冠雪の御岳を眺めよう 小秀山
- GPS
- 32:00
- 距離
- 11.8km
- 登り
- 1,235m
- 下り
- 1,224m
コースタイム
二ノ谷口駐車ポイント7:30 - 9:15夫婦滝 - 11:16二ノ谷・三ノ谷分岐 -
11:45兜岩 - 12:07第一高原 - 12:19第二高原 - 12:55小秀山山頂 - 13:01山頂避難小屋(泊)
11月4日
山頂避難小屋7:17 - 8:03兜岩 - 9:49三ノ谷口 - 10:34二ノ谷口駐車ポイント
天候 | 11月3日:晴れ時々曇り 午後から翌日にかけて強風(山頂) 11月4日:快晴、ほとんど無風 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2012年11月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
管理棟が閉まっているため駐車慮料金(500円)は支払えず。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
登山口の乙女渓谷キャンプ場にトイレがありますが、12〜3月は凍結防止のために閉鎖されます。 山頂避難小屋には清潔なバイオトイレがあります。 夫婦滝からの急登では石を落とさないよう注意が必要です。 カモシカ渡りでは確かに崖をよじ登るシーンがありますが、足を置いたり掴める木の根や岩が多いので、3点支持を守って動けばそう不安はありません。 |
写真
感想
去年komakiさんのレコで知り、歩いてみてすっかりファンになった山です。
大雨で遊歩道を歩いただけで撤退したのですが、それだけでこの山がどれほど大切に守られているのかを感じることができ、何度も訪れることを確信した最初の山行でした。
2度目は雪で兜岩手前での撤退・・・つまりはまだ一度も山頂を踏んでいない山なんです。
3度目の正直で! と意気込んで見せるところなんでしょうが、この山に対しては訪れて歩くことが楽しみなので、新しい気分でスタートするだけです。
今日は何を見つけるのかを楽しみに・・・♪
とはいえ、何かの理由で行動の変更があった時に備えて早めに準備を始めます。
朝7時半のスタートは、山頂での泊まりを考えるといくらなんでも早すぎるとも思いましたが、日帰り予定のハイカーたちがスタートしたあとしばらく間を空けて私も歩き始めました。
乙女渓谷は紅葉が盛りを迎えていて鮮やかに谷を染めています。
雲はありますが雨の心配はまずなさそうな空を見上げながら、今日はまったく急ぐ必要のないペースで歩きます。
カメラを出す頻度は相変わらずでなかなか先に進めませんが、そこは割り切って気の済むまで立ち止まっていました。
今年は10年に一度の紅葉の当たり年だそうです。
全国の名所は賑わっていることでしょうね。
ただ最近の自分の心境は、その大舞台を追いかけるよりも自分が見つけた風景を眺めるために立ち止まる贅沢を味わいたいのが正直なところです。
前回雪に足止めを食った夫婦滝左手の急登、今回は汗をかき過ぎないようにペースを考えながら登ります。
現地まで車で走る国道沿いで温度表示を見たら6時で−1度!
麓でこれだと山頂の夜は何度になるのかかなり不安のまま歩いています。
汗でシャツを濡らすのも気になります。
標高が上がるほどに紅葉は盛りを過ぎて見かけの季節が進んできました。
(歩く速度でタイムスリップしている気分です♪)
今週低気圧が通った時の名残で地面にはなんと雪が残っていました!
紅葉の名残を楽しむイメージでしたが、雪の想定は全くなくて驚きました。
御岳や白山ならともかく2000m弱の山でも季節は先に進んでいるんですね!
うっすら地面を覆った雪を踏んで尾根を進むとルート最大の難所、兜岩です。
そこで出会った2人の男性に写真を撮ってもらうことにしましたが、とんがった岩の上に立つスペースがなく、両足の裏で岩を挟むような不自然な力の入り方で視線だけは遠方を見つめるポーズでお茶を濁した次第です。
高所恐怖症を克服しているつもりの私ですが、久々にその感覚が蘇りました・・・
その先は緩やかな稜線ルートになって澄んだ空気の中をのんびり歩きます。
日本海側に前線があるようで、相当な強風が吹きすさんでいます。
体感温度はかなり低くて休憩に立ち止まるのもはばかられます。
山頂小屋を前にして、山頂に着いた達成感よりも風のないところで身体を伸ばしたい欲求が勝っていたのは恥ずかしいところです(汗)
それでも一旦山頂からの眺望を確かめに行ってみました。
(徒歩1分ですが・・・)
御岳、白山方面に雲が出ていますが素晴らしい景色が広がっています。
夕日の時間が楽しみです。
小屋に入ったのは午後1時(!)
他に人は居なくて今晩は貸切りだと決めてかかっていました。
この後の時間の過ごし方は考えどころです・・・
外の風はいよいよ強く、一度屋内に入るとなかなか外に出る気になりません。
のんびり昼寝でも・・・とシュラフを広げてもぐりこみ、少しうとうとしかけたところで外の物音に呼び戻されます。
食事に入ってこられるグループがあったりして気の紛れる時間もありながら、夜は一人で過ごすものと思っていたのは大間違いでした!
