョット 心配だった。
■いざ 撤退となって もときたトレースどおり 引き返そうとしても トレースは まったく消え 樹林限界以上のところでは 激しい風雪 地吹雪 低視程。
■たった今 腰以上のラッセルを したはずの上りの トレースは 完全に消滅。
下りでも 難しい ルートファインディング と 大雪ラッセル。
樹林帯に逃げこんで とりあへず ほっとするも、上りの トレースは ほとんど消えていて 1476m標高点まで 下りも しっかり ラッセルが続く。
西山林道の登山口も かなりの積雪。ここは通常 風が通り抜け 比較的 積雪が貯まらないところなのだが 林道には大雪がつもり 風で吹き寄せられた雪山が うず高くできていた。
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【教訓】
■タイムリミット
この大雪では かなり手強そうだ。今日は ひょっとすると という 恐れがあるときは あらかじめ タイムリミットを 設定するのが 必須。
とかく 深い雪で ラッセル奮闘していると 時間のたつのは はやい。
そうした なかでは 冷静な判断に基づく 撤退の きっかけを つかめず「ここまできた、 もうすこし、 もうすこし」と 撤退決定を ズルズル引きのばしがちだ。
ラッセルで苦闘すればするほど 自分では 冷静なつもりが 「あと少し」の 誘惑に まけてしまう。
「あと少し」の 誘惑の 深みに はいってしまうと ますます 抜き足 できなくなってしまう。
そのうち とうとう 最後に行き詰まって、しかたなく途中撤退すれば 帰途 夕闇に包まれてしまうことになりかねない。
帰途に 低視程、風雪、暗夜のルーファイなど 悪条件が重なれば 最悪ビバークとなって 日帰り予定が 日帰りとならないことに なりかねない。
安全に 陽のあるうちに 帰着するには 帰路の所要時間を冷静に計算したうえで 途中撤退の決定するタイミングが とても大事。
途中 苦闘している 最中には 冷静な 時間設定は できにくく 「あとすこし」になりがち。
まず 冷静な段階で 状況を見極めたうえで 帰途の所要時間を 正確に勘案したうえで タイムリミット時間を あらかじめ 事前に 決めておくことだ。
■大雪の 車でのアプローチ 駐車場所確保
雪山の難さの 第一は 車でのアプローチ から。
大雪のとき 車で いかに うまく 体力セーブして 登山口まで たどりつけるか。
除雪なしの 林道に はいりこんでも 早めの スタックは レスキューも容易。その段階で 進入を はやばや諦めたほうが 体力も温存できる。
山の大雪は すこし 標高が高くなれば 飛躍的に積雪量が増えるもの。
スタック・レスキューを 繰り返し ながら とことん 無理して 大雪の林道を進んでいけば 少しは 前に進むことができるかもしれないが、 この間の スタック・レスキューに時間が経過し、体力消耗は倍加していく。
スノーアタックというようなクロカン走行だけを楽しむなら 大雪の 除雪のない林道を スタック、レスキューを繰り返しながら 雪とたわむれるのも いいが、登山が主目的なら 時間や体力が もったいない。
歩いて 行ったほうが ずっと はやい。
大雪の林道では Uターンや 駐車スペースを 確保 するだけでも 一苦労。
日中 除雪車が 作業する 可能性もあるので 除雪車の邪魔にならない 大きなスペースのところで 駐車する必要がある。
とかく 大雪の際は 林道走行を はやめに諦め 安全な邪魔にならないところで いちはやく駐車場所を確保して 歩いて ラッセルしながら 登山口まで行ったほうが ずっと楽で 早い。
大雪のときは 車 でなく 歩きが 基本。
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【アプローチ教訓】
■雪山の 第一は まず アプローチ をいかに 力をセーブできるか。
除雪サービスのない大雪の林道では 正規の登山口まで車でいくのを はやめに 諦め まず 安全な邪魔にならない ところで 駐車スペースを確保し 駐車するのが 賢明。
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【写真】
flickr
https://www.flickr.com/photos/shumiyama/albums/72157644315554645
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【趣深山WEB】
https://blog.goo.ne.jp/shumiyama/e/2dae7f5a66b8a0af5bbc91b51cc9718e
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【動画】
http://youtu.be/EPKyjhsGvx0
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