3時ごろに立て続けに到着された3グループ、合計11人です!
真ん中に広げていた荷物を慌てて隅に押しやって全員が寝床を確保し、あとはもう食事の準備を始めたり酒を取り出したりと楽しそうな成り行きになってきました。
2組とも職場のグループのようで、定年を迎えたメンパーを仲間が慰労しようと企画された方々と、この避難小屋を建てた建築会社ともつながりのある地元の方たち。
私も輪の中に引き入れていただいて、さっきまでとは違う世界になった小屋での時間を楽しませてもらいました。
夜も寒さで目を覚ますこともなかったのは人数によるものでしょうが、快適に目覚めると朝食を済ませ、天気の確認がてらご来光を眺めに出ました。
吸い込まれそうな空の青さに寒さを忘れて山頂に立ち続けます。
小屋を離れて下山のルートを歩き出します。
残っている雪が夜の冷え込みでまた堅く凍っています。
下り坂で滑らないように気をつけて・・・
下りではルートを変えて別の谷に下り(三の谷)、林道をキャンプ場まで歩きます。
春には雪で下り口がわからなかった分岐ですが、昨日登りながら見ると迷うはずのないような明確なポイントでした。
九十九折の下り坂を延々歩いて標高を下げていきます。
道をうっすら覆っていた雪が消えて地面が現れ、枯れ葉が地面に敷かれる道を下ると枯れ葉は色を持ち始め・・・季節を逆に巻き戻しながら景色が変わっていきます。
横から強い朝日の差し込む森に紅葉の色が満ち、林道に下りてきました。
さらにここからキャンプ場の駐車場まで、彩を競う山を存分に眺めながらゆっくり戻りました。
駐車場に満杯になっていた車のほとんどは渓谷の紅葉を見に来たんだとこのとき初めて思い当たったことでした。
この山に来るのは3度目でも、また違う顔でしたね。
最高の笑顔の山を見せてくれたような2日間でしたが、山にとってはこの日も普段の顔の一つに過ぎないこと。
でもひょっとすると、今回が雨でもガスでも必ずまた来る私にちょっと自慢して見せてくれたのかも知れません。
komakiさん、やっぱりいい山ですね!
slowlifeさん、おかげさまで素敵な山の夜を過ごすことができました。
山を、小屋を管理されている地元の皆さんにあらためて感謝します。
なにかできないかと考えたのですが、バイオトイレの床の掃除だけさせていただきました。
少し遠い山ですが、また違う顔に逢いに来ます。
コメント
この記録に関連する登山ルート
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小秀山・・・
山と高原の地図の御嶽に載ってて、ココからの御嶽の眺望は素晴らしいんだろなぁ・・・って妄想してたのですが・・・
皆さんのレコで行きたいトコだらけの私・・・
そしてこの小秀山もその一つであります
恵那山にしてもあっさり遠征されるmonsieurさんのフットワークの軽さにはただただ脱帽・・・
でもよくよく考えたら、京都から大峰行くのとそんなに変わらないんですよね・・・
来年はmonsieurさんみたく、もっと行動半径を広げてみたいです
一人だと調整もしがらみもあまり考えなくていいので思いつきで行動できますね。
シスターズと鳳凰を歩かれたutaotoさんを、「フットワークが軽い!」と言います
レコから教えてもらう山は本当に多くて、知識がほとんどない私にとっては宝の山です。
(あ、utaotoさんの日記の真似してしまった・・・)
なんて言うと、monsieurさん節を返されそうですね
「私にとって、山頂に立つことは×××××。」
大喜利ではないですが、これも楽しみのひとつです
そして、あのお方のコメントも気になります
綺麗な避難小屋に見事な紅葉、男前な御嶽・・・。
遠征となると有名所ばかりに目が行っちゃいますが、
小秀山・・・魅力がギュッと詰まってますね!!
( あ、これもmonsieurさん節を返されそうです(笑) )
僕も行きたいところが増えすぎちゃって困ります
nobuchiさんに大喜利にならないように気の利いた返しを・・・
無理無理
山頂の景色が素晴らしければそれはもちろんメインディッシュになります。
紅葉が素晴らしければそれも然りです。
そんなのが見られたら大喜びですよ
ただそれが見られなくても喜び方は変わらないだけなんです
何を見ても心を動かせること、気持ちを寄せて共感できること。
私のテーマはこれだと思っています。
小秀山、歩いていて、気持ちが
暖かくなるお山ですね
山が見せてくれる
滝・岩場・展望などの景観の美しさも
素晴らしく、そしてそれ以上に
この山を知り尽くされて
とても 愛してみえる方々からの
小秀山を、安全に、楽しんで下さいという
思いを受け止めることができる
素晴らしいお山だと思います。
それにしましても、宴会が
楽しそう
ルートのそこここから人の気遣いやメッセージを感じられることは素晴らしいです。
あとは災害(?)で破損した遊歩道の撤去ですが、ここは行政がサポートして傷跡の修復をされるべきでしょうね。
この先何度も訪れることと思っています。
王滝村からのルートも歩いてみたいですね。
おめでとうございます。
よほど小秀山をmosieurさんが気に入られたのかがわかってきました。
岩の上に立ったmonsieurさんは、まるでジャングル大帝レオのようです。
とても高度感を感じます。
ところで今回私が一番気になったところといえば・・・
岩の上に立つmonsieurさんの写真を撮って下さった方の心境です。 ご苦労さまでした。
私からもお礼を申し上げたくなってしまいます。
本当に、無理なお願いをして申し訳ございません。ペコリ
「こらこら、またそこかいな。 」monsieur
ps・きっとまた小秀山に行ってくださいね〜。
岩の上のmosieurさんカッコいいですよ〜
当日、同宿したものです。monsieurさんの写真で青いダウンを着ています。
山行レポート読みました。丁寧な文章と少なくとも私が目に付かない写真を数多くアップされていますね。
たしか年間100座とおっしゃったと思います。
気をつけて登ってください。
これからもよろしくです!
いつもよりちょっと暖かさを感じるコメントをいただきました
(いつもが冷たいわけじゃ・・・ )
岩の上では足のすくむ余地もなかったのが本当のところです。
あの二人がいたから勢いで立ちましたが、翌日には一人で岩に立とうとは思えなかったですよ
miyaさんも是非歩いてみてくださいな!
仲良くなれる山ですよ
わざわざユーザー登録をされてのコメント、びっくりです
当日は楽しい夜を過ごさせてもらいました。
ソロでは味わえない時間でしたので同宿された皆さんに感謝です
読まれたように、私のレコはやたらと長いひとり言です。
歩く山では一つでも多くの「いいもの」を見つける目を持っていたいと思っています。
またどこかでお会いできれば嬉しいです
いつでも突っ込みのコメントをお待ちしていますよ
p.s.
「年間」100座ではなく、2年で100回の山行です。
同じ山に何度も登るので、100座になるのはいつのことか
>歩く山では一つでも多くの「いいもの」を見つける目を持っていたい・・・
>何を見ても心を動かせること、気持ちを寄せて共感できること。
いつもながら独自の見方で山と語られていて、感心いたします。
そういう気持ちで山を歩きたいと私も思います。
でも、長い独り言が言えるようにはなかなか・・・
恵那山も良かったし、このあたりの山って面白そうなんですが、御嶽にも行かず、今年は西の近場の山ばっかり。
来年あたりの候補に小秀山を覚えておこうと思います。
もちろん小屋どまりで
湖南の寺巡りもそうでしたが、todokitiさんのような(!)方に参考にしてもらえるなんてことはとても光栄なことです
小秀山はkomakiさんのレコから教えてもらいました。
麓の乙女渓谷も見所の多いところできっと気に入ると思います。
「長い独り言が言えるように・・・」ならなくていいです
最近は「monsieurの繰り言」と言われてしまわないかひやひやしてますから
行かれましたね、小秀山〜
樹氷の子供達が、、、。
山は冬支度に入る前なんですね。
山頂小屋、相変わらずきれいに管理されているのですね。
お写真を見ていると、また小屋泊まりで登りに行きたく
なってしまいます〜
空が澄んでいて、御嶽山もくっきり!
夕日やご来光も、、、この山の一番素敵な部分がたくさん見られて、
本当に良い日に登られましたね
光栄なんて思われると、こちらが恐縮してしまいます
偉くもないのに偉そうなレコを書くために、好きに遊んでるだけですから
技術や装備、体力なども、もちろん重要だと思いますが、山を楽しむのに本当に必要な物は、monsieurさんの言われる目と心。
それは間違いないはずです。
きれいな小屋ですね
いいところを教えてもらいました
slowlifeさんのレコからはご家族で貸切のイメージが刷り込まれていたので到着時の一人きりには違和感がなかったんです
(どう時間を過ごそうかと・・・)
今回の人数は自分では全く想定外で、退屈する暇がなくなっちゃいました
大峰の行者還岳の避難小屋も新しくてきれいです。
2階建てで大きいですよ
いろいろ行きたくなります
monsieurさん こんにちは!
最近は頻繁に遠征されているので(近畿)に絞って閲覧していることが多い私はレコを見逃してしまいます 。
こんなにきれいな避難小屋があるとは! 鈴鹿の一部の小屋しか見たことのない私のイメージを覆しましたね。 私は未だ山で朝をまともに迎えたことがないので一度気持ちの良い朝を迎えたいです。(まともでない朝の迎え方は今夏7日連続で経験しましたが )今後、小屋を利用される方がmonsieurさんのような心がけで利用されるといいですね
先日コメントださったように近々にmonsieurさんとsweetpeaさんもご一緒に近場の低山で良いので のんびり山歩きをしたいものです。
yuconさん! こちらこそ返事が遅くなってすみません …
slowlifeさんご一家のレコで見て、絶対に行こうと決めてから3度目の訪問、足掛け2年でたどり着いた小屋です(笑)
ぜひ歩いてみてくださいな!!
本当に大切にされている山です。
歩くだけで嬉しくなれる山ですよ!
あ、山にぜひご一緒しましょう♪
あらためてメッセージ入れますね。
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